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公開番号2025001325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023100841
出願日2023-06-20
発明の名称回転電機および回転電機を用いた空気圧縮機
出願人株式会社日立製作所,株式会社日立産機システム
代理人青稜弁理士法人
主分類H02K 9/19 20060101AFI20241225BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】外部から供給される冷却媒体を用いて回転電機の発熱部位を効率的に冷却する。
【解決手段】回転軸8と、回転子10と、回転軸8を軸支する軸受16、21と、固定子26と、これらを収容するハウジング2を備える回転電機1において、ハウジング2の円筒部3の一端側を保持するエンドブラケット30に、軸受16、21を収容する円筒状の軸受収容部31を一体に形成する。エンドブラケット30には、外部から供給するされる冷却媒体の流路(42、43)を形成し、軸方向に延在する軸方向流路43を分岐させて、回転子10の端面に冷却媒体を噴射するノズル50に接続する第一の流路44と、軸受16、21に冷却媒体を噴射するノズル55に接続する第二の流路45を形成した。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ハウジング内に、回転軸と、前記回転軸に固定される回転子コアを備える回転子と、前記回転子コアの一方側及び他方側において前記回転軸を回転自在に軸支する軸受と、固定子コアと電機子巻線を備える固定子を有し、前記軸受は前記ハウジングに保持される回転電機であって、
前記ハウジングは、円筒部と、前記円筒部の両側に設けられるブラケット部により形成され、
前記ブラケット部に前記軸受の外輪を保持するための軸受ホルダが形成され、
前記ブラケット部には、前記ハウジングの外部から供給される冷却媒体の導入流路と、前記導入流路に接続され前記回転軸の軸線方向に延在するように前記軸受ホルダ内に形成される軸方向流路が形成され、
前記軸方向流路は、前記軸受ホルダから前記回転子の前記回転軸と直交する端面に前記冷却媒体を軸方向に噴射する第一の流路を有し、前記軸方向流路の途中から分岐して前記軸受に冷却媒体を噴射する第二の流路が形成されることを特徴とする回転電機。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載の回転電機において、
前記第一の流路は第一のノズルに接続され、前記第一のノズルの噴射開口の断面積は、前記第一の流路の断面積よりも小さく形成され、
前記第二の流路は第二のノズルに接続され、前記第二のノズルの噴射開口の断面積は、前記第二の流路の断面積よりも小さく形成されることを特徴とする回転電機。
【請求項3】
請求項2に記載の回転電機において、
前記第二のノズルの噴射開口は複数設けられ、
前記第二の流路の断面積は、複数の前記第二のノズルの噴射開口の断面積の合計よりも大きく形成されることを特徴とする回転電機。
【請求項4】
請求項3に記載の回転電機において、
前記第一のノズルの噴射開口は、前記回転軸から径方向に見て、前記回転子コアの前記端面の占める径方向範囲の中央よりも前記回転軸に近い内側に設けられることを特徴とする回転電機。
【請求項5】
請求項3に記載の回転電機において、
前記軸受ホルダは円筒状であって、
前記第一のノズルは、前記軸受ホルダの長手方向の端面に設けられ、
前記第二のノズルは、前記軸受ホルダの内周面に設けられることを特徴とする回転電機。
【請求項6】
請求項5に記載の回転電機において、
前記第一のノズルの前記噴射開口の形状は、円形、楕円形、もしくは、四角形のいずれかにて形成されることを特徴とする回転電機。
【請求項7】
請求項5に記載の回転電機において、
前記第一のノズルの前記噴射開口からの前記冷却媒体の噴射方向が、前記回転子の回転方向へ所定の角度だけ傾斜して設けられることを特徴とする回転電機。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の前記回転電機と、
前記回転電機によって駆動されるエアエンドと、を備えることを特徴とする空気圧縮機。
【請求項9】
ハウジング内に、回転軸と、前記回転軸に固定され永久磁石を有する回転子と、
前記回転子の前側及び後側において前記回転軸を回転自在に軸支する軸受と、
固定子コアと電機子巻線とを備える固定子と、を備える回転電機であって、
前記ハウジングは、円筒状の胴体部と、前記胴体部の前側を塞ぐと共に前記回転軸が貫通する貫通孔を有する前側エンドブラケットと、前記胴体部の後側を塞ぐ後側エンドブラケットを含んで形成され、
前記前側エンドブラケットの内側には、前記回転軸の前側を軸支する前側軸受の外輪を保持するための前側軸受ホルダが形成され、
前記前側エンドブラケットには、外部から冷却媒体を供給する前側導入流路と、前記前側導入流路に接続され前記回転軸の軸線方向に延在された前側軸方向流路が形成され、
前記前側軸方向流路は、先端の開口が絞り込まれた形状とされることにより前記冷却媒体が速度を速めて前記回転子の前側側面に噴射され、
前記後側エンドブラケットの内側には、前記回転軸の後側を軸支する後側軸受の外輪を保持するための前側軸受ホルダが形成され、
前記後側エンドブラケットには、外部から冷却媒体を供給する前側導入流路と、前記前側導入流路に接続され前記回転軸の軸線方向に延在された後側軸方向流路が形成され、
前記後側エンドブラケットの前記後側軸方向流路は、先端の開口が絞り込まれた形状とされることにより前記冷却媒体の速度を速めて前記回転子の後側側面に噴射することを特徴とすることを特徴とする回転電機。
【請求項10】
請求項9に記載の回転電機において、
前記前側軸方向流路には、前記回転軸と交差する方向であって前記軸受に冷却媒体を供給する第二の前側流路に分岐するように形成され、
前記後側軸方向流路には、前記回転軸と交差する方向であって前記軸受に冷却媒体を供給する第二の後側流路に分岐するように形成されていることを特徴とする回転電機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機および、それを用いた空気圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
