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公開番号2024086346
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201429
出願日2022-12-16
発明の名称油圧クラッチとこの油圧クラッチを備えた作業車用走行動力伝達装置
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人R&C
主分類F16D 25/12 20060101AFI20240620BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】クラッチボディにおけるクラッチ板支持部に係止された複数枚の第1クラッチ板、クラッチハブに係止された複数枚の第2クラッチ板を備える油圧クラッチにおいて第1クラッチ板および第2クラッチ板を効率よく冷却することを可能にする。
【解決手段】クラッチハブ51に、クラッチハブ51の内部から第1クラッチ板58及び第2クラッチ板60に向けて潤滑油を供給する給油孔75が貫設されている。クラッチハブ51の内部においてクラッチハブ51とクラッチボディ50の回転中心Zとの間の箇所に、クラッチハブ51の内部に潤滑油を注入する注入口76が備えられている。クラッチハブ51の内周部のうち、注入口76に対向する対向部分77に対してクラッチハブ51の回転中心Zに沿う方向での一端部51aが位置する側に位置する一端側部分78が、一端部51aの側ほど半径が小さい傾斜内周面に形成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
クラッチボディと、
前記クラッチボディに備えられた筒状のクラッチ板支持部の内部に位置する筒状のクラッチハブと、
前記クラッチ板支持部に係止され、前記クラッチボディの回転中心に沿う方向に並ぶ複数枚の第1クラッチ板と、
前記クラッチハブに係止され、前記回転中心に沿う方向に並ぶ複数枚の第2クラッチ板と、
前記クラッチハブに貫設され、前記クラッチハブの内部から前記第1クラッチ板および前記第2クラッチ板に向けて潤滑油を供給する給油孔と、
前記クラッチハブの内部に潤滑油を注入する注入口と、が備えられ、
前記注入口は、前記クラッチハブの内部において前記クラッチハブと前記回転中心との間の箇所に位置し、
前記クラッチハブの内周部のうち、前記注入口に対向する対向部分に対して前記クラッチハブの前記回転中心に沿う方向での一端部が位置する側に位置する一端側部分が前記一端部の側ほど半径が小さい傾斜内周面に形成されている油圧クラッチ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記対向部分が前記回転中心に平行な平行内周面に形成されている請求項1に記載の油圧クラッチ。
【請求項3】
前記注入口は、前記クラッチハブの内部において前記クラッチハブの前記回転中心に沿う方向での両端部の間の部位に対向する箇所に位置し、
前記クラッチハブの内周部のうち、前記注入口に対向する対向部分に対して前記クラッチハブの前記回転中心に沿う方向での他端部が位置する側に位置する他端側部分が前記他端部の側ほど半径が小さい傾斜内周面に形成されている請求項1に記載の油圧クラッチ。
【請求項4】
前記クラッチ板支持部に、前記クラッチボディの内部から外部に潤滑油を排出する排油孔が貫設されている請求項1に記載の油圧クラッチ。
【請求項5】
前記クラッチハブの前記回転中心に沿う方向における複数箇所のそれぞれにおいて、前記給油孔が前記クラッチハブの周方向に間隔を隔てて並んでいる請求項1に記載の油圧クラッチ。
【請求項6】
前記複数箇所の隣り合う箇所において、隣り合う一方の箇所の前記給油孔と、隣り合う他方の箇所の前記給油孔とが前記クラッチハブの周方向に位置ずれしている請求項5に記載の油圧クラッチ。
【請求項7】
前記クラッチボディの内部に、前記第1クラッチ板および前記第2クラッチ板の押圧および押圧解除を行うクラッチピストン、前記クラッチピストンを押圧解除側に戻し操作するリターンスプリング、および、前記リターンスプリングを受け止め支持するストッパーが設けられ、
前記ストッパーに、前記クラッチハブの内部に入り込む入込み部が備えられ、
前記入込み部に前記注入口が開口されている請求項1に記載の油圧クラッチ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の油圧クラッチを2つ有する前後進切換え部、および、動力源からの動力を変速して前記前後進切換え部に出力する変速部を備え、
