TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025070588
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181033
出願日2023-10-20
発明の名称軸受吊り具及び軸受
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B66C 1/62 20060101AFI20250424BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】大型の軸受を回転軸に組み込むために軸受を吊り下げる軸受吊り具及び軸受において、軸受吊り具を低コスト且つコンパクトに構成するとともに、軸受の強度を高く保つことができる、軸受吊り具及び軸受を提供する。
【解決手段】軸受の外輪に着脱可能に取付けられ、軸方向を上下方向に向ける吊下姿勢にした軸受を吊り下げる軸受吊り具であって、外輪の下側に配置される下部と、外輪の上側に配置される上部と、下部及び上部を連結する上下方向の連結部と、によってコ字状に形成され、下部は、外輪の下端面を下支えする支持部を有し、上部には、上下方向のボルト孔に締結され、下端側で外輪の上端面を押さえる端面押さえボルトが設けられ、上部又は連結部には、上下方向の固定孔に締結されたアイボルトが設けられ、連結部には、径方向のボルト孔に締結され、外輪の外周面を押さえる脱落防止ボルトが設けられる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
軸受の外輪に着脱可能に取付けられ、軸方向を上下方向に向ける吊下姿勢にした前記軸受を吊り下げる軸受吊り具であって、
前記外輪の下側に配置される下部と、前記外輪の上側に配置される上部と、前記下部及び前記上部を連結する上下方向の連結部と、によってコ字状に形成され、
前記下部は、前記外輪の下端面を下支えする支持部を有し、
前記上部には、上下方向のボルト孔に締結され、下端側で前記外輪の上端面を押さえる端面押さえボルトが設けられ、
前記上部又は前記連結部には、上下方向の固定孔に締結されたアイボルトが設けられ、
前記連結部には、径方向のボルト孔に締結され、前記外輪の外周面を押さえる脱落防止ボルトが設けられる、
軸受吊り具。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記支持部は、前記外輪の軌道面と当接する段部が形成される、
請求項1に記載の軸受吊り具。
【請求項3】
前記支持部は、先端を上方に向けて屈曲形成した返し部が形成された、
請求項1に記載の軸受吊り具。
【請求項4】
前記外輪に3つ以上取付けられ、前記軸受の軸心を中心として等間隔に配置される、
請求項1に記載の軸受吊り具。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1項に記載の軸受吊り具によって吊り上げられる軸受であって、
前記外輪と、内輪と、前記外輪及び前記内輪に形成された軌道面に配設される複数の円筒ころと、を備え、
前記外輪の下端面に、前記支持部が挿通される切欠部を設け、
前記切欠部は、前記外輪の下端面に少なくとも3つ以上配置され、前記軸受の軸心を中心として等間隔に配置される、
軸受。
【請求項6】
前記内輪の軸方向下側端部は、嵌合される回転軸の軸方向下端部に形成される軸肩部に載置され、
前記切欠部の深さは、前記支持部の軸方向の厚さと、前記軸肩部の高さと、の差よりも大きくした、
請求項5に記載の軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受吊り具及び軸受に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、内輪にアイボルトが締結されるボルト孔加工を施し、アイボルトと吊り上げ用のフックとをチェーン等で連結し、クレーンで大型の転がり軸受を吊り上げることにより、風力発電機やトンネル掘削機に用いられる大型で重量のある転がり軸受を回転軸に組み込む特許文献1に記載の軸受の組み込み方法が開示されている。
【0003】
特許文献2には、転がり軸受を吊り下げる吊り具であって、吊り輪が取り付け可能な環状の固定部材と、この固定部材に固定した爪型部材とからなり、この爪型部材を、前記転がり軸受の構成部品の軸方向に向いた面に係合させることにより、軸受側にボルト孔を設けずに大型で重量のある転がり軸受を吊り上げる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-322548号公報
特開2015-182177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、コンパクトな吊り具に軸受を吊り下げることを目的としているが、アイボルトを固定するために内輪に形成したボルト孔が内輪の軌道面近傍まで延びるため、重量のある転がり軸受によって作用するフープ応力がボルト孔に作用することによってボルト孔を起点とする亀裂が発生し易くなり、軸受の強度を十分に保つことができない場合があるという課題があった。
特許文献2では、軸受側にボルト孔を設けることなく軸受を吊り上げることを目的としているが、軸受の上面に沿って環状に形成される固定部材に爪型部材が設けられるため、装置全体が大型になって製造と保管に手間とコストがかかるという課題があった。
【0006】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大型の軸受を回転軸に組み込むために軸受を吊り下げる軸受吊り具及び軸受において、軸受吊り具を低コスト且つコンパクトに構成するとともに、軸受の強度を高く保つことができる、軸受吊り具及び軸受を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 軸受の外輪に着脱可能に取付けられ、軸方向を上下方向に向ける吊下姿勢にした前記軸受を吊り下げる軸受吊り具であって、
