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公開番号2024168880
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085908
出願日2023-05-25
発明の名称圧電材料および圧電デバイス
出願人国立大学法人神戸大学
代理人弁理士法人 佐野特許事務所
主分類H10N 30/853 20230101AFI20241128BHJP()
要約【課題】酸化亜鉛中の亜鉛を、希土類元素とマンガンとで所定の置換量の範囲で共置換することにより、圧電特性(特に圧電定数d33)を向上させる。
【解決手段】圧電材料は、主成分として、亜鉛、希土類、およびマンガンを含み、亜鉛をZn、希土類をR、マンガンをMnとして、Zn1-x(R0.5+δMn0.5-δ)xOで表されるウルツ鉱型酸化物を有する。希土類は、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素である。置換量xは、0.04以上0.15以下の値である。不定量δは、絶対値で0.1以下の値である。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
主成分として、亜鉛、希土類、およびマンガンを含み、亜鉛をZn、希土類をR、マンガンをMnとして、Zn
1-x
(R
0.5+
δMn
0.5-
δ)
x
Oで表されるウルツ鉱型酸化物を有し、
前記希土類は、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
置換量xは、0.04以上0.15以下の値であり、
不定量δは、絶対値で0.1以下の値である、圧電材料。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
c軸に沿った縦方向の圧電定数d
33
が、15pC/N以上である、請求項1に記載の圧電材料。
【請求項3】
置換量xは、0.08以上0.11以下の値である、請求項1に記載の圧電材料。
【請求項4】
c軸に沿った縦方向の圧電定数d
33
が、18pC/N以上である、請求項3に記載の圧電材料。
【請求項5】
前記希土類が、セリウムである、請求項1に記載の圧電材料。
【請求項6】
膜厚が、0.1μm以上10μm以下である、請求項1に記載の圧電材料。
【請求項7】
前記ウルツ鉱型酸化物を複数層有し、
各層における前記置換量xは、互いに異なる、請求項1に記載の圧電材料。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の圧電材料と、
前記圧電材料を挟む一対の電極と、
前記圧電材料を、一方の前記電極を介して支持する基板と、を備える圧電デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電材料および圧電デバイスに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、酸化亜鉛(ZnO)系のウルツ鉱型酸化物において、希土類元素およびマンガンを含む群から選択される少なくとも1種の元素をドープし得ることが知られている(例えば特許文献1および2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-9384号公報
特開2013-103843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1および2では、圧電特性(特に圧電定数d
33
)を向上させるために、酸化亜鉛中の亜鉛を、希土類元素とマンガンとで共置換すること、および圧電特性を向上し得る置換量の範囲については一切検討されていない。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、酸化亜鉛中の亜鉛を、希土類元素とマンガンとで共置換するとともに、共置換するときの置換量の範囲を適切に規定することにより、圧電特性(特に圧電定数d
33
)を向上させることができる圧電材料と、その圧電材料を備える圧電デバイスとを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る圧電材料は、主成分として、亜鉛、希土類、およびマンガンを含み、亜鉛をZn、希土類をR、マンガンをMnとして、Zn
1-x
(R
0.5+
δMn
0.5-
δ)
x
Oで表されるウルツ鉱型酸化物を有し、前記希土類は、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素であり、置換量xは、0.04以上0.15以下の値であり、不定量δは、絶対値で0.1以下の値である。
【0007】
本発明の他の側面に係る圧電デバイスは、上記の圧電材料と、前記圧電材料を挟む一対の電極と、前記圧電材料を、一方の前記電極を介して支持する基板と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、酸化亜鉛中の亜鉛を、希土類元素とマンガンとで所定の置換量の範囲で共置換することにより、圧電特性(特に圧電定数d
33
)を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ノンドープ酸化亜鉛の結晶構造を模式的に示す説明図である。
本発明の実施の一形態に係る圧電材料に含まれるウルツ鉱型酸化物の結晶構造を模式的に示す説明図である。
上記圧電材料を含む圧電デバイスの一例であるBAWフィルタの概略の構成を示す断面図である。
上記BAWフィルタの他の構成を示す断面図である。
実施例および比較例の各薄膜の圧電性能を示す説明図である。
実施例の代表的なXRD回折パターンを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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