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公開番号2024079999
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022192797
出願日2022-12-01
発明の名称水ロッド、及び、水ロッドを備える燃料集合体
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人信友国際特許事務所
主分類G21C 3/326 20060101AFI20240606BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】下降管での凝縮液の発生を抑制することが可能な水ロッドを提供する。
【解決手段】原子炉燃料集合体において、燃料集合体の下方に配置される下部タイプレートと同じ領域で開口して冷却材の上昇流路を構成する上昇管と、下部タイプレートよりも上方の領域で開口して冷却材の下降流路を構成する下降管とを有する水ロッドを構成する。水ロッドは、下降管の上方に形成された開口部が上昇管内の冷却材の流路と連通し、下降管が上昇管の外側から挿入されて、下降管が上昇管の内部に配置され、下降管の下方に形成された開口部が燃料棒の間の冷却材の流路と連通する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
燃料集合体の下方に配置される下部タイプレートと同じ領域で開口して冷却材の上昇流路を構成する上昇管と、前記下部タイプレートよりも上方の領域で開口して前記冷却材の下降流路を構成する下降管と、を有する原子炉燃料集合体で使用される水ロッドであって、
前記下降管の上方に形成された開口部が前記上昇管内の前記冷却材の流路と連通し、
前記下降管が前記上昇管の外側から挿入されて、前記下降管が前記上昇管の内部に配置され、
前記下降管の下方に形成された開口部が燃料棒の間の前記冷却材の流路と連通する
水ロッド。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記上昇管は、水平断面形状が上昇管上部と上昇管下部とで水平断面形状が異なり、
前記上昇管上部の外径が前記上昇管下部の外径よりも小さい
請求項1に記載の水ロッド。
【請求項3】
前記上昇管の水平断面形状が四角形である
請求項1に記載の水ロッド。
【請求項4】
前記燃料集合体内の複数の前記燃料棒の正方配置方向に対して、前記上昇管の一辺が平行なるように配置される
請求項3に記載の水ロッド。
【請求項5】
前記上昇管は、上昇管上部と上昇管下部とで異なる水平断面形状を有し、
前記上昇管上部と前記上昇管下部とを接続する中間部材を備え、
前記中間部材の一方の水平断面形状が前記上昇管上部の水平断面形状と一致し、
前記中間部材の他方の水平断面形状が前記上昇管下部の水平断面形状と一致する
請求項1に記載の水ロッド。
【請求項6】
前記上昇管下部が下部接続部材に接続され、
前記下部接続部材は、前記下部タイプレートに挿入されて前記下降管を支持する
請求項5に記載の水ロッド。
【請求項7】
前記下部タイプレートから、前記上昇管に内包される前記下降管の上端までの長さが、前記燃料棒の全長の30%より長い
請求項1に記載の水ロッド。
【請求項8】
燃料棒と、水ロッドとを備える燃料集合体であって、
前記水ロッドは、
前記燃料集合体の下方に配置される下部タイプレートと同じ領域で開口して冷却材の上昇流路を構成する上昇管と、前記下部タイプレートよりも上方の領域で開口して前記冷却材の下降流路を構成する下降管と、を有し、
前記下降管の上方に形成された開口部が前記上昇管内の前記冷却材の流路と連通し、
前記下降管が前記上昇管の外側から挿入されて、前記下降管が前記上昇管の内部に配置され、
前記下降管の下方に形成された開口部が燃料棒の間の前記冷却材の流路と連通する
燃料集合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水ロッド、及び、水ロッドを備える燃料集合体に係わる。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉(BWR)において、運転方法の一つとしてスペクトルシフト運転法がある。スペクトルシフト運転法を効果的に実現するために、スペクトルシフトロッド(SSR)を備えた燃料集合体が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。SSRは、水ロッドの一種であり、少なくとも1本のSSRが燃料棒の間に配置されている。
BWRは、炉心流量を変化させることによって原子炉出力を制御することができる。SSRを備えることにより、反応度が余っている運転サイクルの初期において炉心流量を低くした際に、炉心平均ボイド率をより大きくすることができる。また、SSRを備えることにより、反応度が不足する運転サイクルの末期において炉心流量を増加させた際に、炉心平均ボイド率をより小さくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平2-1590号公報
特開平1-176984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に記載のSSRでは、下降管が燃料集合体の冷却材中に設置される。このため、下降管の下方では冷却材温度が飽和温度未満(サブクール度)となり、下降管内の蒸気が凝縮する可能性がある。下降管内で凝縮液が生じ、下降管内の流路が塞がれると、下降管内に凝縮液の水位が生じる。この水位によりSSRの水頭バランスが崩れ、上昇管内の急激な水位上昇を招く可能性がある。
【0005】
上述した問題の解決のため、本発明においては、下降管での凝縮液の発生を抑制することが可能な水ロッド、及び、燃料集合体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の水ロッドは、燃料集合体の下方に配置される下部タイプレートと同じ領域で開口して冷却材の上昇流路を構成する上昇管と、下部タイプレートよりも上方の領域で開口して冷却材の下降流路を構成する下降管とを有し、原子炉燃料集合体で使用される。水ロッドは、下降管の上方に形成された開口部が上昇管内の冷却材の流路と連通し、下降管が上昇管の外側から挿入されて、下降管が上昇管の内部に配置され、下降管の下方に形成された開口部が燃料棒の間の冷却材の流路と連通する。
【0007】
また、本願発明の燃料集合体は、燃料棒と、水ロッドとを備える。水ロッドは、燃料集合体の下方に配置される下部タイプレートと同じ領域で開口して冷却材の上昇流路を構成する上昇管と、下部タイプレートよりも上方の領域で開口して冷却材の下降流路を構成する下降管とを有する。水ロッドは、下降管の上方に形成された開口部が上昇管内の冷却材の流路と連通し、下降管が上昇管の外側から挿入されて、下降管が上昇管の内部に配置され、下降管の下方に形成された開口部が燃料棒の間の冷却材の流路と連通する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、下降管での凝縮液の発生を抑制することが可能な水ロッド、及び、燃料集合体を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
従来技術のスペクトルシフトロッド(SSR)を備える燃料集合体の概略構成図である。
従来技術のSSRを備える燃料集合体の概略構成図である。
第1実施形態のSSRを備える燃料集合体の概略構成図である。
第1実施形態のSSRの垂直断面図である。
図4に示すSSR6のA-A線断面図である。
図4に示すSSR6のB-B線断面図である。
第1実施形態の燃料集合体とSSRの上部水平断面図である。
第2実施形態の燃料集合体とSSRの上部水平断面図である。
第3実施形態のSSRの概略構成図である。
SSRの概略構成図である。
燃料長さLfに対するサブクール長さLと出力との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.水ロッドの概要
2.燃料集合体及び水ロッドの第1実施形態
3.燃料集合体及び水ロッドの第2実施形態
4.燃料集合体及び水ロッドの第3実施形態
5.SSRの下部長さ
(【0011】以降は省略されています)

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