前記前後進切換え部は、前記2つの油圧クラッチのうちの一方の油圧クラッチが入りに切り換えられると、前記変速部からの動力を前進動力に変換して走行装置に向けて出力し、前記2つの油圧クラッチのうちの他方の油圧クラッチが入りに切り換えられると、前記変速部からの動力を後進動力に変換して前記走行装置に向けて出力する作業車用走行動力伝達装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧クラッチとこの油圧クラッチを備えた作業車用走行動力伝達装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されるように、クラッチボディと、クラッチボディに備えられた筒状のクラッチ板支持部の内部に位置する筒状のクラッチハブ(クラッチ板取付部)と、クラッチ板支持部に係止され、クラッチボディの回転中心に沿う方向に並ぶ複数枚の第1クラッチ板(クラッチ板)と、クラッチハブに係止され、前記回転中心に沿う方向に並ぶ複数枚の第2クラッチ板(クラッチ板)と、が備えられた油圧クラッチがある。この油圧クラッチでは、クラッチハブに形成され、第1クラッチ板および第2クラッチ板に潤滑油を送液する給油孔(通孔)が備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開平3-65027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の油圧クラッチでは、クラッチハブの内部に供給された潤滑油がクラッチハブやクラッチボディの回転によって付与される遠心力によってクラッチハブの内周部に打ち付けられ、打ち付けられた潤滑油は、クラッチハブの内周部において、クラッチハブの回転中心に沿う方向での端部の側に流れる。内周部に打ち付けられた潤滑油がクラッチハブの端部側に流れ易いほど、潤滑油がクラッチハブの給油孔に流入し難いので第1クラッチ板および第2クラッチ板に届き難くて第1クラッチ板および第2クラッチ板を効率よく冷却できない。
【0005】
本発明は、クラッチハブに貫設された給油孔を備えるものにおいて、第1クラッチ板および第2クラッチ板を効率よく冷却することができる油圧クラッチ、および、第1クラッチ板および第2クラッチ板を効率よく冷却しながら前後進切換えを行うことができる作業車用走行動力伝達装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による油圧クラッチは、
クラッチボディと、前記クラッチボディに備えられた筒状のクラッチ板支持部の内部に位置する筒状のクラッチハブと、前記クラッチ板支持部に係止され、前記クラッチボディの回転中心に沿う方向に並ぶ複数枚の第1クラッチ板と、前記クラッチハブに係止され、前記回転中心に沿う方向に並ぶ複数枚の第2クラッチ板と、前記クラッチハブに貫設され、前記クラッチハブの内部から前記第1クラッチ板および前記第2クラッチ板に向けて潤滑油を供給する給油孔と、前記クラッチハブの内部に潤滑油を注入する注入口と、が備えられ、前記注入口は、前記クラッチハブの内部において前記クラッチハブと前記回転中心との間の箇所に位置し、前記クラッチハブの内周部のうち、前記注入口に対向する対向部分に対して前記クラッチハブの前記回転中心に沿う方向での一端部が位置する側に位置する一端側部分が前記一端部の側ほど半径が小さい傾斜内周面に形成されている。
【0007】
本構成によると、クラッチハブの内部においてクラッチハブと回転中心との間の中間箇所に位置する注入口からクラッチハブの内部に潤滑油が注入されるので、潤滑油がクラッチハブの内部に的確に供給される。クラッチハブの内部に供給された潤滑油がクラッチハブやクラッチボディの回転によって付与される遠心力によってクラッチハブの内周部に打ち付けられる。内周部に打ち付けられた潤滑油は、内周部において内周部の端部側に流れようとするが、内周部の一端側部分は傾斜内周面であるので、一端側部分においては、内周部の一端部の側に至るほど潤滑油に付与される遠心力が小さくなって内周部の一端部の側に流れようとする潤滑油の流れの勢いが抑制されるので内周部に打ち付けられた潤滑油を給油孔に流入し易くできる。クラッチハブの内部に的確に供給された潤滑油を給油孔に流入し易くできるので、かつ潤滑油が給油孔に流入し易いので、給油孔から第1クラッチ板および第2クラッチ板に潤滑油を多く供給して第1クラッチ板および第2クラッチ板を効率よく冷却することができる。
【0008】
本発明においては、
前記対向部分が前記回転中心に平行な平行内周面に形成されていると好適である。
【0009】
本構成によると、対向部分が平行内周面であるので、対向部分が一端側部分の傾斜内周面が延長する傾斜内周面である場合に比べ、対向部分に打ち付けられた潤滑油の一端側部分への流れの勢いが抑制されてクラッチハブの内周部に打ち付けられた潤滑油を給油孔に流入し易くでき、第1クラッチ板および第2クラッチ板に潤滑油を多く供給することができる。
【0010】
本発明においては、
前記注入口は、前記クラッチハブの内部において前記クラッチハブの前記回転中心に沿う方向での両端部の間の部位に対向する箇所に位置し、前記クラッチハブの内周部のうち、前記注入口に対向する対向部分に対して前記クラッチハブの前記回転中心に沿う方向での他端部が位置する側に位置する他端側部分が前記他端部の側ほど半径が小さい傾斜内周面に形成されていると好適である。
(【0011】以降は省略されています)

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