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公開番号2024103956
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-02
出願番号2023007924
出願日2023-01-23
発明の名称還元剤供給システム及び還元剤供給システムの制御装置並びに還元剤供給システムの制御方法
出願人ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング,ROBERT BOSCH GMBH
代理人個人,個人,個人
主分類F01N 3/08 20060101AFI20240726BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】供給通路から分岐する還流通路に連通された圧力ゲージ通路への液体還元剤の残留を抑制し、圧力センサの破損を防止する。
【解決手段】還元剤供給システム(1)の制御装置(50)は、内燃機関(11)の停止時に供給通路(45)内の液体還元剤を貯蔵タンク(17)へ吸い戻す第1のパージ処理と、第1のパージ処理に続いて、液体還元剤を、供給通路(45)から分岐して貯蔵タンク(17)に接続された還流通路(47)が分岐する分岐位置に到達させない実行時間で、液体還元剤を供給通路(45)側へ圧送し、還流通路(47)へ空気を供給する再充填処理と、再充填処理に続いて、供給通路(45)内の液体還元剤を貯蔵タンク(17)へ吸い戻す第2のパージ処理と、を実行する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
液体還元剤を圧送するポンプ(21)と、
前記液体還元剤を内燃機関(11)の排気通路(13)内に噴射する還元剤噴射弁(19)と、
前記ポンプ(21)と前記還元剤噴射弁(19)とを接続する供給通路(45)と、
前記供給通路(45)から分岐して前記液体還元剤を貯蔵する貯蔵タンク(17)に接続された還流通路(47)と、
前記還流通路(47)に設けられて前記供給通路(45)側から前記貯蔵タンク(17)側への前記液体還元剤の流通を可能とする一方、前記貯蔵タンク(17)側から前記供給通路(45)側への前記液体還元剤の流通を遮断する一方向弁(29)と、
前記供給通路(45)から前記還流通路(47)が分岐する分岐位置と前記一方向弁(29)との間の前記還流通路(47)から分岐する圧力ゲージ通路(49)と、
前記圧力ゲージ通路(49)に設けられた圧力センサ(31)と、
前記ポンプ(21)及び前記還元剤噴射弁(19)の駆動を制御する制御装置(50)と、を備え、
前記制御装置(50)は、前記内燃機関(11)の停止時に前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)に回収する還元剤回収処理を実行する還元剤供給システム(1)において、
前記制御装置(50)は、
前記内燃機関(11)の停止時に、前記還元剤噴射弁(19)を開いて前記ポンプ(21)を駆動することにより前記供給通路(45)内の前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)へ吸い戻す第1のパージ処理と、
前記第1のパージ処理に続いて、前記還元剤噴射弁(19)を閉じて前記ポンプ(21)を駆動することにより、前記液体還元剤を前記分岐位置に到達させない実行時間で、前記液体還元剤を前記供給通路(45)側へ圧送し、前記還流通路(47)へ空気を供給する再充填処理と、
前記再充填処理に続いて、前記還元剤噴射弁(19)を開いて前記ポンプ(21)を駆動することにより前記供給通路(45)内の前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)へ吸い戻す第2のパージ処理と、
を実行する、ことを特徴とする還元剤供給システム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記制御装置(50)は、
前記第1のパージ処理の開始後、前記圧力センサ(31)により検出される圧力値が所定の閾値以上上昇したときに前記第1のパージ処理を停止し、前記再充填処理を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の還元剤供給システム。
【請求項3】
前記制御装置(50)は、
前記再充填処理の開始後、所定の実行時間を経過したときに前記再充填処理を停止し、前記第2のパージ処理を開始する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の還元剤供給システム。
