TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024077061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-07
出願番号2022188873
出願日2022-11-28
発明の名称研磨情報処理装置、予測装置、および機械学習装置
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B24B 49/02 20060101AFI20240531BHJP(研削;研磨)
要約【課題】所望の基板の周縁部の研磨後プロファイルを得るための適切な研磨条件を自動で精度よく決定することが可能な研磨情報処理装置を提供する。
【解決手段】研磨情報処理装置112は、研磨条件と、ウエハWの周縁部の研磨前後のプロファイルと、を取得する情報取得部241と、学習済みモデルに、新たに取得された研磨条件と、研磨前の基板の周縁部のプロファイルと、を含む情報を入力して、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測する状態予測部240bと、状態予測部240bで予測された研磨後のウエハWの周縁部のプロファイルと、ウエハWの周縁部の目標プロファイルとに基づいて、研磨条件を補正する補正部242と、を備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
保持ステージに保持された基板を回転させながら、研磨液の存在下で研磨具を前記基板の周縁部に研磨ヘッドで押し付けて、前記基板の周縁部を研磨する研磨装置のための研磨情報処理装置であって、
前記基板の周縁部を研磨するための研磨条件と、前記基板の周縁部の研磨前のプロファイルと、前記研磨条件で研磨された前記基板の周縁部の研磨後のプロファイルと、を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって予め取得された、前記研磨条件と、前記研磨前後のプロファイルとの組み合わせを少なくとも含む学習データセットを用いて構築された学習済みモデルに、前記情報取得部により新たに取得された研磨条件と、研磨前の基板の周縁部のプロファイルと、を少なくとも含む情報を入力して、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測する状態予測部と、
前記状態予測部で予測された前記研磨後の基板の周縁部のプロファイルと、前記基板の周縁部の目標プロファイルとに基づいて、前記新たに取得された研磨条件を補正する補正部と、を備えた、研磨情報処理装置。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記研磨条件は、前記保持ステージの状態を表す保持ステージ条件を含み、
前記保持ステージ条件は、前記基板の研磨開始から研磨終了までの間の前記保持ステージの回転数、前記保持ステージの回転速度、前記保持ステージの回転加速度、および前記基板の研磨開始から研磨終了までの間の前記保持ステージの回転時間の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の研磨情報処理装置。
【請求項3】
前記研磨装置は、前記研磨ヘッドを前記基板の周縁部に対して傾けることが可能なチルト機構をさらに備え、
前記研磨条件は、前記研磨ヘッドの状態を表す研磨ヘッド条件を含み、
前記研磨ヘッド条件は、前記研磨ヘッドが前記研磨具を前記基板に押圧する押圧力、前記研磨ヘッドの前記基板の周縁部に対するチルト角度範囲、前記研磨ヘッドが前記研磨具を前記基板に押圧する研磨時間、前記研磨ヘッドが前記基板の周縁部に対して移動するチルト移動速度、および前記研磨ヘッドの移動を所定のチルト角度で一次停止させる際に用いられるチルト固定時間の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の研磨情報処理装置。
【請求項4】
前記研磨具は、研磨テープであり、
前記研磨装置は、前記研磨テープに張力を与えつつ、前記研磨テープを前記研磨ヘッドに供給する研磨テープ供給装置をさらに備え、
前記研磨ヘッド条件は、前記研磨テープの張力、および/または前記研磨テープの供給速度をさらに含む、請求項3に記載の研磨情報処理装置。
【請求項5】
前記研磨装置は、前記基板に前記研磨液を供給する研磨液供給ノズルをさらに備え、
前記研磨条件は、前記研磨液に関連する研磨液条件を含み、
