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公開番号2024115897
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-27
出願番号2023021792
出願日2023-02-15
発明の名称音による速度計及びプログラム
出願人個人
代理人
主分類G08G 1/16 20060101AFI20240820BHJP(信号)
要約【課題】一定の間隔で区切った速度範囲を異なる音源や楽曲に分担させて、それ等を車速に合わせて車内に出力する音による速度計に、交通違反歴により速度範囲が異なる免許停止と免許取消を示す楽曲等を重畳させて、速度違反による罰則等を運転者に楽曲等として認識させる速度計である。
【解決手段】車両が走行する速度範囲を異なる楽曲等に分担させて、車両の速度情報を聴覚で伝達できる速度計に、免許停止や免許取消に相当する速度範囲を示す楽曲等を重畳して、速度違反による罰則等を運転者が認識できるようにするとともに、個人情報の流出が起こりにくくなるようにした。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両の速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、前記各速度範囲に対応して出力する楽曲等(A)と、道路交通法における交通違反により累積した基準点数と、前記交通違反による行政処分の回数により決まる罰則が適用される速度範囲に対応して出力する楽曲等(B)を前記車両の速度に応じて出力して、前記楽曲等(B)からは前記車両の運転者に適用される罰則の種類の把握と、前記楽曲等(A)からは前記罰則が適用される速度範囲の把握を、前記楽曲等(A)の出力と前記楽曲等(B)の出力の組み合わせにより可能とすることを特徴とする音による速度計
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
車両の速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、前記各速度範囲に対応して出力する楽曲等(A)と、道路交通法における交通違反により累積した基準点数と、前記交通違反による行政処分の回数により決まる罰則が適用される速度範囲に対応して出力する楽曲等(B)を前記車両の速度に応じて出力する第1項記載の音による速度計において、前記楽曲等(B)の出力と同じ又は同期した信号による振動をハンドル、又は座席、又はペダルに同時に発生させる事を特徴とする速度計
【請求項3】
車両の速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、前記各速度範囲に対応して出力する楽曲等(A)と、道路交通法における交通違反により累積した基準点数と、前記交通違反による行政処分の回数により決まる罰則が適用される速度範囲に対応して出力する楽曲等(B)を前記車両の速度に応じて出力して、前記楽曲等(B)からは前記車両の運転者に適用される罰則の種類の把握と、前記楽曲等(A)からは前記罰則が適用される速度範囲の把握を、前記楽曲等(A)の出力と前記楽曲等(B)の出力の組み合わせにより可能とする手段として機能させるためのプログラム

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車両の走行速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、各速度範囲に対応させた音の出力及びそれに合わせた振動により、運転者に速度情報や行政処分情報を提示する速度計と、それを機能させるためのプログラムである。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
車両の速度は速度計で視覚的に提示することが一般的である。そのため、運転者は車両が発生するエンジン音や通り過ぎる風景の様子から車両の速度を推定し、たまに速度計を見てその速度を確認している。しかし、速度計を見る動作は前方確認を中断するため、前方不注意が生じる。このため、速度計を確認する頻度を少なくする傾向があり、不注意による速度違反(正式には速度超過違反と言う)を起こしやすい。このため、本発明では聴覚を利用して速度情報を提示することで問題の軽減を図り、更に速度違反に伴い運転免許の停止や取消が起こることを提示する機能を備えた速度計に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-137378号公報
特開2020-66253号公報
特開2022-66116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
道路交通法では、自動車等の運転者の交通違反や交通事故に一定の基準点数(正式には、行政処分基準点数)を付けて、最後の交通違反や交通事故の日を起算日として、過去3年間の累積点数が一定の基準に達した場合、運転免許の効力の停止(以下、免許停止と略す)や取消処分(以下、免許取消と略す)等の行政処分が行われることが示されている。
この免許停止や免許取消に至るまでの余裕として残る点数は、過去の交通違反や交通事故に伴い累積した基準点数や行政処分の前歴により異なる。このため、行政処分歴がなく、累積点数がゼロであれば、制限速度を30Km/h以上超過しない限り、免許停止になることはない。しかし、逆に行政処分も累積点数もある場合では、制限速度を1Km/h越えて、それが交通違反と認定されれば、論理上は免許停止になってしまうことがあり、運転者の違反歴が複雑に関係している。しかし、自動車等の運転業務が常に必要であったり、日々の生活に無くてはならない者にとっては、免許停止や免許取消は死活問題である。
