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公開番号
2024171793
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023089005
出願日
2023-05-30
発明の名称
誘導電動機制御方法、及び、誘導電動機制御装置
出願人
日産自動車株式会社
代理人
弁理士法人後藤特許事務所
主分類
H02P
21/05 20060101AFI20241205BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】誘導電動機のトルクリプルを補償することができる誘導電動機制御方法、及び、誘導電動機制御装置を提供する。
【解決手段】トルク指令値T
m
*
に基づいて、γ軸電流指令値i
γs1
*
と、δ軸電流指令値i
δs1
*
と、を演算する。また、誘導電動機10のトルクT
m
を表すトルクパラメータ(T
m
*
またはT
m
^)と、誘導電動機10の回転状態を表す回転パラメータ(例えばω
re
及びθ
re
)と、を用いて、誘導電動機10で生じるトルクリプル(T
cn
)を推定し、γ軸電流指令値i
γs1
*
に基づいて、回転子磁束推定値φ^を演算する。そして、推定したトルクリプル(T
cn
)と回転子磁束推定値φ^に基づいて、δ軸電流指令値i
δs1
*
を補正することにより、補正δ軸電流指令値i
δs2
*
を演算し、γ軸電流指令値i
γs1
*
と、補正δ軸電流指令値i
δs2
*
と、に基づいて、誘導電動機10を制御する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
固定子巻線を有する固定子と、回転子巻線を有する回転子と、を備え、前記固定子巻線が生じさせる回転磁界と、前記回転磁界によって前記回転子巻線に生じる誘導電流と、の相互作用によって回転する誘導電動機を制御する誘導電動機制御方法であって、
前記誘導電動機のトルクを指令するトルク指令値に基づいて、前記固定子巻線に流す電流のγ軸成分を指令するγ軸電流指令値と、前記固定子巻線に流す電流のδ軸成分を指令するδ軸電流指令値と、を演算し、
前記誘導電動機のトルクを表すトルクパラメータと、前記誘導電動機の回転状態を表す回転パラメータと、を用いて、前記誘導電動機で生じるトルクリプルを推定し、
前記γ軸電流指令値に基づいて、前記回転子巻線の鎖交磁束についての推定値である回転子磁束推定値を演算し、
前記トルクリプルと前記回転子磁束推定値に基づいて前記δ軸電流指令値を補正することにより、補正δ軸電流指令値を演算し、
前記γ軸電流指令値と、前記補正δ軸電流指令値と、に基づいて、前記誘導電動機を制御する、
誘導電動機制御方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の誘導電動機制御方法であって、
前記トルクリプルは、振幅及び位相を次数ごとに推定し、
前記δ軸電流指令値は、前記振幅及び前記位相に基づいて、前記トルクリプルの次数ごとに補正する、
誘導電動機制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載の誘導電動機制御方法であって、
前記回転パラメータとして、前記回転子の電気角速度、及び、前記回転子の電気角を用いることにより、前記トルクリプルを推定する、
誘導電動機制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の誘導電動機制御方法であって、
前記トルクパラメータとして前記トルク指令値を用いることによって、前記トルクリプルを推定し、
前記トルクリプルと、前記回転子磁束推定値と、に基づいて、前記δ軸電流指令値に対する補償電流を演算し、
前記補償電流によって前記δ軸電流指令値を補正する、
誘導電動機制御方法。
【請求項5】
請求項3に記載の誘導電動機制御方法であって、
前記δ軸電流指令値と、前記回転子磁束推定値と、に基づいて、前記誘導電動機が出力するトルクの推定値であるトルク推定値を演算し、
前記トルクパラメータとして前記トルク推定値を用いることによって、前記トルクリプルを推定し、
前記トルク推定値と、前記トルクリプルと、前記回転子磁束推定値と、に基づいて、前記補正δ軸電流指令値を演算する、
誘導電動機制御方法。
【請求項6】
請求項1に記載の誘導電動機制御方法であって、
前記回転子の電気角速度と、前記固定子巻線に流れる電流のδ軸成分であるδ軸電流または前記δ軸電流指令値と、前記固定子巻線に流れる電流のγ軸成分であるγ軸電流または前記γ軸電流指令値と、に基づいて、電源角速度及び電源位相と、を演算し、
前記回転パラメータとして前記電源角速度及び前記電源位相を用いることにより、前記トルクリプルを推定する、
誘導電動機制御方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の誘導電動機制御方法であって、
前記回転子磁束推定値は、前記γ軸電流指令値と、前記固定子巻線と前記回転子巻線の相互インダクタンスと、に基づいて演算する、
誘導電動機制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の誘導電動機制御方法であって、
前記回転子磁束推定値は、前記γ軸電流指令値と、前記γ軸電流指令値から前記回転子巻線の鎖交磁束までの伝達特性と、前記相互インダクタンスと、に基づいて演算する、
