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公開番号
2024129565
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-27
出願番号
2023038866
出願日
2023-03-13
発明の名称
高分子凝集剤の溶解貯留装置及び高分子凝集剤溶液の管理方法
出願人
水ing株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
B01D
21/01 20060101AFI20240919BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】高分子凝集剤溶液の性能の経時劣化を簡便に検知可能な高分子凝集剤の溶解貯留装置を提供する。
【解決手段】高分子凝集剤を水系溶媒に溶解可能であると共に高分子凝集剤溶液を貯留可能な溶解貯留槽と、高分子凝集剤を溶解貯留槽に供給するための高分子凝集剤供給装置と、水系溶媒を溶解貯留槽に供給するための溶媒供給ラインと、溶解貯留槽内に設置される撹拌機と、溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の撹拌トルクを測定するためのトルク計、及び、溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の透視度を測定するための透視度計の一方又は両方と、を備える高分子凝集剤の溶解貯留装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
高分子凝集剤を水系溶媒に溶解可能であると共に高分子凝集剤溶液を貯留可能な溶解貯留槽と、
高分子凝集剤を溶解貯留槽に供給するための高分子凝集剤供給装置と、
水系溶媒を溶解貯留槽に供給するための溶媒供給ラインと、
溶解貯留槽内に設置される撹拌機と、
溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の撹拌トルクを測定するためのトルク計、及び、溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の透視度を測定するための透視度計の一方又は両方と、
を備える高分子凝集剤の溶解貯留装置。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
以下の(1)及び(2)の一方又は両方の指令を実行可能な制御部を備える請求項1に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
(1)前記トルク計に対して予め定められた異なる複数の時期に、溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の撹拌トルクを測定することの指令
(2)前記透視度計に対して予め定められた異なる複数の時期に、溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の透視度を測定することの指令
【請求項3】
前記トルク計によって異なる複数の時期に測定されたトルクを記憶可能な記憶部Aと、記憶部Aに記憶されている異なる複数の時期に測定された撹拌トルクに基づき、トルクの経時変化が予め定められた基準を満たすか否かを判断可能な演算部Aと、演算部Aによる前記基準を満たすか否かの判断結果を出力可能な出力部Aとを有するトルク監視装置、及び、
前記透視度計によって異なる複数の時期に測定された透視度を記憶可能な記憶部Bと、記憶部Bに記憶されている異なる複数の時期に測定された透視度に基づき、透視度の経時変化が予め定められた基準を満たすか否かを判断可能な演算部Bと、演算部Bによる前記基準を満たすか否かの判断結果を出力可能な出力部Bとを有する透視度監視装置、
の一方又は両方を備える請求項1又は2に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
【請求項4】
溶解貯留槽の出口から排出された高分子凝集剤溶液を高分子凝集剤溶液の注入点へ注入するための注入ラインと、
注入ラインの途中に設置されているポンプと、
溶媒供給ラインから第一の流路切替弁を介して分岐する第一の分岐ラインであって、溶解貯留槽の出口と前記ポンプの間で注入ラインに第二の流路切替弁を介して合流する第一の分岐ラインと、
前記ポンプと高分子凝集剤溶液の注入点の間で注入ラインから第三の流路切替弁を介して分岐する第二の分岐ラインと、
第二の分岐ラインから第四の流路切替弁を介して分岐し、溶解貯留槽へと連結されている返送ラインと、
第二の分岐ラインから第四の流路切替弁を介して分岐し、排水処理設備へと連結されている廃棄ラインと、
を備える請求項1又は2に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
【請求項5】
溶媒供給ラインからの水系溶媒が、第一の分岐ライン、注入ライン、第二の分岐ライン及び返送ラインを通って溶解貯留槽に供給されるように第一の流路切替弁、第二の流路切替弁、第三の流路切替弁及び第四の流路切替弁のうち流路の切替が必要な流路切替弁を操作し、前記ポンプを起動するフラッシングを実行することのできる制御部を有する請求項4に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
【請求項6】
溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液が、注入ライン、第二の分岐ライン及び廃棄ラインを通って排水処理設備に供給されるように第二の流路切替弁、第三の流路切替弁及び第四の流路切替弁のうち流路の切替が必要な流路切替弁を操作し、高分子凝集剤溶液の廃棄操作を実行することのできる制御部を有する請求項4に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
【請求項7】
前記トルク計によって異なる複数の時期に測定されたトルクを記憶可能な記憶部Aと、記憶部Aに記憶されている異なる複数の時期に測定された撹拌トルクに基づき、トルクの経時変化が予め定められた基準を満たすか否かを判断可能な演算部Aと、演算部Aによる前記基準を満たすか否かの判断結果を出力可能な出力部Aとを有するトルク監視装置、及び、
