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公開番号2024092492
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022208458
出願日2022-12-26
発明の名称繊維処理液及び繊維製品処理方法
出願人ライオン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類D06M 13/224 20060101AFI20240701BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】きしみ感を抑制しつつ、肌保湿の実感が向上した繊維製品をもたらすことのできる繊維処理液を提供する。
【解決手段】繊維処理液であって、以下の(A)~(B)成分:
(A)(A1)及び(A2)からなる群より選択される少なくとも1種のエステル、
(A1)炭素数6~24の脂肪酸と炭素数16~26の1価アルコールとのエステル
(A2)炭素数8~14の脂肪酸と炭素数2~6の多価アルコールとのエステル
並びに、
(B)シリコーン化合物
を含有し、
(A)成分の濃度((A)成分の体積/繊維処理液の体積)が100~1000ppmであり、
(A)成分と(B)成分との質量比(A/B)が3~40である、繊維処理液。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
繊維処理液であって、以下の(A)~(B)成分:
(A)(A1)及び(A2)からなる群より選択される少なくとも1種のエステル、
(A1)炭素数6~24の脂肪酸と炭素数16~26の1価アルコールとのエステル
(A2)炭素数8~14の脂肪酸と炭素数2~6の多価アルコールとのエステル
並びに、
(B)シリコーン化合物
を含有し、
(A)成分の濃度((A)成分の体積/繊維処理液の体積)が100~1000ppmであり、
(A)成分と(B)成分との質量比(A/B)が3~40である、繊維処理液。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
(C)カチオン性ポリマー、及び/又は
(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤
を更に含有する、請求項1に記載の繊維処理液。
【請求項3】
(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤を更に含有し、
(A)成分と(D)成分との質量比(A/D)が0.4~14である、請求項1に記載の繊維処理液。
【請求項4】
請求項1に記載の繊維処理液に繊維製品を浸漬する工程を含む、繊維製品の処理方法。
【請求項5】
繊維処理剤組成物であって、以下の(A)~(B)成分:
(A)(A1)及び(A2)からなる群より選択される少なくとも1種のエステル、
(A1)炭素数6~24の脂肪酸と炭素数16~26の1価アルコールとのエステル
(A2)炭素数8~14の脂肪酸と炭素数2~6の多価アルコールとのエステル
並びに、
(B)シリコーン化合物
を含有し、
希釈後の繊維処理剤組成物における(A)成分の濃度((A)成分の体積/希釈後の繊維処理剤組成物の体積)が100~1000ppmであり、
(A)成分と(B)成分との質量比(A/B)が3~40である、繊維処理剤組成物。
【請求項6】
(C)カチオン性ポリマー、及び/又は
(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤
を更に含有する、請求項5に記載の繊維処理剤組成物。
【請求項7】
(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤を更に含有し、
(A)成分と(D)成分との質量比(A/D)が0.4~14である、請求項5に記載の繊維処理剤組成物。
【請求項8】
500~3000倍に希釈された後に繊維処理に用いられる、請求項5に記載の繊維処理剤組成物。
【請求項9】
請求項5に記載の繊維処理剤組成物の希釈液に繊維製品を浸漬する工程を含む、繊維製品の処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維処理液及びこれを用いた繊維製品の処理方法、並びに、当該繊維処理液の調製に用いる繊維処理剤組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
繊維処理剤の市場は年々拡大している。柔軟性、抗菌性や静電気防止効果を繊維製品へ付与するという基本的機能に加えて、近年は香りが重視され、様々な香りを持つ繊維処理剤が販売されている。
また、化粧品で採用されているスキンケア成分を配合することで、処理した繊維製品にスキンケア機能を付与する繊維処理剤も展開されている(特許文献6)。
肌の保湿は重要なスキンケア機能の一つである。肌へ直接塗布する保湿用スキンケア化粧品(化粧水、乳液やクリーム等)は高い保湿効果を容易に得られるが、手のべたつきを生じやすい、全身に塗るには手間がかかる、手の届かない部位(背中等)を保湿できないという課題もある。この課題を解決するために、保湿成分を繊維表面に固着させる技術(スキンケア繊維)が知られている(特許文献4~5)。しかし、この技術には、固着処理を消費者が自宅で容易に実施できない、適用できる繊維製品の種類が制限される、洗濯耐久性に劣る等の課題がある。
繊維製品の種類を問わず、その全体へ肌保湿機能を付与できる繊維処理剤では、これらの課題が解決されている。
その他、保湿を訴求するものではないが、エステルとシリコーン化合物とを含む繊維処理剤が知られている(特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第WO01/075218号