こうした、複雑な免許停止や免許取消の条件は、速度違反がしばしば起こりがちな運転の最中には、必ずしも十分に把握できているとは限らない。そこで、免許停止や免許取消の対象となる速度範囲内で走行していることや、現在の違反速度の段階などを運転者が明確に理解できることが好ましい。
しかし、運転中は前方を注視している必要があり、速度計を頻繁に見ることは控えなくてはいけない。それを叶えるには、速度を視覚的に確認するのではなく、 他の感覚による理解でなければならない。その答えの一つは聴覚であり、他の1つは触覚である。
しかし、速度違反が起こるたびに、音声で「何 km オーバーです」などと絶えず言語で注意が知らされるのでは、車内の雰囲気を台なしにしてしまうことになる。更に、運転者の行政処分歴や累積点数は個人情報であり、同じ車内といえども運転者以外の同乗者が、容易に運転者の行政処分歴や累積点数を推測できてしまうのは好ましくない。
そのため、聴覚や触覚を介して伝わる速度情報のルールを詳細に知る運転者のみが理解できて、他の乗客にはその出力の意味は分からない秘密保持性があり、運転者以外の者には自然な楽曲等の出力として聞こえて、その場の雰囲気に馴染む情報提供になることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の(特許文献)には、車両の速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、各速度範囲に対応する各音源または各楽曲による演奏を車内に出力して、音源または楽曲の演奏の種類やその種類数から、走行する車両の速度範囲の判断を可能とする車両の速度計等が示してある。この速度計は速度範囲が基本的には初期設定で固定され、個々の運転者の前歴や道路の制限速度などで変動する速度範囲には適正がない。
そこで、本願はこれに対応可能とするとともに、聴覚だけでは聴き逃すことのある免許停止や免許取消の行政処分の速度範囲を示す特定な楽曲等の車内への出力に加えて、ハンドルや運転席の座席に行政処分に対応する楽曲等と同じ信号、又は同期した信号で、振動を発生させるようにした。これにより、免許停止や免許取消に伴う楽曲等の出力とそれと同じ、又はそれと同調した振動を運転者が知覚できるようにした。こうした振動は運転者以外の同乗者には知覚されないようにすることができるため、行政処分歴に対応する楽曲等が目立たない曲であっても、運転者だけは振動と楽曲等の同期性から明確にその出力を他の楽曲や振動の出力と区別できるようにした。
【発明の効果】
【0006】
車両の速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、前記各速度範囲に対応して出力する楽曲等(A)と、道路交通法における交通違反により累積した基準点数と、前記交通違反による行政処分の回数により決まる罰則が適用される速度範囲に対応して出力する楽曲等(B)を前記車両の速度に応じて出力して、前記楽曲等(B)からは前記車両の運転者に適用される罰則の種類の把握と、前記楽曲等(A)からは前記罰則が適用される速度範囲の把握を、前記楽曲等(A)の出力と前記楽曲等(B)の出力の組み合わせにより可能とする音による速度計では、次の効果を奏することができる。
交通違反に伴う免許停止や免許取消などの行政処分が開始される超過速度は、過去の行政処分の回数や交通違反で生じる基準点数の累積値で変動する。このため、各運転者の交通違反歴により、行政処分が開始する速度が異なっている。
そこで、車両の速度が、複数の段階的に区切った速度範囲に達することで、それぞれの速度範囲に対応する出力を開始するようにした。この一連の楽曲等(A)の出力に加えて、交通違反による行政処分の回数や累積する基準点数により、免許停止や免許取消などが対象となる速度の条件が人様々に変わるのに合わせて、免許停止を意味する楽曲等(B)や免許取消を意味する楽曲等(C)の速度範囲を必要に応じ重畳して出力するようにした。 これにより、運転者は速度範囲に対応した楽曲等(A)の出力からは、走行する車両の速度に対応する速度範囲を理解することが可能になるとともに、楽曲等(B)または楽曲等(C)の出力からは、それぞれ免許停止や免許取消になる速度範囲で車両が走行していることが、運転中に瞬時、かついつでも聴覚を介して理解できるようになる。
更に、これ等の楽曲等(A)、楽曲等(B)、楽曲等(C)は、出力される楽曲等の一部の音源または一部の楽曲(以下、パートとする)として、総合的な合奏の中に内在させることができる。このため、音楽的には総合的な合奏として理解されるが、本願の仕組みや設定条件を理解している運転者は、この中から楽曲等(A)、楽曲等(B)、楽曲等(C)の各パートを聞き分けてことで、車両の走行速度の情報や免許停止や免許取消が対象となる走行であることを同時に理解できるようになる。他方、運転者以外の同乗者は、単に総合的な合奏の楽曲が車内に出力されているとの理解に留まらせることができる。
このため、言語で「免許停止の速度です」などと警告を繰返して車内に出力したり、ビープ音等で警報を繰返し出力するのに比べ、車両内の雰囲気を壊さないで済む特徴がある。
更に、免許停止や免許取消の警告をどの段階の速度範囲で受けているのか、運転者のみがいつでも同乗者には秘密裏に理解ができるため、運転者の個人情報である免許停止や免許取消の速度範囲の暗号化が図られるのと、前方不注意な運転をする時間を減らせる特徴がある。
【0007】