前記透視度計によって異なる複数の時期に測定された透視度を記憶可能な記憶部Bと、記憶部Bに記憶されている異なる複数の時期に測定された透視度に基づき、透視度の経時変化が予め定められた基準を満たすか否かを判断可能な演算部Bと、演算部Bによる前記基準を満たすか否かの判断結果を出力可能な出力部Bとを有する透視度監視装置、
の一方又は両方を備え、
制御部は、以下の条件1及び条件2の一方又は両方を満たすと、前記廃棄操作を自動的に実行することができる請求項6に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
条件1:トルク監視装置の演算部Aがトルクの経時変化の前記基準を超えると判断する。
条件2:透視度監視装置の演算部Bが透視度の経時変化の前記基準を超えると判断する。
【請求項8】
溶媒供給ラインからの水系溶媒が、第一の分岐ライン、注入ライン、第二の分岐ライン及び返送ラインを通って溶解貯留槽に供給されるように第一の流路切替弁、第二の流路切替弁、第三の流路切替弁及び第四の流路切替弁のうち流路の切替が必要な流路切替弁を操作し、前記ポンプを起動する、フラッシングを実行することのできる制御部を有し、
制御部は、前記廃棄操作を実行後、前記フラッシングを自動的に実行することができる請求項7に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
【請求項9】
溶媒供給ラインから第一の流路切替弁を介して分岐する洗浄ラインであって、前記透視度計に向かってその吐出口から前記水系溶媒を掛けるための洗浄ラインを備える請求項1又は2に記載の高分子凝集剤の溶解貯留装置。
【請求項10】
溶解貯留槽内に水系溶媒を溶媒供給ラインから供給する工程1と、
溶解貯留槽内に高分子凝集剤を供給する工程2と、
溶解貯留槽内の高分子凝集剤を水系溶媒に撹拌しながら溶解し、高分子凝集剤溶液を得る工程3と、
溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の撹拌トルクをトルク計で測定すること、及び、溶解貯留槽内の高分子凝集剤溶液の透視度を透視度計で測定することの一方又は両方を行う工程4と、
を含む高分子凝集剤溶液の管理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子凝集剤の溶解貯留装置に関する。また、本発明は高分子凝集剤溶液の管理方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
着水井を経由した水道原水を、凝集混和池(以下、「混和池」という)とフロック形成池と沈殿池とを有する凝集沈殿処理設備で凝集沈殿処理し、凝集沈殿処理水(以下、「処理水」という)を、ろ過材が充填された急速ろ過池でろ過し、その後消毒剤を添加して水道水とする浄水処理(上水処理)が知られている。このような浄水処理における凝集沈殿処理では、凝集剤を添加することにより凝集フロックを形成させ、凝集フロックを固液分離により除去することにより処理水を得る方法が広く行われている。
【0003】
凝集剤としては従来、硫酸バンドやポリ塩化アルミニウム(PAC)等の無機凝集剤が主流であったが、無機凝集剤は十分に大きな凝集フロックを形成することが困難であるため、凝集沈殿・ろ過工程における固液分離速度が遅いという欠点がある。このため、最近では凝集フロックの沈降性を改良するために、高分子凝集剤を活用することが検討されている。高分子凝集剤は粉末状であるため、水等の水系溶媒に溶解して使用することが一般的である。このため、高分子凝集剤の溶解貯留装置が必要となる。
【0004】
従来、高分子凝集剤の溶解貯留装置においては、短繊維を分散させた高分子凝集剤溶液を効率よく調整したり、高分子凝集剤溶液の濃度を精度良く目標濃度に調整したりするための工夫が提案されている。
【0005】
特許文献1には、高分子凝集剤が溶解され、且つ短繊維が分散される溶解・分散槽と、溶解・分散槽内の液体を撹拌する撹拌手段と、を有する高分子凝集剤水溶液の調整方法が行われる調整装置が記載されている。溶解・分散槽の上部には、水系溶媒を溶解・分散槽に注入するための溶媒注入手段、高分子凝集剤を溶解・分散槽に添加可能な添加手段、及び短繊維を溶解・分散槽に投入可能な投入手段が設けられている。
【0006】
また、特許文献1に記載される調整装置の分散槽の内部には、粘度検知手段が設置されており、高分子凝集剤の膨潤状態を把握することが記載されている。そして、分散槽内の液体の粘度が10mPa・sを超えていると判定する場合は、短繊維を投入し、液体の粘度が10mPa・s未満であると判定する場合は、分散槽の撹拌にリターンすることが記載されている。これにより、高分子凝集剤の膨潤状態において短繊維を分散させることが可能となる。
【0007】
特許文献2には、粉末の高分子凝集剤を供給し、供給される高分子凝集剤の秤量手段を備えた高分子凝集剤供給系と、水を供給し、供給水量を調整する水量調整手段を備えた水供給系と、高分子凝集剤供給系から供給される高分子凝集剤と水供給系から供給される水を導入し、高分子凝集剤水溶液を調製する溶解槽と、該溶解槽中での高分子凝集剤水溶液の濃度を測定する濃度測定装置と、該濃度測定装置による測定濃度に基づいて、測定濃度が目標値になるように、追加すべき高分子凝集剤量または/および追加すべき水量の信号を前記高分子凝集剤供給系または/および水供給系に送る制御手段とを有することを特徴とする、濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016-097345号公報
特開2002-136805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、調製後の高分子凝集剤溶液の性能は経時劣化する。このため、必要とされるときに所定の性能を有する高分子凝集剤溶液を供給できるように品質管理しておくことが望ましい。しかしながら、従来、高分子凝集剤溶液の性能の経時劣化を簡便に検知する方法は知られておらず、高分子凝集剤溶液の品質管理の面で改善の余地が残されている。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みて創作されたものであり、一実施形態において、高分子凝集剤溶液の性能の経時劣化を簡便に検知可能な高分子凝集剤の溶解貯留装置を提供することを課題とする。また、本発明は別の一実施形態において、高分子凝集剤溶液の管理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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