特開2006-219793号公報
特開2006-274499号公報
特開2005-350805号公報
特開平6-322670号公報
特開2005-54305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、保湿成分として油性成分(エステル)を配合した繊維処理剤を開発するにあたり、処理された繊維製品のきしみ感(エステルに起因)は抑制しつつ、肌保湿の実感を向上させることを課題として設定した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を鋭意検討した結果、本発明者は、(A)特定種類のエステルと(B)シリコーン化合物とを特定の質量比で配合した繊維処理剤を、(A)成分の濃度が特定の範囲になるように希釈してなる繊維処理液が、前記課題を解決できることを見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔9〕に関するものである。
〔1〕繊維処理液であって、以下の(A)~(B)成分:
(A)(A1)及び(A2)からなる群より選択される少なくとも1種のエステル、
(A1)炭素数6~24の脂肪酸と炭素数16~26の1価アルコールとのエステル
(A2)炭素数8~14の脂肪酸と炭素数2~6の多価アルコールとのエステル
並びに、
(B)シリコーン化合物
を含有し、
(A)成分の濃度((A)成分の体積/繊維処理液の体積)が100~1000ppmであり、
(A)成分と(B)成分との質量比(A/B)が3~40である、繊維処理液。
〔2〕(C)カチオン性ポリマー、及び/又は
(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤
を更に含有する、前記〔1〕に記載の繊維処理液。
〔3〕(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤を更に含有し、
(A)成分と(D)成分との質量比(A/D)が0.4~14である、前記〔1〕に記載の繊維処理液。
〔4〕前記〔1〕に記載の繊維処理液に繊維製品を浸漬する工程を含む、繊維製品の処理方法。
〔5〕繊維処理剤組成物であって、以下の(A)~(B)成分:
(A)(A1)及び(A2)からなる群より選択される少なくとも1種のエステル、
(A1)炭素数6~24の脂肪酸と炭素数16~26の1価アルコールとのエステル
(A2)炭素数8~14の脂肪酸と炭素数2~6の多価アルコールとのエステル
並びに、
(B)シリコーン化合物
を含有し、
希釈後の繊維処理剤組成物における(A)成分の濃度((A)成分の体積/希釈後の繊維処理剤組成物の体積)が100~1000ppmであり、
(A)成分と(B)成分との質量比(A/B)が3~40である、繊維処理剤組成物。
〔6〕(C)カチオン性ポリマー、及び/又は
(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤
を更に含有する、前記〔5〕に記載の繊維処理剤組成物。
〔7〕(D)アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤を更に含有し、
(A)成分と(D)成分との質量比(A/D)が0.4~14である、前記〔5〕に記載の繊維処理剤組成物。
〔8〕500~3000倍に希釈された後に繊維処理に用いられる、前記〔5〕に記載の繊維処理剤組成物。
〔9〕前記〔5〕に記載の繊維処理剤組成物の希釈液に繊維製品を浸漬する工程を含む、繊維製品の処理方法。
【発明の効果】
【0007】
後述の実施例に示すように、本発明の繊維処理液は、きしみ感が抑制されつつ、肌保湿の実感が向上した繊維製品をもたらすことができる。したがって、本発明は、従来製品にはない付加価値を有する繊維処理手段を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔(A)成分:エステル〕
(A)成分は、肌保湿の実感(以下、肌保湿感ともいう)を繊維製品へ付与するために配合する。(A)成分は、下記の(A1)及び(A2)のエステルからなる群より選択される。
【0009】
〔(A1):炭素数6~24の脂肪酸と炭素数16~26の1価アルコールとのエステル〕
(A1)を構成する脂肪酸の炭素数は6~24、好ましくは8~18、より好ましくは8~12である。脂肪酸を構成する炭化水素基は直鎖でも分岐鎖でもよく、不飽和炭素結合を含んでいてもよい。
脂肪酸の例としては、カプロン酸(炭素数6、直鎖)2-エチルヘキサン酸(炭素数8、分岐鎖)、カプリル酸(炭素数8、直鎖)、カプリン酸(炭素数10、直鎖)、ラウリン酸(炭素数12、直鎖)、ミリスチン酸(炭素数14、直鎖)、ペンタデシル酸(炭素数15、直鎖)、パルミチン酸(炭素数16、直鎖)、ステアリン酸(炭素数18、直鎖)や、イソステアリン酸(炭素数18、分岐)等が挙げられ、2-エチルヘキサン酸が好ましい。
【0010】
(A1)を構成する1価アルコールの炭素数は16~26、好ましくは16~24、より好ましくは16~18である。1価アルコールを構成する炭化水素基は直鎖でも分岐鎖でもよく、不飽和炭素結合を含んでいてもよい。
1価アルコールの例としては、セチルアルコール(セタノール)(炭素数16)、ステアリルアルコール(炭素数18)や、イソステアリルアルコール(炭素数18)、オレイルアルコール(炭素数18)等が挙げられ、セチルアルコールが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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