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公開番号2025083625
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2023197094
出願日2023-11-21
発明の名称二酸化炭素回収装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類B01D 53/18 20060101AFI20250526BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】二酸化炭素の吸収の効率を高めることができる二酸化炭素吸収装置を提供する。
【解決手段】二酸化炭素回収装置10は、ガス源から送給されるガスに含まれる二酸化炭素を二酸化炭素吸収溶液に吸収させるように構成される二酸化炭素吸収塔11と、二酸化炭素吸収塔11の内部に設けられる二酸化炭素吸収室に配置され、駆動力源40の駆動力により上下方向に略平行な軸線を中心として回転するように構成される各段の気液接触部53,56と、各段の気液接触部53,56の上面の回転中心部に二酸化炭素吸収溶液を供給するように構成される内軸部512と、を備え、各段の気液接触部53,56の上面は、回転中心部から離れるにしたがって高さが低くなるように構成される。
【選択図】図3A


特許請求の範囲【請求項1】
ガス源から送給されるガスに含まれる二酸化炭素を二酸化炭素吸収溶液に吸収させるように構成される二酸化炭素吸収塔と、
前記二酸化炭素吸収塔の内部に設けられる二酸化炭素吸収室に配置され、前記二酸化炭素吸収溶液が内部に浸透可能かつ前記ガスが内部を通過可能であり、駆動力源の駆動力により上下方向に略平行な軸線を中心として回転するように構成される気液接触部と、
前記気液接触部の上面の回転中心部に前記二酸化炭素吸収溶液を供給するように構成される二酸化炭素吸収溶液供給部と、
を備え、
前記気液接触部の上面は、前記回転中心部から離れるにしたがって高さが低くなる部分を有する、二酸化炭素回収装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記二酸化炭素吸収溶液供給部は、下端が開口しており前記気液接触部と同軸に配置される中空軸状部材を備え、
前記気液接触部の上面の上側に前記中空軸状部材の前記下端が配置され、前記中空軸状部材の前記下端から前記気液接触部の上面に前記二酸化炭素吸収溶液が流下するように構成される、二酸化炭素回収装置。
【請求項3】
請求項2に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記気液接触部は、
上側が開口し下側が閉塞する有底の円筒状の形状を有する容器本体と、前記容器本体の上側に前記開口を塞ぐように取付けられる蓋部と、を備える容器と、
前記二酸化炭素吸収溶液が内部に浸透可能に構成され、前記容器の内部に充填される充填材と、
を備え、
前記容器本体は前記容器の外部から内部に前記ガスが流入可能に構成されるとともに内部から外部に前記二酸化炭素吸収溶液が流出可能に構成され、
前記蓋部は、前記回転中心部に設けられ上下方向に前記ガスが通過可能な通気部と、上下方向視において前記通気部の外周側に設けられ前記ガスの通過を許容しない非通気部と、を備え、
前記非通気部の下面は、前記中空軸状部材の前記下端よりも下方に位置するとともに、前記回転中心部に近い側から遠い側に向かって高さが低くなるように構成される部分を含む、二酸化炭素回収装置。
【請求項4】
請求項3に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記蓋部の前記回転中心部には上下方向に貫通する貫通孔が設けられ、
前記中空軸状部材の前記下端は前記貫通孔を通じて前記容器の内部に露出している、二酸化炭素回収装置。
【請求項5】
請求項1に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記気液接触部の底面は、前記回転中心部の領域の高さが外周側の領域の高さよりも高くなっている、二酸化炭素回収装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記二酸化炭素吸収塔は、複数の前記二酸化炭素吸収室を備え、前記ガス源から送給される前記ガスが複数の前記二酸化炭素吸収室を一方向に通過し、前記二酸化炭素吸収溶液が複数の前記二酸化炭素吸収室を前記一方向とは逆方向に通過しながら複数の前記二酸化炭素吸収室のそれぞれにて前記ガスに接触することによって前記ガスに含まれる二酸化炭素を吸収するように、複数の前記二酸化炭素吸収室が互いに直列に接続される多段式であり、
前記気液接触部は、複数の前記二酸化炭素吸収室の内部のそれぞれに回転可能に配置され、
