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公開番号2025070553
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180971
出願日2023-10-20
発明の名称8の字軌跡検出プログラムと渦電流探傷装置及び方法
出願人株式会社IHI検査計測
代理人個人,個人
主分類G01N 27/90 20210101AFI20250424BHJP(測定;試験)
要約【課題】リサージュ曲線の「8の字軌跡」を定量的に検出することができ、これにより個人差なくきずの有無を判定することができる手段を提供する。
【解決手段】8の字軌跡検出プログラムは、同一の定点を中心としてそれぞれ周期的に変化するX信号とY信号を受信し、X信号とY信号を重ねあわせたリサージュ曲線Rが描く8の字軌跡を検出する。渦電流探傷装置は、プローブ、渦電流探傷器、および8の字軌跡検出装置を備える。渦電流探傷方法は、X信号とY信号を重ねあわせたリサージュ曲線Rが描く8の字軌跡を検出する8の字軌跡検出ステップを有する。8の字軌跡検出装置は8の字軌跡検出ステップにおいて、X信号の位相角とY信号の位相角との差である瞬時位相差Zをリアルタイムに算出し、瞬時位相差Zの最大値と最小値の差が所定の閾値を超える場合に、リサージュ曲線Rが描く8の字軌跡を検出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
同一の定点を中心としてそれぞれ周期的に変化するX信号とY信号を受信し、前記X信号と前記Y信号を重ねあわせたリサージュ曲線が描く8の字軌跡を検出する8の字軌跡検出プログラムであって、
コンピュータに、
前記X信号の位相角と前記Y信号の位相角との差である瞬時位相差をリアルタイムに算出する瞬時位相差算出手段と、
前記瞬時位相差の最大値と最小値の差が所定の閾値を超える場合に、前記8の字軌跡の検出信号を出力する検出信号出力手段と、を実行させるための、8の字軌跡検出プログラム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記瞬時位相差算出手段において、前記X信号と前記Y信号のうち周期が相対的に長い方の1周期の間で、前記瞬時位相差Zの変化をリアルタイムに算出する、請求項1に記載の8の字軌跡検出プログラム。
【請求項3】
入力コイルにより試験体内に渦電流を発生させ該渦電流による検出コイルの出力信号を検出するプローブと、
前記出力信号から同一の定点を中心としてそれぞれ周期的に変化するX信号とY信号を出力する渦電流探傷器と、
前記X信号と前記Y信号を重ねあわせたリサージュ曲線が描く8の字軌跡を検出する8の字軌跡検出装置と、を備え、
前記8の字軌跡検出装置は、
前記X信号と前記Y信号から、前記X信号の位相角と前記Y信号の位相角との差である瞬時位相差をリアルタイムに算出し、
前記瞬時位相差の最大値と最小値の差が所定の閾値を超える場合に、前記8の字軌跡の検出信号を出力する、渦電流探傷装置。
【請求項4】
前記8の字軌跡検出装置は、前記リサージュ曲線をリアルタイムに表示するリサージュ曲線表示部と、
前記検出信号により検出音を出力する検出音出力器と、
複数の前記リサージュ曲線の履歴を表示する複数の履歴表示部と、を有する、請求項3に記載の渦電流探傷装置。
【請求項5】
プローブの入力コイルにより試験体内に渦電流を発生させ該渦電流による検出コイルの出力信号を検出する検出信号出力ステップと、
前記出力信号から同一の定点を中心としてそれぞれ周期的に変化するX信号とY信号を出力するET信号出力ステップと、
前記X信号と前記Y信号を重ねあわせたリサージュ曲線が描く8の字軌跡を検出する8の字軌跡検出ステップと、を有し、
前記8の字軌跡検出ステップにおいて、
前記X信号と前記Y信号から、前記X信号の位相角と前記Y信号の位相角との差である瞬時位相差をリアルタイムに算出し、
前記瞬時位相差の最大値と最小値の差が所定の閾値を超える場合に、前記8の字軌跡の検出信号を出力する、渦電流探傷方法。
【請求項6】
前記検出信号により検出音を出力する、請求項5に記載の渦電流探傷方法。
【請求項7】
前記リサージュ曲線をリアルタイムに表示する、請求項5に記載の渦電流探傷方法。
【請求項8】
前記検出信号の出力時の複数の前記リサージュ曲線を履歴として表示する、請求項5に記載の渦電流探傷方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リサージュ曲線の8の字軌跡を検出する8の字軌跡検出プログラムと渦電流探傷装置及び方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
「渦電流探傷試験」は、鉄鋼、非鉄金属、黒鉛などの導電性のある材料に適用でき、材料に誘起される渦電流がクラック(きず)によって変化する性質を利用してクラックを探し出す試験である。また「渦電流探傷装置」は、材料の上にコイルを置き、このコイルに交流電源を流して、渦電流探傷検査を実施する装置である。
【0003】
渦電流探傷試験(ET)では、プローブの入力コイルにより試験体内に渦電流を発生させこの渦電流による検出コイルの出力信号を検出する。また、渦電流探傷器により出力信号から同一の定点を中心としてそれぞれ周期的に変化するET信号(X信号とY信号)を出力する。さらに、X信号とY信号を重ねあわせたリサージュ曲線を描き、この軌跡の形状をもとに、きずの有無を判断する。
【0004】
渦電流探傷試験において、プローブがきずを通過する時にリサージュ曲線が「8の字の閉曲線」を描くことが知られている。
以下、この「8の字の閉曲線」を「8の字軌跡」と呼ぶ。リサージュ曲線における「8の字軌跡」は、例えば、特許文献1,2に開示されている。
【0005】
特許文献1の段落0029には、「検出コイル19aが縦傷32の位置に来ると、縦傷32による渦電流の変化が検出され、モニタには8字のリサージュ波形が現れる。」と記載されている。
【0006】
特許文献2の段落0019には、「ECT信号は原点から振れ始めて原点に戻るのが基本的な振れ方であるため、リサージユ23の波形は円形や8の字などの形となる。」と記載されている。
【0007】
また、本発明に関連する発明が、特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-292280号公報
特開2002-40000号公報
特許第5971425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、渦電流探傷試験において、プローブがきずを通過する時にリサージュ曲線が「8の字軌跡」を描くことから、「8の字軌跡」からきずの有無を判定することができる。
【0010】
しかし、かかる従来のきず判定手段には、以下の問題点があった。
(1)小さなきずや、複雑形状部でのきず判定において、個人差が生じる。
(2)パターン認識による自動判定手段が知られているが、判定基準がブラックボックス化されているため、判定基準を説明できない。
(3)「8の字軌跡」を定量的に判断する方法がなく、判定の客観性が担保されない。
(4)視認による「8の字軌跡」の判定は、手元のプローブ、試験体、およびリサージュ曲線を頻繁に視点移動することになるため、検査者の負担となる。
(【0011】以降は省略されています)

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