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公開番号2025016777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024195875,2020052644
出願日2024-11-08,2020-03-24
発明の名称ジルコニア焼結体及びその製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C04B 35/488 20060101AFI20250128BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】
透明ジルコニアを含む従来のセラミックス接合体と比較し、より広い用途への適用が可能であるジルコニア焼結体およびその製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
透明ジルコニア部と不透明ジルコニア部とを備えるジルコニア焼結体であって、二軸曲げ強度が300MPa以上であることを特徴とするジルコニア焼結体。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
透明ジルコニア部と不透明ジルコニア部とを備え、透明ジルコニア部又は不透明ジルコニア部のいずれか一方が他方を囲むように配置された構造を含む形状を有するジルコニア焼結体であって、ISO/DIS6872に規定された二軸曲げ強度測定に準じ、透明ジルコニア部又は不透明ジルコニア部を取り囲む界面が、ジルコニア焼結体を配置するための支点を繋いで描かれる円に収まるように配置し、界面が当該円に収まるように配置したジルコニア焼結体に対し、前記支点径の重心に、界面未満の大きさを有する荷重を負荷することで測定される二軸曲げ強度が300MPa以上であることを特徴とするジルコニア焼結体。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
透明ジルコニア部と不透明ジルコニア部とが同一の面上にある請求項1に記載のジルコニア焼結体。
【請求項3】
透明ジルコニア部の直線透過率が50%以上である請求項1又は2に記載のジルコニア焼結体。
【請求項4】
不透明ジルコニア部の直線透過率が5%未満である請求項1乃至3のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
【請求項5】
透明ジルコニア部及び不透明ジルコニア部が、安定化剤及びチタニアを含有するジルコニア、を含む請求項1乃至4のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
【請求項6】
前記安定化剤が、イットリア、カルシア及びマグネシアの群から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載のジルコニア焼結体。
【請求項7】
前記透明ジルコニア部の安定化剤がイットリアであり、なおかつ、イットリア含有量が6mol%以上12mol%以下である請求項5又は6に記載のジルコニア焼結体。
【請求項8】
前記不透明ジルコニア部の安定化剤がイットリアであり、なおかつ、イットリア含有量が2mol%以上6mol%未満である請求項5乃至7のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
【請求項9】
不透明ジルコニア部が、透明ジルコニア部よりチタニア含有量が少ない請求項5乃至8のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
【請求項10】
不透明ジルコニア部が、着色元素を含む請求項1乃至9のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ジルコニア焼結体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れていることから、セラミックスは産業部材用途に広く使用されている。中でも、高い審美性や質感から、透明セラミックスの用途が拡大してきている。例えば、透明セラミックスの用途として、携帯電話等の電子機器部材、時計部材及び宝飾品などの用途への適用が検討されている。このような用途の拡大に伴い、より高い審美性を有するだけでなく、より高い意匠性を有する部材として透明セラミックスと、これと異なる色調を呈するセラミックスとからなるセラミックス部材が求められている。
【0003】
一方、セラミックスは靭性が高い材料であり、複雑な形状への加工が困難である。そのため、従来、複雑な形状のセラミックス部材は、セラミックス同士を接合することで作製されていた。
【0004】
例えば、着色ジルコニア焼結体を収縮させて透明ジルコニア焼結体を物理的に固定することで、着色ジルコニア焼結体と透明ジルコニア焼結体とを接合させたセラミックス接合体が報告されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-14471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のセラミックス接合体は、熱処理における熱収縮の差を利用して作製された接合体であり、焼結体同士が物理的な力で接合されていた。当該接合体は強度が低く、適用できる用途が限られていた。
【0007】
本開示の目的は、透明ジルコニアを含む従来のセラミックス接合体と比較し、より広い用途への適用が可能であるジルコニア焼結体およびその製造方法の少なくともいずれかを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題に鑑み、本研究者らは検討した。その結果、特定のジルコニア焼結体が上記課題を解決できることを見出した。
【0009】
すなわち、本開示の要旨は以下のとおりである。
[1] 透明ジルコニア部と不透明ジルコニア部とを備えるジルコニア焼結体であって、二軸曲げ強度が300MPa以上であることを特徴とするジルコニア焼結体。
[2] 透明ジルコニア部と不透明ジルコニア部とが同一の面上にある上記[1]に記載のジルコニア焼結体。
[3] 透明ジルコニア部の直線透過率が50%以上である上記[1]又は[2]に記載のジルコニア焼結体。
[4] 不透明ジルコニア部の直線透過率が5%未満である上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[5] 透明ジルコニア部及び不透明ジルコニア部が、安定化剤及びチタニアを含有するジルコニア、を含む上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[6] 前記安定化剤が、イットリア、カルシア及びマグネシアの群から選ばれる少なくとも1種である上記[5]に記載のジルコニア焼結体。
[7] 前記透明ジルコニア部の安定化剤がイットリアであり、なおかつ、イットリア含有量が6mol%以上12mol%以下である上記[5]又は[6]に記載のジルコニア焼結体。
[8] 前記不透明ジルコニア部の安定化剤がイットリアであり、なおかつ、イットリア含有量が2mol%以上6mol%未満である上記[5]乃至[7]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[9] 不透明ジルコニア部が、透明ジルコニア部よりチタニア含有量が少ない上記[5]乃至[8]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[10] 不透明ジルコニア部が、着色元素を含む上記[1]乃至[9]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[11] 前記着色元素が、遷移金属元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、アルミニウム、ケイ素、ホウ素、リン、ゲルマニウム、希土類元素の群から選ばれるうち少なくとも1種である上記[10]に記載のジルコニア焼結体。
[12] 二軸曲げ強度が350MPa以上であることを特徴とする上記[1]乃至[11]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[13] 透明ジルコニア部の原料粉末、又は、不透明ジルコニア部の原料粉末のいずれか一方の原料粉末からなる一次成形体と、他方の原料粉末からなる成形体と、が積層した二次成形体を焼結する焼結工程、を含むことを特徴とする上記[1]乃至[12]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体の製造方法。
[14] 透明ジルコニア部の原料粉末及び不透明ジルコニア部の原料粉末が、それぞれ、安定化剤含有ジルコニア源及びチタニア源を含む混合粉末である上記[13]に記載のジルコニア焼結体の製造方法。
[15] 焼結が少なくともHIP処理を含む上記[13]又は[14]に記載のジルコニア焼結体の製造方法。
[16] 焼結が1300℃以上1400℃以下で常圧焼結をした後、1450℃以上1550℃以下でHIP処理を行う上記[13]乃至[15]のいずれかひとつに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本開示のジルコニア焼結体により、透明ジルコニアを含む従来のセラミックス接合体と比較し、より広い用途への適用が可能であるジルコニア焼結体およびその製造方法の少なくともいずれか提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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