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公開番号2025075616
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186908
出願日2023-10-31
発明の名称発電素子
出願人国立大学法人東海国立大学機構
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H02N 11/00 20060101AFI20250508BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】高出力の発電素子を提供する。
【解決手段】発電素子は、第1層と第2層とを備える。第1層は、第1接触面と、第1接触面の反対側に位置する第1反対面と、を備え、第1多数キャリアを有する第1導電型のIII-V族化合物半導体である。第2層は、第2接触面を備え、第2多数キャリアを有する第2導電型の半導体である。第1接触面と第2接触面とは、互いに接触している状態で、接触領域の少なくとも一部において相対位置を変化させることが可能に構成されている。第1接触面は、III-V族化合物半導体の自発分極によって第1多数キャリアと同一極性の第1自由電荷が現れる第1極性面である。第1反対面は、自発分極によって第2多数キャリアと同一極性の第2自由電荷が現れる第2極性面である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1接触面と、前記第1接触面の反対側に位置する第1反対面と、を備え、第1多数キャリアを有する第1導電型のIII-V族化合物半導体である第1層と、
第2接触面を備え、第2多数キャリアを有する第2導電型の半導体である第2層と、
を備え、
前記第1接触面と前記第2接触面とは、互いに接触している状態で、接触領域の少なくとも一部において相対位置を変化させることが可能に構成されており、
前記第1接触面は、前記III-V族化合物半導体の自発分極によって前記第1多数キャリアと同一極性の第1自由電荷が現れる第1極性面であり、
前記第1反対面は、前記自発分極によって前記第2多数キャリアと同一極性の第2自由電荷が現れる第2極性面である、
発電素子。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1導電型はn型であるとともに前記第2導電型はp型であり、
前記第1多数キャリアは電子であるとともに前記第2多数キャリアは正孔であり、
前記第1自由電荷は電子であるとともに前記第2自由電荷は正孔である、請求項1に記載の発電素子。
【請求項3】
前記第1反対面に配置されており、前記第1反対面と第1ヘテロ接合している第1接合層をさらに備えており、
前記第1接合層は、前記III-V族化合物半導体に他のIII族元素が添加された3元系半導体であり、
前記第1反対面と第1接合層との界面には、前記第1ヘテロ接合により誘起された2次元電子ガスが存在している、請求項2に記載の発電素子。
【請求項4】
前記第1層は窒化ガリウムであり、
前記第1接合層は窒化アルミニウムガリウムまたは窒化インジウムガリウムである、請求項3に記載の発電素子。
【請求項5】
前記第1接合層を形成している前記窒化アルミニウムガリウムまたは前記窒化インジウムガリウムに、前記第1層よりも高濃度のドナー不純物が添加されている、請求項4に記載の発電素子。
【請求項6】
前記第1層は窒化アルミニウムガリウムまたは窒化インジウムガリウムであり、
前記第1接合層は窒化ガリウムである、請求項3に記載の発電素子。
【請求項7】
前記第1層は窒化アルミニウムガリウム層であり、
前記第1層のアルミニウム組成が、前記第1接触面から前記第1反対面へ向かう方向に向かって高くなる組成傾斜を有している、請求項2に記載の発電素子。
【請求項8】
前記第2接触面の反対側に位置する第2反対面に配置されており、前記第2反対面と第2ヘテロ接合している第2接合層をさらに備えており、
前記第2層はシリコンゲルマニウムであり、
前記第2接合層はシリコンであり、
前記第2反対面と第2接合層との界面には、前記前記第2ヘテロ接合により誘起された2次元正孔ガスが存在している、請求項1-7の何れか1項に記載の発電素子。
【請求項9】
前記第2接合層を形成している前記シリコンに、前記第2層よりも高濃度のアクセプタ不純物が添加されている、請求項8に記載の発電素子。
【請求項10】
前記第1層の前記第1接触面の反対側に配置されており、直接または中間層を介して前記第1層にオーミック接触している第1電極層と、
前記第2層の前記第2接触面の反対側に配置されており、直接または中間層を介して前記第2層にオーミック接触している第2電極層と、
前記第1電極層と前記第2電極層とを電気的に接続している接続経路と、
をさらに備え、
前記第1接触面と前記第2接触面とが互いに接触している状態で相対位置を変化させるときに、前記接続経路を介して、前記第1電極層から前記第2電極層へ向かう一方向の前記第1多数キャリアの移動を発生させることが可能に構成されている、請求項1に記載の発電素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、発電素子に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境発電の重要性が高まっている。そのため、環境中の運動エネルギー(例:人間の動き、外部装置からの振動)を電気エネルギーに変換し、効果的に収集することが可能な、小型の発電素子が求められている。このような小型の発電素子としては、圧電発電、エレクトレット発電、摩擦発電、磁歪発電などの素子が知られている。なお、関連する技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2016-510205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の小型の発電素子では、出力が低いなどの、外部電源としての応用が困難な点が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示する発電素子の一態様は、第1層と第2層とを備える。第1層は、第1接触面と、第1接触面の反対側に位置する第1反対面と、を備え、第1多数キャリアを有する第1導電型のIII-V族化合物半導体である。第2層は、第2接触面を備え、第2多数キャリアを有する第2導電型の半導体である。第1接触面と第2接触面とは、互いに接触している状態で、接触領域の少なくとも一部において相対位置を変化させることが可能に構成されている。第1接触面は、III-V族化合物半導体の自発分極によって第1多数キャリアと同一極性の第1自由電荷が現れる第1極性面である。第1反対面は、自発分極によって第2多数キャリアと同一極性の第2自由電荷が現れる第2極性面である。
【0006】
本発明者らは、第1導電型のIII-V族化合物半導体の第1接触面と、第2導電型の半導体の第2接触面と、を接触させた状態で相対位置を変化させることで、発電素子が構成できることを見出した。さらに本発明者らは、第1接触面を第2極性面にする場合に比して、第1接触面を第1極性面にする場合の方が、出力を有意に高めることができることを見出した。これにより、高出力の小型の発電素子を構成することが可能となる。
【0007】
第1導電型はn型であるとともに第2導電型はp型であってもよい。第1多数キャリアは電子であるとともに第2多数キャリアは正孔であってもよい。第1自由電荷は電子であるとともに第2自由電荷は正孔であってもよい。
【0008】
第1反対面に配置されており、第1反対面と第1ヘテロ接合している第1接合層をさらに備えていてもよい。第1接合層は、III-V族化合物半導体に他のIII族元素が添加された3元系半導体であってもよい。第1反対面と第1接合層との界面には、第1ヘテロ接合により誘起された2次元電子ガスが存在していてもよい。
【0009】
第1層は窒化ガリウムであってもよい。第1接合層は窒化アルミニウムガリウムまたは窒化インジウムガリウムであってもよい。
【0010】
第1接合層を形成している窒化アルミニウムガリウムまたは窒化インジウムガリウムに、第1層よりも高濃度のドナー不純物が添加されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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