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公開番号2024124944
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023032942
出願日2023-03-03
発明の名称排気浄化装置の取り外し判定装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20240906BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】排気浄化装置が排気管から撤去されているか否かの判定精度を向上させることが可能な排気浄化装置の取り外し判定装置を提供する。
【解決手段】エンジンの排気経路に設けられた排気浄化装置に流入する排ガスの温度の変化および流出する排ガスの温度の変化に基づいて、排気浄化装置の取り外し判定処理を行う排気浄化装置の取り外し判定装置であって、コントローラは、エンジンの出力の実測値と推定値との差異が所定値以上である第1状態が所定時間以上、継続しているか否かを判定し(ステップS3)、エンジンの出力が第1状態であると判定された場合には(ステップS3でYES)、取り外し判定処理を実行することを禁止する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載されたエンジンと、前記エンジンの排気経路に設けられ、前記エンジンの排ガスを浄化する排気浄化装置とを備え、前記排気浄化装置に流入する前記排ガスの温度の変化、および、前記排気浄化装置から流出する前記排ガスの温度の変化に基づいて、前記排気浄化装置が前記排気経路上から取り外されているか否かを判定する取り外し判定処理を行うように構成された排気浄化装置の取り外し判定装置であって、
前記エンジンを制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記エンジンの出力の実測値と、前記エンジンを制御するためのパラメータに基づいて算出した前記エンジンの出力の推定値と、の差異が所定値以上である状態が所定時間以上、継続している第1状態であることを判定し、
前記エンジンの出力が前記第1状態である場合には、前記取り外し判定処理を実行することを禁止する
ことを特徴とする排気浄化装置の取り外し判定装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
車両に搭載されたエンジンと、前記エンジンの排気経路に設けられ、前記エンジンの排ガスを浄化する排気浄化装置とを備え、前記排気浄化装置に流入する前記排ガスの温度の変化、および、前記排気浄化装置から流出する前記排ガスの温度の変化に基づいて、前記排気浄化装置が前記排気経路上から取り外されているか否かを判定する取り外し判定処理を行うように構成された排気浄化装置の取り外し判定装置であって、
前記エンジンを制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記エンジンが出力しているトルクの実測値が、予め定められたトルク閾値以上である第2状態であることを判定し、
前記エンジンのトルクが前記第2状態である場合には、前記取り外し判定処理を実行し、
前記エンジンのトルクが前記第2状態ではない場合には、前記取り外し判定処理を実行することを禁止する
ことを特徴とする排気浄化装置の取り外し判定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の排気浄化装置の取り外し判定装置であって、
前記コントローラは、
前記エンジンに燃料の供給停止と点火時期の遅角制御とのいずれかを含む外的要因によるトルクダウンが発生したことを判定し、
前記外的要因によるトルクダウンが発生している場合には、前記エンジンが前記第1状態であることの判定を実行することなく、前記取り外し判定処理を実行することを禁止する
ことを特徴とする排気浄化装置の取り外し判定装置。
【請求項4】
請求項1または3に記載の排気浄化装置の取り外し判定装置であって、
前記コントローラは、
前記エンジンの出力が前記第1状態ではない場合には、前記エンジンが出力しているトルクの実測値が、予め定められたトルク閾値以上である第2状態であることを判定し、
前記エンジンのトルクが前記第2状態である場合には、前記取り外し判定処理を実行し、
前記エンジンのトルクが前記第2状態ではない場合には、前記取り外し判定処理を実行することを禁止する
ことを特徴とする排気浄化装置の取り外し判定装置。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の排気浄化装置の取り外し判定装置であって、
前記車両は、
駆動力源であるモータと、
複数の回転要素を有し、前記モータ、前記エンジンおよび駆動輪のそれぞれが前記複数の回転要素における異なる回転要素に連結される動力分割機構と、
前記モータの回転数を検出するレゾルバと、をさらに備え、
前記コントローラは、
前記レゾルバによって検出した前記モータの回転数に基づいて前記エンジンの動作状態に関するパラメータの前記実測値を算出するように構成されている
ことを特徴とする排気浄化装置の取り外し判定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気を浄化する装置が排気管から取り外されていることを判定する装置に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、排気後処理装置が排気管から取り外されたことを検知するための内燃機関の制御装置が開示されている。特許文献1の装置では、排気後処理装置として三元触媒を有するPM捕集装置を備えており、そのPM捕集装置に流入するもしくは流出する排気の温度あるいは排気圧力の差圧(前後差圧)に基づいて、PM捕集装置が取り外されていることを判定する。具体的には、特許文献1の装置は、PM捕集装置に流入する排気の温度である第1排気温度の時間変化率と、PM捕集装置から流出した排気の温度である第2排気温度の時間変化率との相違に基づいて、PM補修装置が取り外されていることを判定する第1取り外し診断と、PM捕集装置の入口側と出口側との前後差圧に基づいて、取り外し状態であることを判定する第2取り外し診断と、を実行する。特許文献1の装置では、吸入空気流量または排気流量が第1の所定流量未満であれば第1取り外し診断を実施し、吸入空気流量又は排気流量が第1の所定流量、又は第1の所定流量よりも大きい第2の所定流量以上であれば、第2取り外し診断によってPM補修装置が取り外されていることの判定を実施する。
