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公開番号
2024146025
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058688
出願日
2023-03-31
発明の名称
光学センサユニット及びこれを用いた湿潤判定装置並びに湿潤状態の計測方法
出願人
株式会社奥村組
,
ユアサ商事株式会社
,
桐生電子開発合同会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G01N
21/21 20060101AFI20241004BHJP(測定;試験)
要約
【課題】計測対象の表面の液体による湿潤状態を監視して、表面の水等の液体が枯渇しないように監視する光学センサユニット及び湿潤判定装置並びに湿潤状態の計測方法を提供する。
【解決手段】水分吸収率の高い円偏光の照射光21を、計測対象を覆う水面(界面)72に垂直に照射して、計測対象からの反射光22を検出光23として受光する。計測対象物の表面に所定厚さの水膜が存在している場合には、円偏光の照射光を水面に垂直に照射すると全反射により、照射光の多くはそのまま反射光22として光学センサユニット10に帰還して検出光23として検出されるが、水が少なくなり表面が露出すると、照射光21は乱反射して検出光23が急激に減少する。これにより、計測対象表面の水が少なくなった状態を、枯渇直前に確実に検出することが可能となる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
近赤外領域の波長のレーザ光を出射する光源と、該光源から出射された前記レーザ光を偏光した照射光を計測対象の凹凸を有する表面に照射する光学系と、該光学系から照射された前記照射光の反射光を受光して、該反射光の受光量に応じた電気信号を出力する受光素子とを備え、前記反射光の受光量により前記表面を覆う液体の湿潤状態を計測する光学センサユニットであって、
前記光学系は、
光源から出射された前記レーザ光のビームを平行光にするコリメートレンズと、
前記光源から出射された前記レーザ光のP偏光成分又はS偏光成分のいずれか一方を通過させて他方の偏光を反射するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタの下流に設けられ、該ビームスプリッタを通過した前記レーザ光に1/4λの位相差を与えて、照射光として出射する1/4波長板と、
前記計測対象箇所から反射された前記照射光の反射光のうち、前記1/4波長板を通過して前記ビームスプリッタに前記光源とは逆方向から入力され該ビームスプリッタにより分岐される前記反射光を検出光として集光する集光レンズと、
前記集光レンズにより集光された前記検出光を受光して、受光量に応じた計測値を出力する受光素子と、
を備えており、
前記ビームスプリッタを通過した前記レーザ光を前記1/4波長板により円偏光のレーザ光に偏光し、該円偏光のレーザ光を前記照射光として空気と前記液体との界面に対して垂直に照射して、その反射光から抽出される前記検出光を計測することを特徴とする光学センサユニット。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記照射光は、前記液体への吸収率の高い波長であることを特徴とする請求項1に記載の光学センサユニット。
【請求項3】
前記受光素子は、前記検出光を集光する前記集光レンズの焦点位置からはずれた位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の光学センサユニット。
【請求項4】
前記照射光は、発光デューティの低いパルス列のレーザ光であることを特徴とする請求項3に記載の光学センサユニット。
【請求項5】
計測対象の凹凸を有する表面に前記照射光を照射して計測値を出力する請求項1から4のいずれか1項に記載の光学センサユニットと、
前記光学センサユニットを制御して、前記計測対象の表面の前記計測値を取得する制御部と、
前記光学センサユニットから取得した前記計測値を所定の基準に基づいて前記計測対象の表面の湿潤状態を判定し、判定結果を出力する判定部と、
を備えることを特徴とする湿潤判定装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記計測値が所定の閾値以下になったときに警告信号を出力することを特徴とする請求項5に記載の湿潤判定装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記計測値が所定の範囲にあるとき、前記警告信号を出力することを特徴とする請求項5に記載の湿潤判定装置。
【請求項8】
前記判定部は、複数の前記所定の範囲を有しており、該所定の範囲毎に異なる前記警告信号を出力することを特徴とする請求項7に記載の湿潤判定装置。
【請求項9】
前記判定部は、前記計測値が、前記計測対象の表面全体が液体で覆われているときの前記計測値から20%以上低下したときに前記警告信号を出力することを特徴とする請求項6に記載の湿潤判定装置。
【請求項10】