前記外輪の下側に配置される下部と、前記外輪の上側に配置される上部と、前記下部及び前記上部を連結する上下方向の連結部と、によってコ字状に形成され、
前記下部は、前記外輪の下端面を下支えする支持部を有し、
前記上部には、上下方向のボルト孔に締結され、下端側で前記外輪の上端面を押さえる端面押さえボルトが設けられ、
前記上部又は前記連結部には、上下方向の固定孔に締結されたアイボルトが設けられ、
前記連結部には、径方向のボルト孔に締結され、前記外輪の外周面を押さえる脱落防止ボルトが設けられる、
軸受吊り具。
(2) (1)に記載の軸受吊り具によって吊り上げられる軸受であって、
前記外輪と、内輪と、前記外輪及び前記内輪に形成された軌道面に配設される複数の円筒ころと、を備え、
前記外輪の下端面に、前記支持部が挿通される切欠部を設け、
前記切欠部は、前記外輪の下端面に少なくとも3つ以上配置され、前記軸受の軸心を中心として等間隔に配置される、
軸受。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、大型の軸受を回転軸に組み込むために軸受を吊り下げる軸受吊り具及び軸受において、軸受を安定した状態で吊り下げる軸受吊り具を低コスト且つコンパクトに構成するとともに、軸受の強度を高く保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る軸受吊り具及び軸受を備えた軸受吊込機構を示した斜視図である。
図2は、軸受に取り付けられた軸受吊り具を示した要部斜視図である。
図3は、軸受に取り付けられた軸受吊り具を示した要部側断面図である。
図4は、軸受の底面図である。
図5は、軸受の切欠部を示した要部底面斜視図である。
図6は、組込工程を示した図である。
図7は、取外工程を示した図である。
図8は、第2実施形態の軸受に取り付けられた軸受吊り具を示した要部側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の軸受吊り具及び軸受を適用した軸受吊込機構の構成を説明する。各図は、本発明の説明のために作成されたものであり、本発明の実施形態は図示の内容に限られない。なお、以下の説明において、軸受の吊下姿勢とは、軸受の軸方向を上下方向に向けた状態を表しており、軸受の径方向は、軸受の軸心と直交する方向であって、ラジアル方向とも言う。また、径方向内側は、軸受の軸心に向かう方向を言い、径方向外側は軸受の軸心から離間する方向を言う。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本精工株式会社
モータ
1日前
日本精工株式会社
玉軸受
3日前
日本精工株式会社
減速機
13日前
日本精工株式会社
ころ軸受
3日前
日本精工株式会社
軸受吊り具
13日前
日本精工株式会社
ボールねじ
1日前
日本精工株式会社
信号出力回路
1か月前
日本精工株式会社
回転機械装置
14日前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
1日前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
1日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
13日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
13日前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
28日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
13日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受
28日前
日本精工株式会社
軸受吊り具及び軸受
13日前
日本精工株式会社
軸受吊り具及び軸受
13日前
日本精工株式会社
軸受吊り具及び軸受
13日前
日本精工株式会社
保持器及び転がり軸受
15日前
日本精工株式会社
センサ付ハブユニット軸受
1か月前
日本精工株式会社
玉軸受用冠型保持器、及び玉軸受
1か月前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受の予圧測定方法
1か月前
日本精工株式会社
ボールねじ装置及びアクチュエータ
2日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受の外輪の製造方法
21日前
日本精工株式会社
実験支援システムおよび情報取得方法
14日前
日本精工株式会社
ボールねじ及びボールねじの製造方法
1日前
日本精工株式会社
転がり軸受用樹脂製保持器及び転がり軸受
2日前
日本精工株式会社
転がり軸受用冠形保持器、及び転がり軸受
21日前
日本精工株式会社
異常診断装置、異常診断方法およびプログラム
1か月前
日本精工株式会社
アクチュエータ装置の制御装置、および制御方法
1か月前
日本精工株式会社
表面処理を施された部品及び部品の製造組立方法
14日前
日本精工株式会社
駆動装置、および、パラレルリンクを含むロボット
15日前
日本精工株式会社
玉軸受、及び、玉軸受におけるグリースの塗布方法
1か月前
日本精工株式会社
転がり軸受の荷重推定装置、荷重推定方法、およびプログラム
21日前
日本精工株式会社
機械部品の製造方法、軸受の製造方法、機械部品、軸受、機械、及び車両
29日前
日本精工株式会社
検出装置付きハブユニット軸受及び検出装置付きハブユニット軸受システム
21日前
続きを見る