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公開番号2025011525
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113696
出願日2023-07-11
発明の名称燃焼装置
出願人リンナイ株式会社
代理人弁理士法人青莪
主分類F23D 14/08 20060101AFI20250117BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】燃焼筐内の仕切板の上側の燃焼室に、前後方向に長手のバーナが横方向に複数並設され、仕切板の前端の起立板の前面に取付けた空気調節板4に、バーナの下部前端に開口する流入口に臨む通気口41₁,41₂が形成され、起立板の前方に、バーナの流入口に向けて燃料ガスを噴射するガスノズルが設けられた燃焼装置であって、一部のバーナを燃焼させない非燃焼バーナとして、非燃焼バーナに対応するガスノズルは、燃料ガスを噴出するノズル孔を有しない孔無しノズルとするものにおいて、非燃焼バーナから噴出する空気により熱効率が低下することを防止できるようにする。
【解決手段】空気調節板4の通気口のうち非燃焼バーナに対応する通気口41₁´,41₂´は、非燃焼バーナ以外のバーナに対応する通気口41₁,41₂よりも開口面積が小さなものとするか閉塞する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
燃焼筐を備え、燃焼筐内に、燃焼筐内の空間を燃焼室と燃焼室の下側の給気室とに仕切る仕切板が設けられ、燃焼室に、前後方向に長手で、上端の炎口部と炎口部に連なる下部前端の流入口とを有するバーナが横方向に複数並設され、仕切板の前端から複数のバーナの下部前端に沿って立ち上がる起立板が設けられると共に、起立板の前方に位置し、起立板との間に給気室に連通する一次空気室を画成するガスマニホールドが設けられた燃焼装置であって、
起立板に、各バーナの流入口に合致する連通口が複数のバーナに対応して複数形成され、起立板の前面に、連通口に臨む通気口が複数のバーナに対応して複数形成された空気調節板が取り付けられ、
ガスマニホールドの後面に、各バーナの流入口に臨むガスノズルが複数のバーナに対応して複数突設され、
更に、複数のバーナのうちの一部のバーナは、燃焼させない非燃焼バーナであって、非燃焼バーナに対応するガスノズルは、燃料ガスを噴出するノズル孔を有しない孔無しノズルとするものにおいて、
空気調節板の通気口のうち非燃焼バーナに対応する通気口は、非燃焼バーナ以外のバーナに対応する通気口よりも開口面積が小さいか閉塞されることを特徴とする燃焼装置。
続きを表示（約 700 文字）【請求項２】
前記非燃焼バーナに対応する前記通気口の開口面積は、非燃焼バーナ以外のバーナに対応する前記通気口のうち一番小さなものの開口面積の１／２以下であることを特徴とする請求項１記載の燃焼装置。
【請求項３】
前記非燃焼バーナに対応する前記通気口は、口縁部に後方に突出する短筒状のバーリング部を有することを特徴とする請求項１記載の燃焼装置。
【請求項４】
前記非燃焼バーナに対応する前記通気口は、複数の小孔の集合体で構成されることを特徴とする請求項１記載の燃焼装置。
【請求項５】
請求項１記載の燃焼装置であって、前記バーナは、前記炎口部として、理論空燃比よりも燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する主炎口部と、主炎口部の横側方に位置し、淡混合気よりも燃料濃度が濃い濃混合気を噴出する袖火炎口部とを有し、前記流入口として、主炎口部に連なる主流入口と袖火炎口部に連なる袖火流入口とを有する濃淡バーナで構成され、前記起立板に、前記連通口として、各バーナの主流入口と袖火連通口とに夫々合致する主連通口と袖火連通口とが形成され、前記空気調節板に、前記通気口として、主連通口と袖火連通口とに夫々臨む主通気口と袖火通気口とが形成され、前記ガスマニホールドに、前記ガスノズルとして、各バーナの主流入口と袖火連通口とに夫々臨む主ノズルと袖火ノズルとが設けられるものにおいて、
前記非燃焼バーナに対応する主通気口と袖火通気口とのうち少なくとも主通気口は、非燃焼バーナ以外のバーナに対応する主通気口よりも開口面積が小さいか閉塞されることを特徴とする燃焼装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、燃焼筐を備え、燃焼筐内に、燃焼筐内の空間を燃焼室と燃焼室の下側の給気室とに仕切る仕切板が設けられ、燃焼室に、前後方向に長手で、上端の炎口部と炎口部に連なる下部前端の流入口とを有するバーナが横方向に複数並設され、仕切板の前端から複数のバーナの下部前端に沿って立ち上がる起立板が設けられると共に、起立板の前方に位置し、起立板との間に給気室に連通する一次空気室を画成するガスマニホールドが設けられた燃焼装置に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
