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公開番号2024097540
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2023001060
出願日2023-01-06
発明の名称回転子
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類H02K 1/22 20060101AFI20240711BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】鋼板の破断を抑制し、信頼性の向上した回転子を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、回転子は、複数枚の磁性鋼板27を積層して構成された回転子鉄心と、回転子鉄心の磁石保持スロットに配置された複数の永久磁石Mと、を備えている。磁性鋼板は、中心軸線を中心とする周方向に並んだ複数の磁極形成部を有し、磁極形成部の各々は、周方向に間隔を置いて互いに対向して設けられた少なくとも2つの磁石保持スロット34と、周方向において2つの磁石保持スロットの間に位置する第1鉄心部24aと、2つの磁石保持スロットと前記中心軸線との間に位置する第2鉄心部24bと、第1鉄心部と第2鉄心部とを繋いだブリッジ50と、第1鉄心部に形成されたカシメ用突起54と、を有している。複数枚の磁性鋼板は、カシメ用突起が互いに嵌合した状態に積層されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
中心軸線を中心とする周方向に並んだ複数の磁極形成部を有し、前記磁極形成部の各々は、前記周方向に間隔を置いて互いに対向して設けられた少なくとも2つの磁石保持スロットと、前記周方向において前記2つの磁石保持スロットの間に位置する第1鉄心部と、前記2つの磁石保持スロットと前記中心軸線との間に位置する第2鉄心部と、前記第1鉄心部と前記第2鉄心部とを繋いだブリッジと、前記第1鉄心部に形成されたカシメ用突起と、を有している複数枚の磁性鋼板を、前記カシメ用突起が互いに嵌合した状態に積層して構成された回転子鉄心と、
それぞれ前記磁石保持スロットの内に配置された複数の永久磁石と、
を備える回転子。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記中心軸線と直交する前記回転子鉄心の横断面において、前記磁極形成部の前記周方向の磁極中心および前記中心軸線を通り前記回転子鉄心の径方向に延びる軸をd軸とすると、前記カシメ用突起は、前記第1鉄心部において前記d軸の上に設けられている、請求項1に記載の回転子。
【請求項3】
前記磁性鋼板は、前記d軸上で前記第1鉄心部に設けられた空隙孔と、前記空隙孔の内に突出している突出部と、を有し、前記カシメ用突起は前記突出部に設けられ、前記d軸上に位置している、請求項2に記載の回転子。
【請求項4】
前記磁石保持スロットの各々は、前記永久磁石が装填された磁石装填領域と、前記磁石装填領域から前記d軸の側に延出している内周側空隙と、前記磁石装填領域から前記磁性鋼板の外周縁の側に延出している外周側空隙と、を含み、
前記ブリッジは、前記2つの磁石保持スロットの前記内周側空隙の間に形成されたセンターブリッジを含んでいる、請求項2に記載の回転子。
【請求項5】
前記カシメ用突起は、前記d軸の上で前記センターブリッジの近傍に設けられ、かつ、前記永久磁石の磁束方向において、前記内周側空隙と対向する領域に設けられている、請求項4に記載の回転子。
【請求項6】
前記磁性鋼板は、前記第1鉄心部において、前記永久磁石の磁束方向において前記外周側空隙と対向する領域に設けられた他のカシメ用突起を更に備えている、請求項4に記載の回転子。
【請求項7】
前記ブリッジは、前記磁石保持スロットの前記外周側空隙と前記磁性鋼板の外周縁との間に設けられ前記周方向に延びるトップブリッジを含んでいる、請求項4から6のいずれか1項に記載の回転子。
【請求項8】
前記磁石保持スロットの前記外周側空隙は、前記磁性鋼板の外周縁に開口している、請求項4から6のいずれか1項に記載の回転子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、回転電機の回転子に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
回転電機は、筒状の固定子と、この固定子の内側に回転自在に支持された円柱形状の回転子と、を備えている。回転子は、回転子鉄心と回転子鉄心に埋め込まれた複数の永久磁石と、を備えている。回転子鉄心としては、多数枚の電磁鋼板を積層して構成された積層鉄心が広く用いられている。
磁石埋込型の回転子において、鋼板形状の製造バラツキや鋼板の積層ズレがある場合、回転子鉄心に作用する回転時の遠心応力が各鋼板で一様とならず、鋼板の強度を超える応力がある鋼板に局所的に作用し、あるいは、電磁鋼板の組織欠陥や傷等を生じる可能性がある。特に、応力が集中する電磁鋼板のブリッジ部が破断することがある。