前記研磨液条件は、前記研磨液供給ノズルから吐出される前記研磨液の流量、前記研磨液の圧力、前記研磨液の温度、前記研磨液に含まれる砥粒の濃度、および前記基板に対する前記研磨液供給ノズルの位置の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の研磨情報処理装置。
【請求項6】
前記基板の周縁部は、前記基板の最外周面であるベベル部を含み、
前記学習データセットに含まれる研磨前の基板の周縁部のプロファイル、および前記学習済みモデルで予測された前記研磨後の基板の周縁部のプロファイルは、
前記ベベル部の表面円弧部中心座標、
前記ベベル部の表面円弧部半径、
前記ベベル部の裏面円弧部中心座標、および
前記ベベルの裏面円弧部半径の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の研磨情報処理装置。
【請求項7】
前記基板の周縁部は、前記基板の最外周面であるベベル部と、前記ベベル部よりも半径方向内側に位置する平坦部であるトップエッジ部と、を備え、
前記学習データセットに含まれる研磨後の基板の周縁部のプロファイル、および前記学習済みモデルで予測された前記研磨後の基板の周縁部のプロファイルは、前記トップエッジ部の研磨幅、および/または前記トップエッジ部の研磨深さを含む、請求項1に記載の研磨情報処理装置。
【請求項8】
保持ステージに保持された基板を回転させながら、研磨液の存在下で研磨具を前記基板の周縁部に研磨ヘッドで押し付けて、前記基板の周縁部を研磨する研磨装置で研磨された前記基板の周縁部のプロファイルを予測するための予測装置であって、
前記基板の周縁部を研磨するための研磨条件と、前記基板の周縁部の研磨前のプロファイルと、前記研磨条件で研磨された前記基板の周縁部の研磨後のプロファイルと、を少なくとも含む情報を取得する情報取得処理と、
前記情報取得処理によって予め取得された前記情報を含む学習データセットを用いて構築された学習済みモデルに、前記情報取得処理により新たに取得された研磨条件と、前記基板の周縁部の研磨前のプロファイルと、を入力して、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測する予測処理と、を実行するプロセッサを備える、予測装置。
【請求項9】
保持ステージに保持された基板を回転させながら、研磨液の存在下で研磨具を前記基板の周縁部に研磨ヘッドで押し付けて、前記基板の周縁部を研磨する研磨処理後の前記基板の周縁部のプロファイルを出力する学習済みモデルを構築する機械学習装置であって、
前記基板の周縁部を研磨するための研磨条件と、前記基板の周縁部の研磨前のプロファイルと、前記研磨条件で研磨された前記基板の周縁部の研磨後のプロファイルと、の組み合わせにより構成される複数の情報によって構成される学習用データセットを記憶する学習用データ記憶部と、
前記学習用データセットを学習モデルに入力することで、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測する学習済みモデルを構築する機械学習部と、
前記機械学習部によって構築された学習済みモデルを記憶する学習モデル記憶部と、を備える、機械学習装置。
【請求項10】
保持ステージに保持された基板を回転させながら、研磨液の存在下で研磨具を前記基板の周縁部に研磨ヘッドで押し付けて、前記基板の周縁部を研磨する研磨装置のための研磨情報処理装置であって、
前記基板の周縁部を研磨するための研磨条件と、前記基板の周縁部の研磨前のプロファイルと、前記研磨条件で研磨された前記基板の周縁部の研磨後のプロファイルと、を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって予め取得された、前記研磨条件と、前記研磨前後のプロファイルとの組み合わせを少なくとも含む学習データセットを用いて構築された学習済みモデルに、前記情報取得部により新たに取得された研磨条件と、研磨前の基板の周縁部のプロファイルと、目標プロファイルと、を少なくとも含む情報を入力して、前記基板の周縁部の研磨後のプロファイルを前記目標プロファイルに近づけるための新たな研磨条件を予測する状態予測部と、を備えた、研磨情報処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハなどの基板を研磨する研磨装置に設けられる研磨情報処理装置、特に、基板の周縁部を研磨する研磨装置に設けられる研磨情報処理装置に関する。さらに、本発明は、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測する予測装置、および研磨装置で用いられる研磨条件を予測する予測装置に関する。