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公開番号
2024150687
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-23
出願番号
2024119377,2023077877
出願日
2024-07-25,2019-03-26
発明の名称
アジュバントおよび該アジュバントを含むワクチン
出願人
国立大学法人 東京大学
代理人
個人
主分類
A61K
39/39 20060101AFI20241016BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明は、生体に対する安全性が高く、免疫機能を十分に増強する作用を有するアジュバントおよびそのアジュバントを含むワクチンの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明は、インフルエンザウイルスに対する抗体価の上昇およびインフルエンザウイルスによる感染に対する防御効果を指標にして、145の食品添加物および51の注射添加剤を探索し、その中から、血中抗ウイルス抗体価の上昇機能およびウイルス感染に対する防御効果を有するものとして同定された、新規のアジュバント候補34化合物である。また、本発明はこれらのアジュバント候補化合物を含むワクチンである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
安息香酸ナトリウムを含むアジュバント。
続きを表示(約 180 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のアジュバントおよび抗原を含むワクチン。
【請求項3】
前記抗原が、ウイルス、細菌、寄生虫、真菌、リケッチア、クラミジア、プリオンおよびがん細胞、ならびに、これらに由来する分子、がん抗原、自己免疫疾患関連抗原およびアレルギー関連抗原からなるグループから選択される少なくとも1つである、請求項2に記載のワクチン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アジュバントおよびそれを含むワクチンに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
「アジュバント」とは、元々ラテン語の”adjuvare(助ける)”に由来する用語で、抗原性補強剤、免疫賦活化剤などとも称されている。アジュバントは、免疫系、特に液性免疫機構において、樹状細胞を刺激し、抗体の産生やT細胞による免疫機能を高める働きする。そのため、アジュバントはワクチンと共に投与されその免疫原性を高める目的で使用されている。
【0003】
一般に、ワクチンの効果は、そのワクチンの免疫原性、安全性および製造コストに基づいて評価されるが、アジュバントの効果についても同様に評価される傾向にある。これまでに、アジュバントとして、水酸化ナトリウム、水酸化アルミニウム、リン酸カルシウムおよびリン酸アルミニウムなどの沈降性アジュバント、流動性パラフィン、ラノリンおよびフロイントなどの油性アジュバントなどが知られている。なかでも、水酸化アルミニウムゲルアジュバント(アラム(alum))は、1920年代における発見以来、ヒトワクチンのアジュバントとしてもっとも広く使用されており、スクアレンのoil-in-water 型エマルジョンを主成分とするMF59(登録商標)およびAS03は、近年ヒトインフルエンザウイルスワクチンのアジュバントとして認可された(非特許文献1)。
【0004】
ところで、従来使用されてきたアジュバントの安全性は必ずしも担保されているわけではない。例えば、スクアレンアジュバントを含むインフルエンザワクチンを接種された子供にナルコレプシーの発生率が増加することが報告され、アジュバントワクチンの安全性に対する懸念が生じてきた(非特許文献2および非特許文献3)。さらに、スクアレンアジュバントは局所性および全身性の反応源性を引き起こすとの報告もある(非特許文献4および非特許文献5)。
【0005】
以上のように、アジュバントがワクチンの免疫原性を増強する機能を発揮し、感染症や自己免疫疾患等の予防において非常に重要な剤であることは論を俟たないが、その安全性の問題が指摘されていることも事実であり、安全性が高く、免疫原性増強効果の優れたアジュバントの開発は、依然として免疫医療分野における重要な解決課題の一つである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Weirら, Influenza and other respiratory viruses 10:354-360 2016
Szakacsら, Neurology 80:1315-1321 2013
Nohynekら, PloS one 7: e33536 2012
Petrovskyら, Drug safety 38:1059-1074 2015
Foxら, Expert review of vaccines 12:747-758 2013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記事情に鑑み、本発明は、生体に対する安全性が確認されている化合物であって、免疫機能を十分に増強する作用を有するアジュバントの開発を解決課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、インフルエンザウイルスに対する抗体価の上昇およびインフルエンザウイルスによる感染に対する防御効果を指標にして、145の食品添加物および51の注射添加剤を探索した結果、食品添加物由来の41化合物および注射添加剤由来の21化合物に、血中抗ウイルス抗体価の上昇機能およびウイルス感染に対する防御効果を有することを見いだした。本発明は以上の知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明は以下の(1)~(4)である。
(1)ノルビキシン、ネオテーム、(R)-(+)-シトロネラール、クロシン、γ-ウンデカラクトン、アビエチン酸、ブリリアントブルーFCF、カルミン酸、(+/-)-シトロネロール、ファストグリーンFCF、ギ酸ゲラニル、ヒドロキシシトロネラール、インジゴカルミン、グルコン酸鉄(II)n水和物、イソオイゲノール、アントラニル酸メチル、ナリンギン、テルピネオール、ヒドロキシプロピルセルロース、エタノール、安息香酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エマノーンCH-25、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、酢酸アンモニウム、エマノーンCH-60K、エマノーンCH-40、D-グルコン酸ナトリウム、塩化カリウム、酢酸ナトリウム、臭化ナトリウム、1,1,1-トリクロロ-2-メチル-2-プロパノール0.5水和物およびキシリトールからなるグループから選択される1または複数を含むアジュバント。
(2)グリセロりん酸カルシウム水和物、ルチン水和物、セピオライト、β-D-グルカン、リボフラビン、サポニンおよびPoly(I:C)からなるグループから選択される1または複数を含む経粘膜ワクチン用アジュバント。
(3)上記(1)または(2)に記載のアジュバントおよび抗原を含むワクチン。
(4)前記抗原が、ウイルス、細菌、寄生虫、真菌、リケッチア、クラミジア、プリオンおよびがん細胞、ならびに、これらに由来する分子、がん抗原、自己免疫疾患関連抗原およびアレルギー関連抗原からなるグループから選択される少なくとも1つである、上記(3)に記載のワクチン。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかるアジュバントは、抗原に対する抗体の産生を上昇させ、ウイルスによる感染に対する優れた防御機能を発揮する。さらに、本発明にかかるアジュバントは、すでに生体に対する安全性が確認されていることから、副作用を引き起こす可能性が極めて低い。
(【0011】以降は省略されています)
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