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公開番号2025037436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144371
出願日2023-09-06
発明の名称多孔質セラミックス積層体及び分離膜
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類C04B 38/00 20060101AFI20250311BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】2種以上の層が積層された多孔質セラミックス積層体であって、積層界面での剥離が抑制された多孔質セラミックス積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、第1多孔質層と、前記第1多孔質層に直接積層された第2多孔質層を有する多孔質セラミックス積層体であって、前記第1多孔質層は金属酸化物Xを含み、前記第2多孔質層は、金属酸化物Yを含み、前記金属酸化物YはTi及びAlを含み、前記第2多孔質層中のTi/Alのmol比が0.005以上、0.10未満であり、細孔直径0.98~200μmの累積細孔容量V1が0.115mL/g以上、0.259mL/g未満である多孔質セラミックス積層体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第1多孔質層と、前記第1多孔質層に直接積層された第2多孔質層を有する多孔質セラミックス積層体であって、
前記第1多孔質層は金属酸化物Xを含み、
前記第2多孔質層は、金属酸化物Yを含み、前記金属酸化物YはTi及びAlを含み、
前記第2多孔質層中のTi/Alのmol比が0.005以上、0.10未満であり、
細孔直径0.98~200μmの累積細孔容量V1が0.115mL/g以上、0.259mL/g未満である多孔質セラミックス積層体。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記第1多孔質層はNa元素及びCa元素を含み、第1多孔質層中のNa/Caの質量比が1.16超、100未満である請求項1に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項3】
前記第1多孔質層は、Na元素及びAl元素を含み、第1多孔質層中のNa/Alの質量比が0.0049超、0.10未満である請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項4】
細孔直径が0.112~200μmの細孔の累積細孔容量Vtに対する細孔直径が0.98~200μmの細孔の累積細孔容量V1:V1/Vtが0.88超、0.99未満である請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項5】
前記金属酸化物XはAl



を含む請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項6】
チューブ状またはモノリス状である請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項7】
請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体を含む分離膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は多孔質セラミックス積層体及び分離膜に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
多孔質セラミックス体は、精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜、イオン交換膜、ガス分離膜などの、気体又は液体である流体の分離、濃縮または濾過等の機能を有する膜として様々な分野で利用されている。
【0003】
例えば特許文献1には、多孔質材料によって構成され、複数の貫通孔を有する基材と、前記複数の貫通孔の内表面に形成される第1支持層と、前記第1支持層の内側に配置される分離膜と、を備え、前記第1支持層は、アルミナと、チタニアと、シリカ及びマグネシアの少なくとも一方とを含有する、モノリス型分離膜構造体が開示されている。特許文献1では、第1支持層が前記した成分を含有することにより、第1支持層の強度が向上できることが記載される。
【0004】
また、特許文献2には、Li

O、Na

O等から選ばれる金属酸化物を含み、残部がSiO

と不可避不純物であるガラスを結合材として、セラミックス粒子を結合してなるセラミック多孔体が開示され、このようなセラミック多孔体によれば、酸及びアルカリに曝される環境であっても、濾過フィルター等として長期間使用することが可能であることが記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/146571号
特開2003-238257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような分野に好適に用いられる多孔質セラミックス体は、分離等の機能を十分に発揮しつつ、多孔質セラミックス体中に流体が流れやすいこと、すなわち流体の圧力損失が小さいことが重要であるため、細孔直径の小さな機能層と、これを支持する細孔直径の大きな支持層を含む2種以上の層の積層体で構成されることが通常である。2種以上の層が積層される積層体では、積層体に負荷がかかった際に積層界面の結合が強くなければ、積層界面で剥離が生じる。
【0007】
前記した特許文献1、2でも、分離膜の構造体として積層体を開示しているが、積層界面での剥離については検討されていない。そこで、本発明は、2種以上の層が積層された多孔質セラミックス積層体であって、積層界面での剥離が抑制された多孔質セラミックス積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成した本発明は以下の通りである。
[1]第1多孔質層と、前記第1多孔質層に直接積層された第2多孔質層を有する多孔質セラミックス積層体であって、
前記第1多孔質層は金属酸化物Xを含み、
前記第2多孔質層は、金属酸化物Yを含み、前記金属酸化物YはTi及びAlを含み、
前記第2多孔質層中のTi/Alのmol比が0.005以上、0.10未満であり、
細孔直径0.98~200μmの累積細孔容量V1が0.115mL/g以上、0.259mL/g未満である多孔質セラミックス積層体。
[2]前記第1多孔質層はNa元素及びCa元素を含み、第1多孔質層中のNa/Caの質量比が1.16超、100未満である[1]に記載の多孔質セラミックス積層体。
[3]前記第1多孔質層は、Na元素及びAl元素を含み、第1多孔質層中のNa/Alの質量比が0.0049超、0.10未満である[1]または[2]に記載の多孔質セラミックス積層体。
[4]細孔直径が0.112~200μmの細孔の累積細孔容量Vtに対する細孔直径が0.98~200μmの細孔の累積細孔容量V1:V1/Vtが0.88超、0.99未満である[1]~[3]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体。
[5]前記金属酸化物XはAl



を含む[1]~[4]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体。
[6]チューブ状またはモノリス状である[1]~[5]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体を含む分離膜。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1多孔質層と第2多孔質層の間での剥離強度が向上した多孔質セラミックス積層体を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の多孔質セラミックス積層体は、第1多孔質層と、前記第1多孔質層に直接積層された第2多孔質層を有する多孔質セラミックス積層体であって、前記第1多孔質層は金属酸化物Xを含み、前記第2多孔質層は、金属酸化物Yを含み、前記金属酸化物YはTi及びAlを含み、前記第2多孔質層中のTi/Alのmol比が0.005以上、0.10未満であり、細孔直径0.98~200μmの累積細孔容量V1が0.115mL/g以上、0.259mL/g未満である多孔質セラミックス積層体である。
(【0011】以降は省略されています)

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