TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024165318
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023081424
出願日
2023-05-17
発明の名称
セルロースナノファイバーを含むゴム組成物
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08J
3/22 20060101AFI20241121BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】力学物性に優れ且つ所望の粘弾性特性(特に低い損失正接)を示すゴム硬化物、並びに、当該ゴム硬化物の製造に有用な、マスターバッチ及びゴム組成物の提供。
【解決手段】セルロースナノファイバーと、ゴムとを含むマスターバッチの製造方法であって、セルロースナノファイバーと、第1のゴムと、変性ゴム系カップリング剤とを含むマスターバッチ成分を混練してマスターバッチを生成する工程を含み、前記変性ゴム系カップリング剤の変性基が、無水マレイン酸変性基であり、前記変性ゴム系カップリング剤の変性基含有量が、1.5質量%~20質量%であり、前記変性ゴム系カップリング剤が、液状ゴムであり、前記変性ゴム系カップリング剤の数平均分子量が、10,000~100,000である、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
セルロースナノファイバーと、ゴムとを含むマスターバッチの製造方法であって、
セルロースナノファイバーと、第1のゴムと、変性ゴム系カップリング剤とを含むマスターバッチ成分を混練してマスターバッチを生成する工程を含み、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基が、無水マレイン酸変性基であり、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基含有量が、1.5質量%~20質量%であり、
前記変性ゴム系カップリング剤が、液状ゴムであり、
前記変性ゴム系カップリング剤の数平均分子量が、10,000~100,000である、方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記マスターバッチ成分において、前記第1のゴム100質量部に対する前記セルロースナノファイバーの量が、10質量部~100質量部である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マスターバッチ成分において、前記第1のゴム100質量部に対する前記変性ゴム系カップリング剤の含有量が、5質量部~100質量部である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記マスターバッチ成分において、前記セルロースナノファイバー100質量部に対する前記変性ゴム系カップリング剤の量が、30質量部~500質量部である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記変性ゴム系カップリング剤が、無水マレイン酸変性イソプレンゴムである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記マスターバッチ成分が、未変性液状ゴムを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のゴムが、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム及びイソプレンゴムからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記セルロースナノファイバーが、機械解繊物である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
セルロースナノファイバーと、ゴムとを含むゴム組成物の製造方法であって、
請求項1に記載の方法でマスターバッチを生成する工程、及び
前記マスターバッチと、第2のゴムとを含むゴム組成物成分を混練して、ゴム組成物を生成する工程、
を含む、方法。
【請求項10】
セルロースナノファイバーと、ゴムとを含むゴム組成物の製造方法であって、
セルロースナノファイバーと、第1のゴムとを含むマスターバッチを生成する工程、及び
前記マスターバッチと、第2のゴムと、変性ゴム系カップリング剤とを含むゴム組成物成分を混練して、ゴム組成物を生成する工程、
を含み、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基が、無水マレイン酸変性基であり、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基含有量が、1.5質量%~20質量%であり、
前記変性ゴム系カップリング剤が、液状ゴムであり、
