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公開番号2024180066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023099498
出願日2023-06-16
発明の名称燃焼装置
出願人リンナイ株式会社
代理人個人
主分類F23N 5/12 20060101AFI20241219BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】フレームロッド(15)の劣化を精度良く検知可能な燃焼装置(10)を実現する。
【解決手段】バーナ(120)の着火が検知されると、着火の検知後の劣化判定期間でのフレーム電流の電流値に基づいてフレームロッドの劣化を判定する。バーナの着火後の劣化判定期間でのフレーム電流の電流値には、フレームロッドの劣化の影響が現れる。そして、このフレーム電流の電流値は着火遅れ時間と比べて外乱の影響を受けにくく、計測結果のばらつきが小さい。このため、着火の検知後の劣化判定期間でのフレーム電流の電流値に基づいてフレームロッドの劣化を判定すれば、フレームロッドの劣化を精度良く検知することが可能となる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
燃料を燃焼させるバーナと、前記バーナに点火することによって前記燃料の燃焼を開始させる点火装置と、前記燃焼による火炎が前記バーナに形成されると前記火炎が接触することとなる位置に搭載されたフレームロッドとを有し、前記火炎が前記フレームロッドに接触した時に前記フレームロッドに流れるフレーム電流を検出することによって、前記バーナに形成された前記火炎の有無を検知可能な燃焼装置において、
前記点火装置による点火時に、前記フレーム電流の電流値が所定の着火判定値を超えたことを検出することによって、前記バーナの着火を検知する着火検知部と、
前記着火の検知後の所定の劣化判定期間で検出された前記フレーム電流の電流値に基づいて、前記フレームロッドの劣化を判定する劣化判定部と
を備えることを特徴とする燃焼装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の燃焼装置において、
前記着火判定値と等しいか、前記着火判定値よりも小さな値に設定された所定の失火判定値を記憶しており、前記着火が検知された後に、前記フレーム電流の電流値が前記失火判定値より小さくなったことを検出することによって、前記バーナの失火を検知する失火検知部を備え、
前記劣化判定部は、
前記失火判定値よりも大きな値に設定された所定の劣化判定値を記憶していると共に、
前記劣化判定期間中の前記フレーム電流の電流値が、前記失火判定値よりも大きいが、前記劣化判定値よりも小さくなった場合は、前記フレームロッドが劣化したものと判定する
ことを特徴とする燃焼装置。
【請求項3】
請求項1に記載の燃焼装置において、
個別に前記燃料が供給されることによって個別に前記燃料の燃焼を開始し、個別に前記燃料の供給が停止されることによって個別に前記燃料の燃焼を停止可能な複数の前記バーナを備え、
前記フレームロッドは、棒形状に形成されて少なくとも2つの前記バーナの前記火炎が形成される領域に跨って配置されることにより、2つの前記バーナの何れで前記火炎が形成された場合でも前記火炎が接触可能に搭載されており、
前記劣化判定部は、前記フレームロッドで前記火炎を検知可能な前記バーナでの前記着火に伴う前記劣化判定期間中に、前記フレームロッドが前記火炎を検知する前記バーナが変更された場合には、前記劣化判定期間を再設定する
ことを特徴とする燃焼装置。
【請求項4】
請求項3記載の燃焼装置において、
前記フレームロッドは、片持ち状態で搭載されており、
前記フレームロッドに前記火炎が接触可能な少なくとも2つの前記バーナには、前記点火装置によって前記燃料の燃焼を開始する点火バーナと、前記点火バーナに形成された前記火炎が火移りすることによって前記燃料の燃焼が開始され、前記点火バーナよりも前記フレームロッドの先端側で前記火炎が接触する火移りバーナとが含まれており、
前記劣化判定部は、前記点火バーナの前記着火に伴う前記劣化判定期間中に、前記燃料を燃焼させる前記バーナが前記点火バーナから前記火移りバーナに切り替わる場合に、前記劣化判定期間を延長する
ことを特徴とする燃焼装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の燃焼装置において、
前記劣化判定部によって得られた前記劣化の有無に関する判定結果を、所定期間または所定個数を上限として蓄積する判定結果蓄積部と、
前記フレームロッドでの劣化発生を報知する劣化報知部と
を備え、
前記劣化報知部は、前記判定結果蓄積部に蓄積された複数の前記判定結果の中で、前記フレームロッドが劣化したとする前記判定の結果の発生頻度が所定の閾値頻度より高い場合に、前記劣化発生を報知する
ことを特徴とする燃焼装置。
【請求項6】
請求項5に記載の燃焼装置において、
前記フレームロッドによって前記火炎が検知されている時間である燃焼時間を累積する燃焼時間累積部を備え、
