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公開番号2024126363
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034687
出願日2023-03-07
発明の名称表面材および吸音材
出願人日本製紙パピリア株式会社
代理人個人,個人
主分類G10K 11/16 20060101AFI20240912BHJP(楽器;音響)
要約【課題】環境問題、SDGs(持続可能な開発目標)に配慮しながらも、吸音性能および難燃性能を十分に確保できる表面材と、この表面材を用いた吸音材を提供すること。
【解決手段】少なくとも1層以上の紙層を備える基材を有し、
前記基材が、天然繊維とポリエステル系繊維と難燃剤を含有し、全製紙用繊維に対して前記天然繊維を10~60質量%含有し、
前記紙層のうち多孔質体と貼合される貼合層が、貼合層用製紙用繊維に対してポリエステル系バインダー繊維を30~70質量%含有し、
燃焼試験(JIS D1201:1998)における燃焼速度が100mm/分以下である表面材と、この表面材を用いた吸音材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1層以上の紙層を備える基材を有し、
前記基材が、天然繊維とポリエステル系繊維と難燃剤を含有し、全製紙用繊維に対して前記天然繊維を10~60質量%含有し、
前記紙層のうち多孔質体と貼合される貼合層が、貼合層用製紙用繊維に対してポリエステル系バインダー繊維を30~70質量%含有し、
燃焼試験(JIS D1201:1998)における燃焼速度が100mm/分以下であることを特徴とする表面材。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
通気度が0.3cm

/cm

/sec以上30cm

/cm

/sec以下であることを特徴とする請求項1に記載の表面材。
【請求項3】
前記紙層が、前記貼合層と他方の最表面に位置する表面層の2層以上を有し、
前記貼合層が、貼合層用製紙用繊維に対して、天然繊維を30~70質量%、ポリエステル系主体繊維を0~20質量%、ポリエステル系バインダー繊維を30~70質量%含有し、
前記表面層が、表面層用製紙用繊維に対して、天然繊維を0~20質量%、ポリエステル系主体繊維を30~70質量%、ポリエステル系バインダー繊維を30~70質量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の表面材。
【請求項4】
前記天然繊維として、JIS P8121-2:2012に従って測定したカナダ標準式濾水度が150ml以上300ml以下であるNBKPを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の表面材。
【請求項5】
前記ポリエステル系主体繊維の繊度が、0.5dtex以下であることを特徴とする請求項3に記載の表面材。
【請求項6】
前記難燃剤の付着量が、1g/m

