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公開番号2025087034
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201393
出願日2023-11-29
発明の名称情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G06Q 50/06 20240101AFI20250603BHJP(計算;計数)
要約【課題】電力などの市場での取引対象の価格をより高精度に推定する。
【解決手段】情報処理装置は、処理部を備える。処理部は、第1説明変数群と複数の第2説明変数群それぞれとの類似度を算出する。第1説明変数群は、第1時刻から遡及時間だけ遡及された第1遡及時刻での値である第1対象価格と、取引対象の関連価格および気象情報の少なくとも一方を含む関連情報の、第1時刻での値である第1関連情報と、を含む。第2説明変数群は、第1時刻より前の複数の第2時刻に対応し、第2時刻から遡及時間だけ遡及された第2遡及時刻での第2対象価格と第2関連情報とを含む。処理部は、複数の第2説明変数群のうち、類似度が他の第2説明変数群より大きい1つ以上の第2説明変数群を抽出し、抽出された第2説明変数群に対応する第2時刻での第3対象価格を用いて、第1時刻での第4対象価格を推定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
取引対象についての推定対象となる価格を表す対象価格の、第１時刻から遡及時間だけ遡及された第１遡及時刻での値である第１対象価格と、前記対象価格に関連する前記取引対象の価格である関連価格および気象情報の少なくとも一方を含む関連情報の、前記第１時刻での値である第１関連情報と、を含む第１説明変数群と、
前記第１時刻より前の複数の第２時刻に対応する複数の第２説明変数群であって、複数の前記第２説明変数群のそれぞれは、対応する前記第２時刻から前記遡及時間だけ遡及された第２遡及時刻での前記対象価格の値である第２対象価格と、対応する前記第２時刻での前記関連情報の値である第２関連情報と、を含む、複数の前記第２説明変数群それぞれと、
の類似度を算出し、
複数の前記第２説明変数群のうち、前記類似度が他の前記第２説明変数群より大きい１つ以上の前記第２説明変数群を抽出し、
抽出された前記第２説明変数群に対応する前記第２時刻での前記対象価格の値である第３対象価格を用いて、前記第１時刻での前記対象価格の値である第４対象価格を推定する、
処理部
を備える情報処理装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記処理部は、
前記第１時刻より前の１つ以上の時刻で得られた１つ以上の前記対象価格に基づいて前記遡及時間を決定する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項３】
前記処理部は、
１つ以上の時刻のうち、最新の時刻を含む１つ以上の時刻に遡及させるための時間を、１つ以上の前記遡及時間として決定する、
請求項２に記載の情報処理装置。
【請求項４】
前記処理部は、
前記最新の時刻に遡及させるための時間が閾値より大きい場合、前記遡及時間を２４時間に決定する、
請求項３に記載の情報処理装置。
【請求項５】
前記関連情報は、前記気象情報を含み、
前記第１説明変数群に含まれる前記気象情報は、気象予報値である前記気象情報を含み、
複数の前記第２説明変数群それぞれに含まれる前記気象情報は、気象予報値および気象観測値のうち少なくとも１つである前記気象情報を含む、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項６】
前記関連情報は、前記気象情報を含み、
前記第１説明変数群に含まれる前記気象情報は、最新の気象観測値である前記気象情報を含む、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項７】
前記取引対象は、電力であり、
前記対象価格は、インバランス料金、および、時間前市場での電力の価格のうち少なくとも一方であり、
前記関連価格は、スポット市場での電力の価格である、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項８】
前記関連情報は、さらに、休日であるか否かを示す情報を含む、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項９】
前記処理部は、
前記第１説明変数群および前記第２説明変数群に含まれる複数の要素間の距離に、複数の前記要素それぞれについて定められた係数を乗算した値に基づいて、前記類似度を算出する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項１０】
前記処理部は、
抽出する前記第２説明変数群の個数、および、前記類似度の閾値の少なくとも一方に基づいて、１つ以上の前記第２説明変数群を抽出する、
請求項１に記載の情報処理装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
電力市場の自由化に伴い、電力の卸売価格（単価）、および、インバランス料金を正確に推定（予測）することが求められている。例えば、推定対象の時間帯と気象条件の近い過去の実績をもとに価格を推定する手法、および、直前までの時系列実績から価格を推定する手法が提案されている。
【０００３】
なお、電力の卸売価格は、例えば、スポット市場での電力の価格（スポット価格）と、時間前市場での電力の価格と、を含む。インバランス料金は、実需給の後に価格が決定されるため、卸売価格とは性質が異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２３－０７４１４３号公報
特開２０２０－１４９４７５号公報
国際公開第２０１６／１３６３２３号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、電力などの市場での取引対象の価格をより高精度に推定することができる情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
実施形態の情報処理装置は、処理部を備える。処理部は、第１説明変数群と複数の第２説明変数群それぞれとの類似度を算出する。第１説明変数群は、第１時刻から遡及時間だけ遡及された第１遡及時刻での値である第１対象価格と、取引対象の関連価格および気象情報の少なくとも一方を含む関連情報の、第１時刻での値である第１関連情報と、を含む。第２説明変数群は、第１時刻より前の複数の第２時刻に対応し、第２時刻から遡及時間だけ遡及された第２遡及時刻での第２対象価格と第２関連情報とを含む。処理部は、複数の第２説明変数群のうち、類似度が他の第２説明変数群より大きい１つ以上の第２説明変数群を抽出し、抽出された第２説明変数群に対応する第２時刻での第３対象価格を用いて、第１時刻での第４対象価格を推定する。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
実施形態の情報処理装置のブロック図。
説明変数の例を示す図。
推定条件の一例を示す図。
実施形態における情報処理のフローチャート。
推定結果を表示する表示画面の例を示す図。
推定結果を表示する表示画面の例を示す図。
インバランス料金の実績データの自己相関係数を示す図。
推定処理の概念を説明するための図。
実施形態の情報処理装置のハードウェア構成図。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置の好適な実施形態を詳細に説明する。以下では、市場および当該市場での取引対象を、電力の需給調整市場および電力とする例を説明するが、市場および取引対象はこれらに限られない。
【０００９】
２０１６年度からの電力の小売全面自由化の後、計画値同時同量制度のもとで、小売事業者および発電事業者は、１日を４８コマに分割した３０分単位のコマごとに電力の需要計画と発電計画を作成し、実需給の１時間前（ゲートクローズ）までに需給を一致させる運用を行っている。
【００１０】
実需給において、計画から発生するずれをインバランスと呼ぶ。インバランスが発生した場合、一般送配電事業者（ＴＳＯ：Transmission System Operator）は、電源等の調整力に指令を行い、インバランスを解消するよう調整する。インバランスを発生させた者は、インバランス分の電力について、送配電事業者との間でインバランス料金として事後清算する。
（【００１１】以降は省略されています）

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