前記変性ゴム系カップリング剤の数平均分子量が、10,000~100,000である、ゴム組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示の一態様は、セルロースナノファイバーを含むゴム組成物等に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ゴム成形体においては、機械強度、柔軟性、耐摩耗性、加工性等の種々の特性を高度にバランスさせることが求められており、例えば、弾性率、硬度,耐摩耗性等を向上させる目的で、ゴム成形体中にフィラーを含有させることが一般的に行われている。このようなフィラーを含むゴム成形体が所望の特性を発揮するためには、フィラーがゴム中に良好に分散していることが重要である。近年、環境問題への意識の高まりから、ゴム成形体に含有させるフィラーとして、低比重且つ再生可能な材料であるセルロースの利用が種々模索されている。中でも、セルロースナノファイバーは、各種ポリマーと組合せてポリマー成形体を構成した際の当該ポリマー成形体に与える使用量当たりの補強効果が良好であることから、ポリマー成形体用のフィラーとして極めて有望である。セルロースナノファイバーをゴム成形体に利用できれば、低比重で且つ各種物性に優れ、多様な用途に利用でき、輸送コスト及び廃棄コストの点でも有利であるゴム成形体を提供できる。しかし、セルロースナノファイバーは、セルロース中の水酸基の寄与によって本質的に親水性であることから、一般に疎水性が高い材料であるゴムとの混和は困難である。そこで、セルロースナノファイバーとゴムとの混和性を向上させるための種々の試みが行われてきた。
【0003】
例えば、特許文献1は、ゴム成分、セルロース繊維であってよいミクロフィブリル化植物繊維、及び当該ミクロフィブリル化植物繊維と共有結合可能な修飾剤を含むタイヤ用ゴム組成物を記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-41076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、セルロースナノファイバーを含むゴム組成物において、例えば当該ゴム組成物の硬化物の力学物性を向上させるために配合を変更すると、硬化物の粘弾性特性も変化してしまうことから、力学物性に優れ且つ所望の粘弾性特性を示すゴム硬化物を製造することは容易でなかった。特許文献1に記載される技術は、ミクロフィブリル化植物繊維の分散性に優れ、引張特性及び燃費を改善できるタイヤ用ゴム組成物等を提供しようとするものであるが、ゴム硬化物の高い力学物性を実現しつつ粘弾性特性を所望範囲で広範に制御できるようなゴム組成物を提供するものではない。
【0006】
本発明の一態様は、上記の課題を解決し、力学物性に優れ且つ所望の粘弾性特性(特に低い損失正接)を示すゴム硬化物、並びに、当該ゴム硬化物の製造に有用な、マスターバッチ及びゴム組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、以下の項目を包含する。
[項目1]
セルロースナノファイバーと、ゴムとを含むマスターバッチの製造方法であって、
セルロースナノファイバーと、第1のゴムと、変性ゴム系カップリング剤とを含むマスターバッチ成分を混練してマスターバッチを生成する工程を含み、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基が、無水マレイン酸変性基であり、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基含有量が、1.5質量%~20質量%であり、
前記変性ゴム系カップリング剤が、液状ゴムであり、
前記変性ゴム系カップリング剤の数平均分子量が、10,000~100,000である、方法。
[項目2]
前記マスターバッチ成分において、前記第1のゴム100質量部に対する前記セルロースナノファイバーの量が、10質量部~100質量部である、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記マスターバッチ成分において、前記第1のゴム100質量部に対する前記変性ゴム系カップリング剤の含有量が、5質量部~100質量部である、項目1又は2に記載の方法。
[項目4]
前記マスターバッチ成分において、前記セルロースナノファイバー100質量部に対する前記変性ゴム系カップリング剤の量が、30質量部~500質量部である、項目1~3のいずれかに記載の方法。
[項目5]
前記変性ゴム系カップリング剤が、無水マレイン酸変性イソプレンゴムである、項目1~4のいずれかに記載の方法。
[項目6]
前記マスターバッチ成分が、未変性液状ゴムを更に含む、項目1~5のいずれかに記載の方法。
[項目7]
前記第1のゴムが、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム及びイソプレンゴムからなる群から選択される1種以上である、項目1~6のいずれかに記載の方法。
[項目8]
前記セルロースナノファイバーが、機械解繊物である、項目1~7のいずれかに記載の方法。
[項目9]
セルロースナノファイバーと、ゴムとを含むゴム組成物の製造方法であって、
項目1~8のいずれかに記載の方法でマスターバッチを生成する工程、及び
前記マスターバッチと、第2のゴムとを含むゴム組成物成分を混練して、ゴム組成物を生成する工程、
を含む、方法。
[項目10]
セルロースナノファイバーと、ゴムとを含むゴム組成物の製造方法であって、
セルロースナノファイバーと、第1のゴムとを含むマスターバッチを生成する工程、及び
前記マスターバッチと、第2のゴムと、変性ゴム系カップリング剤とを含むゴム組成物成分を混練して、ゴム組成物を生成する工程、
を含み、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基が、無水マレイン酸変性基であり、
前記変性ゴム系カップリング剤の変性基含有量が、1.5質量%~20質量%であり、
前記変性ゴム系カップリング剤が、液状ゴムであり、
前記変性ゴム系カップリング剤の数平均分子量が、10,000~100,000である、ゴム組成物の製造方法。
