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公開番号2024133889
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023043893
出願日2023-03-20
発明の名称量子吸収分光システムおよび量子吸収分光方法
出願人株式会社島津製作所,国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G01J 3/45 20060101AFI20240926BHJP(測定;試験)
要約【課題】量子吸収分光法の測定精度を向上させる。
【解決手段】量子光学系2は、シグナル光子とアイドラー光子との量子もつれ光子対が発生する複数の物理過程の間で起こる量子干渉の位相を変化させるように構成されている。光検出器3は、試料がアイドラー光子の光路に配置された状態において、各々がシグナル光子を検出し、その検出信号を出力する複数のピクセルを含む。プロセッサ401は、複数のピクセルの各々から取得される信号強度の、量子干渉の位相の変化に伴う変動を示すインターフェログラムに基づいて、試料の吸収分光特性を算出する。プロセッサ401は、複数のピクセルの間でインターフェログラムの位相差を低減させ、位相差が低減したインターフェログラムを複数のピクセルについて空間的に積算し、積算されたインターフェログラムに基づいて吸収分光特性を算出する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
シグナル光子とアイドラー光子との量子もつれ光子対が発生する複数の物理過程の間で起こる量子干渉の位相を変化させるように構成された量子光学系と、
試料が前記アイドラー光子の光路に配置された状態において、各々が前記シグナル光子を検出し、その検出信号を出力する複数のピクセルを含む光検出器と、
前記複数のピクセルの各々から取得される信号強度の、前記量子干渉の位相の変化に伴う変動を示すインターフェログラムに基づいて、前記試料の吸収分光特性を算出するプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、
前記複数のピクセルの間で前記インターフェログラムの位相差を低減させ、
位相差が低減したインターフェログラムを前記複数のピクセルについて空間的に積算し、
積算されたインターフェログラムに基づいて前記吸収分光特性を算出する、量子吸収分光システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記プロセッサは、
前記複数のピクセルの各々について、前記インターフェログラムのフーリエ変換により前記インターフェログラムの位相スペクトルを算出し、
前記位相スペクトルによる前記インターフェログラムの畳み込み演算により、前記位相差を低減させる、請求項1に記載の量子吸収分光システム。
【請求項3】
前記複数のピクセルは、二次元アレイ状に配列され、
前記プロセッサは、前記位相スペクトルをフィルタとして用いて前記インターフェログラムの二次元畳み込み演算を行うことによって、前記位相差を低減させる、請求項2に記載の量子吸収分光システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記複数のピクセルのうち前記シグナル光子の信号強度が第1閾値よりも高いピクセルについて、前記位相差の低減および前記空間的な積算の対象とする一方で、
前記複数のピクセルのうち前記シグナル光子の信号強度が前記第1閾値よりも低いピクセルについては、前記位相差の低減および前記空間的な積算の対象としない、請求項1~3のいずれか1項に記載の量子吸収分光システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記位相スペクトルのスペクトル強度が第2閾値よりも高い波数を、前記位相スペクトルを用いた前記位相差の低減の対象とする一方で、
前記スペクトル強度が前記第2閾値よりも低い波数を、前記位相スペクトルを用いた前記位相差の低減の対象としない、請求項2または3に記載の量子吸収分光システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記スペクトル強度が前記第2閾値よりも低い波数について、前記位相スペクトルの位相値をゼロに設定する、請求項5に記載の量子吸収分光システム。
【請求項7】
前記位相スペクトルを記憶するメモリをさらに備え、
前記プロセッサは、
第1の測定において算出された前記位相スペクトルを前記メモリに記憶させ、
前記第1の測定と第2の測定との間で前記位相スペクトルが変化しない場合、前記第2の測定では、前記メモリに記憶された位相スペクトルを用いて前記位相差を低減させる、請求項2または3に記載の量子吸収分光システム。
【請求項8】
シグナル光子とアイドラー光子との量子もつれ光子対が発生する複数の物理過程の間で起こる量子干渉の位相を変化させるステップと、
試料が前記アイドラー光子の光路に配置された状態において、光検出器に含まれる複数のピクセルの各々から前記シグナル光子の検出信号を取得するステップと、
前記複数のピクセルの各々から取得される信号強度の、前記量子干渉の位相の変化に伴う変動を示すインターフェログラムに基づいて、前記試料の吸収分光特性を算出するステップとを含み、
前記算出するステップは、
前記複数のピクセルの間で前記インターフェログラムの位相差を低減させるステップと、
位相差が低減したインターフェログラムを前記複数のピクセルについて空間的に積算するステップと、
