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公開番号2024089276
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204542
出願日2022-12-21
発明の名称内燃機関
出願人三菱自動車工業株式会社
代理人弁理士法人相原国際知財事務所
主分類F02B 31/06 20060101AFI20240626BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】広い運転領域で、筒内での燃焼を適切に行い、燃焼効率の高い内燃機関を提供する。
【解決手段】気筒30内に形成される主燃焼室41と、主燃焼室41内に設けられる副燃焼室43と、ピストンの移動方向及び吸排気方向と直交する方向に並んで設けられる一対の吸気ポート2a、2bと、を有する内燃機関1であって、一対の吸気ポート2、2bから主燃焼室41内へと流れ込む一対の吸気がなす角度を変更する吸気ポートベーン71と、吸気ポートベーン71を作動させるベーンアクチュエータ72と、内燃機関1の運転状態に応じて、ベーンアクチュエータ72を制御するタンブル流コントロールユニット75と、を備え、内燃機関1の運転状態に応じて主燃焼室41内への1対の吸気の流入方向を変更して、気筒30内でのタンブル流の軸線の位置を移動させる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダヘッドと、シリンダと、ピストンと、に囲まれて形成される主燃焼室と、
前記主燃焼室内に設けられる副燃焼室と、
前記ピストンの移動方向及び吸排気方向と直交する方向に並んで設けられる一対の吸気ポートと、を有する内燃機関であって、
前記一対の吸気ポートから前記主燃焼室内へと流れ込む一対の吸気がなす角度を変更する変更手段と、
前記内燃機関の運転状態に応じて、前記変更手段を制御する制御部と、を備える、
ことを特徴とする内燃機関。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
過給機を更に備え、
前記制御部は、前記過給機の過給領域では一対の吸気の角度が平行となるように前記変更手段を制御し、前記過給機の非過給領域では一対の吸気の角度が平行とならないように前記変更手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
【請求項3】
前記変更手段は、前記一対の前記吸気ポートの前記ピストンの移動方向に直交する方向の壁面にそれぞれ設けられる板状部材で形成され、
前記制御部は、前記板状部材の角度を制御する、
ことを特徴とする請求項1また2に記載の内燃機関。
【請求項4】
前記制御部は、
一対の前記吸気ポートは、前記主燃焼室に向かうにつれて互いに離れるように設けられており、
前記変更手段は、前記板状部材を前記吸気ポートの前記ピストンの移動方向に直交する方向の壁面に平行にすることで、前記主燃焼室において発生する吸気のタンブル流の回転軸が前記主燃焼室の略中心に位置するようにし、前記板状部材を前記吸気ポートの前記ピストンの移動方向に直交する方向の壁面から立ち上げることで前記回転軸が前記主燃焼室の略中心から吸排気方向にずれた位置となるようにする、
ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
【請求項5】
前記内燃機関は、目標空燃比をストイキで制御される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関。
【請求項6】
シリンダヘッドと、シリンダと、ピストンと、に囲まれて形成される燃焼室と、
前記燃焼室に吸気を供給する吸気ポートと、を有する内燃機関であって、
前記吸気ポートの前記ピストンの移動方向に直交する方向の壁面である側壁に、吸気流れ方向に延びる弁体が前記ピストンの移動方向及び吸気流れ方向に直交する方向に間隔を置いて一対設けられ、前記弁体の吸気流れ方向上流側端部にピストンの移動方向に延びて設けられる回転支持軸と、前記回転支持軸を中心に前記弁体の前記側壁に対する角度を変更するように前記弁体を回転させるアクチュエータと、前記アクチュエータを制御する制御部と、を備える、
ことを特徴とする内燃機関。
【請求項7】
前記吸気ポートは、前記ピストンの移動方向と直交する方向に並んで一対設けられ、
前記弁体及び前記回転支持軸は、各前記吸気ポートに設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の筒内への吸気流の制御技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
自動車に使用されるガソリンエンジン等の内燃機関の多くは、吸気通路や燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)と、筒内の燃焼室に臨んで配置される点火装置(点火プラグ)を有している。
