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公開番号2024179382
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098191
出願日2023-06-15
発明の名称ガスの吸収特性測定装置、温度計測装置、濃度比計測装置及びガスの吸収特性測定方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類G01N 21/3504 20140101AFI20241219BHJP(測定;試験)
要約【課題】波長が互いに異なる2つのレーザ光の吸光度の比を精度良く取得可能なガスの吸収特性測定装置を提供する。
【解決手段】ガスの吸収特性測定装置は、第1波長を有する第1レーザ光を発振する第1レーザダイオード2と、第1波長とは異なる第2波長を有する第2レーザ光を発振する第2レーザダイオード4と、既定の変調周波数を有する第1変調信号で第1レーザ光を変調する第1変調部6と、変調周波数を有するとともに第1変調信号と位相差を有する第2変調信号で第2レーザ光を変調する第2変調部8と、変調された第1レーザ光と変調された第2レーザ光とを合波して合波レーザ光を得る合波器10と、測定対象のガス12を透過した合波レーザ光を受け取って検出信号に変換する検出器14と、検出信号から、第1波長での吸光度を示す成分を含む第1成分信号及び第2波長での吸光度を示す成分を含む第2成分信号を取得するための信号取得部16と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1波長を有する第1レーザ光を発振するための第1レーザダイオードと、
前記第1波長とは異なる第2波長を有する第2レーザ光を発振するための第2レーザダイオードと、
前記第1レーザダイオードに既定の変調周波数を有する第1変調信号を付与して前記第1レーザ光を変調するように構成された第1変調部と、
前記第2レーザダイオードに前記変調周波数を有するとともに前記第1変調信号と位相差を有する第2変調信号を付与して前記第2レーザ光を変調するように構成された第2変調部と、
前記第1変調信号を用いて変調された前記第1レーザ光と前記第2変調信号を用いて変調された前記第2レーザ光とを合波して合波レーザ光を得るように構成された合波器と、
前記合波器から測定対象のガスに照射されて前記ガスを透過した前記合波レーザ光を受け取って検出信号に変換するように構成された検出器と、
前記検出信号から、前記合波レーザ光の照射位置での前記測定対象のガスにおける前記第1波長での吸光度を示す成分を含む第1成分信号及び前記第2波長での吸光度を示す成分を含む第2成分信号を取得するための信号取得部と、
を備え、
前記信号取得部は、
前記変調周波数の2n倍(ただしnは整数)の周波数である参照周波数を有する第1参照信号を用いて前記検出信号を復調するための第1復調部と、
前記参照周波数を有するとともに前記第1参照信号と位相差を有する第2参照信号を用いて前記検出信号を復調するための第2復調部と、
前記第1参照信号を用いて復調された信号からDC成分として前記第1成分信号を取り出すための第1抽出部と、
前記第2参照信号を用いて復調された信号からDC成分として前記第2成分信号を取り出すための第2抽出部と、
を含む
ガスの吸収特性測定装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第1参照信号と前記第2参照信号との位相差Δθrefは90度である
請求項1に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項3】
前記検出信号に含まれる前記第1レーザ光由来の信号成分における前記参照周波数の成分と、前記検出信号に含まれる前記第2レーザ光由来の信号成分における前記参照周波数の成分との位相差をΔθdem、及び、前記第1変調信号で変調された前記第1レーザ光と前記第2変調信号で変調された前記第2レーザ光との位相差Δθmodは、Δθmod=Δθdem/2nを満たす
請求項1又は2に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項4】
前記第1復調部は、前記検出信号と前記第1参照信号との積を出力するように構成された第1乗算器を含み、
前記第2復調部は、前記検出信号と前記第2参照信号との積を出力するように構成された第2乗算器を含む
請求項1又は2に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項5】
前記第1抽出部又は前記第2抽出部の少なくとも一方は、カットオフ周波数が前記変調周波数の10
-1
倍以下のローパスフィルタを含む
請求項1又は2に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項6】
前記検出信号における前記参照周波数の成分の前記位相差Δθdemは、90度±10度である
請求項3に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項7】
前記検出信号における前記参照周波数の成分の前記位相差Δθdemは、0度より大きく90度より小さい、又は、90度より大きく180度より小さい
請求項3に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項8】
前記第1レーザダイオードは、前記測定対象のガスに含まれる物質の第1吸収ピークの波長である前記第1波長を有する前記第1レーザ光を発振するように構成され、
前記第2レーザダイオードは、前記物質の第2吸収ピークの波長である前記第2波長を有する前記第2レーザ光を発振するように構成された