前記二酸化炭素吸収溶液供給部は、それぞれの前記気液接触部の回転中心の上面に前記二酸化炭素吸収溶液を供給可能に構成される、二酸化炭素回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素回収装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1および特許文献2に記載のように、回転する筒状の気液接触部(特許文献1においては中空円筒と記され、特許文献2においては回転筒と記される)を備え、気液接触部の内周側から外周側に向かって二酸化炭素吸収溶液を浸透および通過させるとともに、気液接触部の外周側から内周側に向かって二酸化炭素を含有するガスを通過させるように構成される二酸化炭素回収装置が公知である。
【0003】
これらの二酸化炭素回収装置によれば、気液接触部の内部でガスと二酸化酸素吸収溶液とが気液接触することにより、ガスに含まれる二酸化炭素が二酸化炭素吸収溶液に吸収される。これらのような二酸化炭素回収装置において、二酸化炭素の吸収効率(ガスに含まれる二酸化炭素の量に対する二酸化炭素吸収溶液が吸収する二酸化炭素の量を示す比)を高めるためには、筒状の気液接触部の内部の広い範囲に(好ましくは全体に)わたって二酸化炭素吸収液を浸透させることが求められる。
【0004】
特許文献1には、筒状の気液接触部の内部空間にノズルヘッドが配置され、ノズルヘッドから気液接触部の内周面に向けて二酸化炭素吸収溶液を噴射する構成が開示されている。特許文献2には、液体分布器により、二酸化炭素吸収溶液を気液接触部の内周面の略全体に(すなわち、気液接触部の軸線方向の略全長にわたって)噴射する構成が開示されている。しかしながら、特許文献1には、気液接触部の広い範囲に二酸化炭素吸収溶液を浸透させる構成は開示されていない。また、特許文献1および特許文献2に開示される構成では、二酸化炭素吸収溶液を気液分離部の内周面に向かって噴射するための構造(ノズルヘッドおよび液体分布器)が必要であるとともに、二酸化炭素吸収溶液の噴射のために二酸化炭素吸収溶液を圧送する必要がある。したがって、装置コストの上昇や消費エネルギーの増大を招く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭和61-278336号公報
特開2011-125763号公報
【発明の概要】
【0006】
(発明が解決しようとする課題)
上記実情に鑑み、本発明の目的の1つは、装置コストの上昇および消費エネルギーの増加を招くことなく、二酸化炭素の吸収効率を高めることができる二酸化炭素回収装置を提供することである。
【0007】
(課題を解決するための手段)
本発明に係る二酸化炭素回収装置は、
ガス源から送給されるガスに含まれる二酸化炭素を二酸化炭素吸収溶液に吸収させるように構成される二酸化炭素吸収塔と、
前記二酸化炭素吸収塔の内部に設けられる二酸化炭素吸収室に配置され、前記二酸化炭素吸収溶液が内部に浸透可能かつ前記ガスが内部を通過可能であり、駆動力源の駆動力により上下方向に略平行な軸線を中心として回転するように構成される気液接触部と、
前記気液接触部の上面の回転中心部に前記二酸化炭素吸収溶液を供給するように構成される二酸化炭素吸収溶液供給部と、
を備え、
前記気液接触部の上面は、前記回転中心部から離れるにしたがって高さが低くなる部分を有する。
【0008】
気液接触部の上面の回転中心部に供給された二酸化炭素吸収溶液は、気液接触部の回転による遠心力および重力によって、気液接触部の外周側かつ下側に向かって浸透および拡散していく。このため、気液接触部が単純な円筒形状である場合、気液接触部の上部かつ外周部には、二酸化炭素吸収溶液が拡散および浸透しにくい。すなわち、気液接触部の上部かつ外周部には、浸透している二酸化炭素吸収溶液の量が少ない領域が形成される。そして、この領域を通過したガスは二酸化炭素吸収溶液に接触する機会が少ないから、吸収する二酸化炭素の量が少なくなる。したがって、このような構成であると、二酸化炭素の吸収効率が低下する。
【0009】
本発明に係る二酸化炭素回収装置によれば、気液接触部の上面の高さが回転中心部から離れるにしたがって低くなるから、気液接触部の上部かつ外周部に、二酸化炭素吸収溶液が行き渡らない領域が形成されないようにできる(またはこのような領域を小さくできる)。そして、このような構成によれば、二酸化炭素回収装置の構成が複雑になることが無く、かつ、二酸化炭素を気液接触部の広い範囲に行き渡らせるために消費エネルギーが増加することが無い。したがって、装置コストの増加および消費エネルギーの増加を防止または抑制しつつ、二酸化炭素の吸収効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本実施形態に係る二酸化炭素回収装置の構成例を示す図である。
図2は、本実施形態に係る二酸化炭素回収装置の二酸化炭素吸収塔の構成を示す断面図である。
図3Aは、気液接触部の構成を示す断面図である。
図3Bは、気液接触部の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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