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公開番号2024083732
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197712
出願日2022-12-12
発明の名称接着剤転写方法及び接着剤転写装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類B32B 37/14 20060101AFI20240617BHJP(積層体)
要約【課題】接着剤が形成されたフィルムを対象物に貼り付け及び剥離することで対象物に接着剤を転写する場合の接着剤の転写に要する時間を短くする。
【解決手段】フィルムの表面に形成された接着剤を対象物に転写する接着剤転写方法であって、フィルムを裏面側から押圧部材によって対象物に対し押圧する押圧工程と、押圧部材を対象物の一端から他端に向けて一定の移動方向で移動させる移動工程と、を有し、移動工程において、フィルムは、押圧部材によって押圧されている被押圧部より移動方向で下流側にある下流部が対象物から離間し、かつ、被押圧部より移動方向で上流側にある上流部が対象物から離間した状態で保持され、下流部に形成されていた接着剤の一部が上流部において剥離することで接着剤の一部が対象物に転写される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
フィルムの表面に形成された接着剤を対象物に転写する接着剤転写方法であって、
前記フィルムを裏面側から押圧部材によって前記対象物に対し押圧する押圧工程と、
前記押圧部材を前記対象物の一端から他端に向けて一定の移動方向で移動させる移動工程と、
を有し、
前記移動工程において、前記フィルムは、前記押圧部材によって押圧されている被押圧部より前記移動方向で下流側にある下流部が前記対象物から離間し、かつ、前記被押圧部より前記移動方向で上流側にある上流部が前記対象物から離間した状態で保持され、前記下流部に形成されていた前記接着剤の一部が前記上流部において剥離することで前記接着剤の一部が前記対象物に転写されることを特徴とする接着剤転写方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記移動工程において、前記フィルムの前記移動方向で上流側の端部を支持する高さである上流側支持高さ、及び、前記フィルムの前記移動方向で下流側の端部を支持する高さである下流側支持高さは、前記押圧部材の前記移動方向における位置に応じて変化する請求項1に記載の接着剤転写方法。
【請求項3】
前記押圧部材が前記移動方向に移動するにつれて、前記上流側支持高さは高くなり、前記下流側支持高さは低くなる請求項2に記載の接着剤転写方法。
【請求項4】
前記下流側支持高さが低くなる速度は、前記押圧部材の前記移動方向における位置に応じて可変である請求項3に記載の接着剤転写方法。
【請求項5】
前記下流側支持高さが低くなる速度は、前記押圧部材が前記対象物の前記一端から前記他端に移動するにつれて遅くなる請求項4に記載の接着剤転写方法。
【請求項6】
前記押圧工程において、前記押圧部材に加えて、前記押圧部材より前記移動方向で上流側において前記フィルムを裏面側から補助押圧部材によって前記対象物に向かって押圧し、
前記移動工程において、前記補助押圧部材を前記押圧部材とともに前記移動方向に移動させることで、前記フィルムの前記上流部と前記対象物との距離を調節する請求項1~5のいずれか1項に記載の接着剤転写方法。
【請求項7】
前記押圧工程において、前記押圧部材に加えて、前記押圧部材より前記移動方向で上流側において前記フィルムを裏面側から補助押圧部材によって前記対象物に対して押圧し、
前記移動工程において、前記補助押圧部材を前記押圧部材とともに前記移動方向に移動させることで、前記フィルムは、前記上流部のうち、前記被押圧部から前記補助押圧部材によって押圧されている上流側被押圧部までの部分は前記対象物に密着し、前記上流側被押圧部より前記移動方向で上流側にある部分が前記対象物から離間した状態で保持される請求項1~5のいずれか1項に記載の接着剤転写方法。
【請求項8】
前記押圧工程において、前記押圧部材と前記補助押圧部材との前記移動方向での距離を変更可能である請求項6に記載の接着剤転写方法。
【請求項9】
前記移動工程において、前記フィルムの前記移動方向で上流側の端部は前記対象物の表面より高い位置で支持され、前記フィルムの前記上流部と前記対象物の表面とのなす角である上流側角は0°より大きい請求項1~5のいずれか1項に記載の接着剤転写方法。
【請求項10】
前記上流側角は70°より小さい請求項9に記載の接着剤転写方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は接着剤転写方法及び接着剤転写装置に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
今日の微細加工業界では、複数の基板を積層した様々な構造体が知られている。そのような構造体では、所望の機能が得られるように、基板の構造(形状)が工夫されている。各種インクジェット記録装置に搭載されている液体吐出ヘッドは、複数の基板を積層した構造体の一種である。液体吐出ヘッドでは、インクを吐出する機能が得られるように、基板の構造が工夫されている。例えば、液体吐出ヘッドは内部に圧電素子と圧力室を有し、圧電素子に電圧を印加することにより圧電素子が変形し、圧電素子の変形により圧力室が収縮する。そして、圧力室の収縮により、圧力室内のインクが、圧力室の一端に形成された吐出口から吐出される。液体吐出ヘッド等の構造体は、接着剤で基板同士を接着(接合)して製造される。このような基板同士の接着に用いる接着剤を基板に塗布する方法として、特許文献1には、接着剤が展開されたフィルムを基板の全面に貼り付けた後、フィルムを高速で基板の全面から剥離することで、フィルムから基板に接着剤を転写する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-309271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の方法では、基板の一端から他端へ低速でフィルムを繰り出しながら基板面に接着剤を貼り付け、基板全面にフィルムを貼り付けた後、基板の他端から一端へ高速でフィルムを引き剥がしながら基板面に接着剤の一部を残留させる。