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公開番号
2025088328
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023202969
出願日
2023-11-30
発明の名称
燃料電池のセルスタック
出願人
トヨタ紡織株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01M
8/0276 20160101AFI20250604BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】隣合うセパレータ同士の孔を流体が流れるとき、その孔の周囲を一周するようセパレータ同士を溶接した溶接部が、セパレータ同士を離れさせる方向に作用する力によって剥がれることを抑制する。
【解決手段】燃料電池セルは、板状のセパレータ14によって膜電極ガス拡散層接合体を厚さ方向の両側から挟んだものである。セパレータ14には、膜電極ガス拡散層接合体に流体を流すための孔16がセパレータ14を厚さ方向に貫通するように形成されている。厚さ方向に重ねられた燃料電池セルの隣合うセパレータ14同士には、孔16の周囲を一周するように互いに溶接された溶接部18が形成されている。セパレータ14の孔16は、長方形状に形成されている。溶接部18は、孔16の長辺に対応する箇所にある遠距離部19と、上記孔の長辺に対応する箇所であって遠距離部19よりも孔16に近い箇所にある複数の近距離部20と、を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
厚さ方向に重ねられた複数の燃料電池セルを備え、
前記燃料電池セルは、板状のセパレータによって膜電極ガス拡散層接合体を厚さ方向の両側から挟んだものであり、
前記セパレータには、前記膜電極ガス拡散層接合体に流体を流すための孔が前記セパレータを厚さ方向に貫通するように形成され、
厚さ方向に重ねられた前記燃料電池セルの隣合う前記セパレータ同士には、前記孔の周囲を一周するように互いに溶接された溶接部が形成されている燃料電池のセルスタックにおいて、
前記セパレータの前記孔は、定められた方向に長くなる形状とされ、
前記溶接部は、前記孔の内縁のうちの前記孔の長手方向に沿って延びる部分に対応する箇所である長延箇所にある遠距離部と、前記長延箇所における前記遠距離部よりも前記孔に近い箇所にある複数の近距離部と、を備えている燃料電池のセルスタック。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記近距離部は、前記溶接部の前記長延箇所であって、前記遠距離部とは別の箇所を、前記孔に近づく方向に突出するよう湾曲させることによって形成されている請求項1に記載の燃料電池のセルスタック。
【請求項3】
前記溶接部の前記長延箇所は、波状に湾曲され、
前記遠距離部は、前記溶接部における波状の前記長延箇所であって、前記孔から離れる方向に突出する箇所に形成され、
前記近距離部は、前記溶接部における波状の前記長延箇所であって、前記孔に近づく方向に突出する箇所に形成されている請求項2に記載の燃料電池のセルスタック。
【請求項4】
前記近距離部は、前記溶接部の前記長延箇所であって、前記長延箇所の中央に対応する位置を挟んだ両側にそれぞれ形成されている請求項1~3のいずれか一項に記載の燃料電池のセルスタック。
【請求項5】
前記溶接部には前記長延箇所と異なる方向に延びて前記長延箇所と繋がる短延箇所があり、
前記溶接部の前記長延箇所は、前記遠距離部を介して前記短延箇所と繋がっている請求項3に記載の燃料電池のセルスタック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料電池のセルスタックに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されるように、燃料電池のセルスタックは、燃料電池セルを厚さ方向に重ねることによって形成されている。燃料電池セルは、板状のセパレータによって膜電極ガス拡散層接合体を厚さ方向の両側から挟むことによって形成されている。セパレータには、膜電極ガス接合体に水素等の燃料ガス及び空気等の酸化ガスといった流体を流すための孔が、前記セパレータを厚さ方向に貫通するように形成されている。
【0003】