【0003】
特許文献1によれば、排気流量が多くなるほど、PM捕集装置に熱を奪われたり、逆にPM捕集装置から熱を受けたりした場合の、PM捕集装置を通過する排気の温度変化が少なくなり、第1取り外し診断による取り外し状態であるか否かの判定精度は低くなる。そのため、特許文献1の装置では、上述したような内燃機関からの排ガスが増大しているような条件下において第1取り外し診断を実施するように構成されている。また、その第1取り外し診断では、第1排気温度の時間変化率の絶対値と、第2排気温度の時間変化率の絶対値との差分値を算出し、ある一定期間におけるその差分値の積算値が所定閾値未満以上であれば、PM捕集装置が取り外されていない正常状態である、と判断するように構成されている。
【0004】
特許文献2には、ガソリンで運転される内燃機関の排ガス通路内の粒子フィルタを監視するための方法および装置が開示されている。特許文献2の記載によれば、粒子フィルタ内に堆積するカーボン粒子が燃焼された場合、排ガスの温度に所定の変化(差異)が発生する。そのため、特許文献2の装置では、粒子フィルタの流入側および流出側のそれぞれに温度センサを設けることによって粒子フィルタの前後の温度変化を監視するように構成されている。特許文献2には、そのような構成により、上述した所定の変化が生じなかった場合には、粒子フィルタが取り外されていると判定することができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-112039号公報
特許第6283742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の装置では、PM捕集装置の熱容量を利用して、PM捕集装置に流入する排ガスの温度と流出する排ガスの温度との絶対値の差分値の積算値に基づいてPM捕集装置の取り外しを検出する。一方で、内燃機関には、始動時などに燃焼状態が不安定になる場合がある。その場合には、燃焼状態が安定している場合と比較して、PM捕集装置に流入する排ガスの流量が減少する、あるいは、温度が低くなってしまう可能性がある。そのため、特許文献1の装置や、特許文献2の装置のように、PM捕集装置や粒子フィルタの上流側および下流側における排ガスの温度差に基づいてそれらが取り外されていることを判定する場合には、誤判定が発生してしまう可能性がある。
【0007】
また、特許文献1の装置では、吸入空気量が第1の所定流量未満である場合に第1の取り外し診断を実施するように構成されている。しかしながら、そのような条件を満たす場合であっても、内燃機関の燃焼状態が不安定である場合には、実際にエンジンから排出されるガスの量や温度の変化が、燃焼状態が安定している場合とは異なる可能性があり、誤判定に繋がるおそれがある。したがって、特許文献1あるいは特許文献2に開示されている装置では、PM捕集装置もしくは粒子フィルタが意図せず取り外されていることを正しく検出することができない可能性があった。
【0008】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、排気浄化装置が排気管から撤去されているか否かの判定精度を向上させることが可能な排気浄化装置の取り外し判定装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するために、車両に搭載されたエンジンと、前記エンジンの排気経路に設けられ、前記エンジンの排ガスを浄化する排気浄化装置とを備え、前記排気浄化装置に流入する前記排ガスの温度の変化、および、前記排気浄化装置から流出する前記排ガスの温度の変化に基づいて、前記排気浄化装置が前記排気経路上から取り外されているか否かを判定する取り外し判定処理を行うように構成された排気浄化装置の取り外し判定装置であって、前記エンジンを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記エンジンの出力の実測値と、前記エンジンを制御するためのパラメータに基づいて算出した前記エンジンの出力の推定値と、の差異が所定値以上である状態が所定時間以上、継続している第1状態であることを判定し、前記エンジンの出力が前記第1状態である場合には、前記取り外し判定処理を実行することを禁止することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明は、車両に搭載されたエンジンと、前記エンジンの排気経路に設けられ、前記エンジンの排ガスを浄化する排気浄化装置とを備え、前記排気浄化装置に流入する前記排ガスの温度の変化、および、前記排気浄化装置から流出する前記排ガスの温度の変化に基づいて、前記排気浄化装置が前記排気経路上から取り外されているか否かを判定する取り外し判定処理を行うように構成された排気浄化装置の取り外し判定装置であって、前記エンジンを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記エンジンが出力しているトルクの実測値が、予め定められたトルク閾値以上である第2状態であることを判定し、前記エンジンのトルクが前記第2状態である場合には、前記取り外し判定処理を実行し、前記エンジンのトルクが前記第2状態ではない場合には、前記取り外し判定処理を実行することを禁止することを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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