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公開番号2024178061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023096574
出願日2023-06-12
発明の名称位置決め用治具
出願人ジヤトコ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02K 15/04 20060101AFI20241217BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】互いに接続される電気導体の接続部対において、接続部対の位置ズレの程度が大きくなっても、位置ズレを適切に矯正できるようにする。
【解決手段】互いに接続される電気導体の接続部の位置決めに用いられる位置決め用治具であって、前記互いに接続される電気導体の接続部の組み合わせである接続部対は、当該接続部対の接続方向に沿う直線上で複数並んで接続部列を形成しており、前記位置決め用治具は、前記直線を挟んだ一方側と他方側に配置されて、前記直線に沿う回動軸回りに回動する回動部材と、前記回動部材から、前記回動軸の径方向に延びる押圧片と、を有し、前記一方側の回動部材と前記他方側の回動部材が、互いの押圧片を対向させる角度位置に配置された際に、前記一方側の回動部材の押圧片と、前記他方側の回動部材の押圧片との間に前記接続部対が把持されるようにした。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
互いに接続される電気導体の接続部の位置決めに用いられる位置決め用治具であって、
前記互いに接続される電気導体の接続部の組み合わせである接続部対は、当該接続部対の接続方向に沿う直線上で複数並んで接続部列を形成しており、
前記位置決め用治具は、
前記直線を挟んだ一方側と他方側に配置されて、前記直線に沿う回動軸回りに回動する回動部材と、
前記回動部材から、前記回動軸の径方向に延びる押圧片と、を有し、
前記一方側の回動部材と前記他方側の回動部材が、互いの押圧片を対向させる角度位置に配置された際に、前記一方側の回動部材の押圧片と、前記他方側の回動部材の押圧片との間に前記接続部対が把持されるようにした、位置決め用治具。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記電気導体は、環状のステータコアに設けられており、
前記環状のステータコアの中心軸方向から見て、前記直線は、前記中心軸を通る半径線であり、
前記接続部列は、前記中心軸周りの周方向に間隔を開けて放射状に設けられており、
前記中心軸方向から見て、前記回動軸は、前記半径線に沿って設けられていると共に、前記中心軸周りの周方向で、前記接続部列と交互に設けられており、
前記押圧片は、前記接続部列よりも前記半径線方向の長さが長い、位置決め用治具。
【請求項3】
請求項2において、
前記回動部材は、前記回動軸毎に2つ設けられており、
前記2つの回動部材は、押圧片同士が互いに接触した第1の位置と、
前記接続部列を間に挟んで隣り合う他の回動部材の押圧片との間に、前記接続部対を把持する第2の位置との間で、変位可能である、位置決め用治具。
【請求項4】
請求項3において、
前記押圧片は、前記回動軸の径方向における外径側の側縁に開口する凹部を有しており、
前記回動軸の径方向から見て前記凹部は、
前記外径側の側縁からオフセットした位置を前記回動軸に沿って延びる第1側部と、
前記第1側部の一端から前記外径側の側縁に向けて延びる第2側部と、
前記第1側部の他端から前記外径側の側縁に向けて延びる第3側部と、を有しており、
前記第2側部と前記第3側部は、前記外径側の側縁から前記第1側部に向かうにつれて、前記回動軸方向の幅が狭くなる向きで傾斜しており、
前記凹部は、前記回動部材が前記第2の位置に配置された時に、前記他の回動部材の押圧片の凹部との間に前記接続部対の位置決め孔を形成する、位置決め用治具。
【請求項5】
請求項4において、
前記回動軸方向から見て、前記回動部材の押圧片は、前記回動軸回りの周方向の一方側と他方側に、前記回動軸の径方向に延びる第1側面と第2側面を有しており、
前記第1側面は、前記回動部材が前記第1の位置に配置された時に、同じ回動軸回りに回動する他の回動部材の押圧片の第1側面に当接する当接面であり、
前記第2側面は、前記外径側の側縁に向かうにつれて、前記回動軸周りの周方向における前記押圧片の厚みが薄くなる傾斜面を有する、位置決め用治具。
【請求項6】
請求項2乃至請求項5の何れか一項において、
前記回動部材を操作するリンク機構をさらに有し、
前記リンク機構は、前記回動部材に設けられた従動リンクと、前記従動リンクに連結された駆動リンクと、を有し、
前記駆動リンクは、前記回動軸から径方向にオフセットした位置で、前記従動リンクに連結されていると共に、前記中心軸に沿う向きに設けられており、
