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公開番号2025002425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023102597
出願日2023-06-22
発明の名称クロストーク測定方法、クロストーク測定装置、光損失測定方法、及び光損失測定装置。
出願人株式会社フジクラ
代理人個人
主分類G01M 11/02 20060101AFI20241226BHJP(測定;試験)
要約【課題】OTDRを用いてクロストークを測定し得るクロストーク測定方法、クロストーク測定装置、及びOTDRを用いてクロストークの影響が抑制された光導波路の光の損失を測定し得る光損失測定方法、及び光損失測定装置を提供する。
【解決手段】クロストーク測定方法は、第1入射光を第1光導波路の一端から入射させると概ね同時に第2入射光を第2光導波路の一端から入射させ、第1光導波路の一端17から出射する出射光のパワーをOTDR20で測定する第1測定ステップと、第1入射光を第1光導波路の一端17から入射させると共に、第2光導波路にOTDR20からの光を非入射とし、第1光導波路の一端17から出射する出射光のパワーをOTDR20で測定する第2測定ステップと、第1測定ステップ及び第2測定ステップで測定された出射光のパワーを用いて第1光導波路のクロストークを求める処理ステップと、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
互いに並列される第1光導波路及び前記第1光導波路に最短で隣接する少なくとも1つの第2光導波路を含む複数の光導波路を有する光デバイスのクロストーク測定方法であって、
OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)から出射する光を第1入射光と前記第2光導波路の数と同数であり前記第1入射光に対する所定のパワー比率である第2入射光とに分離し、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させると共に、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させるタイミングと概ね同じタイミングで前記第2入射光をそれぞれの前記第2光導波路の一端から入射させ、前記第1光導波路の前記一端から出射する出射光のパワーを前記OTDRで測定する第1測定ステップと、
前記OTDRから出射する光を第1入射光として前記第1光導波路の前記一端から入射させると共に、前記第2光導波路に前記OTDRからの光を非入射とし、前記第1光導波路の前記一端から出射する出射光のパワーを前記OTDRで測定する第2測定ステップと、
前記第1測定ステップで測定された前記出射光のパワーと、前記第2測定ステップで測定された前記出射光のパワーと、を用いて前記第1光導波路のクロストークを求める処理ステップと、
を備える
ことを特徴とするクロストーク測定方法。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記第1測定ステップにおける前記第1入射光のパワーと前記第2入射光のパワーとは互いに概ね等しい
ことを特徴とする請求項1に記載のクロストーク測定方法。
【請求項3】
前記所定のパワー比率は、0.5以上2以下である
ことを特徴とする請求項1に記載のクロストーク測定方法。
【請求項4】
前記第1測定ステップにおける前記第1入射光のパワーは、前記第2測定ステップにおける前記第1入射光のパワーの0.5倍以上2倍以下である
ことを特徴とする請求項1に記載のクロストーク測定方法。
【請求項5】
前記光デバイスは、前記第1光導波路及び前記第2光導波路以外の少なくとも1つの第3光導波路を有し、前記第1測定ステップでは、前記OTDRから出射する前記光を前記第1入射光及び前記第2入射光の他に、前記第3光導波路の数と同数であり前記第1入射光に対する所定のパワー比率である第3入射光に分離し、前記第1入射光を前記第1光導波路の前記一端から入射させるタイミングと概ね同じタイミングで前記第3入射光をそれぞれの前記第3光導波路の一端側から入射させる
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のクロストーク測定方法。
【請求項6】
互いに並列される第1光導波路及び前記第1光導波路に最短で隣接する少なくとも1つの第2光導波路を含む複数の光導波路を有する光デバイスのクロストーク測定装置であって、
OTDRと、
前記OTDRと前記光デバイスとに光学的に接続され、前記OTDRから出射する光を第1入射光と前記第2光導波路の数と同数であり前記第1入射光に対する所定のパワー比率である第2入射光とに分離し、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させると共に、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させるタイミングと概ね同じタイミングで前記第2入射光をそれぞれの前記第2光導波路の一端から入射させ、前記第1光導波路の前記一端から出射する出射光を前記OTDRに伝搬すると共に前記第2光導波路の前記一端から出射する光を前記OTDRに伝搬することを抑制する第1測定状態と、前記OTDRから出射する光を第1入射光として前記第1光導波路の前記一端から入射させると共に、前記第2光導波路に前記OTDRからの光を非入射とさせ、前記第1光導波路の前記一端から出射する出射光を前記OTDRに伝搬する第2測定状態と、に切り替え可能な光分離入出射部と、
