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公開番号2024143490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056206
出願日2023-03-30
発明の名称拡散フィルム、光拡散装置、液晶表示装置、および拡散フィルムの製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/02 20060101AFI20241003BHJP(光学)
要約【課題】光源部と組み合わせた場合に、面内輝度の均一性を向上させ得る拡散フィルムを提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による拡散フィルムは、高分子マトリクスと、前記高分子マトリクス中に分散しており、重合性液晶化合物の重合体である液晶ポリマーを含む分散粒子と、を含む拡散層を有し、前記拡散層が、第1の方向に配向している前記液晶ポリマーを含む第1領域を有し、前記第1の方向が、厚み方向に対して傾斜している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
高分子マトリクスと、前記高分子マトリクス中に分散しており、重合性液晶化合物の重合体である液晶ポリマーを含む分散粒子と、を含む拡散層を有し、
前記拡散層が、第1の方向に配向している前記液晶ポリマーを含む第1領域を有し、
前記第1の方向が、厚み方向に対して傾斜している、拡散フィルム。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記拡散層が、前記第1領域よりもヘイズが低い第3領域および前記第1領域よりもヘイズが高い第2領域をさらに有する、請求項1に記載の拡散フィルム。
【請求項3】
前記第1領域が、前記第2領域と前記第3領域との間に配置されている、請求項2に記載の拡散フィルム。
【請求項4】
前記第2領域のヘイズと前記第3領域のヘイズとの差が、10%以上である、請求項2に記載の拡散フィルム。
【請求項5】
前記第1の方向に配向している前記液晶ポリマーを含む前記分散粒子が、前記拡散層の一方の面から他方の面に渡って前記第1の方向に沿って位置している、請求項1に記載の拡散フィルム。
【請求項6】
前記分散粒子が、非重合性液晶化合物をさらに含む、請求項1に記載の拡散フィルム。
【請求項7】
前記液晶ポリマーと前記非重合性液晶化合物との合計含有量に対する前記液晶ポリマーの含有割合が、5重量%以上である、請求項6に記載の拡散フィルム。
【請求項8】
前記拡散層の片側または両側に配置された支持基材をさらに有する、請求項1に記載の拡散フィルム。
【請求項9】
光源部と、請求項1から8のいずれかに記載の拡散フィルムと、を有する、光拡散装置。
【請求項10】
光源部と、請求項1から8のいずれかに記載の拡散フィルムと、液晶パネルと、をこの順に有する、液晶表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、拡散フィルム、光拡散装置、液晶表示装置、および拡散フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
高分子マトリクスとその中に分散している液晶化合物の液滴(以下、「液晶液滴」と称する場合がある)とを含む高分子分散型液晶(Polymer Dispersed Liquid Crystal;以下、「PDLC」と称する場合がある)層を有するPDLCフィルムは、高分子マトリクスと液晶液滴との屈折率差に起因して液晶液滴が散乱粒子となって光散乱を生じさせ得る。
【0003】
また、近年、消費電力が少ないこと、小型化や薄型化が可能であること等から、発光ダイオード(以降、LEDと言う)を光源として用いる表示装置が普及している。このような表示装置においては、面内輝度の均一化の観点から、LED素子の表面に反射膜を設けてバットウィング配光を生成することが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-121790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PDLCフィルムは、その散乱特性を利用して拡散フィルムとして利用され得る。その一方で、PDLCフィルムを光源部と組み合わせて光拡散装置として用いると、面内輝度の均一化が不十分な場合がある。よって、本発明は、光源部と組み合わせた場合に、面内輝度の均一性を向上させ得る拡散フィルムの提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明の1つの局面によれば、高分子マトリクスと、上記高分子マトリクス中に分散しており、重合性液晶化合物の重合体である液晶ポリマーを含む分散粒子と、を含む拡散層を有し、上記拡散層が、第1の方向に配向している上記液晶ポリマーを含む第1領域を有し、上記第1の方向が、厚み方向に対して傾斜している、拡散フィルムが提供される。