前記劣化報知部は、前記燃焼時間累積部で累積した前記燃焼時間が所定の閾値燃焼時間よりも小さい場合は、前記閾値燃焼時間よりも大きい場合に比べて高い前記閾値頻度を用いて、前記フレームロッドの劣化発生を報知するか否かを判断する
ことを特徴とする燃焼装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナに形成された火炎を、フレームロッドを用いて検知することが可能な燃焼装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
バーナで燃料を燃焼させる燃焼装置の中には、バーナに形成された火炎を、フレームロッドを用いて検知しておき、火炎が検知できなくなった場合は、バーナが失火したものと判断して直ちに燃料の供給を止めることによって燃焼を停止するようにしたものが存在する。ここで、フレームロッドとは金属製の電極であり、次のような原理で火炎を検知する。先ず、火炎は電気を通す性質を有することが知られている。そこで、フレームロッドに電圧を印加しておき、フレームロッドに火炎が接触すると、火炎を通ってフレームロッドからバーナに向かって電流が流れる。この電流(以下、フレーム電流)を検出することで火炎を検知することができる。
【0003】
フレームロッドは火炎に晒されて高温になるため、長期に亘って使用しているとフレームロッドの表面に酸化被膜が形成される。酸化皮膜は絶縁性を有しているため、表面に酸化被膜が形成されると、フレームロッドに火炎が接触してもフレーム電流が流れにくくなり、フレーム電流の電流値(以下、フレーム電流値)が小さくなる。このような現象はフレームロッドの劣化と呼ばれる。フレームロッドの劣化が進むと、バーナで火炎が形成されているにも拘わらず火炎を検知できなくなり、その結果、失火と誤判定して燃焼が停止されてしまう虞がある。
【0004】
そこで、フレームロッドが劣化すると、バーナへの燃料の供給を開始してからフレームロッドで火炎が検知されるまでの時間(着火遅れ時間)が長くなることに着目して、着火遅れ時間に基づいてフレームロッドの劣化を検出する技術が提案されている(特許文献1)。この提案の技術によれば、フレームロッドが火炎を検知できなくなる前の時点でフレームロッドの劣化を検出することができるので、ある日突然に火炎が検知できなくなって、燃焼装置が使えなくなる事態を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-74291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、着火遅れ時間は点火時の僅かな外乱(例えば、燃料ガスの供給圧力の僅かな変動や、点火プラグ周辺の空気の僅かな動きなど)の影響を受けて計測結果がばらつくため、上述した提案されている技術ではフレームロッドの劣化を精度良く検知することができないという問題があった。
【0007】
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するために成されたものであり、フレームロッドの劣化を精度良く検知することが可能な燃焼装置を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の燃焼装置は次の構成を採用した。すなわち、
燃料を燃焼させるバーナと、前記バーナに点火することによって前記燃料の燃焼を開始させる点火装置と、前記燃焼による火炎が前記バーナに形成されると前記火炎が接触することとなる位置に搭載されたフレームロッドとを有し、前記火炎が前記フレームロッドに接触した時に前記フレームロッドに流れるフレーム電流を検出することによって、前記バーナに形成された前記火炎の有無を検知可能な燃焼装置において、
前記点火装置による点火時に、前記フレーム電流の電流値が所定の着火判定値を超えたことを検出することによって、前記バーナの着火を検知する着火検知部と、
前記着火の検知後の所定の劣化判定期間で検出された前記フレーム電流の電流値に基づいて、前記フレームロッドの劣化を判定する劣化判定部と
を備えることを特徴とする。
【0009】
かかる本発明の燃焼装置においては、バーナの着火が検知されると、着火の検知後の劣化判定期間でのフレーム電流の電流値に基づいて、フレームロッドの劣化を判定する。
【0010】
後述するように、バーナの着火時にはフレーム電流の電流値が急激に増加した後、電流値が減少していくが、減少に転じた後の電流値にはフレームロッドが劣化した影響が現れる。また、バーナの着火後のフレーム電流の電流値は、バーナの着火時の着火遅れ時間に比べて、外乱の影響による計測結果のばらつきが小さくなる。このため、着火の検知後の劣化判定期間でのフレーム電流の電流値に基づいてフレームロッドの劣化を判定してやれば、フレームロッドの劣化を精度良く検知することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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