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公開番号
2025018097
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023121523
出願日
2023-07-26
発明の名称
着床率向上剤及び着床率向上剤の製造方法
出願人
国立大学法人東北大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
35/50 20150101AFI20250130BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】簡易に製造可能な着床率改善剤、前記着床率改善剤を含む医薬組成物、及び前記着床率改善剤の製造方法を提供する。
【解決手段】栄養膜幹細胞の培養上清を含む、着床率向上剤。また、前記着床率向上剤を含む、着床不全を治療又は予防するための医薬組成物。また、(i)栄養膜幹細胞を培養する工程と、(ii)前記培養により得られる培養物から、培養上清を得る工程と、を含む、着床率向上剤の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
栄養膜幹細胞の培養上清を含む、着床率向上剤。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
胚移植の前に、子宮内膜を処理するために用いられる、請求項1に記載の着床率向上剤。
【請求項3】
前記培養上清が、前記栄養膜幹細胞を無血清培地で培養した培養物から得られる培養上清である、請求項1又は2に記載の着床率向上剤。
【請求項4】
前記培養上清が、栄養膜幹細胞を1~10日間培養した培養物から得られる培養上清である、請求項1又は2に記載の着床率向上剤。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の着床率向上剤を含む、着床不全を治療又は予防するための医薬組成物。
【請求項6】
(i)栄養膜幹細胞を培養する工程と、
(ii)前記培養により得られる培養物から、培養上清を得る工程と、
を含む、着床率向上剤の製造方法。
【請求項7】
前記工程(i)における培養を、無血清培地で行う、請求項6に記載の着床率向上剤の製造方法。
【請求項8】
前記工程(i)における培養を、1~10日間行う、請求項6又は7に記載の着床率向上剤の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、着床率向上剤及び着床率向上剤の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
生殖補助医療は、年々増加傾向にあるが、体外受精及び顕微授精での平均成功率は20~25%程度である。妊娠に成功しなかった患者のうち、着床不全が原因と推測される患者数は依然として多い。そのため、着床率を改善する技術の開発が求められている。
着床率を向上する方法としては、SEET法(子宮内膜刺激胚移植法;Stimulation of Endometrium-Embryo Transfer)と呼ばれる方法が報告されている(例えば、特許文献1)。SEET法は、胚盤胞の状態まで培養した培養液の情勢を、胚移植の2~3日前に、子宮内に注入する方法である。
【0003】
胎盤組織は、栄養膜組織(トロホブラスト)が主要な構成成分である。本発明者らは、哺乳動物の胎盤組織から得た細胞懸濁液から、CD49f抗体陽性細胞を回収し、栄養膜幹細胞(trophoblast stem cell:TS細胞)を樹立する方法を開発している(特許文献2)。本発明者らは、さらに、多能性幹細胞からTS細胞を誘導する方法(特許文献3)、及び妊娠中期以降の胎盤由来の栄養膜細胞からTS細胞を誘導する方法(特許文献4)を開発している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5139294号公報
特許第6400832号公報
国際公開第2020/250438号
国際公開第2022/014028号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
生殖補助医療において妊娠の成功率を上げるためには、着床率を向上させる技術の開発が求められる。SEET法は、胚盤胞の培養により得られる培養上清の量が限られており、子宮内に注入できる量が極めて少量である。そのため、技術的及び手技的な問題があり、一部のクリニックでしか利用されていないのが現状である。
【0006】
そこで、本発明は、簡易に製造可能な着床率改善剤、前記着床率改善剤を含む医薬組成物、及び前記着床率改善剤の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の態様を含む。
[1]栄養膜幹細胞の培養上清を含む、着床率向上剤。
[2]胚移植の前に、子宮内膜を処理するために用いられる、[1]に記載の着床率向上剤。
[3]前記培養上清が、前記栄養膜幹細胞を無血清培地で培養した培養物から得られる培養上清である、[1]又は[2]に記載の着床率向上剤。
[4]前記培養上清が、栄養膜幹細胞を1~10日間培養した培養物から得られる培養上清である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の着床率向上剤。
[5][1]~[4]のいずれか1つに記載の着床率向上剤を含む、着床不全を治療又は予防するための医薬組成物。
[6](i)栄養膜幹細胞を培養する工程と、(ii)前記培養により得られる培養物から、培養上清を得る工程と、を含む、着床率向上剤の製造方法。
[7]前記工程(i)における培養を、無血清培地で行う、[6]に記載の着床率向上剤の製造方法。
[8]前記工程(i)における培養を、1~10日間行う、[6]又は[7]に記載の着床率向上剤の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡易に製造可能な着床率改善剤、前記着床率改善剤を含む医薬組成物、及び前記着床率改善剤の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
EGFPを恒常的に発現するヒトTS細胞(GFP-TS)細胞と子宮内膜上皮オルガノイド(EMOs)をMatrigel内で三次元共培養したときの画像である。左図は明視野画像である。右図はEGFPの蛍光を検出した蛍光顕微鏡画像である。矢印:肥厚した上皮細胞層。スケールバー,100μm。
EGFPを恒常的に発現するヒトTS細胞(GFP-TS)細胞と子宮内膜上皮オルガノイド(EMOs)をMatrigel内で三次元共培養したときの免疫染色画像である。矢印:ヒトTS細胞、スケールバー,100μm。
ヒトTS細胞培養上清(TS-CM)、ヒトST細胞培養上清(ST-CM)又はHormone(EPCP)で処理された子宮内膜モデルの着床マーカー遺伝子(PAEP,SPP1)の遺伝子発現解析の結果を示す(下図)。上図は、試験方法の概略を示す。Control:非処理群、Hormone:EPCP(E
2
(10nM)、MPA(1μM)、8-Bromo-cAMP(50μM)及びプロラクチン(50mg/mL))添加群。
TS-CM処理、ST-CM処理、又はHormone処理された子宮内膜モデルの子宮内膜着床能検査(ERA:Endometrial Receptivity Analysis)搭載遺伝子の遺伝子発現解析の結果を示す。
TS-CM処理された子宮内膜モデルにおいて発現上昇した遺伝子群のGO term解析の結果を示す。
TS-CM処理された子宮内膜上皮細胞(Ishikawa細胞)へのBlastoidの接着の様子を示す位相差図である。スケールバー,200μm。
TS-CM処理された子宮内膜上皮細胞(Ishikawa細胞)とBlastoidとを4時間共培養した後のBlastoidの接着率を定量した結果を示す。N=12 Blastoids/群。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[着床率向上剤]
本開示の第1の態様は、着床率向上剤である。前記着床率向上剤は、栄養膜幹細胞の培養上清を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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