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公開番号2024115430
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2023021125
出願日2023-02-14
発明の名称ファイバ接続体、モードフィールドアダプタ、及びモードフィールドアダプタの製造方法
出願人株式会社フジクラ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類G02B 6/32 20060101AFI20240819BHJP(光学)
要約【課題】2本の光ファイバの結合効率を更に向上させる技術を実現する。
【解決手段】ファイバ接続体(1)は、第1光ファイバ(11)、第2光ファイバ(12)、第1GRINレンズ型ファイバ(101)、及び第2GRINレンズ型ファイバ(102)を備える。第2光ファイバ(12)のモードフィールド径に対する第1光ファイバ(11)のモードフィールド径の比をrとして、第2GRINレンズ型ファイバ(102)の屈折率分布定数は、第1GRINレンズ型ファイバ(101)の屈折率分布定数のr倍に一致、又は、略一致する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1光ファイバと、モードフィールド径が前記第1光ファイバよりも大きい第2光ファイバと、一方の端面が前記第1光ファイバの一方の端面に接続された第1GRINレンズ型ファイバと、屈折率分布定数が前記第1GRINレンズ型ファイバよりも小さく、一方の端面が前記第1GRINレンズ型ファイバの他方の端面に接続され、他方の端面が前記第2光ファイバの一方の端面に接続された第2GRINレンズ型ファイバと、を備え、
前記第2光ファイバのモードフィールド径に対する前記第1光ファイバのモードフィールド径の比をrとして、前記第2GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数は、前記第1GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数のr倍に誤差10%精度で一致し、
nを任意の自然数として、前記第1GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第1GRINレンズ型ファイバのピッチ長のn/2+1/4倍に誤差10%精度で一致し、
mを任意の自然数として、前記第2GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第2GRINレンズ型ファイバのピッチ長のm/2+1/4倍に誤差10%精度で一致する、
ことを特徴とするファイバ接続体。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第2GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数は、前記第1GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数のr倍に一致する、
ことを特徴とする請求項1に記載のファイバ接続体。
【請求項3】
前記第1GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第1GRINレンズ型ファイバのピッチ長のn/2+1/4倍に一致し、
前記第2GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第2GRINレンズ型ファイバのピッチ長のm/2+1/4倍に一致する、
ことを特徴とする請求項1に記載のファイバ接続体。
【請求項4】
一方の端面が前記第2光ファイバの前記一方の端面において前記第2光ファイバのクラッドに接続された第3光ファイバを更に備えている、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載にファイバ接続体。
【請求項5】
第1光ファイバと、モードフィールド径が前記第1光ファイバよりも大きい第2光ファイバと、の接続を媒介するためのモードフィールドアダプタであって、
一方の端面が前記第1光ファイバの一方の端面に接続される第1GRINレンズ型ファイバと、屈折率分布定数が前記第1GRINレンズ型ファイバよりも小さく、一方の端面が前記第1GRINレンズ型ファイバの他方の端面に接続され、他方の端面が前記第2光ファイバの一方の端面に接続される第2GRINレンズ型ファイバと、を備え、
前記第2光ファイバのモードフィールド径に対する前記第1光ファイバのモードフィールド径の比をrとして、前記第2GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数は、誤差10%精度で前記第1GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数のr倍に誤差10%精度で一致し、
nを任意の自然数として、前記第1GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第1GRINレンズ型ファイバのピッチ長のn/2+1/4倍に誤差10%精度で一致し、
mを任意の自然数として、前記第2GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第2GRINレンズ型ファイバのピッチ長のm/2+1/4倍に誤差10%精度で一致する、
モードフィールドアダプタ。
【請求項6】
第1光ファイバと、モードフィールド径が前記第1光ファイバよりも大きい第2光ファイバと、との接続を媒介するためのモードフィールドアダプタの製造方法であって、
前記モードフィールドアダプタは、一方の端面が前記第1光ファイバの一方の端面に接続される第1GRINレンズ型ファイバと、屈折率分布定数が前記第1GRINレンズ型ファイバよりも小さく、一方の端面が前記第1GRINレンズ型ファイバの他方の端面に接続され、他方の端面が前記第2光ファイバの一方の端面に接続される第2GRINレンズ型ファイバと、を備え、