誘導電動機制御方法。
【請求項9】
固定子巻線を有する固定子と、回転子巻線を有する回転子と、を備え、前記固定子巻線が生じさせる回転磁界と、前記回転磁界によって前記回転子巻線に生じる誘導電流と、の相互作用によって回転する誘導電動機を制御する誘導電動機制御装置であって、
前記誘導電動機のトルクを指令するトルク指令値に基づいて、前記固定子巻線に流す電流のγ軸成分を指令するγ軸電流指令値と、前記固定子巻線に流す電流のδ軸成分を指令するδ軸電流指令値と、を演算する電流指令値演算部と、
前記誘導電動機のトルクを表すトルクパラメータと、前記誘導電動機の回転状態を表す回転パラメータと、を用いて、前記誘導電動機で生じるトルクリプルを推定するトルクリプル推定部と、
前記γ軸電流指令値に基づいて、前記回転子巻線の鎖交磁束についての推定値である回転子磁束推定値を演算する磁束推定部と、
前記トルクリプルと前記回転子磁束推定値に基づいて前記δ軸電流指令値を補正することにより、補正δ軸電流指令値を演算するδ軸電流指令値補正部と、
を備え、
前記γ軸電流指令値と、前記補正δ軸電流指令値と、に基づいて、前記誘導電動機を制御する、誘導電動機制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導電動機制御方法、及び、誘導電動機制御装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、モータトルク指令値に基づいてトルクリプルを算出し、キャリア周波数とモータの回転状態に基づいてトルクリプルの位相を補正したトルクリプル補償値を設定し、モータトルク指令値とトルクリプル補償値を用いてPWM信号を出力するモータ制御装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5949929号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トルクリプルは、電動機の回転状態(特に電気角)に基づいて推定することができる。このため、例えば同期電動機では、回転状態に基づいてトルクリプルを推定し、推定したトルクリプルを補償するように、トルク指令値を予め補正することにより、トルクリプルを良好に補償することができる。
【0005】
しかし、同期電動機の回転子は回転磁界と同期して回転するのに対し、誘導電動機の回転子は、回転磁界に対して遅れて回転する。そして、誘導電動機には、この回転原理に起因した応答遅れがある。したがって、誘導電動機では、同期電動機のように、トルクリプルを推定し、推定したトルクリプルを補償するようにトルク指令値を補正するだけでは、十分にトルクリプルを補償することができない。
【0006】
本発明は、誘導電動機のトルクリプルを良好に補償することができる誘導電動機制御方法、及び、誘導電動機制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は、固定子巻線を有する固定子と、回転子巻線を有する回転子と、を備え、固定子巻線が生じさせる回転磁界と、回転磁界によって回転子巻線に生じる誘導電流と、の相互作用によって回転する誘導電動機を制御する誘導電動機制御方法である。この誘導電動機制御方法では、誘導電動機のトルクを指令するトルク指令値に基づいて、固定子巻線に流す電流のγ軸成分を指令するγ軸電流指令値と、固定子巻線に流す電流のδ軸成分を指令するδ軸電流指令値と、を演算する。また、誘導電動機のトルクと、誘導電動機の回転状態を表す回転パラメータと、を用いて、誘導電動機で生じるトルクリプルを推定し、γ軸電流指令値に基づいて、回転子巻線の鎖交磁束についての推定値である回転子磁束推定値を演算する。そして、トルクリプルと回転子磁束推定値に基づいて、δ軸電流指令値を補正することにより、補正δ軸電流指令値を演算し、γ軸電流指令値と、補正δ軸電流指令値と、に基づいて、誘導電動機を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、誘導電動機のトルクリプルを補償することができる誘導電動機制御方法、及び、誘導電動機制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、電動車両の概略構成を示すブロック図である。
図2は、誘導電動機の制御に係るフローチャートである。
図3は、トルクテーブルの例を示すグラフである。
図4は、コントローラの構成を示すブロック図である。
図5は、電流制御部の構成を示すブロック図である。
図6は、トルクリプル補償部の構成を示すブロック図である。
図7は、磁束推定部の構成例を示すブロック図である。
図8は、磁束推定部の別の構成例を示すブロック図である。
図9は、トルクリプル推定部の構成を示すブロック図である。
図10は、比較例のトルクリプル補償処理の作用を示すグラフである。
図11は、第1実施形態のトルクリプル補償処理の作用を示すグラフである。
図12は、第2実施形態におけるトルクリプル補償部の構成を示すブロック図である。
図13は、第3実施形態におけるトルクリプル推定部の構成を示すブロック図である。
図14は、第3実施形態のトルクリプル補償処理の作用を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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