以上10g/m

以下であることを特徴とする請求項3に記載の表面材。
【請求項7】
請求項1または2に記載の表面材の貼合層に、多孔質体が貼合された吸音材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、天然繊維を含有した表面材と、この表面材を備える吸音材に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
電化製品、建築材料、自動車などの分野において、吸音材が使用されている。特に、近年、車両の軽量化による車体ボディの薄肉化やハイブリッド自動車や電気自動車の普及拡大に伴うモーター音の車内への騒音対策として、自動車用途において吸音材の需要が拡大している。
また、近年、SDGs(持続可能な開発目標)に沿って、環境に配慮した材料を使用した吸音材の要望が高くなっている。
【0003】
特許文献1では、ニードルパンチ不織布とメルトブローン不織布で二層構造としたうえで、ニードルパンチ不織布の繊維径、重量構成比を規定した低音域から中・高音域ノイズを吸収する高性能な吸音材が提案されている。
特許文献2では、リサイクル性を考慮した吸音材として、通気性のないシートに湿式もしくは乾式不織布を積層させ、表面材である不織布に対して坪量、厚さ、通気度を規定した吸音材が提案されている。
特許文献3では、車両用の吸音材として、高圧洗車による水の浸入防止でリサイクル性の低下を防止するため、表皮材として低通気度の不織布を撥水剤で処理した撥水性を有する吸音材が提案されており、また、耐熱性、難燃性の点からポリエステル繊維、アラミド繊維よりなる不織布の使用が好ましいとされている。
特許文献4では、環境負荷を低減する観点から、天然繊維とポリ乳酸系樹脂からなるボードに表面材(シート状物)を接着剤で貼合した吸音材が提案されており、表面材は特定の通気度を有する紙、フィルム、布帛が好ましいとされている。
【0004】
これらの吸音材で提示される表面材は、吸音効果を考慮して通気性を重要視したものである。環境への配慮を考慮した表面材も、環境負荷軽減効果は低く、さらなる改善が必要であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
再表2019/106757号公報
特開2007-86505号公報
特開2005-208599号公報
特開2007-223273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来の吸音材に用いられている表面材に比べて、天然繊維を含有させることで環境問題、SDGs(持続可能な開発目標)に配慮しながらも、吸音性能および難燃性能を十分に確保できる表面材と、この表面材を用いた吸音材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題を解決するための手段は、以下の通りである。
1.少なくとも1層以上の紙層を備える基材を有し、
前記基材が、天然繊維とポリエステル系繊維と難燃剤を含有し、全製紙用繊維に対して前記天然繊維を10~60質量%含有し、
前記紙層のうち多孔質体と貼合される貼合層が、貼合層用製紙用繊維に対してポリエステル系バインダー繊維を30~70質量%含有し、
燃焼試験(JIS D1201:1998)における燃焼速度が100mm/分以下であることを特徴とする表面材。
2.通気度が0.3cm

/cm

/sec以上30cm

/cm

/sec以下であることを特徴とする1.に記載の表面材。
3.前記紙層が、前記貼合層と他方の最表面に位置する表面層の2層以上を有し、
前記貼合層が、貼合層用製紙用繊維に対して、天然繊維を30~70質量%、ポリエステル系主体繊維を0~20質量%、ポリエステル系バインダー繊維を30~70質量%含有し、
前記表面層が、表面層用製紙用繊維に対して、天然繊維を0~20質量%、ポリエステル系主体繊維を30~70質量%、ポリエステル系バインダー繊維を30~70質量%含有することを特徴とする1.または2.に記載の表面材。
4.前記天然繊維として、JIS P8121-2:2012に従って測定したカナダ標準式濾水度が150ml以上300ml以下であるNBKPを含むことを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の表面材。
5.前記ポリエステル系主体繊維の繊度が、0.5dtex以下であることを特徴とする1.~4.のいずれかに記載の表面材。
6.前記難燃剤の付着量が、1g/m

以上10g/m

以下であることを特徴とする1.~5.のいずれかに記載の表面材。
7.1.~6.のいずれかに記載の表面材の貼合層に、多孔質体が貼合された吸音材。
【0008】
なお、本明細書において、「A~B(A、Bは数値)」との表記は、その両端を含む数値範囲、すなわち、A以上B以上を意味し、材料の配合量として「0~B(Bは数値)」のように0を含む場合は、その材料は任意の材料であり、含まなくても良いことを意味する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の表面材は、再生産可能な天然繊維を含有しており、化石資源の使用量を削減することができる。本発明の表面材は、燃焼しやすい天然繊維を含有しながらも、実用的な難燃性を備えている。本発明の表面材は、多孔質体と強固に接着することができ、また、多孔質体と貼り合わされることにより、吸音性に優れた吸音材を形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
・表面材
表面材は、多孔質体と貼り合わされて吸音材を形成するものである。
表面材は、燃焼試験(JIS D1201:1998)における燃焼速度が100mm/分以下である。表面材は、この燃焼試験において、燃焼距離が50mm以内かつ燃焼時間60秒以内であることがより好ましく、燃焼しないこと(不燃)がさらに好ましい。なお、燃焼距離が50mm以内かつ燃焼時間60秒以内であるもの、および燃焼しないものは、燃焼速度が100mm/分以下を満足する。
(【0011】以降は省略されています)

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