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公開番号
2024075496
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-03
出願番号
2023187777
出願日
2023-11-01
発明の名称
温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジン及びその制御方法
出願人
太原理工大学
代理人
個人
主分類
F02D
41/04 20060101AFI20240527BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジン構造及びその制御戦略を提供する。
【解決手段】温度制御可能なグロープラグを使用してさまざまなエンジン動作状況下でメタノール燃焼の温度需要を満たし、インジェクターはメタノールをエンジンの燃焼室の内部に直接吹き付け、燃焼室の内部にある温度制御可能なグロープラグによりメタノールの混合ガスを安定して確実に着火するように促進し、グロープラグの温度とシリンダー内のメタノール混合ガスの空気過剰係数を制御することにより、エンジンの異なる動作状況下での着火燃焼に最適な効果を達成させることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
メタノールエンジンウォータージャケット(11)、メタノールエンジンシリンダー本体(12)、メタノールエンジンクランクケース(13)及びオイルバン(14)で構成されたエンジンシェルを含み、エンジンシェルの上部にメタノールエンジンシリンダーヘッド(5)が設置され、前記エンジンシェル内にメタノールエンジンクランクシャフト(1)及びメタノールエンジンコネクティングロッド(2)が設置され、メタノールエンジンコネクティングロッド(2)は、メタノールエンジンクランクシャフト(1)を駆動し、メタノールエンジンコネクティングロッド(2)の上端には、メタノールエンジンピストン(3)が接続され、メタノールエンジンシリンダーヘッド(5)とメタノールエンジンピストン(3)との間にシリンダーを形成し、前記メタノールエンジンシリンダーヘッド(5)にメタノールエンジン排気マニホールド(4)、メタノールインジェクター(6)、温度制御可能なグロープラグ(7)及びメタノールエンジンインテークマニホールド(8)が設置され、メタノールインジェクター(6)及び温度制御可能なグロープラグ(7)はすべて、シリンダー内に伸び、メタノールエンジンインテークマニホールド(8)の吸気入口にあるスロットル(9)、スロットル(9)が外気に連通するパイプラインに空気流量計(16)が設置され、前記メタノールインジェクター(6)、温度制御可能なグロープラグ(7)及びスロットル(9)は、メタノールエンジン電子制御ユニットECUによって制御され、電子制御ユニットECUは、メタノールエンジンの現在の負荷状態に応じて、温度調整とスロットル開度の変化を実行し、前記負荷状態は、現時点でエンジンの回転速度と有効電力に基づいてエンジンの平均有効圧力を計算して判断指標とすることを特徴とする温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジン。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
前記温度制御可能なグロープラグ(7)に温度制御可能なグロープラグの表面温度を測定し且つ電子制御ユニットECUに温度情報をフィードバックするために使用されるグロープラグ温度センサーが設置されることを特徴とする請求項1に記載の温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジン。
【請求項3】
前記スロットル(9)内にスロットル開度を監視して電子制御ユニットECUに位置情報をフィードバックするために使用されるスロットル位置センサーが設置されることを特徴とする請求項2に記載の温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジン。
【請求項4】
S1:エンジンが起動する、及びアイドル状態に入る場合、電子制御ユニットECUがスロットル(9)の開度を4°~8°の範囲に保持させるように制御し、この時、吸気量は小さく、空気過剰係数は0.8~1.0の範囲で制御され、温度制御可能なグロープラグ(7)の温度は、1200℃~1300℃の範囲に保持され、
S2:エンジンが安定的に加速する場合、電子制御ユニットECUは、リアルタイムで変化する燃料消費量に基づいて、スロットル(9)の開度を調整し、空気流量計(16)は、電子制御ユニットECUに空気流量の変化をフィードバックしてスロットル(9)の開度をさらに修正し、燃料消費量が増加すると同時に、スロットル開度も増加し、それにより空気過剰係数を1.4~1.8の範囲内に制御し、グロープラグの温度は1250℃~1300℃の範囲に保持され、