そのため、フィルムの貼り付け開始から剥離完了まで、基板の一端と他端との間でフィルムが往復移動するのに要する時間がかかる。そのため、フィルムの貼り付け開始から剥離完了までの時間が長くなることによる弊害が発生する可能性がある。例えば、低粘度の接着剤により、接着剤層を内部で破壊して一部を転写対象物に残留させることで転写する凝集破壊転写によって、図13に示すような表面に凹凸のある基板301の凸部302の表面にのみ接着剤204を転写する場合を想定する。接着剤204として熱可塑性のものを用いる場合、例えば基板301を支持するステージ102による加熱を行うが、貼り付けから剥離までの長時間、接着剤204が加熱され続けると、重力の影響で接着剤204が凹部へ垂れ込む場合がある。そうすると、凹部に接着剤の膜501が張ってしまったり、凹部を埋めてしまう接着剤502が生じてしまったりする可能性がある。
【0005】
本発明は、接着剤が形成されたフィルムを対象物に貼り付け、対象物からフィルムを剥離することで対象物に接着剤を転写する接着剤転写方法及び接着剤転写装置において、接着剤の転写に要する時間を短くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、フィルムの表面に形成された接着剤を対象物に転写する接着剤転写方法であって、
前記フィルムを裏面側から押圧部材によって前記対象物に対し押圧する押圧工程と、
前記押圧部材を前記対象物の一端から他端に向けて一定の移動方向で移動させる移動工程と、
を有し、
前記移動工程において、前記フィルムは、前記押圧部材によって押圧されている被押圧部より前記移動方向で下流側にある下流部が前記対象物から離間し、かつ、前記被押圧部より前記移動方向で上流側にある上流部が前記対象物から離間した状態で保持され、前記下流部に形成されていた前記接着剤の一部が前記上流部において剥離することで前記接着剤の一部が前記対象物に転写されることを特徴とする接着剤転写方法である。
【0007】
本発明は、フィルムの表面に形成された接着剤を対象物に転写する接着剤転写装置であって、
前記フィルムの一端及び他端が固定される枠状のフレームと、
前記フレームのうち前記フィルムの前記一端が固定される第1固定部を支持する第1フレーム支持部と、
前記フレームのうち前記フィルムの前記他端が固定される第2固定部を支持する第2フレーム支持部と、
前記対象物を、前記フィルムの表面と対向するように設置するためのステージと、
前記フィルムを裏面側から前記対象物に対して押圧可能な押圧部材と、
前記フィルムを前記対象物に対して押圧しながら前記押圧部材を前記対象物の一端から他端に向けて一定の移動方向に移動させる移動機構と、
を有し、
前記第1フレーム支持部が前記第1固定部を支持する高さである第1支持高さ及び前記第2フレーム支持部が前記第2固定部を支持する高さである第2支持高さは、前記押圧部材が前記フィルムを前記対象物に対して押圧しながら移動する際に、前記フィルムが、前記押圧部材によって押圧されている被押圧部より前記移動方向で下流側にある下流部が前記対象物から離間し、かつ、前記被押圧部より前記移動方向で上流側にある上流部が前記対象物から離間した状態で保持されるように、定められることを特徴とする接着剤転写装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、接着剤が形成されたフィルムを対象物に貼り付け及び剥離することで対象物に接着剤を転写する接着剤転写方法及び接着剤転写装置において、接着剤の転写に要する時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態1の接着剤転写装置を示す斜視図である。
実施形態1のフレーム治具の平面図である。
実施形態1の接着剤転写装置を示す平面図である。
実施形態1の接着剤転写装置を示す平面図である。
実施形態1の接着剤転写装置を示す断面図である。
実施形態1の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態1の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態1の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態1の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態1の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態2の接着剤転写装置を示す断面図である。
実施形態2の変形例の接着剤転写装置を示す断面図である。
実施形態3の第2フレーム支持部の模式図である。
実施形態3の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態3の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態3の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態3の接着剤転写方法を示す断面図である。
実施形態3の効果を説明するための図である。
実施形態4の第2フレーム支持部の模式図である。
実施形態4の第2フレーム支持部の模式図である。
実施形態4の第2フレーム支持部の模式図である。
実施形態4の変形例の第2フレーム支持部の模式図である。
実施形態4の変形例の第2フレーム支持部の模式図である。
実施形態4の変形例の第2フレーム支持部の模式図である。
本発明が解決しようとする課題を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の接着剤転写装置及び接着剤転写方法の実施形態について説明する。なお、以下の説明は本発明の実施の態様を例示的に説明するものであり、本発明の範囲は以下で説明する内容に限定されない。以下の説明における寸法、形状、位置関係、方向、材料等は本発明の範囲内で適宜変更可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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