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公開番号2024103228
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2023007445
出願日2023-01-20
発明の名称吸収性物品用不織布
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人クオリオ,個人,個人,個人
主分類A61F 13/512 20060101AFI20240725BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】クッション性、液吸収性及び液戻り防止性を共に高めることができる吸収性物品用不織布を提供する。
【解決手段】一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側の第1繊維層と、前記他方の面側の第2繊維層とが厚み方向に積層され、繊維同士の交差部に繊維融着部を含む不織布であって、前記第1繊維層と前記第2繊維層とは互いの繊維同士の前記繊維融着部によって一体化されており、前記第1繊維層及び前記第2繊維層は、前記一方の面側に突出する複数の凸部と、隣り合う凸部間に設けられた底部とを備えた凹凸構造を有し、複数の前記凸部それぞれは、頂部と、該頂部を支持する壁部とを備え、前記壁部は、前記不織布の平面方向に対して垂直に延在し、前記第1繊維層の底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、前記第1繊維層の凸部の内側に前記第2繊維層の凸部が入り込み、前記第1繊維層の凸部と前記第2繊維層の凸部の間及び前記第2繊維層の凸部の内部が中空部となっている、吸収性物品用不織布。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側の第1繊維層と、前記他方の面側の第2繊維層とが厚み方向に積層され、繊維同士の交差部に繊維融着部を含む不織布であって、
前記第1繊維層と前記第2繊維層とは互いの繊維同士の前記繊維融着部によって一体化されており、
前記第1繊維層及び前記第2繊維層は、前記一方の面側に突出する複数の凸部と、隣り合う凸部間に設けられた底部とを備えた凹凸構造を有し、複数の前記凸部それぞれは、頂部と、該頂部を支持する壁部とを備え、前記壁部は、前記不織布の平面方向に対して垂直に延在し、
前記第1繊維層の底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、
前記第1繊維層の凸部の内側に前記第2繊維層の凸部が入り込み、前記第1繊維層の凸部と前記第2繊維層の凸部の間及び前記第2繊維層の凸部の内部が中空部となっている、吸収性物品用不織布。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側の第1繊維層と、前記他方の面側の第2繊維層とが厚み方向に積層され、繊維同士の交差部に繊維融着部を含む不織布であって、
前記第1繊維層と前記第2繊維層とは互いの繊維同士の前記繊維融着部によって一体化されており、
前記第1繊維層及び前記第2繊維層は、前記一方の面側に突出する複数の凸部と、隣り合う凸部間に設けられた底部とを備えた凹凸構造を有し、複数の前記凸部それぞれは、頂部と、該頂部を支持する壁部とを備え、前記壁部は、前記不織布の平面方向に対して垂直に延在し、
前記第1繊維層の底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、
前記第2繊維層の凹凸構造は、前記第2繊維層の底部を含む位置に前記他方の面側に窪んだ凹部を有し、該凹部と前記第1繊維層の開孔部とが厚み方向に重なる配置とされている、吸収性物品用不織布。
【請求項3】
前記第2繊維層の底部には厚み方向に貫通する開孔部が配されている、請求項1又は2記載の吸収性物品用不織布。
【請求項4】
前記第1繊維層の凸部は、前記一方の面側からの平面視において、一方向に延在する複数の畝部と、該畝部と交差する方向に延在し、隣り合う前記畝部同士を繋ぐ鞍部とを有し、
前記畝部及び前記鞍部の内側に対して前記第2繊維層の凸部が入り込み、前記畝部及び前記鞍部と前記第2繊維層の凸部との間及び前記第2繊維層の凸部の内部が前記中空部となっている、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項5】
複数の突起と該突起間の凹部とを備えた凹凸形状の支持体上に第1繊維ウエブを載置し、前記凹部に沿って、前記第1繊維ウエブを、第1押し込み部材の第1押し込み部によって押し込んで賦形すると共に、前記第1繊維ウエブの前記突起に対応する箇所を開孔し、前記第1押し込み部材側に開孔面を有する第1凹凸開孔繊維ウエブを形成する、押し込み工程と、