S3:エンジンが急加速する場合、電子制御ユニットECUは、スロットル(9)を全開にするように制御し、瞬間的な吸気量がメタノールの安定した燃焼に合っていることを保証し、グロープラグの温度は1275℃~1300℃の範囲に保持され、
S4:エンジンが安定的に減速する場合、電子制御ユニットECUが燃料供給を減らし、スロットル(9)の開度を調整し、空気流量計(16)は、電子制御ユニットECUにリアルタイム空気流量の変化をフィードバックしてスロットル(9)の開度をさらに修正し、燃料消費量が減少すると同時に、スロットル開度も減少し、それにより空気過剰係数を1.2~1.4の範囲内に制御し、グロープラグの温度は950℃~1050℃の範囲に保持され、
S5:エンジンが緊急ブレーキをかける場合、ECUは燃料供給を遮断し、この時、スロットル(9)の開度は2°~5°に調整され、グロープラグは700℃~750℃に保持される
ことを特徴とする請求項3に記載の温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジンの制御方法。
【請求項5】
前記空気過剰係数の計算プロセスは、電子制御ユニットECUがスロットル位置センサー及び空気流量センサーによって取得された情報に応じてこの時の吸気量Lを得て、次に総燃料消費量Qからこの時の理論空燃比l
0
及び実際空燃比L=1.29×L/Qを計算し、空気過剰係数が実際空燃比と理論空燃比の比率であり、λ=l/l
0
であることを特徴とする請求項4に記載の温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジンの制御方法。
【請求項6】
前記S3において、エンジンの加速プロセスが終了した後、次の安定した動作状況に入り、電子制御ユニットECUは、安定した動作状況の設定範囲に応じて、スロットル開度及びグロープラグの温度を制御し、
S31:平均有効圧力が0.2mpa~0.4mpaの場合、エンジンは小さな負荷状況であり、この時に電子制御ユニットECUは、スロットル(9)の開度を制御し、空気過剰係数λを範囲1.5≦λ≦1.8内に保持させ、電子制御ユニットECUは、グロープラグ温度センサー信号に応じてこの時の温度制御可能なグロープラグ(7)の温度を得て、温度制御可能なグロープラグ(7)の温度を制御してそれを1150℃~1200℃の範囲内に達させ、
S32:平均有効圧力が0.4mpa~0.7mpaの場合、エンジンは中型負荷状況であり、この時に電子制御ユニットECUは、スロットル(9)の開度を制御し、空気過剰係数λを範囲1.4≦λ≦1.7に保持させ、電子制御ユニットECUは、グロープラグ温度センサー信号に応じてこの時の温度制御可能なグロープラグ(7)の温度を得て、温度制御可能なグロープラグ(7)の温度を制御してそれを1050℃~1150℃に達させ、
S33:平均有効圧力が0.7mpa以上の場合、エンジンは大きな負荷状況であり、この時に電子制御ユニットECUは、スロットル(9)の開度を制御し、空気過剰係数λを範囲1.2≦λ≦1.4にさせ、電子制御ユニットECUは、グロープラグ温度センサー信号に応じてこの時の温度制御可能なグロープラグ(7)の温度を得て、温度制御可能なグロープラグ(7)の温度を制御してそれを1000℃~1050℃に達させる
ことを特徴とする請求項5に記載の温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジンの制御方法。
【請求項7】
平均有効圧力の式は
JPEG
2024075496000004.jpg
20
115
であり、式中、P
me
は平均有効圧力、τはストローク数、P
e
は有効電力、V
s
は単一シリンダー作業量、iはシリンダー数、nは回転速度であることを特徴とする請求項6に記載の温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジンの制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両エンジン制御技術分野に属し、具体的には温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジン及びその制御方法である。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
