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公開番号2024173805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2024088179
出願日2024-05-30
発明の名称非等方性を考慮した水平方向対流圏遅延分類方法
出願人山東科技大学
代理人TRY国際弁理士法人
主分類G01S 19/23 20100101AFI20241205BHJP(測定;試験)
要約【課題】全地球衛星航法と測位技術分野に属し、非等方性を考慮した水平方向対流圏遅延分類方法を開示する。
【解決手段】分類すべき高度角範囲内の各高度角における異なる方位角の対流圏遅延データを推定するステップと、対流圏遅延データに基づいて各高度角における異なる方位角の非等方性値を推定するステップと、各高度角における対流圏遅延の中央値誤差を結び付けて、IGG-3重み方案に基づいて異なる高度角における分類閾値を構築するステップと、非等方性値と分類閾値の絶対値との間の大小関係を判断することによって対流圏遅延の水平方向分類を実現するステップとを含む。対流圏遅延の水平方向における非等方性を考慮しており、非等方性値を定義することにより定量化分析を実現するとともに、IGG-3重み方案を導入して分類閾値を確立するため、対流圏遅延の水平方向分類を良好に実現した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
非等方性を考慮した水平方向対流圏遅延分類方法であって、
分類すべき高度角範囲内の各高度角における異なる方位角の対流圏遅延データを推定するステップ1と、
ステップ1で得られた対流圏遅延データに基づいて、各高度角における異なる方位角の非等方性値Δを推定するステップ2であって、各高度角における各方位角にいずれも対応する非等方性値Δが存在し、
前記ステップ2において、非等方性値Δの表現式は、式(1)に示すとおりであり、
Δ=SPD‐meanspd (1)
ここで、SPDは、対流圏遅延を表し、meanspdは、分類すべき高度角における各方位角のSPDの平均値であるステップ2と、
各高度角におけるσを結び付けて、異なる高度角における閾値関数k・σを決定するステップ3であって、σは、Δが位置する高度角における対流圏遅延の中央値誤差であり、kは、IGG-3重み方案に基づいて構築された三段式スライドウィンドウ関数であり、前記ステップ3において、三段式スライドウィンドウ関数kの表現式は、式(2)に示すとおりであり、
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2024173805000005.jpg
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29
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各高度角における各方位角の非等方性値Δと閾値関数k・σの絶対値との間の大小関係を判断し、この大小関係に基づいて対流圏遅延の水平方向における異なる性質の分類を実現するステップ4であって、
前記ステップ4において、対流圏遅延の水平方向における異なる性質の分類過程は、以下のとおりであり、
Δ>|k・σ|の場合、この条件を満たすΔに対応する方位角における対流圏遅延は、順方向性を呈し、Δ<‐|k・σ|の場合、この条件を満たすΔに対応する方位角における対流圏遅延は、逆方向性を呈し、
‐|k・σ|≦Δ≦|k・σ|の場合、この条件を満たすΔに対応する方位角における対流圏遅延は、等方性を呈するステップ4と
を含む、ことを特徴とする非等方性を考慮した水平方向対流圏遅延分類方法。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
前記ステップ1において、レイトレーシング法により、気象パラメータを利用して対流圏遅延データを推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の非等方性を考慮した水平方向対流圏遅延分類方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、全地球衛星航法と測位技術の技術分野に属し、特に非等方性を考慮した水平方向対流圏遅延分類方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
