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公開番号2025040164
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-24
出願番号2023146904
出願日2023-09-11
発明の名称噴射制御装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 41/20 20060101AFI20250314BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】多段噴射の噴射回数が制限されることを抑制する。
【解決手段】噴射制御装置100は、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴射弁17と、車載バッテリ21とバッテリからの電力を昇圧する昇圧回路22と昇圧回路で昇圧された電力を用いて噴射弁に駆動電流を供給する電流供給回路23とを有する駆動回路20と、駆動回路を制御する制御部と、を備える。制御部は、目標噴射回数と目標噴射時期とに基づいて、連続する第1噴射時期から第2噴射時期までの第1間隔が第1閾値以上であるか否かを判定するとともに、連続する第2噴射時期から第3噴射時期までの第2間隔が第2閾値以上であるか否かを判定し、第1間隔が第1閾値未満であると判定され、かつ、第2間隔が第2閾値未満であると判定されると、噴射回数を目標噴射回数よりも少なく補正する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴射弁と、
バッテリと、該バッテリからの電力を昇圧する昇圧回路と、前記昇圧回路で昇圧された電力を用いて前記噴射弁に駆動電流を供給する電流供給回路と、を有する駆動回路と、
前記駆動回路を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記内燃機関の運転条件に基づいて、前記内燃機関の燃焼サイクルあたりの目標噴射回数と目標噴射時期とを設定する噴射設定部と、
単一の燃焼サイクルにおける噴射回数または連続する2つの燃焼サイクルにおける合計の噴射回数が少なくとも3回以上であるときの連続する噴射を第1噴射、第2噴射および第3噴射と定義するとき、前記噴射設定部により設定された前記目標噴射回数と前記目標噴射時期とに基づいて、前記第1噴射の開弁時期から前記第2噴射の開弁時期までの第1間隔が第1閾値以上であるか否かを判定するとともに、前記第2噴射の開弁時期から前記第3噴射の開弁時期までの第2間隔が第2閾値以上であるか否かを判定する間隔判定部と、
前記間隔判定部により前記第1間隔が前記第1閾値未満であると判定され、かつ、前記第2間隔が前記第2閾値未満であると判定されると、前記燃焼サイクルあたりの噴射回数を前記噴射設定部により設定された前記目標噴射回数よりも少なく補正する噴射回数補正部と、を有することを特徴とする噴射制御装置。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の噴射制御装置において、
前記燃焼室は、第1燃焼室と第2燃焼室とを含み、
前記噴射弁は、前記第1燃焼室に燃料を噴射する第1噴射弁と前記第2燃焼室に燃料を噴射する第2噴射弁とを含み、
前記電流供給回路は、前記第1噴射弁と前記第2噴射弁とにそれぞれ駆動電流を供給し、
前記制御部は、前記第1噴射弁が前記第1燃焼室に燃料を噴射した後、前記第2噴射弁が前記第2燃焼室に燃料を噴射するように前記駆動回路を制御し、
前記第1噴射は、前記第1噴射弁による燃焼サイクルの最終回の噴射であり、
前記第2噴射は、前記第2噴射弁による燃焼サイクルの1回目の噴射であり、
前記第3噴射は、前記第2噴射弁による燃焼サイクルの2回目の噴射であることを特徴とする噴射制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の噴射制御装置において、
前記制御部は、前記燃焼室の温度が所定温度以上であるか否かを判定する温度域判定部をさらに有し、
前記噴射設定部は、前記温度域判定部により前記燃焼室の温度が前記所定温度未満であると判定されると、前記燃焼サイクルの吸気行程から圧縮行程にかけて複数回燃料を噴射するように、前記目標噴射回数と前記目標噴射時期とを設定することを特徴とする噴射制御装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の噴射制御装置において、
前記制御部は、前記燃焼室の温度が所定温度以上であるか否かを判定する温度域判定部をさらに有し、
前記噴射設定部は、前記温度域判定部により前記燃焼室の温度が前記所定温度以上であると判定されるとき、所定条件が成立すると、前記燃焼サイクルの吸気行程および圧縮行程のそれぞれで1回燃料を噴射するように、前記目標噴射回数と前記目標噴射時期とを設定することを特徴とする噴射制御装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の噴射制御装置において、