[2]上記[1]に記載の拡散フィルムにおいて、上記拡散層が、上記第1領域よりもヘイズが低い第3領域および上記第1領域よりもヘイズが高い第2領域をさらに有してもよい。
[3]上記[2]に記載の拡散フィルムにおいて、上記第1領域が、上記第2領域と上記第3領域との間に配置されていてもよい。
[4]上記[2]または[3]に記載の拡散フィルムにおいて、上記第2領域のヘイズと上記第3領域のヘイズとの差が、10%以上であってよい。
[5]上記[1]から[4]のいずれかに記載の拡散フィルムにおいて、上記第1の方向に配向している上記液晶ポリマーを含む上記分散粒子が、上記拡散層の一方の面から他方の面に渡って上記第1の方向に沿って位置してよい
[6]上記[1]から[5]のいずれかに記載の拡散フィルムにおいて、上記分散粒子が、非重合性液晶化合物をさらに含んでよい。
[7]上記[6]に記載の拡散フィルムにおいて、上記液晶ポリマーと上記非重合性液晶化合物との合計含有量に対する上記液晶ポリマーの含有割合が、5重量%以上であってよい。
[8]上記[1]から[7]のいずれかに記載の拡散フィルムにおいて、上記拡散層の片側または両側に配置された支持基材をさらに有してよい。
[9]本発明の別の局面によれば、光源部と、上記[1]から[8]のいずれかに記載の拡散フィルムと、を有する、光拡散装置が提供される。
[10]本発明の別の局面によれば、光源部と、上記[1]から[8]のいずれかに記載の拡散フィルムと、液晶パネルと、をこの順に有する、液晶表示装置が提供される。
[11]本発明の別の局面によれば、第1基材に、高分子マトリクス形成用樹脂と重合性液晶化合物と溶媒とを含む塗工液を塗工して、塗布層を得る工程Iと、上記塗布層を乾燥させて、高分子マトリクスと、上記高分子マトリクス中に分散しており、上記重合性液晶化合物を含む液滴と、を含む高分子分散型液晶層を得る工程IIと、上記重合性液晶化合物を重合させて拡散層を得る工程IIIと、を含み、上記工程IIIが、上記高分子分散型液晶層の第1領域において、上記重合性液晶化合物の少なくとも一部を第1の方向に配向させた状態で重合させることを含み、上記第1の方向が、厚み方向に対して傾斜している、拡散フィルムの製造方法が提供される。
[12]上記[11]に記載の拡散フィルムの製造方法において、上記工程IIIが、上記高分子分散型液晶層の第2領域において、上記重合性液晶化合物を第1領域よりも配向度が低い状態で重合させることを含んでよい。
[13]上記[11]または[12]に記載の拡散フィルムの製造方法において、上記工程IIIが、上記高分子分散型液晶層の第3領域において、上記重合性液晶化合物の少なくとも一部を第2の方向に配向させた状態で重合させることを含んでよく、上記第2の方向と上記厚み方向とのなす角度が、上記第1の方向と上記厚み方向とのなす角度よりも小さくてよい。
[14]上記[11]から[13]のいずれかに記載の拡散フィルムの製造方法において、上記工程IIIが、上記高分子分散型液晶層の両側に平面視において重ならないように配置された電極間に電圧を印加した状態で上記重合性液晶化合物を重合させることを含んでよい。
[15]上記[11]から[14]のいずれかに記載の拡散フィルムの製造方法において、上記工程IIIが、上記高分子分散型液晶層の上記第1領域において、上記第1の方向に電界を生じさせた状態で上記重合性液晶化合物を重合させることを含んでよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、PDLC層の所定の領域において液晶化合物の一部を斜めに配向させ、当該配向状態を固定する。これにより、斜め方向に光が抜けやすい領域を有し、光源部と組み合わせた場合に、面内輝度の均一性を向上させ得る拡散フィルムが得られ得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の1つの実施形態による拡散フィルムの概略平面図である。
図1に示す拡散フィルムの領域IにおけるA1-A1線での断面における分散粒子内の液晶ポリマーの配向状態の一例を説明するイメージ図である。
拡散層における分散粒子の分布の一例を説明するイメージ図である。
工程IIIの一例を説明する概略図である。
電極の構成の一例を説明する概略図である。
電極の構成の一例を説明する概略図である。
本発明の1つの実施形態による光拡散装置の構成を説明する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、各実施形態は、適宜組み合わせることができる。本明細書中で、数値範囲を表す「~」は、その上限および下限の数値を含む。
【0010】
A.拡散フィルム
本発明の実施形態による拡散フィルムは、高分子マトリクスと、上記高分子マトリクス中に分散しており、重合性液晶化合物の重合体である液晶ポリマーを含む分散粒子と、を含む拡散層を有する。上記拡散層は、第1の方向に配向している液晶ポリマーを含む第1領域を有し、上記第1の方向が、厚み方向に対して傾斜している。
(【0011】以降は省略されています)

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