前記第2光ファイバのモードフィールド径に対する前記第1光ファイバのモードフィールド径の比をrとして、前記第2GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数の狙い値を、前記第1GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数のr倍に設定して、前記第2GRINレンズ型ファイバを作成する工程と、
nを任意の自然数として、前記第1GRINレンズ型ファイバの長さの狙い値を、前記第1GRINレンズ型ファイバのピッチ長のn/2+1/4倍に設定して、前記第1GRINレンズ型ファイバを切断する第1切断工程と、
mを任意の自然数として、前記第2GRINレンズ型ファイバの長さの狙い値を、前記第2GRINレンズ型ファイバのピッチ長のm/2+1/4倍に設定して、前記第2GRINレンズ型ファイバを切断する第2切断工程と、を含んでいる、
モードフィールドアダプタの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モードフィールド径が異なる2本の光ファイバを、モードフィールドアダプタを介して接続することにより構成されるファイバ接続体に関する。また、本発明は、そのようなモードフィールドアダプタ、及び、そのようなモードフィールドアダプタの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
モードフィールド径の異なる2本の光ファイバを接続するためには、これら2本の光ファイバの間に、モードフィールド径を変換するためのモードフィールドアダプタを介在させる必要がある。一方の光ファイバから出射される光のモードフィールド径を他方の光ファイバのモードフィールド径に整合させないと、接続損失が著しく上昇し、その結果、結合効率が著しく低下するためである。例えば、シングルモードファイバとマルチモードファイバとを接続するためには、このようなモードフィールドアダプタが必要になる。特許文献1には、モードフィールドアダプタとしてGRINレンズを用いて、モードフィールド径の異なる2本の光ファイバを接続する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6442432号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術には、結合効率を更に向上させる余地が残されていることを、本願発明者らは見出した。本発明は、この点に鑑みてなされたものであり、その目的は、GRINレンズ型ファイバを介して2本の光ファイバを接続する際に、これら2本の光ファイバの結合効率を更に向上させる技術を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
態様1に係るファイバ接続体は、第1光ファイバと、モードフィールド径が前記第1光ファイバよりも大きい第2光ファイバと、一方の端面が前記第1光ファイバの一方の端面に接続された第1GRINレンズ型ファイバと、屈折率分布定数が前記第1GRINレンズ型ファイバよりも小さく、一方の端面が前記第1GRINレンズ型ファイバの他方の端面に接続され、他方の端面が前記第2光ファイバの一方の端面に接続された第2GRINレンズ型ファイバと、を備え、前記第2光ファイバのモードフィールド径に対する前記第1光ファイバのモードフィールド径の比をrとして、前記第2GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数は、前記第1GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数のr倍に誤差10%精度で一致し、nを任意の自然数として、前記第1GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第1GRINレンズ型ファイバのピッチ長のn/2+1/4倍に誤差10%精度で一致し、mを任意の自然数として、前記第2GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第2GRINレンズ型ファイバのピッチ長のm/2+1/4倍に誤差10%精度で一致する。
【0006】
上記の構成によれば、第1GRINレンズと第2GRINレンズとのうち、一方の屈折率分布定数の設定に自由度を有する。このため、この自由度を、第1光ファイバと第2光ファイバの結合効率を最大化するための自由度として利用することができる。これにより、第1光ファイバと第2光ファイバとを、従来よりも高い結合効率で光結合させることが可能になる。
【0007】
本発明の態様2に係るファイバ接続体においては、態様1の構成に加えて、前記第2GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数は、前記第1GRINレンズ型ファイバの屈折率分布定数のr倍に一致する、という構成が採用されている。
【0008】
上記の構成によれば、第1光ファイバと第2光ファイバとを、更に高い結合効率で光結合させることが可能になる。
【0009】
本発明の態様2に係るファイバ接続体においては、態様1又は2の構成に加えて、前記第1GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第1GRINレンズ型ファイバのピッチ長のn/2+1/4倍に一致し、前記第2GRINレンズ型ファイバの長さは、前記第2GRINレンズ型ファイバのピッチ長のm/2+1/4倍に一致する、という構成が採用されている。
【0010】
上記の構成によれば、第1光ファイバと第2光ファイバとを、更に高い結合効率で光結合させることが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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