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公開番号2025037365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144254
出願日2023-09-06
発明の名称動力装置
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類F02D 19/02 20060101AFI20250311BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】水素を主燃料とする火花点火型の内燃機関の異常燃焼を抑制する。
【解決手段】動力装置10は、水素を含有する混合気を燃焼させて動力を得る内燃機関12と、内燃機関12の排気の一部と水素が導入され、排気中の窒素酸化物と導入された水素を反応させてアンモニアを生成する改質器42とを備える。改質器42によって生成されたアンモニアを気筒14内にアンモニア噴射弁38から直接噴射する。難燃性のアンモニアを気筒14に供給することで水素の異常燃焼が抑制される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素を含有する混合気を燃焼させて動力を得る内燃機関と、
前記内燃機関の排気の一部と水素が導入され、前記排気中の窒素酸化物と前記水素を反応させてアンモニアを生成する改質器と、
を備え、
前記内燃機関は、前記改質器によって生成されたアンモニアを気筒内に直接噴射するアンモニア噴射弁を有する、
動力装置。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
請求項1に記載の動力装置であって、
前記改質器によって生成されたアンモニアを含むガスから水および窒素の少なくとも一方を分離する分離器を備え、水および窒素の少なくとも一方が分離されたアンモニアを含むガスが前記アンモニア噴射弁に送られる、
動力装置。
【請求項3】
請求項1に記載の動力装置であって、
前記改質器によって生成されたアンモニアを含むガスを冷やして水を凝縮させる改質後凝縮器を備え、凝縮した水に溶けたアンモニアがアンモニア水として前記アンモニア噴射弁に送られる、
動力装置。
【請求項4】
請求項1に記載の動力装置であって、
前記内燃機関の排気の一部を冷やして水を凝縮させて分離する改質前凝縮器を備え、水を凝縮・分離した後の排気が前記改質器に送られる、
動力装置。
【請求項5】
請求項4に記載の動力装置であって、
前記改質器によって生成されたアンモニアを含むガスから窒素を分離する分離器を備え、水および窒素が分離されたアンモニアを含むガスが前記アンモニア噴射弁に送られる、
動力装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の動力装置であって、前記アンモニア噴射弁は、前記気筒内の高温部分に向けてアンモニアを噴射する、動力装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載の動力装置であって、前記アンモニア噴射弁は、点火プラグに向けてアンモニアを噴射する、動力装置。
【請求項8】
請求項1から5のいずれか1項に記載の動力装置であって、前記内燃機関の排気を浄化する酸化還元触媒装置を備える動力装置。
【請求項9】
請求項1から5のいずれか1項に記載の動力装置であって、前記改質器に導入される水素は、燃料用の水素が流用されたものである、動力装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を主燃料とする内燃機関を備えた動力装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水素を燃料する火花点火型の内燃機関が知られている。下記特許文献1には、水素を燃料として動作する際に、燃料の当量比を化学量論的組成よりも空気過剰であるリーン状態で動作して,異常燃焼を抑制する内燃機関が示されている。下記非特許文献1には、水素を燃料とするエンジンにアンモニアを供給することで、燃焼を緩慢とすることができることが記載されている。下記特許文献2には、燃料を改質した水素や一酸化炭素を用いて、燃焼器の排気中の窒素酸化物からアンモニアを生成し、生成したアンモニアを排気と共に吸気に再循環させる技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-156304号公報
特許第7153327号公報
【非特許文献】
【0004】
グー シン(Gu Xin) 外5名、「リーンバーン条件下における水素燃料エンジンの燃焼およびエミッション特性に及ぼすアンモニア添加の影響(Effect of ammonia addition on combustion and emission characteristics of hydrogen-fueled engine under lean-burn condition)」、International Journal of Hydrogen Energy 47 (2022) 9762-9774頁、[on line]、2022年2月8日、エルゼビア リミテッド(Elsevier Ltd)、[令和5年8月24日検索]、インターネット<URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0360319922000544>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水素を燃料とする内燃機関においては、点火プラグによる着火前に燃料が自着火するプレイグニッション等の異常燃焼が起きやすい。燃料の当量比をリーンとすると、混合気の着火性や燃焼性が低下するため、異常燃焼を抑制することができる。しかし、リーン状態、つまり空気過剰の状態では、燃焼により発生した窒素酸化物を効率的に浄化することが難しい。
【0006】
本発明は、水素を主燃料とする内燃機関を備えた動力装置において、内燃機関の異常燃焼を抑制することと、内燃機関の排気中の窒素酸化物を効率良く浄化することとの少なくとも1つを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る動力装置は、水素を含有する混合気を燃焼させて動力を得る内燃機関と、内燃機関の排気の一部と水素が導入され、排気中の窒素酸化物と水素を反応させてアンモニアを生成する改質器とを備え、内燃機関は、改質器によって生成されたアンモニアを気筒内に直接噴射するアンモニア噴射弁を有する。
【0008】
難燃性であるアンモニアを気筒内に供給することで水素の異常燃焼を抑制することができる。
【0009】
上記の動力装置において、改質器によって生成されたアンモニアを含むガスから水および窒素の少なくとも一方を分離する分離器を備えるようにしてよく、分離器によって、水および窒素の少なくとも一方が分離されたアンモニアを含むガスがアンモニア噴射弁に送られる。アンモニアの濃度が高いアンモニア含有ガスを供給することができ、またガスの量が減少することで、ガスを圧縮する仕事を低減することができる。
【0010】
上記の動力装置において、改質器によって生成されたアンモニアを含むガスを冷やして水を凝縮させる改質後凝縮器を備えるようにしてよく、改質後凝縮器によって凝縮した水に溶けたアンモニアがアンモニア水としてアンモニア噴射弁に送られる。液体を昇圧するため、気体を圧縮する場合に比べて昇圧のための仕事を低減することができる。また、液体の水が気筒内に供給されるので、水の気化熱によって気筒内の冷却が期待できる。
(【0011】以降は省略されています)

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