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公開番号
2024161964
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023077062
出願日
2023-05-09
発明の名称
フライホイールを用いた無停電電源装置
出願人
学校法人日本大学
,
株式会社シグマエナジー
代理人
個人
主分類
H02J
3/30 20060101AFI20241114BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】発電電力の電圧及び周波数を一定に保持することが可能な、フライホイールを用いた無停電電源装置を提供すること。
【解決手段】電力系統1の電圧低下又は停電等の電力障害時に、電気負荷3に対して交流電力を継続して供給するフライホイールを用いた無停電電源装置において、フライホイール6の回転数低下時に、遊星歯車7のリングギア7cの回転速度を制御することによって、電力系統1に接続された誘導電動機4を一定の回転数で回転させることで、発電した電力の電圧と周波数を一定に保持する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電力系統の電圧低下又は停電等の電力障害時に、電気負荷に対して交流電力を継続して供給するフライホイールを用いた無停電電源装置(以下単に「無停電電源装置」という。)において、該無停電電源装置は、
前記電力障害の発生を検知する 電力障害検知手段と、
前記電力障害検知手段が電力障害を検知した時に前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断する遮断器と、
前記電力系統からの電力の供給を受けて回転駆動され、電動機と発電機の両方の機能を有する誘導電動機又は同期電動機(以下「電動発電機」という。)と、
前記電動発電機と並列に接続される電圧発生用コンデンサと、
前記電動発電機と前記フライホイールとの間に配置される遊星歯車と、
前記フライホイールの回転速度を検出する速度センサと、
前記遊星歯車のリングギアの回転を制御する制御用モータと、
制御手段と、を備えるとともに、
前記遊星歯車のサンギアは前記フライホイールの回転軸に接続され、
前記遊星歯車の遊星キャリアは前記電動発電機の回転軸に接続され、さらに、
前記制御手段は、
前記電力障害検知手段が電力障害を検知すると、前記遮断器を開極して前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断し、
前記速度センサが検出した前記フライホイールの回転速度と前記電動発電機の回転速度の目標値に基づいて所定の式により前記リングギアの回転数をリアルタイムで算出し、前記算出したリングギアの回転数になるように前記制御用モータを制御することにより、前記電動発電機の回転速度を前記目標値に維持して、前記電力障害が継続している間に前記電動発電機で発電した電力の電圧と周波数をほぼ一定に保ち、
前記電力障害検知手段が電力障害の解除を検知すると、前記遮断器を閉極して前記電力系統と前記電気負荷とを再接続することを特徴とする無停電電源装置。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
電力系統の電圧低下又は停電等の電力障害時に、電気負荷に対して交流電力を継続して供給する無停電電源装置において、該無停電電源装置は、
前記電力障害の発生を検知する 電力障害検知手段と、
前記電力障害検知手段が電力障害を検知した時に前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断する遮断器と、
前記電力系統からの電力の供給を受けて回転駆動され、電動機と発電機の両方の機能を有する電動発電機と、
前記電動発電機と並列に接続される電圧発生用コンデンサと、
前記電動発電機と前記フライホイールとの間に配置される遊星歯車と、
前記電動発電機の回転速度を検出する速度センサと、
前記遊星歯車のリングギアの回転を制御する制御用モータと、
制御手段と、を備えるとともに、
前記遊星歯車のサンギアは前記フライホイールの回転軸に接続され、
前記遊星歯車の遊星キャリアは前記電動発電機の回転軸に接続され、さらに、
前記制御手段は、
前記電力障害検知手段が電力障害を検知すると、前記遮断器を開極して前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断し、
前記速度センサが検出した前記電動発電機の回転速度が所定の目標値に保たれるように、前記リングギアの回転数を前記制御用モータでフィードバック制御することにより、前記電動発電機の回転速度を前記目標値に維持して、前記電力障害が継続している間に前記電動発電機で発電した電力の電圧と周波数をほぼ一定に保ち、
前記電力障害検知手段が電力障害の解除を検知すると、前記遮断器を閉極して前記電力系統と前記電気負荷とを再接続することを特徴とする無停電電源装置。
【請求項3】
電力系統の電圧低下又は停電等の電力障害時に、電気負荷に対して交流電力を継続して供給する無停電電源装置において、該無停電電源装置は、
前記電力障害の発生を検知する 電力障害検知手段と、
前記電力障害検知手段が電力障害を検知した時に前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断する遮断器と、