車両の速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、前記各速度範囲に対応して出力する楽曲等(A)と、道路交通法における交通違反により累積した基準点数と、前記交通違反による行政処分の回数により決まる罰則が適用される速度範囲に対応して出力する楽曲等(B)を前記車両の速度に応じて出力する前項に記載の音による速度計において、前記楽曲等(B)の出力と同じ又は同期した信号による振動をハンドル、又は座席、又はペダルに発生させる事を特徴とする速度計では、次の効果を奏することができる。
この速度計は、免許停止または免許取消に対応する速度範囲を示す楽曲等を各パートとして必要に応じて常に出力することが可能であるが、聴覚だけではそれ等のパートの出力を見逃したり、誤認したりする可能性がある。
そこで、前記パートと同じ、又は同期した信号による振動をハンドルや運転席に発生させることで、運転者の聴覚によるパートの知覚と触覚を介しての振動の同期性から、免許停止または免許取消に相当する速度範囲であることを的確に知覚することが可能になる。
これにより、他の機器から発生する振動や路面から伝わる振動は、本願により発生した振動と明確に異なるノイズ(雑音)振動として理解することが可能になる。
また、ハンドルや運転席やペダルに発生させ振動は、運転者以外に同乗者には伝わらないようにする事ができる。このため、この同期する振動を感じることのない同乗者は、総合合奏として出力される楽曲等の内のどのパートが免許停止または免許取消を意味するか判断ができない状態、または判断できにくい状態に置くことができる。
先に述べたように、免許停止または免許取消の速度範囲は個人情報であるが、免許停止または免許取消の開始速度や速度範囲が分ると、おおよそかもしれないが累積する点数を類推可能になる。これは、同乗者に対しする情報漏洩であるので避けなくてはならない。
そこで、免許停止または免許取消の速度範囲を区別するパートの出力をできるだけ目立たない楽曲等として、同乗者には知覚されにくくするとともに、同乗者に知覚できない振動と目立たない楽曲等の同期性を利用して、運転者は目立たない楽曲を明確な出力として理解できるようにすることができる。
この楽曲等と振動の同期性の利用で、情報漏洩の問題を大幅に回避できるようになる。
ちなみに、ここで説明した同乗者には知覚されない振動は、暗号化技術における秘密鍵に相当する。このため、これは音による速度計の部分的な暗号化とも言える。
これとは別に、免許停止または免許取消に相当する速度範囲で走行していることの区別として、ハンドルでの振動は免許停止を意味し、座席での振動は免許停止を意味するなどとして、両者の区別が振動する場所による違いを利用して区別が可能になる特徴も備える。さらに、ハンドルと座席の両方に同時に振動を発生させることで、その両方の振動には他の情報を意味させることが可能になる。この区別は同乗者に理解できないようできるため、これも暗号化技術における秘密鍵に相当し、音による速度計の部分的な暗号化である。
【0008】
車両の速度を複数の段階的な速度範囲で区切り、前記各速度範囲に対応して出力する楽曲等(A)と、道路交通法における交通違反により累積した基準点数と、前記交通違反による行政処分の回数により決まる罰則が適用される速度範囲に対応して出力する楽曲等(B)を前記車両の速度に応じて出力して、前記楽曲等(B)からは前記車両の運転者に適用される罰則の種類の把握と、前記楽曲等(A)からは前記罰則が適用される速度範囲の把握を、前記楽曲等(A)の出力と前記楽曲等(B)の出力の組み合わせにより可能とする手段として機能させるためのプログラムでは、これまでに上記の(発明の効果)で説明してきた機能や効果を生じさせるプログラムを構成させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
車両の装置の配置図である。
速度範囲と出力の関係を示す図である。
速度範囲と出力の関係を示す別の図である。
3種類の出力例を示す図である。
クロスフェードによる出力を示す図である。
本願の発明を動作させるフローチャートの例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
車両の走行速度が確認できる速度計とは別に、図2に示すように、一定のルールで区切った各速度範囲に対応して、
車内に出力する楽曲やその音源やそれ等の重なり等(以下、これ等を「楽曲等」と略す)を異にすることで、現在の車両の走行速度を聴覚で判断可能とする車両の速度計がある。単純な例としては、車内で出力する楽曲等を、時速0(ゼロ)Km~10Km(以下、速度の単位をKm/hとする)までの速度範囲はバイオリンの音による楽曲等の出力、次の10Km/h~20Km/hまでの速度範囲はフルートの音による楽曲等の出力、次の20Km/h~30Km/hまでの速度範囲はピアノの音による楽曲等の出力、などとして、運転者はそれぞれの楽器の音で、現在の車両の速度に対応する速度範囲を認識する音による速度計である。
本願は、こうした音による速度計の原理の利用または、それ等に組合せて免許停止または免許取消に相当する速度範囲で車両が走行中であることを示す楽曲等を出力する速度計である。
なお、この機能は車両に設置してある通常の速度計とともに併用するものであり、従来からある速度計を車両から排除するものではない。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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