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公開番号
2025129901
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-05
出願番号
2024026869
出願日
2024-02-26
発明の名称
マイクロコム制御装置
出願人
国立大学法人徳島大学
代理人
弁理士法人白坂
主分類
G02F
1/01 20060101AFI20250829BHJP(光学)
要約
【課題】結合リング微小共振器を用いることにより、フィードバック制御を用いず、受動的かつ簡便な手法として、熱に対して鈍感なソリトンコムを発生させるマイクロコム制御装置を提供する。
【解決手段】連続波である励起光を照射するレーザ光源装置と、励起光が結合することによってマイクロコムを発生する主微小共振器と、主微小共振器に対して並列に配され、主微小共振器とは異なる共鳴周波数を有する副微小共振器と、からなる結合共振器と、副微小共振器を加熱する加熱器と、加熱器の温度を制御する温度制御器と、を備え、温度制御器は、主微小共振器の共鳴周波数と、副微小共振器の共鳴周波数と、が互いに所定の範囲内に近接して発生するAMXがdf
rep
/dT=0を満たす共振周波数モード及び最近接共鳴周波数差で発生するように前記加熱器の温度を調整し、低位相雑音を低減する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
連続波である励起光を照射するレーザ光源装置と、
前記励起光が入射される導波路と
前記導波路と光結合することによりマイクロコムを発生させる主微小共振器と、前記主微小共振器と光結合し、前記主微小共振器とは異なる共鳴周波数を有する副微小共振器と、からなる結合共振器と、
前記副微小共振器を加熱する加熱器と、
前記加熱器の温度を制御する温度制御器と、を備え、
前記温度制御器は、前記主微小共振器の共鳴周波数と、前記副微小共振器の共鳴周波数と、が互いに所定の範囲内に近接して発生するAMXがdf
rep
/dT=0を満たす共振周波数モード及び最近接共鳴周波数差で発生するように前記加熱器の温度を調整し、低位相雑音を低減する
マイクロコム制御装置。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
前記温度制御器は、前記加熱器の温度を制御してAMXが発生する共鳴周波数モードを変化させて、好適な温度を探索する
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロコム制御装置。
【請求項3】
前記温度制御器は、前記加熱器の温度を調整して|df
rep
/dT|が最小となるAMXが発生する共鳴周波数モードを同定したのち、前記加熱器の温度を微調整して前記AMXにおける最近接周波数差を調整し、|df
rep
/dT|=0とするように前記加熱器の温度を調整することを特徴とする請求項1に記載のマイクロコム制御装置。
【請求項4】
前記導波路からの透過光を検出する光検出器をさらに備え、前記光検出器によって検出されたコムモード周波数f
rep
の温度に対する変化df
rep
/dTに基づき前記加熱器の温度を調整することを特徴とする請求項1に記載のマイクロコム制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロコム制御装置に関し、特に、熱揺らぎに由来する位相雑音を低減させるマイクロコム制御装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
光周波数コムは、離散的かつ等間隔に並んだ櫛(コム)状のスペクトルを有する超短パルスモード同期レーザの一種である。光周波数コムの中でもマイクロスケールの微小共振器を使用してコム状のスペクトルを発生させるものはマイクロコムと呼ばれる(例えば、非特許文献1参照)。マイクロコム、特に、モード同期状態にあるソリトンコムは、小型で量産可能な周波数コムとして注目され、光・THz通信、LiDARチップスケール光原子時計等の応用に期待されている(例えば、非特許文献2参照)。マイクロコムの位相雑音を低減すると、光・THz通信 におけるテラヘルツ発信機の雑音が低減するため、テラヘルツ通信やレーダーの高度化が可能となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
P.Del‘Haye,et al.,Nature,450,pp.1214-1217(2007)
T.Herr,et al.,Nature Photonics,8,pp.145-152(2014)
T.Tetsumoto,et al.,Nature Photonics,15,516(2021)
N.Kuse,et al.,Communications Physics,5:312(2022)
J.R.Stone,et al.,Phys.Rev.Lett.,125,153901(2020)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、マイクロコム繰り返し周波数f
rep
やキャリアエンベロープオフセット周波数f
CEO
の位相雑音は、熱雑音由来の熱光学効果によって制限され、周波数精度、位相雑音制度が悪い。これまで位相雑音の観点からは、2台のブリルアンレーザにより安定化する方法(非特許文献3参照)、長尺ファイバーにより安定化させる方法(非特許文献4参照)を用いることにより、これらを用いない場合と比較して40dB以上の繰り返し周波数の位相雑音の低減が実証されているが、システムが複雑になるという問題点がある。
【0005】
さらに、フィードバックループを構築する際に、ポンプ光の周波数を変調するため、コムモードの1本ずつに着目すると、かえって位相雑音が悪化するという問題点がある。
【0006】
上記問題点を鑑み、本発明は、結合リング微小共振器を用いることにより、フィードバック制御を用いず、受動的かつ簡便な手法として、熱に対して鈍感なソリトンコムを発生させるマイクロコム制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、マイクロコム制御装置であって、連続波である励起光を照射するレーザ光源装置と、励起光が入射される導波路と導波路と光結合することによりマイクロコムを発生させる主微小共振器と、主微小共振器と光結合し、主微小共振器とは異なる共鳴周波数を有する副微小共振器と、からなる結合共振器と、副微小共振器を加熱する加熱器と、加熱器の温度を制御する温度制御器と、を備え、温度制御器は、主微小共振器の共鳴周波数と、副微小共振器の共鳴周波数と、が互いに所定の範囲内に近接して発生するAMXがdf
rep
/dT=0を満たす共振周波数モード及び最近接共鳴周波数差で発生するように加熱器の温度を調整し、低位相雑音を低減することを要旨とする。
【0008】
本発明の第1の態様において、温度制御器は、加熱器の温度を制御してAMXが発生する共振周波数モードを変化させて、好適な温度を探索してもよい。
【0009】
本発明の第1の態様において、温度制御器は、加熱器の温度を調整して|df
rep
/dT|が最小となるAMXが発生する共振周波数モードを同定したのち、加熱器の温度を微調整して前記AMXにおける最近接周波数差を調整し、|df
rep
/dT|=0とするように加熱器の温度を調整してもよい。
【0010】
本発明の第1の態様において、導波路からの透過光を検出する光検出器をさらに備え、光検出器によって検出されたコムモード周波数f
rep
の温度に対する変化df
rep
/dTに基づき加熱器の温度を調整してもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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