前記支持体から前記押込み部材を取り外した後、前記支持体上において、前記第1凹凸開孔繊維ウエブの開孔面側に第2繊維ウエブを積層する工程と、
前記支持体上の、前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2繊維ウエブの積層体に対して、前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2繊維ウエブの構成繊維の融点を基準とし、
(i)前記融点以下のエアーの吹き付けによって、又は、第2押し込み部材の第2押し込み部の押し込みによって、前記第2繊維ウエブを前記支持体に沿うように賦形して第2凹凸繊維ウエブを形成し、次いで前記融点以上の熱風の吹き付けによって前記第1凹凸開孔繊維ウエブと前記第2凹凸繊維ウエブとの繊維同士の交差部を融着し、かつ前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2凹凸繊維ウエブ中の繊維同士を融着する工程、又は
(ii)前記融点以上の熱風の吹き付けによって、前記第2繊維ウエブを前記支持体に沿うように賦形して第2凹凸繊維ウエブを形成すると同時に、前記第1凹凸開孔繊維ウエブと前記第2凹凸繊維ウエブとの繊維同士の交差部を融着し、かつ前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2凹凸繊維ウエブ中の繊維同士を融着する工程、と
を有する吸収性物品用不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は不織布に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
不織布は、おむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の構成部材など様々な用途に用いられている。例えば、吸収性物品の表面シートとして用いられる不織布には様々な構造を備えたものがある。
例えば、特許文献1には、吸収性物品の表面シートとして、複数の畝部と底部とを有し、前記底部に開孔を配した凹凸構造の不織布が記載されている。特許文献2には、第1不織布層と第2不織布層とが積層された不織布が記載されている。前記第1不織布層は凹凸構造を有し、第2不織布層は略平坦な形状とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-467号公報
特開2019-44293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2記載の不織布は、垂直な壁部にて凸部頂部が支持されることでクッション性に優れる。また、特許文献1記載の不織布は、吸収性物品の表面シート等として用いた場合、前記壁部に沿って排泄液を降下させて底部の開孔部から下層へと迅速に透過させることができる。これにより、特許文献1記載の不織布は厚み方向の液透過性に優れ、吸収性物品の液吸収性を高めることができる。
しかし、特許文献1に記載されるような開孔部を有する不織布を表面シート等として用いる場合、従来、下層部材と接合する際にホットメルト型等の接着剤が用いられることが多かった。この場合、接着剤が前記開孔部に露出してしまうと、液吸収性に影響を与えることがあり、前記開孔部における接着剤の露出を防ぐ必要があった。また前記接合の際、開孔部周辺にある垂直な壁部にて下層部材と接合するため、該壁部と該下層部材との間で十分な接合強度が得られれば、更なるクッション性向上が期待できる。そのため、この不織布について、吸収性物品に組み込んだ場合においても前述のクッション性及び液透過性を十分に機能させる観点から、更なる改善の余地がある。さらに、前記開孔部は、吸収体への液引込においては効果を発揮するが、吸収体からの液戻りの起点となりかねず、液戻り防止性の向上の観点から更なる改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、クッション性、液吸収性及び液戻り防止性を共に高めることができる吸収性物品用不織布に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側の第1繊維層と、前記他方の面側の第2繊維層とが厚み方向に積層され、繊維同士の交差部に繊維融着部を含む不織布であって、前記第1繊維層と前記第2繊維層とは互いの繊維同士の前記繊維融着部によって一体化されており、前記第1繊維層及び前記第2繊維層は、前記一方の面側に突出する複数の凸部と、隣り合う凸部間に設けられた底部とを備えた凹凸構造を有し、複数の前記凸部それぞれは、頂部と、該頂部を支持する壁部とを備え、前記壁部は、前記不織布の平面方向に対して垂直に延在し、前記第1繊維層の底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、前記第1繊維層の凸部の内側に前記第2繊維層の凸部が入り込み、前記第1繊維層の凸部と前記第2繊維層の凸部の間及び前記第2繊維層の凸部の内部が中空部となっている、吸収性物品用不織布を提供する。
