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公開番号2024086457
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201591
出願日2022-12-16
発明の名称モータ制御装置
出願人カヤバ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類H02P 23/00 20160101AFI20240620BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータの給電系の異常を適切に検出する。
【解決手段】モータ制御装置11は、複数のスイッチング素子T1と、スイッチング素子T1とモータ10の各相とを接続する複数の給電線16と、給電線16のそれぞれに設けられるリレー素子T3と、リレー素子T3と並列に給電線16のそれぞれに設けられるダイオードであるボディダイオードD3と、給電線16の、リレー素子T3とモータ10との間の位置における電圧を検出する電圧検出部18とを含む。リレー素子T3は、ドレインがスイッチング素子T1側に位置し、ソースがモータ10側に位置しており、ボディダイオードD3は、アノードがモータ10側に位置し、カソードがスイッチング素子T1側に位置する。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
モータに電圧を印加する複数のスイッチング素子と、
前記スイッチング素子と前記モータの各相とを接続する複数の給電線と、
前記給電線のそれぞれに設けられて、前記スイッチング素子と前記モータとの接続及び遮断を切り替えるリレー素子と、
前記リレー素子と並列に前記給電線のそれぞれに設けられるダイオードであるボディダイオードと、
前記給電線の、前記リレー素子と前記モータとの間の位置における電圧を検出する電圧検出部と、
を含み、
前記リレー素子は、ドレインが前記スイッチング素子側に位置し、ソースが前記モータ側に位置しており、
前記ボディダイオードは、アノードが前記モータ側に位置し、カソードが前記スイッチング素子側に位置する、
モータ制御装置。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記スイッチング素子と前記リレー素子とを制御する素子制御部と、
前記電圧検出部で検出された電圧に基づいて異常判定を行う判定部と、
を含み、
前記判定部は、
前記素子制御部によって、複数の前記スイッチング素子の1つである第1スイッチング素子をオンさせて他の前記スイッチング素子をオフさせた状態における、前記電圧検出部による電圧の検出結果から、所定時間における平均電圧値を算出し、
前記平均電圧値と基準電圧範囲とに基づいて、異常判定を行う、
請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記素子制御部によって、前記リレー素子をオフさせ、かつ、前記第1スイッチング素子をオンさせて他の前記スイッチング素子をオフさせた状態における、前記第1スイッチング素子に接続された第1給電線での平均電圧値を算出し、
前記第1給電線での平均電圧値が第1基準電圧範囲内である場合に、前記第1給電線に設けられたリレー素子が異常であると判定する、
請求項2に記載のモータ制御装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記素子制御部によって、前記リレー素子をオンさせ、かつ、前記第1スイッチング素子をオンさせて他の前記スイッチング素子をオフさせた状態における、前記第1スイッチング素子に接続された第1給電線での平均電圧値を算出し、
前記第1給電線での平均電圧値が第2基準電圧範囲外である場合に、前記第1給電線に設けられたリレー素子が異常であると判定し、
前記第1給電線以外の給電線での平均電圧値が第3基準電圧範囲内である場合に、前記第1給電線に設けられたリレー素子と前記モータとの間の接続が異常であると判定する、
請求項2に記載のモータ制御装置。
【請求項5】
前記第2基準電圧範囲は、電源部からの出力電圧値と前記スイッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比とに基づいて設定され、
前記第3基準電圧範囲は、前記電源部から電流が供給されない場合に検出が想定される電圧値に設定される
請求項4に記載のモータ制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ制御装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
電動パワーステアリング装置などに用いられるモータには、モータと駆動回路との接続及び遮断を切り替える相開放FETが設けられる場合がある。特許文献1には、この相開放FETの異常を検出するために、3つのアームのうちで特定の一相に対応する上側FETのみをオンさせ、それ以外の全ての上側FET及び下側FETをオフさせ、全ての相開放FETをオンさせた状態で、電圧検出部により3つのアームの中点電圧を検出する旨が記載されている。図1Aは、特許文献1に係るモータ駆動系の模式的な回路図である。図1Aに示すように、特許文献1においては、U相においては、スイッチング素子である上側FET22aと下側FET23aとが直列に接続されている。また、U相においては、それらのFETの中点Puとモータ10との間に、相開放FET24uが設けられ、相開放FET24uよりも上側FET22a側に、電流センサ26uが設けられている。相開放FET24uのボディダイオードDは、アノードが上側FET22aに接続される順接続となっている。