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公開番号2024180013
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023099414
出願日2023-06-16
発明の名称ベルトプレス脱水機の脱水ケーキの含水率予測方法及び汚泥の脱水処理方法
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 11/123 20190101AFI20241219BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】脱水ケーキの含水率を容易かつ精度よく予測することができるベルトプレス脱水機の脱水ケーキの含水率予測方法を提供する。
【解決手段】汚泥を脱水しているベルトプレス脱水機からの脱水ケーキの含水率を予測する方法であって、ベルトプレス脱水機への給泥量(m3/h)、給泥の懸濁固形物濃度(重量%)、濾布ベルト速度(m/h)、脱水ケーキ厚(m)を測定し、これらの測定値と、脱水ケーキ幅(m)と、脱水ケーキ比重とを用い、下記式に基づいて、含水率を予測する脱水ケーキ含水率の予測方法。脱水ケーキ含水率(重量%)=[1-{給泥量(m3/h)×懸濁固形物濃度(重量%÷100)}]/[濾布ベルト速度(m/h)×脱水ケーキ幅(m)×脱水ケーキ厚(m)×脱水ケーキ比重]×100
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
汚泥を脱水しているベルトプレス脱水機からの脱水ケーキの含水率を予測する方法であって、
ベルトプレス脱水機への給泥量(m

/h)、給泥の懸濁固形物濃度(重量%)、濾布ベルト速度(m/h)、脱水ケーキ厚(m)を測定し、これらの測定値と、脱水ケーキ幅(m)と、脱水ケーキ比重とを用い、下記式[1]に基づいて、含水率を予測する脱水ケーキ含水率の予測方法。
脱水ケーキ含水率(重量%)=
[1-{給泥量(m

/h)×懸濁固形物濃度(重量%÷100)}]/
[濾布ベルト速度(m/h)×脱水ケーキ幅(m)×脱水ケーキ厚(m)×脱水ケーキ比重]×100 …[1]
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
脱水ケーキの前記比重として、定期的に測定した実測値又は予め設定した所定値を用いる請求項1の脱水ケーキ含水率の予測方法。
【請求項3】
前記汚泥は、ベルトプレス脱水機からの脱水ケーキの含水率が50~95重量%となるものである請求項1の脱水ケーキ含水率の予測方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかの脱水ケーキ含水率の予測方法によって予測される含水率値に基づいて、ベルトプレス脱水機への給泥量、汚泥への凝集剤の薬注量、濾布ベルト速度、及び凝集槽の撹拌速度の少なくとも1つを制御するベルトプレス脱水機を用いた汚泥の脱水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はベルトプレス脱水機の脱水ケーキの含水率を予測する方法に関する。また、本発明は、この含水率予測方法を利用したベルトプレス脱水機による汚泥の脱水処理方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ベルトプレス脱水機を用いた汚泥の脱水処理において、脱水ケーキ含水率を下げることは廃棄物処分費を削減することに繋がるため、非常に重要である。そこで、ベルトプレス脱水機の稼働時に、脱水ケーキ含水率を定期的に測定し、含水率が上昇しないように給泥量や凝集剤の薬注量、濾布速度といった運転条件を調整する場合が多い。
【0003】
従来、脱水ケーキ含水率を測定するためには、脱水ケーキを採取して乾燥し、乾燥前後の重量を測定するようにしている。このような含水率測定方法では、脱水ケーキを乾燥するために長時間を要するため、含水率悪化の検知にタイムラグが生じてしまう。また、この測定方法は測定作業者によって行われるため、測定間隔が長くなり、連続的な測定ができず、含水率の経時変化を見逃してしまうおそれがある。
【0004】
特許文献1には、ベルトプレス脱水機の重力濾過部(重力脱水部)において、濾布上の汚泥厚みを測定し、脱水状態を監視してベルトプレス脱水機の運転条件を制御することが記載されている。しかし、重力濾過部における汚泥厚みを連続測定することは可能であるが、重力濾過部における厚みが変化した原因が、供給される固形物量が変化したことによるものか、脱水状態が変化したことによるものか判別ができず、脱水ケーキの含水率の予測は難しい。
【0005】
特許文献2には、重力濾過部の汚泥厚みの他に濾布速度や給泥量などを考慮し、脱水処理条件(給泥量、薬注量、濾布速度)を制御することが記載されている。この方法でも、特許文献1と同様に、重力濾過部での脱水状態しか測定していない。重力濾過部を通過した汚泥は、圧搾部で圧搾されてから脱水ケーキとして排出されるため、重力濾過部での脱水状態を測定するだけでは、脱水ケーキ含水率を検出することはできない。また、引用文献2では、高精度の薬注制御装置で薬注を適切に行うことによって重力濾過部の懸濁固形物(懸濁固形物)濃度をほぼ一定にできるとして一定値で扱っており、汚泥の懸濁固形物濃度は実際には測定していない。薬注点よりも手前のスラリー状態における懸濁固形物濃度を測定することで、供給される固形物量を正確に把握する必要がある。
【0006】
特許文献3には、消化汚泥の粗浮遊物、正味有機分、粘質物量、無薬注遠心含水率、及び懸濁固形物コロイド当量値を測定し、これらに基づいて脱水ケーキの含水率を予測する方法が記載されている。
【0007】
特許文献4には、余剰汚泥の浮遊物質、正味有機分、粘質物量、無薬注遠心含水率、懸濁固形物コロイド当量値、上澄液コロイド当量値、及び無機凝集剤添加後の上澄液コロイド当量値を測定し、これらに基づいて脱水ケーキの含水率を予測する方法が記載されている。
【0008】
しかし、特許文献3,4の方法では、多数の項目について測定する必要があり、脱水ケーキの含水率を迅速に予測することはできない。
【0009】
特許文献5には、マイクロ波透過型水分計の発振器と検波器の間に測定対象物の脱水ケーキを通過させ、脱水ケーキに照射したマイクロ波の通過前後の減衰電圧を測定し、この照射したマイクロ波の減衰量を制御器に入力して、あらかじめマイクロ波減衰電圧とケーキ含水率の関係を検量線として制御器に入力してある検量線データと比較演算して脱水ケーキの含水率を算出することが記載されている。しかし、この方法では、脱水機からサンプリング装置で脱水ケーキを抜き取り、圧送ポンプでマイクロ波透過型水分計の測定用ダイスに圧入して計測データを収集するようにしており、高価な測定機器と、大掛りなサンプリング装置及びサンプル圧入装置が必要であり、設備コストが嵩む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開昭59-133996号公報
特開平7-148595号公報
特開2001-334297号公報
特開2001-334299号公報
特開2003-177105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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