前記電力系統からの電力の供給を受けて回転駆動され、電動機と発電機の両方の機能を有する電動発電機と、
前記電動発電機と並列に接続される電圧発生用コンデンサと、
前記電動発電機と前記フライホイールとの間に配置される遊星歯車と、
前記フライホイールと前記電動発電機の回転速度を検出する速度センサと、
前記遊星歯車のリングギアの回転を制御する制御用モータと、
制御手段と、を備えるとともに、
前記遊星歯車のサンギアは前記フライホイールの回転軸に接続され、
前記遊星歯車の遊星キャリアは前記電動発電機の回転軸に接続され、さらに、
前記制御手段は、
前記電力障害検知手段が電力障害を検知すると、前記遮断器を開極して前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断し、
前記速度センサが検出した前記フライホイールの回転速度と前記電動発電機の回転速度の目標値に基づいて所定の式により前記リングギアの回転数をリアルタイムで算出し、前記算出したリングギアの回転数をフィードフォワード項とし、かつ、前記電動発電機の回転数の目標値とリアルタイムの回転数との偏差をPID補償した値を前記算出したリングギアの回転数に加算して最終的なリングギアの回転数を決めるフィードバックループを備え、前記最終的なリングギアの回転数になるように前記制御用モータを制御することにより、前記電動発電機の回転速度をほぼ一定に維持して、前記電力障害が継続している間に前記電動発電機で発電した電力の電圧と周波数をほぼ一定に保ち、
前記電力障害検知手段が電力障害の解除を検知すると、前記遮断器を閉極して前記電力系統と前記電気負荷とを再接続することを特徴とする無停電電源装置。
【請求項4】
さらに遊星歯車を1個追加し(以下、元からある遊星歯車を「主遊星歯車」、後から追加した遊星歯車を「副遊星歯車」という。)、前記主遊星歯車のリングギアは前記副遊星歯車の遊星キャリアに連結されており、両方のサンギアは直結されていて前記フライホイールに接続されており、かつ、前記主遊星歯車の遊星キャリアは前記電動発電機の回転軸に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無停電電源装置。
【請求項5】
前記電力障害検知手段が前記電力系統の電圧をリアルタイムで計測する電圧センサを備え、前記電力障害検知手段における電力障害発生の判定条件が、前記電圧センサで計測した電圧が予め設定した所定の電圧以下になったときに電力障害が発生したと判定し、前記電圧が予め設定した所定の電圧を超えた時に電力障害が解除されたと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無停電電源装置。
【請求項6】
前記電力障害検知手段が瞬時電力計測手段を備えるとともに、該瞬時電力の計測結果に基づいて逆潮流の発生を検出し、該逆潮流が所定のサイクル数連続して発生した時に電力障害が発生したと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無停電電源装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統の電圧の瞬時低下(瞬低)や停電などの電源異常時に、フライホイールに貯蔵された機械エネルギーを放出し電気エネルギーに変換して電源に電力を無停電・無瞬断で供給するフライホイールを用いた無停電電源装置に関し、特に、フライホイールの回転数が低下しても、持続して一定の周波数で電力を供給することが可能なフライホイールを用いた無停電電源装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、図9に示すような従来のフライホイールを用いた無停電電源装置が開示されている。すなわち、電力系統より供給される電力の電圧を検出する電圧検出器と、電力系統からの電力の供給を受けて回転駆動され、電動機と発電機の両方の機能を有するかご型誘導電動機12と、かご型誘導電動機12の回転軸に結合され、かご型誘導電動機12の電気エネルギーを機械エネルギーとして蓄えるフライホイール13と、かご型誘導電動機12と並列に接続される電圧発生用コンデンサ14と、電力系統から負荷への電力供給のON/OFFを行う逆流防止スイッチSW1と、かご型誘導電動機12と電力系統との接続のON/OFFを行う再接続スイッチSW2と、電圧検出器の電圧を監視し、所定の電圧になったときに逆流防止スイッチSW1及び再接続スイッチSW2のON/OFFを制御する制御手段15と、を備えるとともに、制御手段15が、電圧が瞬間的に低下し所定の電圧以下となった時に、逆流防止スイッチSW1をOFFにすると同時に、既にONになっている再接続スイッチSW2を通して負荷に対して発電した電力を供給し、電圧が復帰して所定の電圧を超えた時に逆流防止スイッチSW1をONにすると同時に再接続スイッチSW2をOFFにし、その後、電力系統が安定した後に位相を合わせて再接続スイッチSW2をONに切り換えるように制御することを特徴とするフライホイールを利用した無停電電源装置である。
【0003】
一方、下記特許文献2にはフライホイールの回転周波数を一定に保つための無停電電源装置が開示されている。特許文献2の図1に示すように、電力系統1の異常時に制御手段11によって電磁クラッチ7を接続させて、フライホイール6の慣性力によって原動機8を慣性起動させ、原動機8の回転トルクによりフライホイール6を再加速させることで、フライホイール6に接続された誘導電動機(この時は発電機になる。)4により発電した電力を一定の周波数で電気負荷3に供給できるようにする無停電電源装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-235179号公報