セルスタックにおいて、厚さ方向に重ねられた燃料電池セルの隣合うセパレータ同士には、上記孔の周囲を一周するように互いに溶接された溶接部が形成されている。この溶接は孔の周囲をシールするためのものである。そして、隣合うセパレータ同士の上記孔を介して、膜電極ガス拡散層接合体の表裏両面のうちのアノード側の面に燃料ガスが流されるとともにカソード側の面に酸化ガスが流される。その結果、燃料ガスと酸化ガスとの膜電極ガス拡散層接合体での反応に基づき発電が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-61754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、燃料電池セルにおけるセパレータの孔に燃料ガスや酸化ガスといった流体が流れるとき、その流体の圧力に基づき上記溶接部には溶接された隣合うセパレータ同士を離れさせる方向への力が働く。この力は、上記孔が定められた方向に長くなる形状とされている場合、上記溶接部における上記孔の内縁のうちの上記孔の長手方向に対応する箇所である長延箇所で、溶接部の他の箇所よりも大きくなりやすい。このため、上記溶接部の長延箇所で、溶接されたセパレータ同士が剥がれるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する燃料電池のセルスタックは、厚さ方向に重ねられた複数の燃料電池セルを備える。燃料電池セルは、板状のセパレータによって膜電極ガス拡散層接合体を厚さ方向の両側から挟んだものである。セパレータには、膜電極ガス拡散層接合体に流体を流すための孔がセパレータを厚さ方向に貫通するように形成されている。厚さ方向に重ねられた燃料電池セルの隣合うセパレータ同士には、上記孔の周囲を一周するように互いに溶接された溶接部が形成されている。上記セパレータの孔は、定められた方向に長くなる形状とされている。上記溶接部は、上記孔の内縁のうちの上記孔の長手方向に沿って延びる部分に対応する箇所である長延箇所にある遠距離部と、上記長延箇所における遠距離部よりも上記孔に近い箇所にある複数の近距離部と、を備えている。
【0007】
上記構成によれば、燃料電池セルにおけるセパレータの孔に流れる流体の圧力に基づき、上記孔の周囲を一周するように隣合うセパレータ同士を互いに溶接した溶接部には、セパレータ同士を離れさせる方向への力が働く。この力は、溶接部の長延箇所で、溶接部他の箇所よりも大きくなりやすい。このことに対処するため、溶接部は、次のような遠距離部と複数の近距離部とを備えている。すなわち、遠距離部と複数の近距離部とが、溶接部の長延箇所に形成されている。そして、複数の近距離部は、遠距離部よりも孔に近い箇所に形成されている。溶接部の長延箇所では、孔に近い箇所ほどセパレータ同士を離れさせる方向への上記力が大きくなる。このため、溶接部の長延箇所に複数の近距離部が形成されている場合、上記力を複数の近距離部が分散して受けることにより、溶接部の長延箇所で上記力が局所的に大きくなることを抑制できる。従って、溶接部の長延箇所で、溶接されたセパレータ同士が上記力の作用に伴って剥がれることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
燃料電池セルを示す分解斜視図である。
図1の燃料電池セルに組み込まれたセパレータを矢印A方向から見た状態を示す正面図である。
図2のセパレータにおける孔及溶接部を示す拡大図である。
図3の溶接部の他の例を示す拡大図である。
図3の溶接部の他の例を示す拡大図である。
図3の溶接部の他の例を示す拡大図である。
図3の溶接部の他の例を示す拡大図である。
図3の溶接部の他の例を示す拡大図である。
図2の孔の他の例を示す拡大図である。
図2の孔の他の例を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、燃料電池のセルスタックの一実施形態について、図1~図3を参照して説明する。
図1は、燃料電池のセルスタックを形成するための燃料電池セル11を示している。燃料電池セル11は、樹脂プレート12と、膜電極ガス拡散層接合体13と、セパレータ14と、を備えている。樹脂プレート12は長方形の枠状に形成されている。樹脂プレート12には膜電極ガス拡散層接合体13の外縁が接合されている。そして、樹脂プレート12及び膜電極ガス拡散層接合体13は、それらの厚さ方向両側からセパレータ14によって挟まれている。セパレータ14は、ステンレス、チタン、及びアルミニウムといった金属によって長方形の板状に形成されている。
【0010】
燃料電池のセルスタックは、上述した燃料電池セル11を厚さ方向に重ねることによって形成されている。燃料電池セル11の樹脂プレート12及びセパレータ14には、複数の孔16が厚さ方向に貫通するように形成されている。複数の孔16のうち、三つは燃料電池セル11における長辺方向の一方の端部に位置しており、他の三つは燃料電池セル11における長辺方向の他方の端部に位置している。複数の孔16は、燃料電池セル11における長辺方向の一方の一つと他方の一つとで二つ一組となっている。各組の孔16は、水素等の燃料ガス、空気等の酸化ガス、及び冷却水等の冷媒といった流体を流すために用いられる。セパレータ14と樹脂プレート12との間にはシール部材17が配置されている。シール部材17は、樹脂プレート12における厚さ方向の表裏両面にそれぞれ配置することが可能となっている。
(【0011】以降は省略されています)
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