積算されたインターフェログラムに基づいて前記吸収分光特性を算出するステップとを含む、量子吸収分光方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、量子吸収分光システムおよび量子吸収分光方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、量子技術分野において、量子力学的な相関を持つ光子対は「量子もつれ光子対」を利用して新規機能を実現する試みがなされている。量子もつれ光子対を用いて試料の吸収分光特性を求める手法は「量子吸収分光法」(QAS:Quantum Absorption Spectroscopy)と呼ばれる。量子吸収分光法に関する技術が国際公開第2021/117632号(特許文献1)等に提案されている。
【0003】
古典的な光学系が用いられるフーリエ変換赤外分光法(FTIR:Fourier Transform Infrared Spectroscopy)に対し、特許文献1に開示された量子吸収分光法は、「量子フーリエ変換赤外分光法」(Q-FTIR:Quantum Fourier Transform InfraRed spectroscopy)と呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2021/117632号
【非特許文献】
【0005】
Chiara Lindner, Sebastian Wolf, Jens Kiessling and Frank Kuhnemann, "Fourier transform infrared spectroscopy with visible light", Optics Express Vol. 28, Issue 4, pp. 4426-4432 (2020)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の吸収分光法と同様に、量子吸収分光法においても測定精度を向上させるための要求が常に存在する。より具体的には、量子吸収分光法では、量子光学系を構成する光学素子(たとえば移動ミラー、固定ミラー、レンズ)の反射/透過波面のズレ、光学素子のアライメント(たとえば移動ミラーと固定ミラーとの相対的な傾き)のズレなどにより、ポンプ光、シグナル光および/またはアイドラー光の光路によって決定される光路長差(または遅延時間)が、光検出器により検出される光束内の位置ごとに異なり得る。また、当該光束内の同一位置においても、光学素子による波長分散の影響により、波長ごとに光路長差が異なり得る。さらに、測定対象とする試料がアイドラー光の経路に設置されるところ、アイドラー光は、試料による透過/反射の波面のズレ、試料による波長分散の影響を受け得る。このような様々な要因により、試料の吸収分光特性の測定精度が低下する可能性がある。
【0007】
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的の1つは、量子吸収分光法の測定精度を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様に係る量子吸収分光システムは、量子光学系と、光検出器と、プロセッサとを備える。量子光学系は、シグナル光子とアイドラー光子との量子もつれ光子対が発生する複数の物理過程の間で起こる量子干渉の位相を変化させるように構成されている。光検出器は、試料がアイドラー光子の光路に配置された状態において、各々がシグナル光子を検出し、その検出信号を出力する複数のピクセルを含む。プロセッサは、複数のピクセルの各々から取得される信号強度の、量子干渉の位相の変化に伴う変動を示すインターフェログラムに基づいて、試料の吸収分光特性を算出する。プロセッサは、試料の吸収分光特性を算出する。プロセッサは、複数のピクセルの間でインターフェログラムの位相差を低減させ、位相差が低減したインターフェログラムを複数のピクセルについて空間的に積算し、積算されたインターフェログラムに基づいて吸収分光特性を算出する。
【0009】
本開示の第2の態様に係る量子吸収分光方法は、第1~第3のステップを含む。第1のステップは、シグナル光子とアイドラー光子との量子もつれ光子対が発生する複数の物理過程の間で起こる量子干渉の位相を変化させるステップである。第2のステップは、試料がアイドラー光子の光路に配置された状態において、光検出器に含まれる複数のピクセルの各々からシグナル光子の検出信号を取得するステップである。第3のステップは、複数のピクセルの各々から取得される信号強度の、量子干渉の位相の変化に伴う変動を示すインターフェログラムに基づいて、試料の吸収分光特性を算出するステップである。算出するステップ(第3のステップ)は、第4~第6のステップを含む。第4のステップは、複数のピクセルの間でインターフェログラムの位相差を低減させるステップである。第5のステップは、位相差が低減したインターフェログラムを複数のピクセルについて空間的に積算するステップである。第6のステップは、積算されたインターフェログラムに基づいて吸収分光特性を算出するステップである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、量子フーリエ変換赤外分光の測定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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