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公開番号
2024125748
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-19
出願番号
2023033788
出願日
2023-03-06
発明の名称
電機子及びその製造方法
出願人
株式会社デンソー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H02K
3/50 20060101AFI20240911BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】電機子巻線とバスバーとを適正に接続する。
【解決手段】固定子は、周方向に並ぶ複数の部分巻線41を有する固定子巻線と、複数の部分巻線41に電気的に接続される環状のバスバー61とを備えている。部分巻線41は、外周が絶縁被覆された導線材が巻回されて構成され、導線材の周回部分から延びる導線端部45を有する。バスバー61は、環状をなすバスバー本体部71と、そのバスバー本体部71から延び各部分巻線41に電気的に接続される突出部72とを有する。中間端子80は、導線端部45に接合される第1接合部81と、突出部72に接合される第2接合部82とを有する。導線端部45と突出部72との間に中間端子80を介在させた状態で、部分巻線41とバスバー61とが電気的に接続されている。
【選択図】 図7
特許請求の範囲
【請求項1】
周方向に並ぶ複数の部分巻線(41)を有する電機子巻線(31)と、前記複数の部分巻線に電気的に接続される環状のバスバー(61~64)とを備える電機子(30)であって、
前記部分巻線は、外周が絶縁被覆された導線材(46)が巻回されて構成され、前記導線材の周回部分から延びる導線端部(45)を有し、
前記バスバーは、環状をなすバスバー本体部(71)と、そのバスバー本体部から延び前記各部分巻線に電気的に接続される突出部(72)とを有し、
導電体からなり、前記導線端部に接合される第1接合部(81)と、前記突出部に接合される第2接合部(82)とを有する中間端子(80)を備え、
前記導線端部と前記突出部との間に前記中間端子を介在させた状態で、前記部分巻線と前記バスバーとが電気的に接続されている、電機子。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記中間端子において、前記第1接合部では、前記導線端部との重なり部分において前記導線材の絶縁被膜を溶融させた状態で接合がなされている、請求項1に記載の電機子。
【請求項3】
前記中間端子において、前記第1接合部は、外周が絶縁被覆された前記導線端部に対して接合される部位であり、前記第2接合部は、金属板である前記バスバーの前記突出部に対して接合される部位であり、
前記第1接合部と前記第2接合部とは接合方法が異なっている、請求項1に記載の電機子。
【請求項4】
前記導線端部及び前記突出部は、それぞれ少なくとも1箇所に屈曲部を有しており、それら前記導線端部及び前記突出部における前記屈曲部よりも先端側で前記中間端子による接合が行われている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項5】
前記電機子巻線のコイルエンドにおいて、前記部分巻線の径方向内側又は径方向外側に前記バスバーが配置されており、
前記中間端子において、前記第1接合部及び前記第2接合部は径方向に並び、前記第1接合部が前記部分巻線側、前記第2接合部が前記バスバー側に配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項6】
前記中間端子の前記第2接合部と前記バスバーの前記突出部とは、径方向に対向する対向面どうしで接合されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項7】
前記部分巻線の前記導線端部は、横断面が長辺と短辺とを有する長方形形状をなし、
前記中間端子の前記第1接合部は、前記導線端部の長辺に対して接合されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項8】
前記中間端子の前記第2接合部と前記バスバーの前記突出部とは、軸方向斜めに延び、かつ互いの径方向の対向面どうしが接合されるものとなっており、
前記第2接合部は、当該第2接合部の前記対向面が軸方向外側を向くように斜めに傾斜し、前記突出部は、当該突出部の前記対向面が軸方向内側を向くように斜めに傾斜している、請求項1~3のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項9】
周方向に並ぶ複数の部分巻線(41)を有する電機子巻線(31)と、前記複数の部分巻線に電気的に接続される環状のバスバー(61~64)とを備える電機子(30)の製造方法であって、
前記部分巻線は、外周が絶縁被覆された導線材(46)が巻回されて構成され、前記導線材の周回部分から延びる導線端部(45)を有し、