前記昇圧回路は、単一のコンデンサを有することを特徴とする噴射制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多段噴射を行う直噴式内燃機関の燃料噴射を制御する噴射制御装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保するため、エネルギーの効率化に貢献する内燃機関の多段噴射に関する研究開発が行われている。この種の技術として、従来、多段噴射の噴射回数や噴射間隔を調整するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の装置では、燃料噴射弁の電磁ソレノイドに印加する高電圧を発生する高電圧発生回路の昇圧コンデンサの充電時間を確保できるように噴射回数を設定するとともに、噴射可能期限より遅い時期の噴射を禁止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-106350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の装置のように、昇圧コンデンサの充電時間を確保できるように噴射回数を設定する場合は、多段噴射の噴射回数が制限されるため、多段噴射による効果が損なわれるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である噴射制御装置は、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴射弁と、バッテリとバッテリからの電力を昇圧する昇圧回路と昇圧回路で昇圧された電力を用いて噴射弁に駆動電流を供給する電流供給回路とを有する駆動回路と、駆動回路を制御する制御部と、を備える。制御部は、内燃機関の運転条件に基づいて、内燃機関の燃焼サイクルあたりの目標噴射回数と目標噴射時期とを設定する噴射設定部と、単一の燃焼サイクルにおける噴射回数または連続する2つの燃焼サイクルにおける合計の噴射回数が少なくとも3回以上であるときの連続する噴射を第1噴射、第2噴射および第3噴射と定義するとき、噴射設定部により設定された目標噴射回数と目標噴射時期とに基づいて、第1噴射の開弁時期から第2噴射の開弁時期までの第1間隔が第1閾値以上であるか否かを判定するとともに、第2噴射の開弁時期から第3噴射の開弁時期までの第2間隔が第2閾値以上であるか否かを判定する間隔判定部と、間隔判定部により第1間隔が第1閾値未満であると判定され、かつ、第2間隔が第2閾値未満であると判定されると、燃焼サイクルあたりの噴射回数を噴射設定部により設定された目標噴射回数よりも少なく補正する噴射回数補正部と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、多段噴射の噴射回数が制限されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態に係る噴射制御装置が適用されるエンジンの要部構成を概略的に示す図。
図1のインジェクタを駆動する駆動回路の要部構成を概略的に示す図。
本発明の実施形態に係る噴射制御装置の要部構成を示すブロック図。
図1のピストン冠面の昇温について説明するための図。
付着低減モードに対応した噴射特性マップの一例を示す図。
付着低減モードでの噴射間隔について説明するための図。
ノック抑制モードでの噴射間隔について説明するための図。
図1のコンデンサの昇圧復帰時間について説明するための図。
コンデンサの昇圧状態が回復しない場合について説明するための図。
コンデンサの昇圧状態が回復する場合について説明するための図。
第1噴射、第2噴射および第3噴射の変形例について説明するための図。
本発明の実施形態に係る噴射制御装置による処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1~図12を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る噴射制御装置は、多段噴射を行う直噴式内燃機関に適用される。以下では、特に、車両に搭載された直噴式ガソリンエンジンに適用される例を説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る噴射制御装置が適用されるエンジン1の要部構成を概略的に示す図である。エンジン1は、火花点火式の内燃機関であり、1回の燃焼サイクルの間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程の4つの行程を経る4ストロークエンジンである。エンジン1は4気筒等、複数の気筒を有するが、図1には、単一の気筒の構成を示す。なお、各気筒の構成は互いに同一である。
【0010】
図1に示すように、エンジン1は、シリンダブロック2に形成されたシリンダ2aと、シリンダ2aの内部に摺動可能に配置されたピストン3と、ピストン3の冠面(ピストン冠面)3aとシリンダヘッド4との間に形成された燃焼室5と、を有する。ピストン冠面3aには、例えばシリンダ内のタンブル流に沿うように凹部3bが形成される。ピストン3は、コンロッド6を介してクランクシャフト7に連結され、シリンダ2aの内壁に沿ってピストン3が往復動することにより、クランクシャフト7が回転する。
(【0011】以降は省略されています)

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