対流圏遅延とは、電磁波信号が中性大気圏を透過する時に速度と経路がいずれも変化する効果であり、全地球衛星航法システム(Global Navigation Satellite System、GNSS)の高精度航法・測位の重要な誤差源の一つである。高精度対流圏遅延の推定は、精密測位、GNSS気象学などに対して重要な意義を持つ。一般的には、基準ステーションの天頂方向の対流圏遅延を天頂対流圏遅延(Zenith Tropospheric Delay、ZTD)と呼び、その他の方向を対流圏傾斜遅延(Slant Path Delay、SPD)と呼ぶ。GNSSデータ処理において、SPDは、一般的にZTDにマッピング関数を乗じて得られる。ここで、対流圏遅延マッピング関数は、GNSS対流圏遅延推定精度を向上させる重要な要素であり、マッピング関数の役割は、ZTDと任意方向のSPDとを関連付けて、計算を簡略化する目的を達成することである。
【0003】
NMF(Niell Mapping Function)、GMF(Global Mapping Function)モデル及びVMF(Vienna Mapping Function)シリーズモデルは、現在使用範囲が最も広く、精度が最も高い対流圏マッピング関数モデルである。上記モデルのモデリングの根拠は、気象要素の方位角対称性に関する原則であり、即ちこのようなモデルは、すべて対流圏等方性に基づいて確立されたものである。しかしながら、大気が流れているため、水蒸気運動も高い時空変化特性が存在し、SPDは、方位角の違いによって変化し、即ち観測ステーション上空の異なる方向における対流圏遅延に差異がある。これで分かるように、マッピング関数を利用して対流圏遅延を推定する方案は、対流圏遅延の異なる水平方向における差異を無視している。
【0004】
高精度測位アルゴリズム処理において、一般的には水平勾配項を導入してマッピング関数が異なる方位角の対流圏遅延の差異を無視することによる誤差を修正する。しかし、水平勾配補正の実質は、簡単に大気が異方性であると考えられ、SPDを方位角域の一階フーリエ級数を展開して、高階項を無視し、そしてパラメータ推定法を利用して東西方向と南北方向における異方性成分を算出して、該当する水平勾配マッピング関数を乗じて異方性値を取得する。マッピング関数と水平勾配関数とを結び付けた方法を利用して対流圏遅延を推定すると、対流圏遅延の異なる水平方向における差異を考慮しているが、対流圏遅延の水平方向における実際の特徴と一致しない。
【0005】
これで分かるように、等方性と異方性は、いずれも対流圏遅延の水平方向における実際の特徴を正確に表すことができない。
【0006】
本発明の出現以前には、積分法(レイトレーシング法、Ray tracing)を利用して高精度な対流圏遅延を推定する方法も提案された。この方法は、NWP(数値天気予報、Numerical Weather Prediction)資料に基づいて、レイトレーシング法を採用してBJFSステーション2018年DOY196 UTC18(DOY196 UTC18とは、年中カレンダー196日目の協定世界時18時)時のある高度角におけるすべての方位角のSPDを推定し、このSPDとこの高度角における各方位角に対応するSPD平均値との差を計算し、ここで、方位角180~360°におけるSPD値が似ているが、方位角30~150°におけるSPD値に明らかな差異があり、異なる方位角に対応するSPD最大値と最小値との差は、最大15cmに達することができ、且つ高度角が低いほど、差分値が大きくなる。それによって分かるように、大気の流動性及び水蒸気運動の高い時空変化特性条件下で、対流圏遅延は、等方性ではなく、異方性でもなく、非等方性である。積分法を利用して高精度な対流圏遅延を推定することができるが、リアルタイム気象資料の取得が困難であるため、このような方法をリアルタイム測位に応用することは、容易ではない。
【0007】
補足解釈:年中カレンダー(DOY-Day Of Year)は、一年間にのみ使用される連続した日付を計算する方法であり、その年の1月1日から起算する日数である。
【0008】
協定世界時の英語は、universal time coordinatedである。
【0009】
名詞の解釈:
対流圏遅延の等方性とは、物体の物理、化学などの方面の性質が測定方向の違いによって変化しないことであり、均質性とも呼ばれる。
【0010】
対流圏遅延の異方性とは、物体の全部又は一部の物理、化学などの性質が測定方向の変化によって変化し、異なる方向に差異を呈することである。
(【0011】以降は省略されています)

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