1つ以上のブリッジ部が破断した場合、鋼板の破断部が回転子鉄心の外周部から外側に突出して固定子と接触し、固定子の絶縁破壊などの故障に繋がる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3661582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態の課題は、鋼板の破断を抑制し、信頼性の向上した回転子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、中心軸線を中心とする周方向に並んだ複数の磁極形成部を有し、前記磁極形成部の各々は、前記周方向に間隔を置いて互いに対向して設けられた少なくとも2つの磁石保持スロットと、前記周方向において前記2つの磁石保持スロットの間に位置する第1鉄心部と、前記2つの磁石保持スロットと前記中心軸線との間に位置する第2鉄心部と、前記第1鉄心部と前記第2鉄心部とを繋いだブリッジと、前記第1鉄心部に形成されたカシメ用突起と、を有している複数枚の磁性鋼板を、前記カシメ用突起が互いに嵌合した状態に積層して構成された回転子鉄心と、それぞれ前記磁石保持スロットの内に配置された複数の永久磁石と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、第1実施形態に係る永久磁石型の回転電機の横断面図。
図2は、前記回転電機の回転子を示す斜視図。
図3は、前記回転子の一部を拡大して示す断面図。
図4は、前記回転子のカシメ用突起部分を拡大して示す斜視図。
図5は、前記カシメ用突起が積層、嵌合した状態を模式的に示す断面図。
図6は、第2実施形態に係る回転子の一部を拡大して示す断面図。
図7は、第3実施形態に係る回転子の一部を拡大して示す断面図。
図8は、第4実施形態に係る回転子の一部を拡大して示す断面図。
図9は、第5実施形態に係る回転子の一部を拡大して示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る永久磁石型の回転電機の横断面図、図2は、回転子の斜視図である。
図1に示すように、回転電機10は、例えば、インナーロータ型の回転電機として構成され、図示しない固定枠に支持された環状あるいは円筒状の固定子12と、固定子の内側に中心軸線Cの回りで回転自在に、かつ固定子12と同軸的に支持された回転子14と、を備えている。回転電機10は、例えば、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)において、駆動モータあるいは発電機に好適に適用される。
【0009】
固定子12は、円筒状の固定子鉄心16と固定子鉄心16に巻き付けられた電機子巻線(コイル)18とを備えている。固定子鉄心16は、磁性鋼板、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板(鉄心片)を多数枚、同芯状に積層して構成されている。固定子鉄心16の内周部には、複数のスロット20が形成されている。複数のスロット20は、周方向に等間隔を置いて並んでいる。各スロット20は、固定子鉄心16の内周面に開口し、この内周面から放射方向に延出している。また、各スロット20は、固定子鉄心16の軸方向の全長に亘って延在している。複数のスロット20を形成することにより、固定子鉄心16の内周部は、回転子14に面する複数(例えば、本実施形態では48個)のティース21を構成している。電機子巻線18は複数のスロット20に挿通され、各ティース21に巻き付けられている。電機子巻線18に電流を流すことにより、固定子12(ティース21)に所定の鎖交磁束が形成される。
【0010】
回転子14は、両端が図示しない軸受により回転自在に支持された円柱形状のシャフト(回転軸)22と、このシャフト22の軸方向ほぼ中央部に固定された円筒形状の回転子鉄心24と、回転子鉄心24内に埋め込まれた複数の永久磁石Mと、を有している。回転子14は、固定子12の内側に僅かな隙間(エアギャップ)を置いて固定子12と同軸的に配置されている。すなわち、回転子14の外周面は、僅かな隙間をおいて、固定子12の内周面に対向している。回転子鉄心24は中心軸線Cと同軸的に形成された内孔25を有している。シャフト22は内孔25に挿通および嵌合され、回転子鉄心24と同軸的に延在している。
図2に示すように、回転子鉄心24は、磁性鋼板、例えば、ケイ素鋼などで形成された厚さ0.5mm程度の円環状の電磁鋼板27を多数枚、同芯状に積層した積層体として構成されている。回転子鉄心24は、磁性板材の積層方向に延びる前記中心軸線Cと、中心軸線Cと同軸の内孔25と、中心軸線Cと同軸の外周面と、を有している。
(【0011】以降は省略されています)

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