また、中点Puには、マイコン21が接続されており、マイコン21と中点との間には、分圧抵抗R3、R4の直列回路からなる各相電圧検出部27uが設けられている。V相、W相についても回路構成は同様となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-240171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、相開放FETのオープン判定の際に、上側FET22aのみをオンにして他の上側FET及び下側FETをオフにする旨が記載されている。この場合、全ての相開放FETが正常である場合には、各相電圧検出部27u、27v、27wにおいては、電源電圧+Vccが検出される。また、相開放FET24uがオープン異常である場合には、相開放FET24uのボディダイオードDから後段側に電流が流れるので、正常時と同様に、各相電圧検出部27u、27v、27wにおいては、電源電圧+Vccが検出される。このように、特許文献1においては、相開放FET24uが正常である場合と異常である場合とで、検出される電圧が同じとなるため、特定の一相の相開放FETの異常を、他の相に電流を流した場合の電圧の検出結果に基づいて検出している。すなわち、特定の一相に電流を流して、その一相以外の二相に対応するアームのそれぞれの中点電圧のいずれか一方が電源電圧と異なる電圧である場合、電源電圧と異なる電圧を示す相に対応する相開放スイッチにオープン異常が生じたと判定する。すなわち、V相の相開放FET24vのオープン異常を判定する場合には、例えばU相の上側FET22aのみをオンにして、U相に電流を流す。相開放FET24vがオープン異常でない場合、U相に流れる電流は、モータ10、相開放FET24vを通って、各相電圧検出部27vに流れるとともに、モータ10、相開放FET24wを通って、各相電圧検出部27wに流れるため、各相電圧検出部27v及び各相電圧検出部27w(マイコン21)は電源電圧+Vccを検出する。一方、相開放FET24vがオープン異常である場合、相開放FET24vで電流が流れないため、各相電圧検出部27vは電圧を検出せず(0Vとなる)、各相電圧検出部27wは電源電圧+Vccを検出する。なお、いずれの場合もU相は各相電圧検出部27uにより電源電圧+Vccが検出される。
【0005】
ここで、モータと駆動回路との間には、電源電圧に応じた電圧が発生するが、例えば運転者により手動でステアリング操作が行われた場合には、誘起電力が発生して、モータと駆動回路との間の電圧が変動することがある。また、運転者によるステアリング操作以外の原因でも、モータと駆動回路との間の電圧が変動することも想定される。このようにモータと駆動回路との間の電圧が変動した場合には、電流を流した一相以外の二相の電流検出部には、モータを通った電流が流れるため、検出する電流が不安定となるおそれがある。例えば、特許文献1において上述のV相の相開放FET24vのオープン異常を判定する場合には、各相電圧検出部27uにはモータを通る前の電流が流れ、各相電圧検出部27vには電流が流れず、各相電圧検出部27wには、モータを通った電流が流れる。そのため例えば、各相電圧検出部27uでは電源電圧が検出され、各相電圧検出部27vでは0Vが検出され、各相電圧検出部27wでは電源電圧にモータの誘起電圧を加えた電圧が検出される。従って、特許文献1の方法では、各相電圧検出部27v、27wで互いに異なる電圧が検出されることになり、誤判定を招いて、モータの給電系の異常を適切に検出できなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、モータの給電系の異常を適切に検出可能なモータ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るモータ制御装置は、モータに電圧を印加する複数のスイッチング素子と、前記スイッチング素子と前記モータの各相とを接続する複数の給電線と、前記給電線のそれぞれに設けられて、前記スイッチング素子と前記モータとの接続及び遮断を切り替えるリレー素子と、前記リレー素子と並列に前記給電線のそれぞれに設けられるダイオードであるボディダイオードと、前記給電線の、前記リレー素子と前記モータとの間の位置における電圧を検出する電圧検出部と、前記スイッチング素子と前記リレー素子とを制御する素子制御部と、前記電圧検出部で検出された電圧に基づいて異常判定を行う判定部と、を含み、前記リレー素子は、ドレインが前記スイッチング素子側に位置し、ソースが前記モータ側に位置しており、前記ボディダイオードは、アノードが前記モータ側に位置し、カソードが前記スイッチング素子側に位置する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、モータの給電系の異常を適切に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1Aは、特許文献1に係るモータ駆動系の模式的な回路図である。
図1Bは、本実施形態に係るモータシステムの模式的な回路図である。
図2は、制御装置の模式的なブロック図である。
図3は、スイッチング素子及びリレー素子がクローズの状態を示す模式図である。
図4は、スイッチング素子がクローズでありリレー素子がオープンの状態を示す模式図である。
図5は、スイッチング素子及びリレー素子がクローズであるが、リレー素子とモータとが接続されていない状態を示す模式図である。
図6は、第1状態における異常判定の処理フローを説明するフローチャートである。
図7は、第2状態における異常判定の処理フローを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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