元来、この種の燃焼装置においては、起立板に、各バーナの流入口に合致する連通口が複数のバーナに対応して複数形成されている。起立板の前面には、連通口に臨む通気口が複数のバーナに対応して複数形成された空気調節板が取り付けられている。また、ガスマニホールドの後面には、各バーナの流入口に臨むガスノズルが複数のバーナに対応して複数突設されている。
【０００３】
ところで、一般的には、要求能力に応じてバーナの数を変えた仕様の異なる燃焼装置を製造する。然し、バーナの数を変える場合には、燃焼筐及びこれに付随する全ての部品を変更する必要があり、製造コストが高くなる。
【０００４】
そこで、従来、要求能力の高い仕様の燃焼装置を要求能力が低い燃焼装置にも流用できるように、複数のバーナのうちの一部のバーナを燃焼させない非燃焼バーナとし、ガスマニホールドの複数のガスノズルのうち非燃焼バーナに対応するガスノズルは、燃料ガスを噴出するノズル孔を有しない孔無しノズルとする燃焼装置が知られている（例えば、特許文献１参照）。
【０００５】
このものでは、要求能力の高い仕様の燃焼装置で用いる空気調節板を要求能力が低い仕様の燃焼装置でもそのまま使用している。そのため、非燃焼バーナの流入口に空気調節板の通気口を介して空気が流入し、この空気が非燃焼バーナから噴出して熱交換器等の被加熱物に当たる。その結果、被加熱物が空気により冷却されて、熱効率が低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開２０１９－１９０７３５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は、以上の点に鑑み、複数のバーナのうちの一部のバーナを燃焼させない非燃焼バーナとする燃焼装置であって、熱効率の低下を防止できるようにしたものを提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するために、本発明は、燃焼筐を備え、燃焼筐内に、燃焼筐内の空間を燃焼室と燃焼室の下側の給気室とに仕切る仕切板が設けられ、燃焼室に、前後方向に長手で、上端の炎口部と炎口部に連なる下部前端の流入口とを有するバーナが横方向に複数並設され、仕切板の前端から複数のバーナの下部前端に沿って立ち上がる起立板が設けられると共に、起立板の前方に位置し、起立板との間に給気室に連通する一次空気室を画成するガスマニホールドが設けられた燃焼装置であって、起立板に、各バーナの流入口に合致する連通口が複数のバーナに対応して複数形成され、起立板の前面に、連通口に臨む通気口が複数のバーナに対応して複数形成された空気調節板が取り付けられ、ガスマニホールドの後面に、各バーナの流入口に臨むガスノズルが複数のバーナに対応して複数突設され、更に、複数のバーナのうちの一部のバーナは、燃焼させない非燃焼バーナであって、非燃焼バーナに対応するガスノズルは、燃料ガスを噴出するノズル孔を有しない孔無しノズルとするものにおいて、空気調節板の通気口のうち非燃焼バーナに対応する通気口は、非燃焼バーナ以外のバーナに対応する通気口よりも開口面積が小さいか閉塞されることを特徴とする。
【０００９】
本発明によれば、非燃焼バーナの流入口に通気口を介して流入する空気量、即ち、非燃焼バーナから噴出する空気量が減少又は零になる。そのため、非燃焼バーナから噴出する空気による被加熱物の冷却を抑制できる。更に、非燃焼バーナから噴出する空気量が減少又は零になることで、非燃焼バーナの上方空間の圧力が減少して、燃焼するバーナからの燃焼ガスの一部が非燃焼バーナの上方空間に流れる。従って、非燃焼バーナの上方に位置する被加熱物の部分も燃焼ガスで加熱されるようになり、非燃焼バーナから噴出する空気による被加熱物の冷却を抑制できることと相俟って、熱効率の低下を防止できる。
【００１０】
尚、熱効率の低下防止の効果を高める上で、非燃焼バーナに対応する通気口の開口面積は、非燃焼バーナ以外のバーナに対応する通気口のうち一番小さなものの開口面積の１／２以下であることが望ましい。
（【００１１】以降は省略されています）

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