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公開番号2024124829
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023032766
出願日2023-03-03
発明の名称熱輸送装置および半導体モジュール
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ,太陽金網株式会社,四国計測工業株式会社,株式会社モナテック
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類F28D 15/02 20060101AFI20240906BHJP(熱交換一般)
要約【課題】発熱体が発する熱を効率よく輸送することの可能な熱輸送装置を提供する。
【解決手段】熱輸送装置3は、筐体4、ウィック5および蒸気流路6を備える。筐体4は、内側に作動流体が封入される密閉空間を有する。ウィック5は、筐体4の内側において液相の作動流体が流れる毛細管流路を形成する。蒸気流路6は、筐体4の内側において気相の作動流体が流れる部位である。筐体4の外壁のうち発熱体が配置される部位を発熱体配置部44と称する。筐体4の外壁のうち発熱体配置部44を除く部位を発熱体非配置部45と称する。筐体4の内側において発熱体配置部44に対し筐体4の厚み方向に位置する部位を受熱部46と称する。筐体4の内側において発熱体非配置部45に対し筐体4の厚み方向に位置する部位を放熱部47と称する。ウィック5と蒸気流路6はいずれも受熱部46と放熱部47に亘り設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
発熱体が発する熱を輸送する熱輸送装置であって、
内側に作動流体が封入される密閉空間を有する筐体(4)と、
前記筐体の内側において液相の作動流体が流れる毛細管流路を形成するウィック(5)と、
前記筐体の内側において前記ウィックに連通し気相の作動流体が流れる蒸気流路(6)と、を備え、
前記筐体の外壁のうち前記発熱体が配置される部位を発熱体配置部(44)と称し、
前記筐体の外壁のうち前記発熱体配置部を除く部位を発熱体非配置部(45)と称し、
前記筐体の内側において前記発熱体配置部に対し前記筐体の厚み方向に位置する部位を受熱部(46)と称し、
前記筐体の内側において前記発熱体非配置部に対し前記筐体の厚み方向に位置する部位を放熱部(47)と称するとき、
前記ウィックと前記蒸気流路はいずれも前記受熱部と前記放熱部に亘り設けられている熱輸送装置。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記受熱部の一部に設けられ、前記筐体の厚み方向の一方側の内壁と他方側の内壁とを接続する柱状部(7)をさらに備える請求項1に記載の熱輸送装置。
【請求項3】
前記筐体は、その厚み方向の一方側に設けられる上板(41)と、厚み方向の他方側に設けられる下板(42)とを有し、
前記ウィックは、前記上板と前記下板との間に設けられる中板(43)により構成され、
前記柱状部は、前記上板の一部と前記下板の一部と前記中板の一部との加圧接合により形成されたものである請求項2に記載の熱輸送装置。
【請求項4】
前記受熱部に設けられた前記柱状部の外周の少なくとも一部(71)は、前記蒸気流路に面している請求項2または3に記載の熱輸送装置。
【請求項5】
前記受熱部に設けられた前記柱状部の外周の一部(71)は、前記蒸気流路に面しており、
前記受熱部に設けられた前記柱状部の外周のうち前記蒸気流路に面していない部位(72)は、前記ウィックに接している請求項2または3に記載の熱輸送装置。
【請求項6】
前記柱状部のうち前記受熱部に設けられたものは、前記筐体の厚み方向に垂直な断面視において、円形状または楕円形状である請求項2または3に記載の熱輸送装置。
【請求項7】
前記受熱部において前記蒸気流路の周囲を取り囲むように前記ウィックが設けられている請求項1ないし3のいずれか1つ記載の熱輸送装置。
【請求項8】
通電により発熱する前記発熱体としての半導体素子(2)と、
前記半導体素子が発する熱を前記受熱部から前記放熱部に輸送する請求項1に記載の熱輸送装置(3)と、を備える半導体モジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱輸送装置、および、それを用いた半導体モジュールに関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ベイパーチャンバーまたはヒートパイプなどの熱輸送装置が知られている。熱輸送装置は、通電により発熱する半導体素子などの発熱体の放熱装置として用いられる。
【0003】
特許文献1に記載の熱輸送装置は、密閉空間を有する筐体の内側に、液相の作動流体が流れるウィックと、気相の作動流体が流れる蒸気流路などを備えている。なお、特許文献1では、ウィックは毛細管流路と称され、蒸気流路は蒸気拡散流路と称されている。その熱輸送装置の筐体の外壁の一部に、発熱体としての半導体素子が設けられ、半導体モジュールを構成する。
【0004】
以下の説明では、筐体の外壁のうち発熱体が配置される部位を発熱体配置部と称し、筐体の外壁のうち発熱体配置部を除く部位を発熱体非配置部と称する。また、筐体の内側において発熱体配置部に対し筐体の厚み方向に位置する部位を受熱部と称し、筐体の内側において発熱体非配置部に対し筐体の厚み方向に位置する部位を放熱部と称する。特許文献1に記載の熱輸送装置では、ウィックは、放熱部と受熱部に亘り設けられており、蒸気流路は、放熱部のみに設けられている。
【0005】
この熱輸送装置は、発熱体から筐体の発熱体配置部に熱を受けると、受熱部においてウィックに貯えられている作動流体が蒸発し、その気体となった作動流体が蒸気流路へ移動する。そして、その作動流体は、蒸気流路を流れるときに発熱体非配置部から外気などに放熱して凝縮し、液体となった作動流体がウィックを流れて再び受熱部に還流する。このような作動流体の循環により、熱輸送装置は、発熱体を放熱させることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-113232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の発明者らは特許文献1に記載の熱輸送装置について鋭意研究の末、次の課題を見出した。すなわち、特許文献1に記載の熱輸送装置は、蒸気流路が放熱部のみに設けられているので、受熱部の中心から蒸気流路までの距離が遠いものとなっている。そのため、発熱体から筐体の発熱体配置部が受熱し、受熱部にあるウィックに貯えられている作動流体が蒸発すると、その気相の作動流体が蒸気流路に移動する際に流速が律速し、蒸気拡散機能が悪化してしまう。したがって、この熱輸送装置は、熱輸送効率を改善する余地がある。
【0008】
本発明は上記点に鑑みて、発熱体が発する熱を効率よく輸送することの可能な熱輸送装置および半導体モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明によると、発熱体が発する熱を輸送する熱輸送装置は、
内側に作動流体が封入される密閉空間を有する筐体(4)と、
筐体の内側において液相の作動流体が流れる毛細管流路を形成するウィック(5)と、
筐体の内側においてウィックに連通し気相の作動流体が流れる蒸気流路(6)と、を備え、
筐体の外壁のうち発熱体が配置される部位を発熱体配置部(44)と称し、
筐体の外壁のうち発熱体配置部を除く部位を発熱体非配置部(45)と称し、
筐体の内側において発熱体配置部に対し筐体の厚み方向に位置する部位を受熱部(46)と称し、
筐体の内側において発熱体非配置部に対し筐体の厚み方向に位置する部位を放熱部(47)と称するとき、
ウィックと蒸気流路はいずれも受熱部と放熱部に亘り設けられている。
【0010】
これによれば、筐体の内側の受熱部にウィックと蒸気流路の両方が設けられる。そのため、ウィックのうち受熱部に設けられた部位の中心と蒸気流路との距離が近くなり、ウィックで蒸発した作動流体が蒸気流路に速やかに流入するので、作動流体の流速の律速が抑制される。したがって、この熱輸送装置は、蒸気拡散機能が向上し、発熱体が発する熱を受熱部から放熱部へ効率よく熱輸送することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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