更に特許文献1には、燃焼室(主燃焼室)内に、副燃焼室を備えた内燃機関が開示されている。特許文献1に記載された内燃機関では、副燃焼室内に比較的燃料濃度の高い混合気を供給し、点火装置によって副燃焼室内の混合気に着火することで、副燃焼室から火炎が主燃焼室に噴射(噴出)して主燃焼室内の混合気を燃焼させる構成になっている。これにより、主燃焼室内の混合気の着火性を向上させて内燃機関の出力を向上させることができ、あるいは主燃焼室内の燃料濃度を低くして燃費を向上させることが可能である。
【0003】
一方、内燃機関において、混合気の燃焼効率を向上させるために、筒内で吸気によりタンブル流を発生させることが有効であることが知られている。例えば特許文献2には、可動式の弁体により吸気通路内で吸気を上部に偏って通過させるような装置を備えた内燃機関が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-206960号公報
特開2017-89511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように、副燃焼室を有する内燃機関において、噴射孔の大きさ等の副燃焼室の形状は変更できるものではないので、負荷等の内燃機関の運転状態に応じて副燃焼室から主燃焼室への火炎の強さを変更することができず、広い運転領域で火炎の強さ、即ち主燃焼室内の混合気の燃焼強度を適切にすることが困難である。
また、特許文献2では内燃機関の運転状態に応じて筒内でのタンブル流の強度を制御することは可能であるが、強すぎるタンブル流は燃焼強度を過度に強くし、内燃機関の汚破損につながる。一方、タンブル流を弱くすると、主燃焼室内の空気と燃料との予混合が不十分となる。よって、内燃機関の広い運転領域において燃焼強度を適切にすることが困難である。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、タンブル流を適切に制御し、広い運転領域で燃焼効率の高い内燃機関を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の内燃機関は、シリンダヘッドと、シリンダと、ピストンと、に囲まれて形成される主燃焼室と、前記主燃焼室内に設けられる副燃焼室と、前記ピストンの移動方向及び吸排気方向と直交する方向に並んで設けられる一対の吸気ポートと、を有する内燃機関であって、前記一対の吸気ポートから前記主燃焼室内へと流れ込む一対の吸気がなす角度を変更する変更手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて、前記変更手段を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
これにより、内燃機関の運転状態に応じて、主燃焼室内において発生する吸気のタンブル流の回転軸を移動させて、タンブル流の崩壊タイミングを変更させることができる。したがって、内燃機関の運転領域に応じて、主燃焼室内での燃料と吸気との混合を促して燃焼効率を向上させることと、必要以上の燃焼を抑制することの両立を図ることができる。
好ましくは、過給機を更に備え、前記制御部は、前記過給機の過給領域では一対の吸気の角度が平行となるように前記変更手段を制御し、前記過給機の非過給領域では一対の吸気の角度が平行とならないように前記変更手段を制御するとよい。
【0009】
これにより、過給領域ではタンブル流の回転軸を主燃焼室内の中心位置より排気側に位置させ、タンブル流を抑制して過剰な燃焼を抑制し、非過給領域ではタンブル流の回転軸を主燃焼室内の中心位置近辺にして、タンブル流を維持し易くして燃焼を補助することができる。
好ましくは、前記変更手段は、前記一対の前記吸気ポートの前記ピストンの移動方向に直交する方向の壁面にそれぞれ設けられる板状部材で形成され、前記制御部は、前記板状部材の角度を制御するとよい。
【0010】
これにより、簡単な構造で主燃焼室内への吸気の流入方向を制御して、タンブル流の回転軸の位置を変更させることができる。
好ましくは、一対の前記吸気ポートは、前記主燃焼室に向かうにつれて互いに離れるように設けられており、前記変更手段は、前記板状部材を前記吸気ポートの前記ピストンの移動方向に直交する方向の壁面に平行にすることで前記回転軸が前記主燃焼室の略中心に位置するようにし、前記板状部材を前記吸気ポートの前記ピストンの移動方向に直交する方向の壁面から立ち上げることで前記回転軸が前記主燃焼室の略中心から吸排気方向にずれた位置となるようにするとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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