前記判定部は、前記所定の時間間隔毎に計測した複数の前記計測値の変化及び/又は変化速度に基づいて、湿潤状態の変化値を算出する演算部と、該演算部で算出した前記変化値に基づいて前記湿潤状態を判定して、前記警告信号を出力することを特徴とする請求項5に記載の湿潤判定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測対象の表面を液体が覆っている状態から液体がなくなる状態の変化、又はその逆の変化を検出する装置及び方法に関するものである。特に、凹凸を有する表面を液体が完全に覆っている状態及び表面の液体が減少して表面の凹凸の全部又は一部が露出している状態を表す湿潤状態を計測する光学センサユニット及び湿潤判定装置、並びに湿潤状態の計測方法に関する。ここで、液体とは水に限らず、油その他の液体も含む概念である。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ビルや道路の建設に使用されるコンクリートは、生コンクリートを打設した直後から硬化が開始する。硬化はセメントの石灰成分と水の化学反応(水和反応)によるものであり、硬化過程において水分が不足すると充分な強度が得られないことや、硬化後にクラック等が生じることがある。そのためコンクリートの硬化過程においては、適宜十分な水分を与えて、硬化時の温度及びコンクリート表面の水分の状態を適切に管理することが求められる。硬化後のコンクリートの品質は、打設から硬化に至るまでの湿潤状態の管理(養生管理とも呼ばれる)によって大きく変動する。
【0003】
このような理由から、所望の高品質のコンクリートを得るべく、打設した後の一定期間、コンクリートの表面に散水を行い、散水後にビニールシートなどの養生マットにより表面を覆うなどの養生管理が行われている。このような養生管理では、コンクリートが硬化するまでの数日間、水和反応に必要な水分が不足することの無いように十分な水分を補給が求められる。適切な湿潤状態を保つことで、所望の品質のコンクリートを得ることができる。
【0004】
従来、生コンクリートを打設した後の養生管理は、人的管理が主流であった。しかし、人的管理には一定の経験やスキルを有する人材の確保や管理コストなどの負担を伴う。そのため、養生管理の負担を軽減するため、表面の水分量を計測する機器を使用した管理が提案されている。例えば、特許文献1では、養生マットを用いて湿潤状態を維持するため、養生マットとコンクリートの間に湿潤状態を検出するセンサを配置して管理する技術が開示されている。
【0005】
しかし、養生管理は、特許文献1のように養生シートで被うよりも、コンクリート表面全体を常に水で覆うように適宜散水して水を補給し続ける方が好ましい。一方、養生シートを外して水分補給をする場合、水分の蒸発による外部への逸散が大きくなることから、コンクリート表面の水分状態を、数日間常時監視し続けて適宜散水する必要がある。そのため、養生シートを用いない場合には、特にコンクリート表面の水分状態(湿潤状態)の人的監視負担がより大きくなる。
【0006】
このような人的監視による監視負担を軽減するために、打設後のコンクリート表面の水分状態(湿潤状態)を自動的に監視できる装置が強く望まれている。このようなコンクリート表面の水分を装置により計測する技術として、特許文献2に、赤外線水分センサを使用してトンネル内壁面に含まれる水分の状態を計測して、打設後のコンクリート養生のため打設表面に散水を行い適切な湿潤状態に保つコンクリートの湿潤養生装置が提案されている。また、特許文献3に、コンクリート塗装表面の水分状態を近赤外分光法により定量的に計測し、ほうき目仕上げなどの粗面仕上げの適切な開始時期を判定する方法が開示されている(特許文献3の明細書の段落「0014」参照)。
【0007】
さらに、特許文献4に、コンクリートの耐久性を検査するために、乾燥したコンクリートに水を散布した後、水分吸収率の高い波長の光と水分吸収率の低い波長の光の2つの波長の近赤外光を照射して、水分吸収度合い(水分吸収速度)を計測する装置が開示されている。具体的には、散水後のコンクリート表面に2つの波長の光を照射して両照射光の反射光を計測し、その受光量(計測値)の差がほぼ“0”になったときにコンクリート表面に水が無くなった状態であると判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2018―3240号公報
特開2011-153497号公報
特許第6869769号公報
特開2013-217676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の特許文献2乃至4には、コンクリート表面の水分状態を計測するために、近赤外光を照射してその反射光を検出することが開示されている。しかし、これらの技術は計測対象表面の湿潤状態を計測するものではない。特許文献2には、赤外線を照射してその反射波の強さを計測することで内壁面に含まれる水分の状態を計測することが記載されている(明細書の段落「0054」参照)。しかし、単に赤外光を照射するだけではコンクリート表面が覆われている状態から完全に露出する湿潤状態の過渡的な変化状態を正しく計測することは困難である。
【0010】
特許文献3では、「近赤外線分光法」を用いて水分状態を定量的に計測すること(明細書段落「0014」及び「0016」参照)及び、近赤外水分計として株式会社ケット製のKJT-130が使用可能であることが記載されている(同「0016」参照)。しかし、この装置は水分量を正確に計測することを目的とするものであり、比較的大きな形態で複雑な構造の装置である。そのため、計測領域の表面の湿潤状態を長い時間にわたり常時観測する用途に使用するには、長期間の連続計測に不向き、湿度の高い環境下での耐久性の確保、消費電力が大きい、データ処理が複雑、複数個所に設置し難い、製造及び運用コストが多い等の観点から種々の問題がある。
(【0011】以降は省略されています)
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