地球温暖化は、これまでのところ、地球と人間にとって最も深刻な脅威要因であり、各業種はすべて、徐々に化石燃料の使用および依存を減らす。新しいタイプのクリーン燃料として、メタノールはガソリンとディーゼルを置き換えることができ、新エネルギーの重要な部分である。エンジン燃料用メタノールは、代替燃料として使用すると、元のエンジンの変化が少なくなり、元のエンジンの電力パフォーマンスを満たすことに基づいて、その経済性能を向上させ、炭素排出量を削減できる。
【0003】
圧縮点火エンジンは、低い燃料消費量、高い信頼性、良い高特性、低回転速度、および大きなトルク等の利点があり、メタノールの低熱値、高気化潜熱及び高自然発火温度の特性により、メタノールを圧縮点火しにくく、圧縮点火メタノールエンジンは、燃焼不安定性の問題を解決する必要がある。
【0004】
現在、メタノールエンジンを安定して圧縮点火させるための対策は、吸気加熱、ディーゼル点火、グロープラグ助燃などを含む。そのうち、グロープラグ助燃方法は、冷間始動性能を改善し、メタノールエンジンの点火しにくいという問題を解決することができるが、グロープラグには、短い寿命、高エネルギー消費、能耗高、動作状況で温度を変えることができないという問題があり、グロープラグ補助圧縮点火という燃焼モードを最適化するためには、さらなる措置を講じる必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題を解決するために、温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジン及びその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の技術的解決手段を採用する。温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジンは、メタノールエンジンウォータージャケット、メタノールエンジンシリンダー本体、メタノールエンジンクランクケース及びオイルバンで構成されたエンジンシェルを含み、エンジンシェルの上部にメタノールエンジンシリンダーヘッドが設置され、前記エンジンシェル内にメタノールエンジンクランクシャフト及びメタノールエンジンコネクティングロッドが設置され、メタノールエンジンコネクティングロッドは、メタノールエンジンクランクシャフトを駆動し、メタノールエンジンコネクティングロッドの上端には、メタノールエンジンピストンが接続され、メタノールエンジンシリンダーヘッドとメタノールエンジンピストンとの間にシリンダーを形成し、前記メタノールエンジンシリンダーヘッドにメタノールエンジン排気マニホールド、メタノールインジェクター、温度制御可能なグロープラグ及びメタノールエンジンインテークマニホールドが設置され、メタノールインジェクター及び温度制御可能なグロープラグはすべて、シリンダー内に伸び、メタノールエンジンインテークマニホールドの吸気入口にあるスロットル、スロットルが外気に連通するパイプラインに空気流量計が設置され、前記メタノールインジェクター、温度制御可能なグロープラグ及びスロットルは、メタノールエンジン電子制御ユニットECUによって制御され、電子制御ユニットECUは、メタノールエンジンの現在の負荷状態に応じて、温度調整とスロットル開度の変化を実行し、前記負荷状態は、現時点でエンジンの回転速度と有効電力に基づいてエンジンの平均有効圧力を計算して判断指標とする。
【0007】
前記温度制御可能なグロープラグに温度制御可能なグロープラグの表面温度を測定し且つ電子制御ユニットECUに温度情報をフィードバックするために使用されるグロープラグ温度センサーが設置される。
【0008】
前記スロットル内にスロットル開度を監視して電子制御ユニットECUに位置情報をフィードバックするために使用されるスロットル位置センサーが設置される。
【0009】
温度制御可能なグロープラグの補助する圧縮点火メタノールエンジンの制御方法は以下のとおりである。
S1:エンジンが起動する、及びアイドル状態に入る場合、電子制御ユニットECUがスロットルの開度を4°~8°の範囲に保持させるように制御し、この時、吸気量は小さく、空気過剰係数は0.8~1.0の範囲で制御され、温度制御可能なグロープラグの温度は、1200℃~1300℃の範囲に保持される。
【0010】
S2:エンジンが安定的に加速する場合、電子制御ユニットECUは、リアルタイムで変化する燃料消費量に基づいて、スロットル9の開度を調整し、空気流量計16は、電子制御ユニットECUに空気流量の変化をフィードバックしてスロットル9の開度をさらに修正し、燃料消費量が増加すると同時に、スロットル開度も増加し、それにより空気過剰係数を1.4~1.8の範囲内に制御し、グロープラグの温度は1250℃~1300℃の範囲に保持される。
(【0011】以降は省略されています)
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