さらに、本発明は、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測するための学習済みモデルを構築する機械学習装置、および研磨装置で用いられる研磨条件を予測するための学習済みモデルを構築する機械学習装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造における歩留まり向上の観点から、ウエハなどの基板の表面状態の管理が近年注目されている。半導体デバイスの製造工程では、種々の材料がシリコン基板上に成膜される。このため、基板の周縁部には不要な膜や表面荒れが形成される。近年では、基板の周縁部のみをアームで保持して基板を搬送する方法が一般的になってきている。このような背景のもとでは、周縁部に残存した不要な膜が種々の工程を経ていく間に剥離して基板に形成されたデバイスに付着し、歩留まりを低下させてしまう。
【0003】
そこで、基板の周縁部に形成された不要な膜を除去するために、研磨装置を用いて基板の周縁部が研磨される(例えば、特許文献1参照)。また、近年の集積度を向上させるための基板の積層化において、薄膜化する際の周縁部の断面形状管理が基板割れ等を防止し、歩留まり向上の重要な要素となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6614978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来は、基板周縁部の最適な研磨後プロファイル(表面形状)を得るための最適な研磨条件(研磨レシピ)を作成するために、基板周縁部の研磨前プロファイルを計測し、得られた研磨前プロファイルに基づいて研磨条件を作業者が作成していた。研磨条件を決定するためには、作業者に専門的な知識が必要であり、適切な研磨条件を見出すためには時間を要する。
【0006】
特許文献1に記載の研磨方法であれば、比較的短時間で適切な研磨条件を得ることができる。しかしながら、この方法では、基板の周縁部のタイプごとに予め準備された複数の研磨条件から選択された研磨条件でしか基板の研磨処理をすることができない。実際の研磨プロセスでは、基板の周縁部の様々なプロファイルに応じて適切に研磨条件を決定して、該基板の周縁部を研磨する必要がある。さらに、同一のプロファイルを有する基板であっても、研磨後の製造プロセス、および/または基板の用途に応じて、様々なプロファイルに基板を研磨する必要がある。そのため、基板が様々な研磨前プロファイルを有していても、所望の研磨後プロファイルを得るための最適な研磨条件を決定することが可能な技術が求められている。
【0007】
そこで、本発明は、所望の基板の周縁部の研磨後プロファイルを得るための適切な研磨条件を自動で精度よく決定することが可能な研磨情報処理装置を提供する。
また、本発明は、所望の基板の周縁部の研磨後プロファイルを得るために、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測する予測装置を提供する。
さらに、本発明は、所望の基板の周縁部の研磨後プロファイルを得るための研磨条件を予測する予測装置を提供する。
さらに、本発明は、所望の基板の周縁部の研磨後プロファイルを得るための学習済みモデルを構築する機械学習装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、保持ステージに保持された基板を回転させながら、研磨液の存在下で研磨具を前記基板の周縁部に研磨ヘッドで押し付けて、前記基板の周縁部を研磨する研磨装置のための研磨情報処理装置であって、前記基板の周縁部を研磨するための研磨条件と、前記基板の周縁部の研磨前のプロファイルと、前記研磨条件で研磨された前記基板の周縁部の研磨後のプロファイルと、を取得する情報取得部と、前記情報取得部によって予め取得された、前記研磨条件と、前記研磨前後のプロファイルとの組み合わせを少なくとも含む学習データセットを用いて構築された学習済みモデルに、前記情報取得部により新たに取得された研磨条件と、研磨前の基板の周縁部のプロファイルと、を少なくとも含む情報を入力して、研磨後の基板の周縁部のプロファイルを予測する状態予測部と、前記状態予測部で予測された前記研磨後の基板の周縁部のプロファイルと、前記基板の周縁部の目標プロファイルとに基づいて、前記新たに取得された研磨条件を補正する補正部と、を備えた、研磨情報処理装置が提供される。
【0009】
