TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024083524
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-21
出願番号2024063073,2020099473
出願日2024-04-10,2020-06-08
発明の名称ガラス長繊維用集束剤
出願人ユニチカ株式会社,ユニチカグラスファイバー株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03C 25/1095 20180101AFI20240614BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】本発明の目的は、上記問題を解決し、皮膜形成成分としてアクリル樹脂を含み、優れた毛羽発生の抑制効果と共に、低温条件でも優れたヒートクリーニング性を付与できるガラス長繊維用集束剤を提供することである。
【解決手段】(A)アクリル樹脂と、(B)油脂と、(C)カチオン化セルロース及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテルとを含む、ガラス長繊維用集束剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス長繊維を集束してなるガラスヤーンで形成されたガラスクロスであって、
前記ガラス長繊維を構成するガラス材料がEガラス又は周波数1MHzにおける誘電率
が5.0未満であるガラス組成物であり、
前記ガラスヤーンの引張強度が0.50N/tex以上であり、且つ
前記ガラスクロスの強熱減量が0.10質量%以下である、
ガラスクロス。
続きを表示(約 52 文字)【請求項2】
プリント配線板の構成素材として使用される、請求項1に記載のガラスクロス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス長繊維用集束剤に関する。より具体的には、本発明は、皮膜形成成分としてアクリル樹脂を含み、優れた毛羽発生の抑制効果と共に、400℃未満という低温条件でも優れたヒートクリーニング性を付与できるガラス長繊維用集束剤に関する。また、本発明は、当該ガラス長繊維用集束剤を用いて調製されたガラスヤーン、当該ガラスヤーンを用いたガラスクロス、及び当該ガラスクロスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ガラスクロスは、複数のガラス長繊維(フィラメント)が集束されたガラスヤーンによって構成される。ガラスヤーン及びプリント配線板用ガラスクロスは、主に、紡糸工程及びを含むガラスヤーン製造工程、並びに、経糸準備工程、製織工程、脱油工程、及び表面処理工程を含むガラスクロス製造工程を経て製造される。各工程における操作内容は以下の通りである。
【0003】
(1)ガラスヤーン製造工程
(1-1)紡糸工程
ガラス原料をガラス溶融炉で溶融して複数のガラス長繊維として引き出し、該複数のガラス長繊維に集束剤を付与して集束させ、ガラスストランドとしてケークと呼ばれる巻糸体とする。
(1-2)撚糸工程
ケークからガラスストランドを引き出し、撚糸機で撚りをかけて、ガラスヤーンとする。
(2)ガラスクロス製造工程
(2-1)準備工程
ガラスヤーンを用い、整経、糊付、引通し工程等により、ガラスクロスの経糸を準備する。
(2-2)製織工程
上記準備した経糸と、緯糸とするガラスヤーンとを用い、エアージェット織機等で製織し、生機クロスとする。
(2-3)ヒートクリーニング工程(加熱脱油工程)
紡糸工程でガラス長繊維表面に付与される集束剤等は、プリプレグ製造の際にガラス長繊維とマトリックス樹脂との密着性を阻害し得る。従って、ヒートクリーニング処理(加熱脱油処理)を行い、集束剤等ガラスクロスに付着している有機成分を加熱によって除去する。
(2-4)表面処理工程
プリプレグ製造においてマトリックス樹脂とガラス長繊維との密着性を向上するため、ヒートクリーニング処理したガラスクロスをシランカップリング剤により処理する。
【0004】
上記のようなガラスヤーン製造工程及びガラスクロス製造工程において、ガラス長繊維が部分的に切断して毛羽が発生することがある。ガラスクロスに毛羽が発生するとプリント配線板としたときに絶縁不良等欠点につながることがあり、毛羽の発生を少なくすることが求められる。そして、ガラスクロスの毛羽発生の抑制には、ガラス長繊維の処理に使用される集束剤が大きく寄与する。
【0005】
ガラス長繊維用集束剤では、皮膜形成成分として澱粉又は合成樹脂が多用されている。また、従来、ヒートクリーニング処理を効率化又は不要化させたり、毛羽発生の抑制効果を高めたりするために、様々なガラス長繊維用集束剤が提案されている。