前記バスバーは、環状をなすバスバー本体部(71)と、そのバスバー本体部から延び前記各部分巻線に電気的に接続される突出部(72)とを有しており、
導電体からなり、前記導線端部に接合される第1接合部(81)と、前記突出部に接合される第2接合部(82)とを有する中間端子(80)を、前記第1接合部における接合により前記導線端部に取り付ける工程と、
その後、前記部分巻線ごとに、前記中間端子に導通検査用の機器を接続して導通検査を実施する工程と、
前記導通検査の実施後に、前記複数の部分巻線を周方向に並べた状態で、前記各中間端子の前記第2接合部に前記バスバーの前記突出部を接合して、前記部分巻線と前記バスバーとを電気的に接続する工程と、
を有する電機子の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に用いられる電機子及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
回転電機の電機子では、多相の電機子巻線において各相の相巻線が相ごとの電力線に接続される構成になっており、その電機子巻線の接続に関する技術として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、複数のセグメント導線を繋ぎ合わせてなる各相のセグメントコイルにおいて、各相のコイル端部に金属端子が接続された構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-27726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回転電機の電機子において、セグメント構造を有するもの以外に、周方向に並ぶ複数の部分巻線により電機子巻線を構成したものが知られている。この場合、部分巻線ごとに一対の導線端部が設けられ、その導線端部が、相ごとに設けられたバスバーに接続される構成となっている。一般に、部分巻線及びバスバーは、部分巻線側の導線端部と、バスバーの帯状本体部から延びる突出部とが直接接続される構成となっている。しかしながら、既存の構成では、周方向に並ぶ複数の部分巻線において、各部分巻線の導線端部におけるバスバー側との接続部の品質がばらつくこと懸念される。例えば、各部分巻線には外周に絶縁被覆を有する導線材が用いられるが、その絶縁被覆が均等に剥がれていないと、接続品質に差が生じることが懸念される。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電機子巻線とバスバーとを適正に接続することができる電機子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
【0007】
手段1は、
周方向に並ぶ複数の部分巻線を有する電機子巻線と、前記複数の部分巻線に電気的に接続される環状のバスバーとを備える電機子であって、
前記部分巻線は、外周が絶縁被覆された導線材が巻回されて構成され、前記導線材の周回部分から延びる導線端部を有し、
前記バスバーは、環状をなすバスバー本体部と、そのバスバー本体部から延び前記各部分巻線に電気的に接続される突出部とを有し、
導電体からなり、前記導線端部に接合される第1接合部と、前記突出部に接合される第2接合部とを有する中間端子を備え、
前記導線端部と前記突出部との間に前記中間端子を介在させた状態で、前記部分巻線と前記バスバーとが電気的に接続されていることを特徴とする。
【0008】
周方向に並ぶ複数の部分巻線を有する電機子巻線では、各部分巻線に設けられた導線端部が周方向に並ぶことになり、それら各導線端部に対して環状のバスバーが電気的に接続されている。この構成において、部分巻線の導線端部とバスバーの突出部との間に中間端子を介在させた状態で、部分巻線とバスバーとを電気的に接続するようにした。具体的には、各部分巻線の導線端部に中間端子の第1接合部を接合し、かつ中間端子の第2接合部にバスバーの突出部を接合することにより、部分巻線とバスバーとを電気的に接続するようにした。この場合、中間端子が第1接合部と第2接合部とを有しており、それら各接合部において組み付け相手側の形態に合わせて接合を行わせることで、各部分巻線とスバーとの接続品質の向上を図ることができる。その結果、電機子巻線とバスバーとを適正に接続することができる。
【0009】
手段2では、前記中間端子において、前記第1接合部では、前記導線端部との重なり部分において前記導線材の絶縁被膜を溶融させた状態で接合がなされている。
【0010】
中間端子では、第1接合部における導線端部との重なり部分において導線材の絶縁被膜を溶融させ、その状態で導線端部との接合がなされている。この場合、バスバーの突出部とは異なる部位で導線材の絶縁被膜が溶融され接合がなれていることで、導線材の絶縁被膜の溶融(除去)の影響を受けずに、中間端子の第2接合部をバスバーの突出部に接合させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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