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公開番号2024073242
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022184344
出願日2022-11-17
発明の名称内燃機関の消音装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類F02B 77/13 20060101AFI20240522BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ベルトカバーの重量化を抑制しつつ、騒音を効果的に抑制できる内燃機関の消音装置を提供する。
【解決手段】消音装置30は、開口31を介してベルト室14に連通し、所定の管路長を有する消音室32をベルトカバー10と協働して画定する消音室形成部材33を備える。消音室32の開口31は、カムプーリ17に巻き掛けられたタイミングベルト18の部分に対向して配置される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン本体により軸支されたクランク軸と、
前記エンジン本体により軸支された少なくとも1本のカム軸と、
前記クランク軸に設けられたクランクプーリ及び前記カム軸に設けられた少なくとも1つのカムプーリに巻き掛けられたタイミングベルトと、
前記タイミングベルトを覆うように前記エンジン本体に取り付けられ、前記エンジン本体との間にベルト室を形成するベルトカバーとを有する内燃機関のための消音装置であって、
開口を介して前記ベルト室に連通し、所定の管路長を有する消音室を前記ベルトカバーと協働して画定する消音室形成部材を備え、
前記開口が前記カムプーリに巻き掛けられた前記タイミングベルトの部分に対向して配置されている、消音装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記消音室がクランク軸方向視において前記カムプーリに重なるように配置されている、請求項1に記載の消音装置。
【請求項3】
前記内燃機関が、吸気及び排気のための1対の前記カム軸と、前記カム軸に設けられた1対の前記カムプーリと、前記クランクプーリに対して弛み側の前記タイミングベルトの部分の張力を調整すべく前記エンジン本体に設けられた張力調整装置とを備え、
前記開口が、前記カムプーリのうち前記タイミングベルトの張り側に位置する1つに巻き掛けられた前記タイミングベルトの部分に対向して配置されている、請求項2に記載の消音装置。
【請求項4】
前記消音室形成部材は、互いに異なる2つの周波数帯域に対応するべく互いに異なる管路長を有する2つの前記消音室を画定し、前記消音室のそれぞれが対応する前記開口を介して前記ベルト室に連通している、請求項1~3のいずれか1項に記載の消音装置。
【請求項5】
2つの前記消音室が、クランク軸方向視において互いに重ならないように配置されている、請求項4に記載の消音装置。
【請求項6】
前記内燃機関が、吸気及び排気のための1対の前記カム軸と、前記カム軸に設けられた1対の前記カムプーリとを備え、
2つの前記消音室の一方は、1対の前記カムプーリの一方に巻き掛けられた前記ベルトカバーの部分に対向して配置され、2つの前記消音室の他方は、1対の前記カムプーリの他方に巻き掛けられた前記ベルトカバーの部分に対向して配置されている、請求項5に記載の消音装置。
【請求項7】
2つの前記消音室の一方は、クランク軸方向視において1対の前記カムプーリの一方に重なるように配置され、2つの前記消音室の他方は、クランク軸方向視において1対の前記カムプーリの他方に重なるように配置されている、請求項5に記載の消音装置。
【請求項8】
前記内燃機関は、前記エンジン本体がV字状に配列されたシリンダを形成し、且つ2つのシリンダヘッドを有するV型エンジンであり、
前記消音室形成部材が、前記シリンダヘッドのうち前記タイミングベルトの張り側に位置する1つのみに設けられている、請求項3に記載の消音装置。
【請求項9】
前記ベルトカバー及び前記消音室形成部材は、共に樹脂製であり、振動溶着によって一体化された振動溶着品を構成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の消音装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の消音装置に関し、詳細には、消音室をベルトカバーと協働して画定する消音室形成部材を備える内燃機関のための消音装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が、手ごろで信頼でき、持続可能且つ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する軽量化に関する研究開発が行われている。
【0003】
内燃機関においては、クランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するためにタイミングベルトが設けられることがある。この内燃機関では運転時にタイミングベルトが騒音を発生する。それを低減するための技術として、例えば、特許文献1には、タイミングベルトを覆うタイミングベルトカバーに、パイプによって形成される開口を介してカバー内空間と連通する所定容積の閉鎖空間を形成する共鳴箱(レゾネータ)が設けられたタイミングベルトカバー装置が開示されている。
【0004】
また特許文献2には、タイミングベルトの騒音を低減させるべく空間部を減少させる空間減少手段が設けられたタイミングベルトカバーが開示されている。タイミングベルトカバーは、アウトサイドカバーとインサイドカバーとからなり、内部に空間部(ベルト室)を形成する。空間減少手段は、箱状部、或いは空間部と連通する連絡孔部を有するヘルムホルツ式のレゾネータからなり、クランク軸プーリとカム軸プーリとの間にて空間部内に設けられる。空間減少手段が設けられることにより、ピーク周波数における共鳴振動が低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
実開昭62-101041号公報
特開平5-306632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、レゾネータの容量によって空間共鳴を減衰させるため、レゾネータのサイズが大きくなり、レゾネータを含むベルトカバーの重量が大きくなる。また、低減すべき騒音の周波数に対するレゾネータの位置(開口位置)が検討されていないため、十分な騒音低減効果が得られない。このように、軽量化に関する本技術においては、ベルトカバーが重く、且つ十分な騒音低減効果が得られない課題がある。
【0007】
本発明は、以上の背景に鑑み、ベルトカバーの重量化を抑制しつつ、騒音を効果的に抑制できる内燃機関の消音装置を提供することを課題とし、延いてはエネルギーの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、エンジン本体(2)により軸支されたクランク軸(3)と、前記エンジン本体により軸支された少なくとも1本のカム軸(15)と、前記クランク軸に設けられたクランクプーリ(16)及び前記カム軸に設けられた少なくとも1つのカムプーリ(17)に巻き掛けられたタイミングベルト(18)と、前記タイミングベルトを覆うように前記エンジン本体に取り付けられ、前記エンジン本体との間にベルト室(14)を形成するベルトカバー(10)とを有する内燃機関(1、101)の消音装置(30)であって、開口(31)を介して前記ベルト室に連通し、所定の管路長を有する消音室(32)を前記ベルトカバーと協働して画定する消音室形成部材(33)を備え、前記開口が前記カムプーリに巻き掛けられた前記タイミングベルトの部分に対向して配置されている。
【0009】
この態様によれば、消音室がベルトカバーと消音室形成部材とによって形成されるため、消音装置を含むベルトカバーの重量増大が抑制される。また、消音室の開口がカムプーリに巻き掛けられた前記タイミングベルトの部分に対向して配置されることにより、ベルトカバーから発生する騒音が抑制される。
【0010】
上記の態様において、前記消音室(32)がクランク軸方向視において前記カムプーリ(17)に重なるように配置されていると良い。
(【0011】以降は省略されています)

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