TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025092526
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2025050870,2021562632
出願日2025-03-26,2020-11-30
発明の名称アンテナシステムおよびアンテナ回路基板
出願人株式会社クラレ
代理人個人,個人,個人
主分類H01Q 1/32 20060101AFI20250612BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高周波での通信に有用なアンテナシステムを提供する。
【解決手段】前記アンテナシステム(100)は、高周波を透過させる第1のガラス層(101)と、前記第1のガラス層(101)より低い誘電率を有するとともに、前記第1のガラス層(101)に隣接し、前記第1のガラス層(101)から入射した高周波を透過させる低誘電層(103)と、前記低誘電層(103)に隣接し、前記低誘電層(103)から入射した高周波を受信するとともに、高周波絶縁層(105)を含むアンテナ回路基板(107)とで構成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
高周波を透過させる第1のガラス層と、
前記第1のガラス層より低い誘電率を有するとともに、前記第1のガラス層に隣接し、前記第1のガラス層から入射した高周波を透過させる低誘電層と、
前記低誘電層に隣接し、前記低誘電層から入射した高周波を受信する高周波絶縁層を含むアンテナ回路基板と、
で構成された、1GHz以上の周波数で使用するためのアンテナシステム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載のアンテナシステムであって、高周波絶縁層が、熱可塑性液晶ポリマーまたはポリイミドで構成される、アンテナシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の誘電率として、前記第1のガラス層の誘電率εgが5.5~7.5であり、前記低誘電層の誘電率εfが2.0~4.0である、アンテナシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の、誘電正接として、前記第1のガラス層の誘電正接tanδgが0.05以下であり、前記低誘電層の誘電正接tanδfが0.05以下である、アンテナシステム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のアンテナシステムであって、前記低誘電層がポリビニルアセタール樹脂、オレフィン-カルボン酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、およびアクリル系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種で構成される、アンテナシステム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の誘電率として、前記高周波絶縁層の誘電率εpが2.0~4.0である、アンテナシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の誘電正接として、前記高周波絶縁層の誘電正接tanδpが0.010以下である、アンテナシステム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のアンテナシステムであって、前記低誘電層の誘電率εfと、前記高周波絶縁層の誘電率εpとが、εf/εp=30/70~60/40である、アンテナシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のアンテナシステムであって、前記低誘電層の厚さがλ/4×n±0.050mm(ここで、λは高周波の波長であり、nは整数)である、アンテナシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載のアンテナシステムであって、前記第1のガラス層が、ソーダ石灰ガラス、ホウ酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、石英ガラス、無アルカリガラス、および低アルカリガラスから選ばれる少なくとも1種で構成される、アンテナシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【関連出願】
【0001】
本願は、日本国で2019年12月3日および2020年7月30日に出願した特願2019-218850および特願2020-129756の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本出願の一部をなすものとして引用する。
続きを表示(約 3,500 文字)【技術分野】
【0002】
本発明は、高周波での通信に有用なアンテナシステム、およびこのアンテナシステムに有用なアンテナ回路基板に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車等の移動体に自動車用電話や携帯電話の送受信用のアンテナを配設することが知られている。例えば、特許文献1(特開2007-53505号公報)には、自動車等移動体の窓ガラス面またはボディの絶縁部材表面に配設する導電線条からなるアンテナが、テレビジョンのUHF放送波やVHF放送波の電波の受信や、自動車電話、携帯電話、パーソナル無線、業務用無線、PHSなどの広帯域な電波の送受信に好適であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-53505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、UHF放送波やVHF放送波の電波や、自動車電話、携帯電話、パーソナル無線、業務用無線、PHSなどに用いられている電波は、伝送可能な情報量には限りがあり情報量を多くすることはできない。近年、伝送される情報量は増加の一途をたどっており、大量の情報量をやり取りするためには周波数の高いGHz帯域にする必要がある。
【0006】
本発明の目的は、ガラス層と一体化し、GHz帯域における伝送特性に優れるアンテナシステムを提供することにある。
本発明の別の目的は、ガラス層を介して通信するに当たり、GHz帯域における伝送特性に優れるアンテナ回路基板を提供することにある。
本発明の別の目的は、ガラス層を介して通信するに当たり、GHz帯域における伝送特性に優れるアンテナ回路基板と低誘電層との積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発明者らは、上記目的を達成するために、高周波に対して高精度を有するアンテナ回路基板を利用することを検討したところ、高周波では伝送距離が短くなるため、従来のMHz帯域では影響を受けなかった障害物の影響を受け、前記アンテナ回路基板に対して到達する電波が減衰してしまうことを新たな課題として見出した。
そして、高周波が透過するガラスに対してガラスよりも誘電率が低い低誘電層を隣接させ、前記低誘電層を介して電波をアンテナ回路基板に到達させると、高周波を精度よく利用することが可能であることを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様で構成されうる。
〔態様1〕
高周波を透過させる第1のガラス層と、
前記第1のガラス層より低い誘電率を有するとともに、前記第1のガラス層に隣接し、前記第1のガラス層から入射した高周波を透過させる低誘電層と、