前記第1測定状態において前記OTDRが測定する前記出射光のパワーと、前記第2測定状態において前記OTDRが測定する前記出射光のパワーと、を用いて前記第1光導波路のクロストークを求める処理部と、
を備える
ことを特徴とするクロストーク測定装置。
【請求項7】
前記光分離入出射部は、
前記OTDRから出射する光を前記第1入射光とそれぞれの前記第2入射光とに分離する分離部と、
前記分離部と前記第1光導波路とを光学的に接続し、前記第1入射光を前記第1光導波路に向けて伝搬すると共に前記出射光を前記OTDRに向けて伝搬する第1光接続部と、
前記第1測定状態において前記分離部とそれぞれの前記第2光導波路とを光学的に接続し、前記第2測定状態において前記分離部とそれぞれの前記第2光導波路とを光学的に非接続とする光スイッチ、及び、前記第1測定状態において前記第2入射光をそれぞれの前記第2光導波路に向けて伝搬すると共に前記第2光導波路の前記一端から出射する光を前記OTDR側に伝搬することを抑制する光学部品を有する第2光接続部と、
を備え、
前記分離部から前記第1光接続部を介して前記第1光導波路の前記一端まで光路長と、前記分離部から前記第2光接続部を介して前記第2光導波路の前記一端まで光路長と、は概ね等しい
ことを特徴とする請求項6に記載のクロストーク測定装置。
【請求項8】
前記第1光接続部は、前記第1光接続部と前記第2光接続部とに等しいパワーの光が入射する場合に前記光学部品及び前記光スイッチでの光の損失と概ね等しい光の損失を生じさせる損失部を有する
ことを特徴とする請求項7に記載のクロストーク測定装置。
【請求項9】
互いに並列される第1光導波路及び前記第1光導波路に最短で隣接する少なくとも1つの第2光導波路を含む複数の光導波路を有する光デバイスにおける前記第1光導波路での光の損失を測定する光損失測定方法であって、
OTDRから出射する光を第1入射光と前記第2光導波路の数と同数であり前記第1入射光のパワーと概ね等しいパワーの第2入射光とに分離し、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させると共に、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させるタイミングと概ね同じタイミングで前記第2入射光をそれぞれの前記第2光導波路の一端から入射させ、前記第1光導波路の前記一端から出射する出射光のパワーを前記OTDRで測定する測定ステップと、
前記測定ステップで測定された前記出射光のパワーを用いて前記第1光導波路での光の損失を求める処理ステップと、
を備える
ことを特徴とする光損失測定方法。
【請求項10】
前記光デバイスは、前記第1光導波路及び前記第2光導波路以外の少なくとも1つの第3光導波路を有し、前記測定ステップでは、前記OTDRから出射する前記光を前記第1入射光及び前記第2入射光の他に、前記第3光導波路の数と同数であり前記第1入射光のパワーと概ね等しいパワーの第3入射光に分離し、前記第1入射光を前記第1光導波路の前記一端から入射させるタイミングと概ね同じタイミングで前記第3入射光をそれぞれの前記第3光導波路の一端側から入射させる
ことを特徴とする請求項9に記載の光損失測定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クロストーク測定方法、クロストーク測定装置、光損失測定方法、及び光損失測定装置に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年の情報通信量の増大を受け、光ファイバの伝送容量の拡大が求められている。マルチコアファイバは、空間利用効率を高めることが可能で、限られたスペースで大容量の情報伝送が可能であるため注目されている。しかし、1つの光ファイバに複数のコアが配置されているため、シングルコアファイバに比べ、特性を評価することが大変である。そこで、効率よくマルチコアファイバを評価する技術が求められている。特に、クロストークの測定はマルチコアファイバでは重要な測定項目であり、シングルコアファイバの測定項目にはないため、新に測定機器等を準備する必要がある。
【0003】
クロストーク測定方法として、下記非特許文献に記載の方法が知られている。下記非特許文献1には、PM(Power Meter)法が示されている。PM法は、マルチコアファイバの所定のコアの一端から光を当該コアに光を入射させ、このコアとクロストークするコアの他端から出射する光のパワーを測定する方法である。下記非特許文献2,3には、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)法が記載されている。OTDR法では、多チャンネルOTDRを用いて、所定のコアに光を入射させ、当該光の後方散乱光が他のコアにクロストークする光を検出して、クロストークの測定を行っている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
[1] K. Takenaga, Y. Arakawa, S. Tanigawa, N. Guan, S. Matsuo, K. Saitoh and M. Koshiba, “An Investigation on Crosstalk in Multi-Core Fibers by Introducing Random Fluctuation along Longitudinal Direction,” IEICE TRAN. COMMUN., Vol.E94-B, No.2, 2011.