回転電機は出力密度向上や、それによる低コスト化を実現するため、その一手段である高速回転が要請されている。回転電機は、高速回転化によって回転軸を回転自在に支持する軸受における摩擦損失の増加が懸念され、高周波数化によって回転子における渦電流損失やヒステリシス損失等の増加が懸念される。これらの損失によって局所的な発熱が生ずるが、それら発熱箇所の冷却が重要となる。この対策に、冷却媒体を外部から供給し、冷却対象に対して高速かつ拡散させずに噴射させることが行われている。具体的には、冷却媒体の噴射部を冷却対象の近傍に配置し、噴射部までの冷却媒体の流路を構成する。
【0003】
回転電機の回転軸を軸支する軸受と、回転子はいずれも回転部分であるため、これらを効率よく冷却するには連れ回って回転する周囲の流体層に阻まれないように、冷却媒体を確実に冷却対象に当てるための工夫を要する。例えば、特許文献1に記載された回転電機が知られている。特許文献1の回転電機は、エンドブラケットに加工された冷却媒体流路から、回転軸と軸受に向けて潤滑油を供給する。これにより、回転軸と軸受との冷却媒体流路を単一の冷却媒体回路で構成できるため、安価かつシンプルに軸受の潤滑と、軸受と回転子の冷却を実現できる。しかしながら、2つの軸受が回転軸線方向に見てエンドブラケットの厚さ内に収まるように固定されるため、エンドブラケットの厚さが大きくなる。また、厚くなったエンドブラケット内において径方向に延在する冷却媒体流路を設けているので、各部品が干渉しないように配管および噴射部を取り廻すと装置の複雑化を招いてしまう。
【0004】
別の先行技術文献として、特許文献2が知られている。特許文献2ではハウジングの外周部分に冷却媒体(オイル)を供給する流路を設け、回転電機の回転体の外周側から回転子に向けて径方向に冷却媒体を供給している。また、ハウジングの外周部分から分岐させて、エンドブラケットを通って軸受に冷却媒体を供給するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2007-523308号公報
特開2018-91301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の回転電機では軸受と回転軸に対してのみ冷却媒体を供給し、さらに回転軸へ供給する冷却媒体は密封リップによりシールされるため、回転子の主たる発熱箇所である回転子コアや、回転子の界磁源への冷却効果を期待できない。界磁源とは、永久磁石モータの場合は永久磁石、誘導モータや巻線界磁モータの場合は回転子導体を意味する。これにより回転子の熱膨張、磁石の熱減磁、回転子導体の抵抗率増大などによる回転電機の性能劣化を招く。特許文献2の回転電機では、回転子の外周面に対して冷却媒体を噴射する流路を加工し、両流路は1つの給油口から分流して設けられる。しかしながら、回転子の外周側に冷却媒体を充てる方法では、回転子の回転によって連れ回る流体層に弾かれて、効率の良い冷却が阻害される恐れがある。加えて、冷却媒体を軸受と回転子へ確実に供給するために、分岐部をハウジングの円筒部の空間内に配置する必要があり、構造が複雑化する。
【0007】
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、回転電機の外部から冷却用の媒体を供給することにより、回転電機の冷却性能を向上させることにある。
本発明の他の目的は、回転電機のハウジングを形成するエンドブラケットの内部を貫通させる貫通孔を用いた冷却媒体流を形成することで、冷却構造を向上させると共に、部品点数を低減させた回転電機と、回転電機を用いた空気圧縮機を実現させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、ハウジング内に、回転軸と、回転軸に固定される回転子コアを備える回転子と、回転子コアの一方側(前側)及び他方側(後側)において回転軸を回転自在に軸支する軸受と、固定子コアと電機子巻線を備える固定子を有し、軸受はハウジングに保持される回転電機において、ハウジングは円筒部と円筒部の両側に設けられるブラケット部により形成され、ブラケット部に軸受の外輪を保持するための軸受ホルダが形成される。ブラケット部には、ハウジングの外部から供給される冷却媒体の導入流路と、導入流路に接続され回転軸の軸線方向に延在するように軸受ホルダ内に形成される軸方向流路が形成される。軸方向流路は、軸受ホルダの回転子に近い端面から、回転子の回転軸と直交する端面に冷却媒体を軸方向に噴射する第一の流路と、軸方向流路の途中から軸受に冷却媒体を噴射する第二の流路が形成される。第一の流路の下流側端部は第一のノズルに接続され、第一のノズルの噴射開口の断面積を、第一の流路の断面積よりも小さく形成した。第二の流路の下流側端部には第二のノズルが接続され、第二のノズルの噴射開口の断面積は、第二の流路の断面積よりも小さく形成した。
【0009】
本発明の他の特徴によれば、第二のノズルの噴射開口は1つ又は複数設けられ、第二の流路の断面積は、複数の第二のノズルの噴射開口の断面積の合計よりも大きくなるように形成する。また、第一のノズルの噴射開口は、回転軸から径方向に見て、回転子コアの端面の占める径方向範囲の中央よりも回転軸に近い内側に設けられるようにする。第一のノズルは、軸受ホルダの長手方向の端面、即ち回転子に近い端面に設けられ、第二のノズルは、軸受ホルダの内周面に設けられる。
【0010】
本発明のさらに他の特徴によれば、第一のノズルの噴射開口の形状は、円形、楕円形、もしくは、四角形のいずれかにて形成すると良い。また、第一のノズルの噴射開口からの冷却媒体の噴射方向が、回転子の回転方向(周方向)へ向けて所定の角度だけ傾斜して設けられるようにしても良い。以上のような回転電機を用いて、エアエンドを駆動することで、効率が高い空気圧縮機を実現できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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