[項目11]
前記ゴム組成物成分において、前記第1のゴムと前記第2のゴムとの合計100質量部に対する前記セルロースナノファイバーの量が、0.5質量部~30質量部である、項目9又は10に記載の方法。
[項目12]
前記ゴム組成物成分において、前記第1のゴムと前記第2のゴムとの合計100質量部に対する前記変性ゴム系カップリング剤の含有量が、1質量部~15質量部である、項目9~11のいずれかに記載の方法。
[項目13]
前記ゴム組成物成分において、前記セルロースナノファイバー100質量部に対する前記変性ゴム系カップリング剤の量が、80質量部~300質量部である、項目9~12のいずれかに記載の方法。
[項目14]
前記変性ゴム系カップリング剤が、無水マレイン酸変性イソプレンゴムである、項目9~13のいずれかに記載の方法。
[項目15]
前記ゴム組成物成分が、未変性液状ゴムを更に含む、項目9~14のいずれかに記載の方法。
[項目16]
前記第1のゴム及び/又は前記第2のゴムが、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム及びイソプレンゴムからなる群から選択される1種以上である、項目9~15のいずれか記載の方法。
[項目17]
前記セルロースナノファイバーが、機械解繊物である、項目9~16のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、力学物性に優れ且つ所望の粘弾性特性(特に低い損失正接)を示すゴム硬化物、並びに、当該ゴム硬化物の製造に有用な、マスターバッチ及びゴム組成物が提供され得る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の例示の実施の形態(以下、「本実施形態」と略記する。)について説明するが、本発明はこれら実施形態に何ら限定されない。なお本開示の特性値は、特記がない限り、本開示の[実施例]の項に記載される方法又はこれと同等であることが当業者に理解される方法で測定される値である。
【0010】
本発明の一態様は、セルロースナノファイバーとゴムとを含むマスターバッチ及びその製造方法を提供する。本発明の一態様はまた、セルロースナノファイバーとゴムとを含むゴム組成物及びその製造方法を提供する。本発明の一態様はまた、セルロースナノファイバーとゴムとを含むゴム組成物の硬化物であるゴム硬化物及びその製造方法を提供する。本発明の一態様はまた、ゴム硬化物を含む各種成形体を提供する。一態様において、マスターバッチを製造するためのマスターバッチ成分はセルロースナノファイバーと変性ゴム系カップリング剤と第1のゴムとを含み、ゴム組成物を製造するためのゴム組成物成分はセルロースナノファイバーと変性ゴム系カップリング剤と第2のゴムとを含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
旭化成株式会社
衣服
1か月前
旭化成株式会社
電解装置
1か月前
旭化成株式会社
多層多孔膜
1か月前
旭化成株式会社
樹脂組成物
20日前
旭化成株式会社
洗浄剤組成物
1か月前
旭化成株式会社
情報処理装置
7日前
旭化成株式会社
畜肉様加工食品
1か月前
旭化成株式会社
焼結体の製造方法
1か月前
旭化成株式会社
窒化物半導体素子
20日前
旭化成株式会社
エポキシ樹脂組成物
1か月前
旭化成株式会社
紫外線照射モジュール
1か月前
旭化成株式会社
樹脂組成物及び成形体
20日前
旭化成株式会社
生体電極及びその用途
14日前
旭化成株式会社
ノズルおよびノズル装置
28日前
旭化成株式会社
ポリアセタールの製造方法
1か月前
旭化成株式会社
多官能ビニル芳香族共重合体
1か月前
旭化成株式会社
光照射装置、及び光処理方法
28日前
旭化成株式会社
誘電体及びこれを含む電気部品
1か月前
旭化成株式会社
配合組成物、塗料組成物、及び塗膜
7日前
旭化成株式会社
原料液の濃縮方法及び濃縮システム
1か月前
旭化成株式会社
ポリカーボネートポリオール共重合体
1か月前
旭化成株式会社
ポリカーボネートポリオール共重合体
1か月前
旭化成株式会社
セルロースナノファイバーを含む組成物
1か月前
旭化成株式会社
セルロースナノファイバーを含むゴム組成物
今日
旭化成株式会社
蓄電デバイス用セパレータ及び蓄電デバイス
22日前
旭化成株式会社
固体電解質層、固体二次電池、及びその製造方法
1か月前
旭化成株式会社
窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法
1か月前
旭化成株式会社
ポリイソシアネート組成物、樹脂組成物及び硬化膜
28日前
旭化成株式会社
窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法
1か月前
旭化成株式会社
組立支援方法、プログラムおよび組立支援システム
1か月前
旭化成株式会社
窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法
1か月前
旭化成株式会社
ポリマー処理装置、プログラム及びポリマー処理方法
28日前
旭化成株式会社
情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
1か月前
旭化成株式会社
ガス分離装置、ガス分離方法、及び精製ガスの製造方法
1か月前
旭化成株式会社
ポリエチレンパウダー、成型体及び二次電池用セパレータ
1か月前
旭化成株式会社
発酵状態管理システム、発酵状態管理方法及びプログラム
21日前
続きを見る
他の特許を見る