前記低誘電層に隣接し、前記低誘電層から入射した高周波を受信する高周波絶縁層を含むアンテナ回路基板と、
で構成された、1GHz以上(好ましくは2GHz以上、より好ましくは6GHz以上、さらに好ましくは30GHz以上、特に好ましくは50GHz以上)の周波数で使用するためのアンテナシステム。
〔態様2〕
態様1に記載のアンテナシステムであって、高周波絶縁層が、熱可塑性液晶ポリマーまたはポリイミドで構成される、アンテナシステム。
〔態様3〕
態様1または2に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の誘電率として、前記第1のガラス層の誘電率εgが5.5~7.5(好ましくは5.8~7.3、より好ましくは6.0~7.0)であり、前記低誘電層の誘電率εfが2.0~4.0(好ましくは2.2~3.5、より好ましくは2.4~3.0)である、アンテナシステム。
〔態様4〕
態様1~3のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の、誘電正接として、前記第1のガラス層の誘電正接tanδgが0.05以下(好ましくは0.03以下、より好ましくは0.02以下)であり、前記低誘電層の誘電正接tanδfが0.05以下(好ましくは0.03以下、より好ましくは0.01以下)である、アンテナシステム。
〔態様5〕
態様1~4のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、前記低誘電層がポリビニルアセタール樹脂、オレフィン-カルボン酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、およびアクリル系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種で構成される、アンテナシステム。
〔態様6〕
態様1~5のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の誘電率として、前記高周波絶縁層の誘電率εpが2.0~4.0(好ましくは2.2~3.5、より好ましくは2.4~3.0)である、アンテナシステム。
〔態様7〕
態様1~6のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、周波数28GHzにおいて測定される、平面における一方向およびそれに直行する方向の双方の誘電正接として、前記高周波絶縁層の誘電正接tanδpが0.010以下(好ましくは0.005以下、より好ましくは0.003以下)である、アンテナシステム。
〔態様8〕
態様1~7のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、前記低誘電層の誘電率εfと、前記高周波絶縁層の誘電率εpとが、εf/εp=30/70~60/40(好ましくは35/65~60/40、より好ましくは38/62~55/45)である、
アンテナシステム。
〔態様9〕
態様1~8のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、前記低誘電層の厚さがλ/4×n±0.050mm(ここで、λは高周波の波長であり、nは整数)(好ましくはλ/4×n±0.030mm、より好ましくはλ/4×n±0.025mm)である、アンテナシステム。
〔態様10〕
態様1~9のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、前記第1のガラス層が、ソーダ石灰ガラス、ホウ酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、石英ガラス、無アルカリガラス、および低アルカリガラスから選ばれる少なくとも1種で構成される、アンテナシステム。
〔態様11〕
態様1~10のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、さらに第2のガラス層を含み、前記第1のガラス層と前記第2のガラス層との間に、低誘電層およびアンテナ回路基板が配設される、アンテナシステム。
〔態様12〕
態様1~11のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、乗り物または建物の窓ガラスを構成する、アンテナシステム。
〔態様13〕
態様1~11のいずれか一態様に記載のアンテナシステムであって、乗り物、建物または土木構造物に対して付着した状態で電波を受信するための、アンテナシステム。
〔態様14〕
態様1~13のいずれか一態様に記載のアンテナシステムに用いられるための、アンテナ回路基板。
〔態様15〕
態様1~14のいずれか一態様に記載のアンテナシステムに用いられるための、アンテナ回路基板と、当該アンテナ回路基板に隣接する低誘電層との積層体。
【0009】
なお、請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成要素のどのような組み合わせも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲に記載された請求項の2つ以上のどのような組み合わせも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アンテナシステムにおいて、高周波アンテナ回路基板を配設するとともに、このアンテナ回路基板に対して低誘電層を介してガラス層を配設することにより、高周波の減衰を抑制して高周波に対するアンテナ回路基板の伝送特性を高め、多量の情報量をやり取りすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

APB株式会社
二次電池
15日前
日東精工株式会社
端子部品
9日前
レナタ・アーゲー
電池
4日前
株式会社電知
組電池の製造方法
22日前
株式会社クオルテック
空気電池
1日前
ローム株式会社
半導体装置
16日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
10日前
豊田鉄工株式会社
コイル部品
3日前
太陽誘電株式会社
コイル部品
16日前
三洲電線株式会社
撚線
8日前
三菱電機株式会社
漏電遮断器
8日前
中国電力株式会社
移動用変圧器
3日前
株式会社高田製作所
電源切替器
16日前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
17日前
株式会社村田製作所
電池
16日前
トヨタ自動車株式会社
電池パック
11日前
株式会社不二越
ソレノイド
21日前
トヨタ自動車株式会社
電池パック
9日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
17日前
株式会社GSユアサ
極板積層装置
10日前
三菱電機株式会社
半導体装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
電極及び電池
2日前
株式会社半導体エネルギー研究所
二次電池
22日前
三菱電機株式会社
半導体装置
2日前
株式会社ニフコ
構造体
15日前
TDK株式会社
電子部品
16日前
TDK株式会社
電子部品
16日前
トヨタバッテリー株式会社
電池パック
21日前
トヨタ自動車株式会社
電池モジュール
9日前
TDK株式会社
電子部品
16日前
株式会社フジクラ
ファイバレーザ装置
4日前
日本板硝子株式会社
車両用のガラス体
22日前
トヨタバッテリー株式会社
電池スタック
8日前
Rapidus株式会社
電子装置
16日前
トヨタ自動車株式会社
電池
10日前
大宮工業株式会社
テープ剥離装置
3日前
続きを見る