【0006】
例えば、特許文献1には、カルシウム化合物を配合したガラス繊維ヤ-ン用集束剤を使用することによって、ヒートクリーニング処理の時間を短縮でき、むらのないヒートクリーニング処理が可能になることが報告されている。具体的には、特許文献1には、澱粉と酢酸カルシウムを含むガラス繊維ヤ-ン用集束剤を使用することにより、酸素の供給速度が遅くても、有機物が残ることのないように酸化促進又は分解促進ができ、しかもヒートクリーニング処理に要する時間を短縮できることが示されている。
【0007】
特許文献2には、水溶性エポキシ樹脂を使用したガラス繊維ヤ-ン用集束剤で、1.5~50texのヤーンを処理することにより、ヒートクリーニング処理を行わなくても水流加工処理で脱油でき、単重6~30g/m
2
の極薄処理ガラス繊維織物の製造が可能になることを報告している。
【0008】
特許文献3には、澱粉と、重合度が3×10
2
~1×10
5
であるアクリル共重合物とを含有するガラス繊維用集束剤を使用することによって、毛羽立ちを発生しにくくし、しかも飛走性と親水性とに優れたガラス繊維が得られ、水洗での脱油が可能になることを報告している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平11-106241号公報
特開平9-67757号公報
特開2007-217252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
近年、プリント配線板は、電子機器の小型化に伴い、薄型化が求められている。プリント配線板を製造するには、ガラスクロスに樹脂が含浸されたプリプレグが用いられるが、上記薄型化に伴って、プリプレグも薄型化が求められており、例えば、プリプレグの厚さを20μm以下とすることが要求されている。そして、プリプレグに含まれるガラスクロスも同様に薄型化が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
低温エナメル
1か月前
AGC株式会社
化学強化ガラス
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラスの製造方法
29日前
AGC株式会社
ガラス成形装置
3か月前
日本山村硝子株式会社
導体添加用ガラス
3か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
2か月前
日本電気硝子株式会社
配線基板補強用ガラス基板
1か月前
AGC株式会社
膜付き基材
8日前
AGC株式会社
膜付き基材
8日前
AGC株式会社
車両用フロントガラスの製造方法
1か月前
AGC株式会社
車両用窓ガラス
1か月前
湖北工業株式会社
シリカガラス及びその製造方法
23日前
AGC株式会社
積層膜付き基材
8日前
HOYA株式会社
フツリン酸ガラス及び光学素子
3か月前
AGC株式会社
車両用フロントガラスの製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
11日前
HOYA株式会社
ガラス
17日前
住友電気工業株式会社
樹脂塗布装置
2か月前
信越化学工業株式会社
光ファイバ母材とその製造方法
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス板の製造方法
1か月前
株式会社オハラ
結晶化ガラス
2か月前
株式会社ジーシー
ガラス組成物及び歯科用組成物
2か月前
AGC株式会社
ディスプレイ用ガラス
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
15日前
信越化学工業株式会社
光ファイバ用ガラス母材の製造方法
1か月前
日本板硝子株式会社
ガラス繊維およびガラス繊維用組成物
1か月前
ヘラクレスガラス技研株式会社
電波透過型遮熱複層ガラス
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス繊維の製造方法
4日前
株式会社オハラ
光学ガラス及び光学素子
1か月前
AGC株式会社
ガラス製造装置およびガラス製造方法
1か月前
AGC株式会社
ガラス溶解装置、およびガラス製造方法
2か月前
日本電気硝子株式会社
多孔質ガラス材の製造方法及び多孔質ガラス材
1か月前
旭ファイバーグラス株式会社
グラスウール組成物
2か月前
日本電気硝子株式会社
ビスマス系ガラス粉末及びこれを用いた複合粉末
3か月前
日本電気硝子株式会社
抗ウイルス性ガラス及びこれを用いた樹脂成形品
3か月前
AGC株式会社
化学強化ガラス及びその製造方法
15日前
続きを見る