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公開番号2024160563
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-14
出願番号2023075697
出願日2023-05-01
発明の名称エレクトロクロミックデバイス
出願人株式会社ジャパンディスプレイ
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G02F 1/163 20060101AFI20241107BHJP(光学)
要約【課題】コンタクト同士の電蝕を抑制できるエレクトロクロミックデバイスを提供する。
【解決手段】エレクトロクロミックデバイスは、エレクトロクロミック材料を挟んで第1方向に対向する2つの電極の一方(アノード電極An)に出力が接続されるオペアンプ70の正電源接続部と接続される第1配線E1と、当該出力の伝送路である第2配線E2と、オペアンプ70の正電源電位を伝送する透光性導体層Vsと第1配線E1とを接続する第1コンタクト81と、アノード電極Anと第2配線E2とを接続する第2コンタクト82と、を備え、第2方向Dxに平行に並ぶ第1配線E1の基部111と第2配線E2の第1基部121との間隔D2に比して、第1コンタクト81と第2コンタクト82との第2方向Dxの間隔D1が大きい。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
エレクトロクロミック材料を挟んで第1方向に対向する2つの電極と、
出力が前記2つの電極の一方に接続されるオペアンプ回路と、
前記オペアンプ回路の正電源接続部と接続される第1配線と、
前記出力の伝送路として設けられる第2配線と、
絶縁層を挟んで前記第1配線を形成する第1導体層と前記第1方向に積層されて前記オペアンプ回路の正電源電位を伝送する透光性導体層と、前記第1配線と、を接続する第1コンタクトと、
絶縁層を挟んで前記第2配線を形成する第2導体層と前記第1方向に積層された前記一方と、前記第2配線と、を接続する第2コンタクトと、を備え、
第2方向に平行に並ぶ前記第1配線の一部分と前記第2配線の一部分との間隔に比して、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトとの前記第2方向の間隔が大きい、
エレクトロクロミックデバイス。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトのうち一方が前記オペアンプ回路に対して前記第2方向の一側方側に位置し、
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトのうち他方が前記オペアンプ回路に対して前記一側方側に位置しない、
請求項1に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項3】
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトとの前記第2方向の間隔が40μm以上である、
請求項2に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項4】
前記透光性導体層に対して前記第1方向に積層されて前記透光性導体層よりも電気抵抗値が低く、前記正電源電位を伝送する第3導体層を備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項5】
前記第3導体層によって形成される配線の一部は、前記第1方向に直交する平面視点で前記第1配線の一部と重なる、
請求項4に記載のエレクトロクロミックデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、エレクトロクロミックデバイスに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
印加電圧に応じて透光の度合いと着色の度合いを制御可能な領域を形成できるエレクトロクロミックデバイスが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2010-518456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エレクトロクロミック材料に対する印加電圧の増幅にオペアンプ回路を利用する場合、エレクトロクロミック材料に印加電圧を与えるための電極とオペアンプ回路の出力とのコンタクトと、オペアンプ回路に正電源を接続する伝送経路に含まれるコンタクトと、の位置関係によってはコンタクト同士の間で電蝕が生じることがあった。
【0005】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたもので、コンタクト同士の電蝕を抑制できるエレクトロクロミックデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によるエレクトロクロミックデバイスは、エレクトロクロミック材料を挟んで第1方向に対向する2つの電極と、出力が前記2つの電極の一方に接続されるオペアンプ回路と、前記オペアンプ回路の正電源接続部と接続される第1配線と、前記出力の伝送路として設けられる第2配線と、絶縁層を挟んで前記第1配線を形成する第1導体層と前記第1方向に積層されて前記オペアンプ回路の正電源電位を伝送する透光性導体層と、前記第1配線と、を接続する第1コンタクトと、絶縁層を挟んで前記第2配線を形成する第2導体層と前記第1方向に積層された前記一方と、前記第2配線と、を接続する第2コンタクトと、を備え、第2方向に平行に並ぶ前記第1配線の一部分と前記第2配線の一部分との間隔に比して、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトとの前記第2方向の間隔が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、デバイスの主要構成を示す概略図である。
図2は、ECパネルの構成例を示す概略図である。
図3は、アクティブエリアの積層構造に含まれる主要な構成を示す概略図である。
図4は、セグメント回路の構成を示す概略的な回路図である。
図5は、セグメント回路の構成に係る各種の配線、第1コンタクトを介した透光性電極層と第1配線との接続及び第2コンタクトを介したアノード電極と第2配線との接続の形態例を示すDx-Dy平面図である。
図6は、参考例としてのセグメント回路の構成を示す概略的な回路図である。
図7は、図6に示すセグメント回路の構成に係る各種の配線、第1コンタクトを介した透光性電極層と第1配線との接続及び第3コンタクトを介したアノード電極と第2配線との接続の形態例を示すDx-Dy平面図である。
図8は、図7のVIII-VIII断面図である。
図9は、図6のIX-IX断面図である。
図10は、セグメント回路Aの構成に係る各種の配線、第1コンタクトを介した透光性電極層と第1配線との接続及び第2コンタクトを介したアノード電極と第2配線E2との接続の形態例を示すDx-Dy平面図である。
図11は、図10のXI―XI断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本開示の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本開示の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
(実施形態1)
図1は、デバイス1の主要構成を示す概略図である。デバイス1は、エレクトロクロミックデバイスである。以下、特筆しない限り、ECという記載は、エレクトロクロミック(ElectroChromic)をさすものとする。ECデバイスは、印加電圧の制御によって透光の度合いと着色の度合いを可逆的に制御可能なEC材料15(図3参照)を利用したデバイスである。EC材料15として、例えば酸化タングステン(WO

)等、イオン挿入系の金属酸化物が挙げられるが、これに限られるものでなく、同様の現象を生じさせる他の材料が採用されてもよい。
【0010】
図1に示すように、デバイス1は、アクティブエリアAAが形成されたECパネル10を備える。上述したEC材料15は、アクティブエリアAA内に封止されている。従って、アクティブエリアAAの透光の度合いと着色の度合いは、EC材料15に対する印加電圧の制御によって制御可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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