一態様では、前記研磨条件は、前記保持ステージの状態を表す保持ステージ条件を含み、前記保持ステージ条件は、前記基板の研磨開始から研磨終了までの間の前記保持ステージの回転数、前記保持ステージの回転速度、前記保持ステージの回転加速度、および前記基板の研磨開始から研磨終了までの間の前記保持ステージの回転時間の少なくとも1つを含む。
一態様では、前記研磨装置は、前記研磨ヘッドを前記基板の周縁部に対して傾けることが可能なチルト機構をさらに備え、前記研磨条件は、前記研磨ヘッドの状態を表す研磨ヘッド条件を含み、前記研磨ヘッド条件は、前記研磨ヘッドが前記研磨具を前記基板に押圧する押圧力、前記研磨ヘッドの前記基板の周縁部に対するチルト角度範囲、前記研磨ヘッドが前記研磨具を前記基板に押圧する研磨時間、前記研磨ヘッドが前記基板の周縁部に対して移動するチルト移動速度、および前記研磨ヘッドの移動を所定のチルト角度で一次停止させる際に用いられるチルト固定時間の少なくとも1つを含む。
一態様では、前記研磨具は、研磨テープであり、前記研磨装置は、前記研磨テープに張力を与えつつ、前記研磨テープを前記研磨ヘッドに供給する研磨テープ供給装置をさらに備え、前記研磨ヘッド条件は、前記研磨テープの張力、および/または前記研磨テープの供給速度をさらに含む。
【0010】
一態様では、前記研磨装置は、前記基板に前記研磨液を供給する研磨液供給ノズルをさらに備え、前記研磨条件は、前記研磨液に関連する研磨液条件を含み、前記研磨液条件は、前記研磨液供給ノズルから吐出される前記研磨液の流量、前記研磨液の圧力、前記研磨液の温度、前記研磨液に含まれる砥粒の濃度、および前記基板に対する前記研磨液供給ノズルの位置の少なくとも1つを含む。
一態様では、前記基板の周縁部は、前記基板の最外周面であるベベル部を含み、前記学習データセットに含まれる研磨前の基板の周縁部のプロファイル、および前記学習済みモデルで予測された前記研磨後の基板の周縁部のプロファイルは、前記ベベル部の表面円弧部中心座標、前記ベベル部の表面円弧部半径、前記ベベル部の裏面円弧部中心座標、および前記ベベルの裏面円弧部半径の少なくとも1つを含む。
一態様では、前記基板の周縁部は、前記基板の最外周面であるベベル部と、前記ベベル部よりも半径方向内側に位置する平坦部であるトップエッジ部と、を備え、前記学習データセットに含まれる研磨後の基板の周縁部のプロファイル、および前記学習済みモデルで予測された前記研磨後の基板の周縁部のプロファイルは、前記トップエッジ部の研磨幅、および/または前記トップエッジ部の研磨深さを含む。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社荏原製作所
研磨装置
3日前
株式会社荏原製作所
リーク検出方法
6日前
株式会社荏原製作所
ポンプ設備、制御装置及び制御方法
3日前
オークマ株式会社
円筒研削盤
1か月前
株式会社アルテクス
切断装置及び切断方法
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッド
2か月前
株式会社荏原製作所
基板処理装置
1か月前
有限会社タカシマ技研
研削工具および研磨工具
11日前
株式会社荏原製作所
基板処理装置
10日前
株式会社ナガセインテグレックス
研削盤
25日前
株式会社東京精密
加工装置
1か月前
有限会社中村鉄工
ドレス装置及び砥石の成形方法
23日前
株式会社荏原製作所
研磨装置
3日前
株式会社荏原製作所
研磨装置
1か月前
個人
研磨工具
1か月前
株式会社 ネオ
プロファイル研削盤用付加システム
1か月前
有限会社アリューズ
加工方法、球面加工方法
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
1か月前
株式会社ディスコ
切削装置
12日前
JFEスチール株式会社
鋼板研磨装置および研磨方法
19日前
株式会社ディスコ
切削装置
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
23日前
株式会社ディスコ
切削装置
1か月前
東空販売株式会社
ねじ要素保持治具
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
1か月前
富士紡ホールディングス株式会社
研磨パッドの製造方法
1か月前
株式会社ジェイテクト
複合研削盤
1か月前
株式会社ディスコ
加工装置
1か月前
株式会社ディスコ
研削方法
6日前
株式会社ディスコ
切削方法
1か月前
株式会社和井田製作所
除去加工方法及び除去加工装置
1か月前
マコー株式会社
ノズル体
10日前
株式会社ディスコ
研削ホイール
6日前
株式会社ディスコ
被加工物の研削方法
17日前
続きを見る