[2] M. Ohashi, K. Kawazu, A. Nakamura, and Y. Miyoshi, “Simple backscattered power technique for measuring crosstalk of multi-core fibers,” OptoElectronics and Communications Conference, Busan, South Korea, P1-25, 2012, DOI: https://doi.org/10.1109/OECC.2012.6276724
[3] M. Nakazawa, M. Yoshida, and T. Hirooka, “Nondestructive measurement of mode couplings along a multi-core fiber using a synchronous multi-channel OTDR,” Optics Express, vol. 20, Issue 11, pp. 12530-12540, 2012
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PM法では、マルチコアファイバの一端から光を入射させて、他端から出射する光を受光する必要がある。これに対して、OTDR法では、マルチコアファイバの一端から光を入射させ、当該一端から出射する光を受光する。このため、OTDRを用いてクロストークを測定したいとのニーズがある。しかし、非特許文献2,3に記載のクロストーク測定方法では、クロストークした後の光の後方散乱光を測定するため、測定する光のパワーが小さく、クロストークの測定がしづらい懸念がある。クロストークの少ないマルチコアファイバでは、更にクロストークの測定が困難である。しかし、上記のように、OTDRを用いてクロストークの測定を行いたいというニーズがある。このようなニーズは、マルチコアファイバのみならず、クロストークが生じ得る複数の光導波路を有する光デバイスに対しても生じ得る。
【0006】
また、マルチコアファイバのコアを伝搬する光のクロストークの影響が抑制された損失を測定したいとのニーズがある。この場合においても、OTDRを用いて当該損失の測定を行いたいというニーズがある。しかし、マルチコアファイバでは、特定のコアの光の損失を測定しようとする場合、レイリー散乱等の当該コアに起因する光の損失と、当該コアと他のコアとのクロストークに起因する損失とが合わさり、当該コアに起因する光の損失をOTDRで測定することが困難である。マルチコアファイバのみならず、クロストークが生じ得る複数の光導波路を有する光デバイスでは、このような測定が困難である。
【0007】
そこで、本発明は、OTDRを用いてクロストークを測定し得るクロストーク測定方法、クロストーク測定装置、及びOTDRを用いてクロストークの影響が抑制された光導波路の光の損失を測定し得る光損失測定方法、光損失測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の態様1は、互いに並列される第1光導波路及び前記第1光導波路に最短で隣接する少なくとも1つの第2光導波路を含む複数の光導波路を有する光デバイスのクロストーク測定方法であって、OTDRから出射する光を第1入射光と前記第2光導波路の数と同数であり前記第1入射光に対する所定のパワー比率である第2入射光とに分離し、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させると共に、前記第1入射光を前記第1光導波路の一端から入射させるタイミングと概ね同じタイミングで前記第2入射光をそれぞれの前記第2光導波路の一端から入射させ、前記第1光導波路の前記一端から出射する出射光のパワーを前記OTDRで測定する第1測定ステップと、前記OTDRから出射する光を第1入射光として前記第1光導波路の前記一端から入射させると共に、前記第2光導波路に前記OTDRからの光を非入射とし、前記第1光導波路の前記一端から出射する出射光のパワーを前記OTDRで測定する第2測定ステップと、前記第1測定ステップで測定された前記出射光のパワーと、前記第2測定ステップで測定された前記出射光のパワーと、を用いて前記第1光導波路のクロストークを求める処理ステップと、を備えることを特徴とするクロストーク測定方法である。
【0009】
第1測定ステップでは、第1光導波路を伝搬する第1入射光が第2光導波路にクロストークすると共に、第2光導波路を伝搬する第2入射光が第1光導波路にクロストークする。一方、第2測定ステップでは、第1光導波路を伝搬する第1入射光が第2光導波路にクロストークするが、第2光導波路を第2入射光が伝搬しないため、第2入射光は、第1光導波路にクロストークしない。従って、第1測定ステップにおいて第1光導波路を伝搬する光のパワーと、第2測定ステップにおいて第1光導波路を伝搬する光のパワーとは、第2光導波路から第1光導波路にクロストークする光のパワーの分だけ異なる。従って、第1測定ステップにおける第1光導波路からの出射光のパワーと、第2測定ステップにおける第1光導波路からの出射光のパワーとは、第2光導波路から第1光導波路にクロストークする光のうちレイリー散乱等で第1光導波路の一端に伝搬する光のパワーだけ異なる。また、第1入射光が第2光導波路にクロストークする光のパワーと第2入射光が第1光導波路にクロストークする光のパワーとの比率は、第1入射光のパワーと第2入射光のパワーとの比率に基づく。従って、上記のように第1測定ステップで測定された出射光のパワーと、第2測定ステップで測定された出射光のパワーと、を用いることで、第1光導波路のクロストークを求めることができる。このように本態様のクロストーク測定方法によれば、OTDRを用いてクロストークを測定し得る。なお、第1ステップが第2ステップよりも先であってもよく、第2ステップが第1ステップよりも先であってもよい。また、第1測定ステップにおける第1入射光と第2測定ステップにおける第1入射光とは、異なるパワーであってもよい。
【0010】
また、本発明の態様2は、前記第1測定ステップにおける前記第1入射光のパワーと前記第2入射光のパワーとは互いに概ね等しいことを特徴とする態様1のクロストーク測定方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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