【請求項4】
液体還元剤を圧送するポンプ(21)と、前記液体還元剤を内燃機関(11)の排気通路(13)内に噴射する還元剤噴射弁(19)と、を備えた還元剤供給システム(1)の前記ポンプ(21)及び前記還元剤噴射弁(19)の駆動を制御する制御装置(50)において、
前記制御装置(50)は、
前記内燃機関(11)の停止時に前記液体還元剤を貯蔵タンク(17)に回収する還元剤回収処理を実行する際に、
前記内燃機関(11)の停止時に、前記還元剤噴射弁(19)を開いて前記ポンプ(21)を駆動することにより前記ポンプ(21)と前記還元剤噴射弁(19)とを接続する供給通路(45)内の前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)へ吸い戻す第1のパージ処理と、
前記第1のパージ処理に続いて、前記還元剤噴射弁(19)を閉じて前記ポンプ(21)を駆動することにより、前記液体還元剤を、前記供給通路(45)から分岐して前記貯蔵タンク(17)に接続された還流通路(47)が分岐する分岐位置に到達させない実行時間で、前記液体還元剤を前記供給通路(45)側へ圧送し、前記還流通路(47)へ空気を供給する再充填処理と、
前記再充填処理に続いて、前記還元剤噴射弁(19)を開いて前記ポンプ(21)を駆動することにより前記供給通路(45)内の前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)へ吸い戻す第2のパージ処理と、
を実行する、ことを特徴とする制御装置。
【請求項5】
液体還元剤を貯蔵する貯蔵タンク(17)と、
前記液体還元剤を圧送するポンプ(21)と、
前記液体還元剤を内燃機関(11)の排気通路(13)内に噴射する還元剤噴射弁(19)と、
前記ポンプ(21)と前記還元剤噴射弁(19)とを接続する供給通路(45)と、
前記供給通路(45)から分岐して前記貯蔵タンク(17)に接続された還流通路(47)と、
前記還流通路(47)に設けられて前記供給通路(45)側から前記貯蔵タンク(17)側への前記液体還元剤の流通を可能とする一方、前記貯蔵タンク(17)側から前記供給通路(45)側への前記液体還元剤の流通を遮断する一方向弁(29)と、
前記供給通路(45)から前記還流通路(47)が分岐する分岐位置と前記一方向弁(29)との間の前記還流通路(47)から分岐する圧力ゲージ通路(49)と、
前記圧力ゲージ通路(49)に設けられた圧力センサ(31)と、
前記ポンプ(21)及び前記還元剤噴射弁(19)の駆動を制御する制御装置(50)と、を備え、
前記制御装置(50)は、前記内燃機関(11)の停止時に前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)に回収する還元剤回収処理を実行する還元剤供給システム(1)の制御方法において、
前記制御装置(50)は、
前記内燃機関(11)の停止時に、前記還元剤噴射弁(19)を開いて前記ポンプ(21)を駆動することにより前記供給通路(45)内の前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)へ吸い戻すことと、
続いて、前記還元剤噴射弁(19)を閉じて前記ポンプ(21)を駆動することにより、前記液体還元剤を前記分岐位置に到達させない実行時間で、前記液体還元剤を前記供給通路(45)側へ圧送し、前記還流通路(47)へ空気を供給することと、
続いて、前記還元剤噴射弁(19)を開いて前記ポンプ(21)を駆動することにより前記供給通路(45)内の前記液体還元剤を前記貯蔵タンク(17)へ吸い戻すことと、
を実行する、ことを特徴とする還元剤供給システムの制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、還元剤供給システム及び還元剤供給システムの制御装置並びに還元剤供給システムの制御方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気中にはNO

(窒素酸化物)が含まれる。このNO

を浄化する排気浄化装置の一つとして、内燃機関の排気通路中に配置される還元触媒と、還元触媒の上流側で尿素水溶液等のアンモニア由来の液体還元剤を噴射する還元剤供給システムとを備えた排気浄化装置が知られている。この排気浄化装置は、還元触媒中で、排気中のNO

と、液体還元剤から生成されるアンモニアとを還元反応させ、NO

を窒素や水等に分解する。
【0003】
このような排気浄化装置に用いられる還元剤供給システムの一態様として、ポンプ及び還元剤噴射弁を備え、貯蔵タンク内の液体還元剤をポンプによって圧送するとともに、排気通路に固定された還元剤噴射弁を介して液体還元剤を排気通路内に供給するシステムがある。