【0007】
また、本発明は、一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側の第1繊維層と、前記他方の面側の第2繊維層とが厚み方向に積層され、繊維同士の交差部に繊維融着部を含む不織布であって、前記第1繊維層と前記第2繊維層とは互いの繊維同士の前記繊維融着部によって一体化されており、前記第1繊維層及び前記第2繊維層は、前記一方の面側に突出する複数の凸部と、隣り合う凸部間に設けられた底部とを備えた凹凸構造を有し、複数の前記凸部それぞれは、頂部と、該頂部を支持する壁部とを備え、前記壁部は、前記不織布の平面方向に対して垂直に延在し、前記第1繊維層の底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、前記第2繊維層の凹凸構造は、前記第2繊維層の底部を含む位置に前記他方の面側に窪んだ凹部を有し、該凹部と前記第1繊維層の開孔部とが厚み方向に重なる配置とされている、吸収性物品用不織布を提供する。
【0008】
また、本発明は、複数の突起と該突起間の凹部とを備えた凹凸形状の支持体上に第1繊維ウエブを載置し、前記凹部に沿って、前記第1繊維ウエブを、第1押し込み部材の第1押し込み部によって押し込んで賦形すると共に、前記第1繊維ウエブの前記突起に対応する箇所を開孔し、前記第1押し込み部材側に開孔面を有する第1凹凸開孔繊維ウエブを形成する、押し込み工程と、前記支持体から前記押込み部材を取り外した後、前記支持体上において、前記第1凹凸開孔繊維ウエブの開孔面側に第2繊維ウエブを積層する工程と、前記支持体上の、前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2繊維ウエブの積層体に対して、前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2繊維ウエブの構成繊維の融点を基準とし、(i)前記融点以下のエアーの吹き付けによって、又は、第2押し込み部材の第2押し込み部の押し込みによって、前記第2繊維ウエブを前記支持体に沿うように賦形して第2凹凸繊維ウエブを形成し、次いで前記融点以上の熱風の吹き付けによって前記第1凹凸開孔繊維ウエブと前記第2凹凸繊維ウエブとの繊維同士の交差部を融着し、かつ前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2凹凸繊維ウエブ中の繊維同士を融着する工程、又は(ii)前記融点以上の熱風の吹き付けによって、前記第2繊維ウエブを前記支持体に沿うように賦形して第2凹凸繊維ウエブを形成すると同時に、前記第1凹凸開孔繊維ウエブと前記第2凹凸繊維ウエブとの繊維同士の交差部を融着し、かつ前記第1凹凸開孔繊維ウエブ及び前記第2凹凸繊維ウエブ中の繊維同士を融着する工程、とを有する吸収性物品用不織布の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の吸収性物品用不織布は、クッション性、液吸収性及び液戻り防止性を共に高めることができる。本発明の吸収性物品用不織布の製造方法によれば、上記の本発明の吸収性物品用不織布を好適に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る吸収性物品用不織布の好ましい一実施形態を模式的に示す断面図である。
図1に示す吸収性物品用不織布の一部拡大断面図である。
本実施形態の吸収性物品用不織布における第1繊維層の頂部の別の一例を示す図面代用写真である。
本実施形態の吸収性物品用不織布の具体例を一方の面側から模式的に示す平面図である。
図4に示す吸収性物品用不織布のR1-R1線断面図である。
図4に示す吸収性物品用不織布のR2-R2線断面図である。
本発明に係る吸収性物品用不織布の製造方法の好ましい一実施形態を模式的に示す説明図であり、(A)は支持体上に載置した第1繊維ウエブの押し込み工程を示し、(B)は支持体上の第1凹凸開孔繊維ウエブの開孔面側に第2繊維ウエブを積層する工程を示し、(C)及び(D)は第2繊維ウエブの押し込み工程を示し、(E)は第1凹凸開孔繊維ウエブと第2凹凸繊維ウエブの積層体に対して熱風を吹き付ける工程を示している。
支持体の平面図である。
押し込み部材の平面図である。
支持体と押し込み部材とを組み合わせた状態を示す平面図である。
実施例1の吸収性物品用不織布試料を示す図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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