請求項1又は2に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項9】
前記第1レーザダイオードは、前記測定対象のガスに含まれる第1物質の吸収ピークの波長である前記第1波長を有する前記第1レーザ光を発振するように構成され、
前記第2レーザダイオードは、前記測定対象のガスに含まれる第2物質の吸収ピークの波長である前記第2波長を有する前記第2レーザ光を発振するように構成された
請求項1又は2に記載のガスの吸収特性測定装置。
【請求項10】
前記第1成分信号及び前記第2成分信号に基づいて、前記測定対象のガスの前記合波レーザ光の照射位置における前記ガスの状態を示す値を算出するための信号分析部を備える
請求項1又は2に記載のガスの吸収特性測定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスの吸収特性測定装置、温度計測装置、濃度比計測装置及びガスの吸収特性測定方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
レーザ光を用いて非接触でガスの状態を示す値(例えばガスの温度やガス中成分の濃度等)を計測することが知られている。
【0003】
特許文献1には、レーザビームを用いてガスタービン内の高温ガスの温度を測定するための装置が記載されている。この装置では、波長可変ダイオードレーザを用いて、互いに異なる波長を有する2つのレーザビームを燃焼ガスに照射し、燃焼ガスを通過した2つのレーザビームを検知する。そして、検知されたレーザビームの強度を示す信号から、各波長の各々における燃焼ガスによる吸光度を取得し、これらの吸光度の比に基づいて、燃焼ガスの温度を決定するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-057623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の燃焼ガス温度測定装置では、波長可変ダイオードレーザを用いて波長が互いに異なる複数のレーザビームを切り替えて照射及び検出するようになっているため、複数のレーザビームの照射及び検出の時刻がずれている。したがって、各波長の各々における燃焼ガスによる吸光度を同時刻に検出することができないと考えられる。
【0006】
測定対象のガスの状態が時間に応じて変化する状況下では、上述のように各波長の各々における燃焼ガスによる吸光度を同時刻に検出できない場合、これらの吸光度の比、及び、該吸光度の比から決定される温度の正確性は高くないと考えられる。特に、ガスタービンの燃焼ガス等、高速で流れるガスにおいては、測定対象の位置におけるガスの状態(温度等)は高速で変化し得るため、上述の問題は顕著になると考えられる。
【0007】
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、波長が互いに異なる2つのレーザ光の吸光度の比を精度良く取得可能なガスの吸収特性測定装置、温度計測装置、濃度比計測装置及びガスの吸収特性測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の少なくとも一実施形態に係るガスの吸収特性測定装置は、
第1波長を有する第1レーザ光を発振するための第1レーザダイオードと、
前記第1波長とは異なる第2波長を有する第2レーザ光を発振するための第2レーザダイオードと、
前記第1レーザダイオードに既定の変調周波数を有する第1変調信号を付与して前記第1レーザ光を変調するように構成された第1変調部と、
前記第2レーザダイオードに前記変調周波数を有するとともに前記第1変調信号と位相差を有する第2変調信号を付与して前記第2レーザ光を変調するように構成された第2変調部と、
前記第1変調信号を用いて変調された前記第1レーザ光と前記第2変調信号を用いて変調された前記第2レーザ光とを合波して合波レーザ光を得るように構成された合波器と、
前記合波器から測定対象のガスに照射されて前記ガスを透過した前記合波レーザ光を受け取って検出信号に変換するように構成された検出器と、
前記検出信号から、前記合波レーザ光の照射位置での前記測定対象のガスにおける前記第1波長での吸光度を示す成分を含む第1成分信号及び前記第2波長での吸光度を示す成分を含む第2成分信号を取得するための信号取得部と、
を備え、
前記信号取得部は、
前記変調周波数の2n倍(ただしnは整数)の周波数である参照周波数を有する第1参照信号を用いて前記検出信号を復調するための第1復調部と、
前記参照周波数を有するとともに前記第1参照信号と位相差を有する第2参照信号を用いて前記検出信号を復調するための第2復調部と、
前記第1参照信号を用いて復調された信号からDC成分として前記第1成分信号を取り出すための第1抽出部と、
前記第2参照信号を用いて復調された信号からDC成分として前記第2成分信号を取り出すための第2抽出部と、
を含む。
【0009】
また、本発明の少なくとも一実施形態に係る温度計測装置は、
上述のガスの吸収特性測定装置を備え、
前記信号分析部は、前記第1成分信号及び前記第2成分信号に基づいて、前記測定対象のガスの前記合波レーザ光の照射位置における前記ガスの温度を決定するように構成された温度決定部を含む。
【0010】
また、本発明の少なくとも一実施形態に係る濃度比計測装置は、
上述のガスの吸収特性測定装置を備え、
前記信号分析部は、前記第1成分信号及び前記第2成分信号に基づいて、前記測定対象のガスの前記合波レーザ光の照射位置における前記ガス中の前記第1物質と前記第2物質の濃度比を決定するように構成された濃度比決定部を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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