【0004】
ここで、液体還元剤として尿素水溶液を使用する場合、尿素水溶液が凍結しないように、凍結温度が最も低くなる濃度の尿素水溶液が用いられる。ただし、尿素水溶液の凍結温度は低くても-11℃程度であり、寒冷地等においては還元剤供給システムによる尿素水溶液の供給が停止されている間に尿素水溶液が凍結するおそれがある。
【0005】
尿素水溶液が凍結すると、次回の始動時に長時間の解凍時間が必要になったり、凍結した尿素水溶液の体積が膨張して還元剤供給システムの構成部品が破損したりするおそれがある。そのため、内燃機関の停止時には、還元剤供給システム内の液体還元剤が流通する空間に残留する尿素水溶液を貯蔵タンク内に回収する制御が行われる。尿素水溶液の回収は、尿素水溶液を圧送するポンプを逆回転させたり、あるいは、尿素水溶液の流路の接続を切り換えてポンプを駆動したりすることで、尿素水溶液を貯蔵タンクへ吸い戻すことによって行われる。(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-232298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1に記載の還元剤供給システムは、ポンプと還元剤噴射弁とを接続する供給通路から分岐して貯蔵タンクに接続された還流通路を備え、当該還流通路に、供給通路から貯蔵タンクへの尿素水溶液の流通を可能とする一方で逆方向への液体還元剤の流通を遮断する一方向弁を備えている。このような還元剤供給システムは、液体還元剤を還元剤噴射弁へ供給するとともに一部の液体還元剤を還流通路を介して貯蔵タンクへ還流させて、還元剤噴射弁へ供給する液体還元剤の圧力を所定の圧力に維持しながら還元剤噴射弁の開弁時間を調節することで、液体還元剤の噴射量を制御する。
【0008】
また、供給通路から分岐する還流通路に圧力ゲージ通路を連通させ、当該圧力ゲージ通路に圧力センサが設けられた還元剤供給システムがある。このような還元剤供給システムでは、内燃機関の停止時に上記の尿素水溶液を回収する制御を実行する間、供給通路内の圧力は負圧になり、一方向弁は閉じた状態になる。このため、還流通路及び圧力ゲージ通路に液体還元剤が残留するおそれがある。特に、圧力ゲージ通路内に残留する液体還元剤が凍結した場合、圧力センサの破損につながるおそれがあり、次回以降に液体還元剤の噴射量の制御ができなくなるおそれがある。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、供給通路から分岐する還流通路に連通された圧力ゲージ通路への液体還元剤の残留を抑制し、圧力センサの破損を防止可能な還元剤供給システム及び還元剤供給システムの制御装置並びに還元剤供給システムの制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある観点によれば、液体還元剤を圧送するポンプと、上記液体還元剤を内燃機関の排気通路内に噴射する還元剤噴射弁と、上記ポンプと上記還元剤噴射弁とを接続する供給通路と、上記供給通路から分岐して上記液体還元剤を貯蔵する貯蔵タンクに接続された還流通路と、上記還流通路に設けられて上記供給通路側から上記貯蔵タンク側への上記液体還元剤の流通を可能とする一方、上記貯蔵タンク側から上記供給通路側への上記液体還元剤の流通を遮断する一方向弁と、上記供給通路から上記還流通路が分岐する分岐位置と上記一方向弁との間の上記還流通路から分岐する圧力ゲージ通路と、上記圧力ゲージ通路に設けられた圧力センサと、上記ポンプ及び上記還元剤噴射弁の駆動を制御する制御装置と、を備え、上記制御装置は、上記内燃機関の停止時に上記液体還元剤を上記貯蔵タンクに回収する還元剤回収処理を実行する還元剤供給システムにおいて、上記制御装置は、上記内燃機関の停止時に、上記還元剤噴射弁を開いて上記ポンプを駆動することにより上記供給通路内の上記液体還元剤を上記貯蔵タンクへ吸い戻す第1のパージ処理と、上記第1のパージ処理に続いて、上記還元剤噴射弁を閉じて上記ポンプを駆動することにより、上記液体還元剤を上記分岐位置に到達させない実行時間で、上記液体還元剤を上記供給通路側へ圧送し、上記還流通路へ空気を供給する再充填処理と、上記再充填処理に続いて、上記還元剤噴射弁を開いて上記ポンプを駆動することにより上記供給通路内の上記液体還元剤を上記貯蔵タンクへ吸い戻す第2のパージ処理と、を実行する還元剤供給システムが提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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