前記駆動リンクにおける前記従動リンクと反対側の端部に、前記中心軸に沿う方向の外力が入力されると、前記従動リンクは前記回動部材と共に前記回動軸周りに回動する、位置決め用治具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、位置決め用治具に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
セグメントコイルは、環状のステータコアの中心軸方向の側面から突出した電気導体を、他の電気導体と接続して形成される。電気導体同士の接続は、各電気導体の端部側の領域を、ステータコアの径方向と周方向に湾曲させて、接続される電気導体の端部側の領域同士を接触させたのち、電気導体の互いに接続する領域(接続部)を溶接することで行われる。
溶接前の状態を中心軸方向から見ると、ステータコアの中心軸方向の側面では、互いに溶接される電気導体の接続部の組み合わせである接続部対が、ステータコアの中心軸を通る半径線方向に間隔を開けて複数並んで接続部列を形成している。さらに、複数の接続部列が中心軸回りの周方向に間隔を開けて放射状に並んでいる。
ここで、電気導体を湾曲させると、湾曲に起因する応力が電気導体に蓄積されるため、接続部対を構成する接続部の位置にズレが生じることがある。
【0003】
特許文献1には、セグメントコイルにおける電気導体の接続部対の位置決めを行う位置決め用治具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-171260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の位置決め用治具は、2枚のプレート部材を有している。プレート部材は、それぞれ接続部対を挿通可能な開口を有している。
特許文献1では、開口の重なる領域を持つようにしてプレート部材同士を重ね合わせた後、接続部列の各接続部対が、開口の重なる領域を貫通するように、2枚のプレート部材を配置する。
そして、開口の重なる領域が狭まるように、2枚のプレート部材を周方向に相対変位させることで、電気導体の接続部対を、狭められた開口の領域により位置決めする仕様となっている。
【0006】
ここで、2枚のプレート部材の周方向の相対変位量を大きく取ると、隣り合う他の接続部列がプレート部材に干渉する場合がある。そのため、2枚のプレート部材を相対変位させることができる量は限られている。例えば、接続部対の位置ズレが大きい場合には、別工程(前工程)で大まかに位置ズレを矯正しておくことが必要となる。
【0007】
そこで、互いに接続される電気導体の接続部対において、接続部対の位置ズレの程度が大きくなっても、位置ズレを適切に矯正できるようにすることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様は、
互いに接続される電気導体の接続部の位置決めに用いられる位置決め用治具であって、
前記互いに接続される電気導体の接続部の組み合わせである接続部対は、当該接続部対の接続方向に沿う直線上で複数並んで接続部列を形成しており、
前記位置決め用治具は、
前記直線を挟んだ一方側と他方側に配置されて、前記直線に沿う回動軸回りに回動する回動部材と、
前記回動部材から、前記回動軸の径方向に延びる押圧片と、を有し、
前記一方側の回動部材と前記他方側の回動部材が、互いの押圧片を対向させる角度位置に配置された際に、前記一方側の回動部材の押圧片と、前記他方側の回動部材の押圧片との間に前記接続部対が把持されるようにした。
【発明の効果】
【0009】
本発明のある態様によれば、互いに接続される電気導体の接続部対において、接続部対の位置ズレの程度が大きくなっても、位置ズレを矯正できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、モータの概略構成図である。
図2は、電気導体を説明する図である。
図3は、電気導体で構成されるコイルの概念図である。
図4は、スロットと電気導体の配置を説明する図である。
図5は、接続部対を説明する図である。
図6は、接続部の屈曲を説明する図である。
図7は、接続部対の位置ズレを説明する図である。
図8は、位置決め用治具を説明する図である。
図9は、位置決め用治具を説明する図である。
図10は、回動部材を説明する図である。
図11は、回動部材を説明する図である。
図12は、回動部材を説明する図である。
図13は、回動部材を説明する図である。
図14は、回動部材を説明する図である。
図15は、操作部を説明する図である。
図16は、操作部を説明する図である。
図17は、操作部を説明する図である。
図18は、位置決め用治具による接続部対の位置決めを説明する図である。
図19は、位置決め用治具による接続部対の位置決めを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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