特許第7067729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載のフライホイールを用いた無停電電源装置は、周波数は安定化させずに、電圧のみを負荷が許容する範囲に維持するだけの機能を持つ、小型、シンプルな、低価格の無停電電源装置であり、出力される電力の周波数がフライホイールの周波数に依存してしまうため、周波数を厳密に一定に保たなければならない負荷に電力を供給するためには、インバータなどで周波数変換を行ない、出力される周波数を一定に保つ必要がある。
しかし、インバータなどの機器は高価になり、フライホイール無停電電源装置の経済的な利点が損なわれてしまう。
一方、上記特許文献2に記載の発明のように、フライホイールを再加速させる装置であっても、一時的(短時間)にはフライホイールの回転数が低下するために、周波数の変化が致命的になるような負荷への電力を補償することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、かかる従来のフライホイールを用いた無停電電源装置の問題点を解決するためになされたものであり、電力系統の異常時においてフライホイールの回転数が一時的に低下しても、継続して一定の(電力系統の)周波数で電力を供給することが可能なフライホイールを用いた無停電電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、電力系統からの電力供給に障害が生じた際に、電気負荷に対して一定の周波数で交流電力を継続して供給するフライホイールを用いた無停電電源装置(以下単に「無停電電源装置」)という)に関し、本発明の上記目的は、前記電力障害の発生を検知する電力障害検知手段と、前記電力障害検知手段が電力障害を検知した時に前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断する遮断器と、前記電力系統からの電力の供給を受けて回転駆動され、電動機と発電機の両方の機能を有する誘導電動機又は同期電動機(以下この段落において「電動発電機」という。)と、前記電動発電機と並列に接続される電圧発生用コンデンサと、前記電動発電機と前記フライホイールとの間に配置される遊星歯車と、前記フライホイールの回転速度を検出する速度センサと、前記遊星歯車のリングギアの回転を制御する制御用モータと、制御手段と、を備えるとともに、
前記遊星歯車のサンギアは前記フライホイールの回転軸に接続され、前記遊星歯車の遊星キャリアは前記電動発電機の回転軸に接続され、さらに、前記制御手段は、前記電力障害検知手段が電力障害を検知すると、前記遮断器を開極して前記電力系統と前記電気負荷との接続を遮断し、前記速度センサが検出した前記フライホイールの回転速度と前記電動発電機の回転速度の目標値に基づいて所定の式により前記リングギアの回転数をリアルタイムで算出し、前記算出したリングギアの回転数になるように前記制御用モータを制御することにより、前記電動発電機の回転速度を前記目標値に維持して、前記電力障害が継続している間に前記電動発電機で発電した電力の電圧と周波数をほぼ一定に保ち、
前記電力障害検知手段が電力障害の解除を検知すると、前記遮断器を閉極して前記電力系統と前記電気負荷とを再接続することを特徴とする無停電電源装置によって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る無停電電源装置によれば、遊星歯車機構を用いることによって、インバータなどの電気的な周波数変換器を用いることなく、フライホイールの回転数が変化しても誘導電動機の回転数を一定に保つことが可能になり、無停電電源装置から出力される電力の周波数を一定に保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る無停電電源装置の構成の一例を示すブロック図である。
遊星歯車の構造(一例)を示す斜視図である。
制御手段における制御フローを示すフローチャートの一例である。
本発明に係る無停電電源装置の試作機の外観を示す写真である。
本発明に係る無停電電源装置の試作機の諸元表である。
本発明に係る無停電電源装置の試作機による実験結果を示すデータである。
本発明に係る無停電電源装置の構成の変形例を示すブロック図である。
制御手段における制御の他の例を示すブロック図である。
従来のフライホイールを用いた無停電電源装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る無停電電源装置について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る無停電電源装置の構成の一例を示すブロック図である。電力系統1に、半導体を用いた遮断器(以下「遮断器」という。)2を介して電気負荷(以下「負荷」という。)3が接続されている。また、電力系統1には、遮断器2を介して電動機と発電機の両方の機能を有する誘導電動機4が接続され、電力系統1からの電力の供給を受けて回転駆動される。なお、ここでは誘導電動機を例として説明しているが、誘導電動機に替えて同期電動機でも構わない。
(【0011】以降は省略されています)
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